緋弾のアリア 剣神を引き継ぎし者   作:臥龍鳳雛

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皆さん、随分お待たせ致しました。すいません。
余り書く気が、起こりませんでした。
取り敢えず、続きをどうぞ


第6弾  死んだはずの好敵手

ライカと戦姉妹契約をして、長いような短かったような1日だったな、とヤイバはそんなことを思いながら眠りについたその翌日。

ヤイバは、寝惚けた頭で、枕元にある携帯の液晶画面を目にする。

時刻は8時と表示していた。

 

「ヤベェ!遅刻じゃねぇか!」

 

ヤイバの意識は、一気に覚醒し、ヤイバは急いで制服に着替え、身なりを整える。

その最中にヤイバの携帯が鳴った。さすがに無視するわけにもいかず、携帯の通話ボタンを押して通話に応じた。

 

「何だ、俺は今急いでるんだが」

 

「ヤイバ、事件よ」

 

「開口一番の言葉がそれかよ。で、場所は」

 

「武偵高の通学バスよ。7時58分に停留したやつ」

 

「っ!じゃあキンジは」

 

「アイツは大丈夫よ。それとC装備に武装して女子寮の屋上に来なさい」

 

「わかった」

通話を切ったヤイバは、すぐに刀を持って男子寮を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤイバは言われた場所に、女子寮の屋上に着いた。

そこには、狙撃科Sランクのレキと、C装備に武装したキンジとアリアがいた。

 

「遅い!」

 

「すまん。それより状況は」

 

「バスジャックよ。それとバスには爆弾が仕掛けられてるわ」

 

「爆弾」

その単語を聞いたキンジの脳裏に数日前のチャリジャックがよぎった。それを感じ取ったのか、アリアはキンジに顔を向けた。

 

「キンジ。これは『武偵殺し』。あんたの自転車をやったヤツと同一犯の仕業だわ」

 

「でも、『武偵殺し』は捕まったはず」

ヤイバとキンジは、最近のニュースや新聞で武偵殺しが捕まったということを知っていたので、それはありえないという結論を口に出そうとしたが、

 

「それは真犯人じゃないわ」

アリアの口から出た台詞によって、その結論は否定された。いや、それよりもおかしい 

 

 

何故捕まった犯人が犯人じゃないみたいな言い方をしてる?

 

 

何故そんな確信を持って言える?

 

 

だが----

 

 

 

 

 

アリアはビシッとこっちに振り向いて、ツリ目で睨んできた。

 

 

「背景の説明をしてる時間はないし、あんた達には知る必要もない。このパーティーのリーダーはあたしよ」

 

アリアは、そう言うと俺のほうを向いて馬鹿を見るような表情で疑問を口にした。

 

「何でヤイバはC装備に武装してないのよ」

 

今の俺の武装は、防弾制服に刀が一振りと銃が一丁と普段武偵高に通うときと同じ装備だ。

 

「あぁ、それはだな。そんな重そうな武装なんてしてたら全然動けないからだ」

 

最後にあんなん着るだけ無駄だろ、と切り捨てるように言った。

 

「あんた死ぬわよ」

 

「あぁ、そんな台詞を過去に何度も言われたことはあるけど1度も傷なんて負ったことがないね」

 

「大丈夫ならそれで良いわ」

 

アリアは、これ以上は言わないのか俺から視線を外してヘリに乗り込もうとする。

 

そのあとを追うようにレキがヘリに足を進める。

 

「待て・・・待てよアリア!お前―――」

 

ただし、キンジを除いて

 

だが、アリアはそんなことに構っている余裕がないのか、キンジのほうに向かずにその言葉を遮るように言う。

 

 

「事件は既に発生してるわ!バスは今、この瞬間に爆破されるかもしれない。ミッションは車内にいる全員の救助!以上!」

 

話は終わりだと言わんばかりにそのままアリアはヘリに乗り込んだ。

 

 

対してキンジは、話をまともに聞こうとしないアリアにムカついたのか、今にも殴りたそうな顔をしている。

 

「キンジ」

 

「何だヤイバ」

 

言葉には怒気が含まれているが

 

「アリアのことに関しては後回しだ。今は事件の解決が優先だ」

 

それは、俺も同じだ。ロクに説明されてないのにあんなことを言われたら腹が立つ

 

「そんなことはわかってるよ。でも」

 

「俺だってアリアには、ムカついてるんだ。この事件が終わった後に一発殴らせてもらう」

 

「わかった。その時は俺も一緒に殴らせろよ」

 

俺の発言に納得してくれたのかキンジは怒気をおさめて、ヘリに乗り込んでいった。

 

「じゃあ俺も行くか」

 

一刻も早く解決させてアリアを一発殴るために

ヤイバもヘリに乗り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バスはどこを走ってるんだ」

 

「今、ホテル日航の前を右折しています。窓に武偵高の生徒が見えています」

 

バスの居場所を確認するため、俺とキンジとアリアは揃って防弾窓に顔を寄せた。だが車は小さすぎてよく見えない。

 

