ほの暗い部屋の中、ランプの光を頼りに、書物を開き、何かを呟く人物が一人。長く尖る耳を凛と立て、特徴的なブロンドの腰まである少しうねった髪に、碧色の瞳。クラシカルロリータを着込んだ少女は、今瞼を下げ、魔法陣の中心に立っていた。
「カンミナーレ・ヴェルト・メーアヒェン・ストーリア……カンミナーレ・メーアヒェン・ストーリ・ヴェルトティア……」
それは、一定の言語を繰り返しており、足元に広がる魔法陣と同調していく。
どくん、どくんと音が響き、徐々に魔法陣の光が強くなる。
同時に、呟いていた当人の姿が消えかかっているのだが、気付くようすは無さそうだ。
「ファンタジア・フリード・クライ。モール・モルテ」
言語が変わり、そう呟き終わった時。
ーー魔法陣の上のその少女は、姿を完全に消す。
後には、構築痕が残った魔法陣と、耳鳴りのしそうな程の静寂だけが残ったのだったーー
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-某日、海軍本部食堂にて-
美味しそうな香りを放ち、見るものにとっては輝くように見える暖かな、それでいて美味な食事と、それを会話を交えつつこれまた美味しそうに己等の胃袋へと流し込んでいく海兵達の集団。
そんな中、辺りでひしめき合うのは誰かの噂だったり、自身の自慢話だったり。
しかし、最近は専らある一つの噂に絞られていた。
それは、ある二人組の、自称"世界旅行者"の噂話。
あるものは二人を美少女と言う名の悪魔だと。
またあるものは二人がこの世の最強にして最悪だと。
別のものは二人は怪物だと。
その噂はどれも確証も、ましてや根拠も無いもので、しかしそれだけ二人は注目されているのだと考えさせた。
そして、その二人は、二人組自身が襲われた時のみその実力を発揮し、全ての敵を蹴散らすという。
一人は、愛らしい容姿と温和な性格は裏腹、冷たい目線と的確な攻撃で確実に敵を捉え射殺す事から"死神"と。
そして、もう一人は舞うように水上を駆け抜け、更にその姫の様な服装と容姿から、"舞姫"と。
そう呼ばれるようになったのは、なにも最近のことでは無かった。
そして、二人組を総じて海軍兵はこう呼んだ。
"放浪者"
だと。
これは、自由に旅をし時に追われる、そんな、少女の帰郷劇。
そして、気ままに過ごし時に戦う、恋をする。そんな少女の一つの喜劇。
二つのイレギュラーの始まりから半生の軌跡である。
ぶぁかめ、私のぶぁかめ。
別な連載(他サイト)も殆ど書いてないのに新作だと。
友人との合作では無いもの含めどんだけ連載掛け持ちしてると思ってんだよコノヤロー。私のぶぁかめ。
言葉が荒みました、すみません。
では、皆さんこれからこの"放浪者二人"をよろしくお願いいたします。