八幡と、恋する乙女の恋物語集   作:ぶーちゃん☆

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ご無沙汰しております!

ついに発売されました俺ガイル13巻!そしてその13巻にて、ついに発覚した衝撃の事実!

今回のお話は、13巻を読んだ私の思いがたっぷりと詰まったお話となっております。
当然13巻のネタバレを多少含みますので、なるべくなら13巻を読んだあとに読んだ方がいいかも知れませんm(__;)m





大嫌いな姉に捧ぐバラッド

 

 

 

 俺には姉がいる。たまにクラスのクソリア充から「紹介してくれよぉ」などと言われるくらいには見た目は悪くない。見た目は。

 しかし中身は最悪。本当にクソだ。

 

 ヘタレな小物のクセに見た目だけは派手に着飾って、ちやほやされることのみに執着する承認欲求の塊。クソなのに生意気にもクラスカーストが上位とかなのも余計腹立つ。クラスカースト上位者は往々にしてクソだけど。

 そしてそんな立場に調子に乗って己の実力を過信して、分を弁えないことをして恥をかく。その最たる例が文化祭の実行委員長であり、体育祭運営委員長だろう。

 文化祭での酷い噛みっぷりとか泣きじゃくったエンディングセレモニーとか、マジでこっちが赤っ恥だったわ。身内の恥もいいところ。アホかよあのクソ女。テメェのお猪口くらい小さな器にいい加減気付け。

 まぁ俺ら陰キャ寄り男子の間では『ナイトプール年パス持ちのクソビッチで彼氏がIT企業の社長でインスタ映えのことだけ考えて生きてるブランド中毒パリピの女王』で有名な、調子に乗って生徒会長になっちゃったC組の一色いろはよりは多少マシな部類なのかもしれないが。見た目は断然一色の方が可愛いんだけど。そりゃ頭カラッポなウェイ族じゃ騙されるわ。

 まぁどちらにせよ碌なものではないのは確か。特に俺らみたいなクラスの日陰者にとっては敵でしかない。あいつら、俺らを虫けらのように見下してるからね。

 ……ハッ、今に見てろ。今はお前らの方が上だと思っているようだが、俺はお前らみたいにただ今を面白可笑しく生きているだけのゴミとは違う。ボーッと生きてんじゃねえよ。

 ただ無駄に生きているだけのお前らと違って、俺には将来に向けての明確なビジョンがあるし、そうなる為の努力も勉強も積み重ね今を生きている。秦野と共に大成した暁には、立場は一気に逆転するのだ。

 オタクと蔑んでいる俺らがゲーム会社を立ち上げて若手経営者にでもなった途端、お前らのような奴らこそが俺らに媚びへつらうようになるんだよ。しかし俺はお前らのようなビッチは相手にしない。ざまぁ。

 

 

 

 とまぁ、俺は姉が嫌いで仕方ない。なんであんな奴より後に生まれてしまったのか……。とはいえあんな妹だったらもっと嫌かもしれないけど。あのクズな性格で兄を見下す妹とか、想像しただけで普通に殺意が湧くから、どちらかといえばまだ姉で良かったかも。

 

 あのバカ女は、いつの頃からか俺を視界から除外するようになっていた。いや、視界だけではないか。物理的にも除外していた。あの女と同類だろうパリピ女共を自宅に招く時などは──

 

『……ねぇ、今日友達くるから部屋から出てこないでくんない? 友達くる前に家から出てってそのまま帰ってこないでもいいけど』

 

 と、普段は会話はおろか目さえも合わさないクセに、そういう時だけ声を掛けてきた。「そのまま帰ってこないでもいいけど」の前に「永遠に」という一文を言外に込めて。

 よっぽど、中学生と見紛うばかりのヒョロっとした色白眼鏡オタクな弟をオトモダチ(笑)に見られたくないのだろう。

 まぁそんなのは高坂さんちの桐乃を見れば分かる通り、異性の兄弟間にはよくある話ではあるが、そこには桐乃と違って弟に愛は皆無。そこに存在する愛があるとすれば、それはオトモダチ(笑)に笑われたくないという自己愛のみ。

 

 

 ──しかし、そんなクソ姉が、なんだか最近様子がおかしいのだ。いや、最近といったら語弊があるか。こいつが本格的におかしくなったのは、随分前──確か体育祭の頃くらい、か。

 そりゃ体育祭前からも十分おかしかった。あの文化祭の準備中は毎日のように溜め息を吐き、やらかした文化祭後はその溜め息の重みが跳ね上がった。

 でも、そのおかしさは言ってしまえば常識の範囲内ではある。器に見合わない役職に就いてフルボッコになったのだ。そりゃ毎日溜め息も吐くだろうよ。うち可哀想オーラが強すぎて死ぬほどウザかったけど。

 