「全然見えねぇ」

 

「レキ、あんたよく分かるわね。視力いくつよ」

 

「左右ともに6.0です」

 

さらりと超人的な数字を言ったレキに、俺は口を開けて呆然とした表情でレキを見て、キンジとアリアは顔を見合わせた。

 

 

ヘリの操縦手がレキの言った辺りに降下していくと、本当にそこを武偵高のバスが走っていた。

 

かなり速度を出しているな

 

 

「空中からバスの屋上に移るわよ。あたしとヤイバはバスの外側をチェックする。キンジは車内で状況を確認、連絡して。レキはヘリでバスを追跡しながら待機」

 

テキパキとアリアは強襲用パラシュートを天井から外し始めた。

 

「内側・・って。もし中に犯人がいたら危ないぞ」

 

「『武偵殺し』なら、車内には入らないわ」

 

「そもそも『武偵殺し』じゃないかもしれないだろ!」

 

「違ったらなんとかしなさいよ。あんたなら、どうにかできるハズだわ」

 

横で色々と騒ぎあってるけど、さすがにもう付き合ってらんねぇな、とヤイバは目の前の二人から視線を外して、バスの屋上に降りるべくヘリから飛び降りた。

強襲用パラシュートをつけずに。

 

ヘリから声はしたけど、反応はしなかった。 

 

今は、集中するべきだ。真面目にやるときは真面目にやらないといけない。

 

 

 

 

――ヤイバsideend――

 

 

 

 

 

 

――アリアside――

 

キンジと騒ぎあってる間にヤイバがヘリから飛び降りていってしまった。パラシュート無しで

 

「何やってんのよあのバカ!」

アイツはどれだけ命知らずなんだ。無謀にも程がある。

そう思っている間にもヤイバはどんどん降下していく。

 

そして

 

「うそ・・」

 

ヤイバはパラシュート無しでバスの屋上に無事着陸することができた。ヤイバが着地したところは着地した衝撃によりクレーターができている。

その光景に呆然としている間にキンジはパラシュートを装着している

 

「何者よ。アイツ」

 

睨み付けるようにキンジに問い詰めたが

 

「さあな。そんなことよりも早くバスに飛び降りるぞ」

 

キンジは視線をものともせずにそのままヘリから飛び降りた。

 

「・・そうね。今は、ヤイバが何者かについては後回しね」

 

『武偵殺し』を捕まえたあとに、じっくり聞かせてもらうんだから。覚悟しなさいよ。

 

アリアも早くバスにつけられた爆弾を見つけるべく、ヘリから飛び降りていった。

 

 

――アリアsideend――

 

 

 

 

 

 

 

 

――ヤイバside――

「―――っ!!」

 

バスの屋上に着陸した瞬間、俺の背後から強烈な殺気が、正確には斬気が伝わってきた。

 

背後に振り向くと同時に、鞘から抜いた久遠彼方で斬りつく。

 

背後から斬りかかろうとしたものと剣を交えた。

 

「久し振りだね」ニタリ

 

斬りかかってきた奴はにやけながら剣を振るっていく。

 

「お前なんか知らねぇよ」キィン

 

ヤイバは斬りかかってきた奴の剣を古流で受け流していく。

 

久し振りと剣を交えている奴は言ったが、奴と会ったことは勿論、顔を見たことすらない。いったい誰なんだこいつは。

ヤイバは改めて、奴の顔を見る。顔立ちは整っていて、白に近い髪の色をしている。奴の笑みはどこか残虐さが感じられる。

 

やはり知らない。誰だこいつは。

 

俺の反応に奴は疑問を感じたのか、俺から離れて剣をおさめた。

 

「あれ、本当に俺のこと覚えてないの?」

 

「そもそも会ったこともない。というか名前もしらねぇのに覚えてるって言われても分かるわけねぇだろうが」

 

文句と一緒に殺気を奴にぶつける。

 

「忘れたなら、思い出させてあげるよ」

 

だが、俺の殺気をものともせずに奴は殺気をぶつけながら言葉を発していく。

 

「俺だよ」

 

そして奴は名前を告げる

 

「ラーシュだよ」

 

ラーシュと名乗った男は笑みを深めて言葉を発していく

 

「お前の兄弟子でお前の大切なものを傷つけた、お前の元相棒だよ」

 

そして奴は、剣を再び構えて俺の名前を口にする

 

「クロウ」

 

どうやら、父さんと因縁のある相手みたいだ。

 

そして、俺はクロウという名前ではない

 

「俺の名前は葛城ヤイバ」

 

剣に『光』を纏わせて、ラーシュに剣を向けた。

 

ならばまず、誤解を解かないとならない

 

俺は

 

「葛城クロウの息子だ」




急展開になった気がしますが、まだ物語は始まったばかりです。
ラーシュがなぜ生きているかについては、追々書いていきたいと思います。いつ投稿するかは、まだ未定です。

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