 しかし、体育祭準備中から体育祭後にかけてのおかしさは、以前のおかしさとは質そのものが違っていた。

 はぁはぁはぁはぁ溜め息塗れなのは同じだが、その溜め息に込める色がまるで別色なのだ。以前の溜め息がドブ色なら、体育祭後の溜め息は桃色、とでも言えばよいのだろうか。

 しかしただの桃色ではない。桃色の中にも、なぜかまだうち可哀想オーラをしこたま込めていやがったのだ。ウザいことこの上ない。

 

 そしてその変調は、なにもウザい溜め息だけのことではなく、今までは全くかかわり合いを持とうともしなかった弟の俺にまでも及んでいた。

 そしてそのおかしさは、当然今日に至っても続いている。そう、こうしてノックもせずに弟の部屋にずかずか入ってきて、こんなおかしなことを口走る俺の姉、相模南のこの謎の変調は……

 

「ねぇ、あんたさぁ、プリキュアのブルーレイとか持ってないの? いつもキモいの観て喜んでんじゃん。ちょっとどんなのか観てみたいんだけど」

 

「……え、きゅ、急に入ってきてなに言ってんの……? 俺べつにプリキュアに興味無いから、そんなの持ってないけど……」

 

「そうなん? ったく、使えないわねー。じゃあないんならレンタル屋で借りてきてよ」

 

「い、いや、なんでだよやだよ。じ、自分で行きゃいいじゃん」

 

「は? そんなの恥ずかしくてうちが借りられるわけないじゃん。ちょっと考えれば分かることじゃないの? バカじゃん?」

 

「えぇ……」

 

 

 ……そう。なぜか俺の姉がサブカルに興味を持ちはじめ、今まで虫けらのように接していた俺に話し掛けてくるようになったのだ。しかも偉そうに。マジで死ねばいいのに。

 

 

× × ×

 

 

「……あー、寒みぃ」

 

 二月の夜の寒さは尋常ではない。刺すような空気とは、まさにこのことだろう。

 

「……チッ、なんで俺がプリキュアなんか借りに行かなきゃなんねぇんだよ」

 

 白い息をほわっと吐きながら、そう独りごちる俺。

 大嫌いな姉の言うことなど聞かなきゃいいだろ、と言うなかれ。陰キャは陽キャの上からの物言いには恐くて逆らえない。それは、姉弟間でもなんら変わらないのだ。

 

 ……あー、めんどくさい。明日は遊戯部で秦野と次の企画についてディスカッションしなきゃならんのに。資料まとめるのに忙しくて、こんな事してる暇ねぇんだよ……

 

 そう頭の中でぶつくさ文句を吐き出しつつ、俺はクソ女の変調に巻き込まれたあの日に思い馳せる。

 あれはそう、クソ姉が修学旅行から帰ってきてから程なくしてのこと。

 

『ねぇ、あんたラノベ? って持ってる? どんなのかちょっと見てみたいんだけど』

 

 突如として人の自室に乱入してきた姉は、突然弟にラノベを要求してきた。

 

 なぜいつも無視を決め込んでいる弟にラノベを? と、意味も分からず適当なラノベを数冊差し出すと──

 

『あんがと』

 

 ……こともあろうに、あのクズ姉が俺に礼を言ったのだ。我が耳を疑ったね。だって相模南だぞ?

 

 そしてそれから数日、またもや突如として部屋に乱入してきた姉。

 

『なにこれマジでキモいんだけど。これだからオタクってさぁ……。……で、他にないの? あ、あとさぁ、あんたドラクエとかやってる? 今度うちにもやらせてよ』

 

 散々オタクを見下した末に、なんと他のラノベを要求してきやがった。まさかのゲームまで。どこまでも最悪だ、あの女。

 

 

 

 ……それからと言うもの、うちの姉は俺の存在を容認しはじめた。今までは家の廊下ですれ違っても無視、リビングでかち合っても無視、ダイニングでの飯時も無視だったのに、最近は俺の姿を確認すると、ちらりと眼球を動かしているのが確認できるようになった。べつに声は掛けてこないけど。

 こいつが声を掛けてくるのは、決まって俺の部屋に乱入してくる時だけ。

 

 

 聞きたいことなど山ほどある。なにせ、俺は未だになぜ姉がラノベやらゲームやら、ましてやプリキュアのアニメに興味があるのかも知らないまま、こうして姉のパシリにされているのだから。

 おいおい、まさか高坂さんちみたいに人生相談かよ、とか、一瞬だけ頭を過ってしまったこともあるにはある。しかしうちの姉に限ってその可能性は皆無である。なにせ俺妹を貸しても無反応だったから。

 実際に「弟を性的な目で見ている超ブラコンです」とか言われた日には、吐き気に耐え切れず実家を飛び出してしまいそうだったから、その点は物凄く安心しました。

 実姉、実妹を持っている人間になら分かるだろう。それがどれほど気持ち悪いことなのかが。

 

「……あ、プリキュア発見。……てか、どのシリーズ借りてきゃいいんだよ……はぁ〜」

 

 そして、凍える手を擦り合わせてようやく辿り着いたレンタル屋で、適当に見繕った一巻だけの円盤を数枚レジまで抱えながら思う。

 

 ──これ、もしあいつがこのどれかにハマったら、見終わる度に次の巻をパシらされるんじゃねぇだろな……

 

 

× × ×

 

 

「……借りてきたけど」

 

 自宅に戻り、あまり向かいたくはない姉の部屋の前へとやってきた。向かいたくはないといっても、俺の部屋の隣なのだからほんの数歩の距離ではあるが。

 

「……」

 

 しかし、ノックをすれども声掛けすれども返事はない。消灯済みの暗い廊下にドアの隙間から微かな光が漏れてるし、イマドキ(笑)なJ POP(笑)が聞こえてくることから、在室中なのは間違いないのだが。

 おいふざけんな、わざわざ借りてきてやったのに、まさか寝てんじゃねぇだろうな。

 

 あまりの横暴さにイラッときて、勢いのままドアノブに手をかけそうになり一旦クールダウン。これは、勝手にドアを開けてもいいものなのだろうか。

 これでもし着替え中とかだったりしたら、そのあと何を言われるのか分かったものではない。

 見たくもない着替え姿を見て吐き気をもよおし、尚且つ文句を言われるなんてたまったものではない。姉の下着姿? 姉の裸? ウエッ……想像しただけで気持ちわるっ……

 

 しかし、このまま借りてきてやった事を報告しないまま放置するという選択肢は存在しない。なぜならそれはそれで文句を言われるから。理不尽すぎだろ姉弟関係。

 

 なので暫らく待ちガイル。もしも今が仮に着替えイベ発生中なのだとしても、そんなのは数分もすれば終わるのだ。ちょっと待ってから入れば問題ない。

 勝手に入んないでくんない? と文句を言われるかもしれないが、こいつなんてノックもせずに入ってくるのだ。知ったこっちゃない。

 

 そうと決まれば、俺は姉の部屋の前で仁王立つのみ。一見するとただの変態みたいなのが心外極まりないが、こればかりは致し方がない。数分間暇を持て余すから、姉の部屋から漏れ聞こえてくるイマドキのJ POPにでも耳を傾けていようか。

 

 姉の部屋から漏れ聞こえてくる歌は、なんだか頭の悪そうなラブソングだった。

 ティーンのカリスマ(笑)辺りが歌っているであろう、心に何一つ響いてこない中身空っぽのラブソング。……いや、これはラブソングというよりは失恋ソング、なのだろうか。

 全く心に響いてこないからどうだっていいが、あれでしょ? イマドキのティーン女子って、こういうの聴いて共感して涙するんでしょ? 随分とお手軽な感受性を持ち合わせで羨ましい限りでーす。

 

「……もういいか」

 

 数分待ち、これで一応の責務は果たした。中では何一つ動きがないみたいだし、これでドアを開けてもおかしなイベントは発生しないはず。

 とりあえず例しにもう一度ノックをし、返事がないことを確認してからノブを回す。神様、何事も起きませんように。

 

 

 

 ……何年ぶりだろう。姉の部屋を見たのは。

 見るからに頭が悪そうな色と小物に溢れた部屋。甘ったるくて耐えきれない匂いが充満する部屋。それが、何年ぶりかに訪れた姉の部屋に対する印象だった。

 

「チッ……、やっぱ寝てんじゃねぇか」

 

 そんな頭悪そうな部屋に一瞥くれてから姉の姿を探すと、なんのことはない、一瞬で見付かった。

 弟にアニメの円盤借りに行かせといて、こいつは呑気にベッドの上で丸まっていやがった。てか制服くらい着替えろよ。それ、皺だらけになったら母ちゃんが不機嫌になって俺まで被害受けるやつじゃん……

 

「やれやれ」

 

 んじゃま、借りてきた円盤をベッドに添えてとっとと退散しようか。目が醒めた時に目の前にTSUTAYAの袋があれば、あとあと文句言われることもないだろ。勝手に入んなとは言われるかもだけど。ホント理不尽だな、姉ってのは。

 

「……ほっ、と」

 

 いま起きられると逆に面倒なことになりそうなのを危惧し、そろりそろりと、音を立てずに円盤をベッドに添える。クソッ、安らかな顔で寝やがって。

 

「……ん?」

 

 その時、俺は気付いてしまった。手に覆われていて、どんな奴が写っているのかまでは判別できないが、どうやら隠し撮りらしい男の写真が表示されたスマホをクソ姉が握りしめているのを。そして、クソ姉の頬に涙が伝った跡が見えたのを。

 

「……」

 

 この様々な状況を分析すると、とあるひとつの結論が導きだされる。

 

 

 ──俺の姉は、誰かに恋をしているらしい。

 しかし、部屋に響く失恋ソング、隠し撮り写真、頬を伝った涙の跡、そのどれもこれもが、この恋は決して叶う事のない悲恋であるのだと示していた。

 

「……なんだそりゃ、らしくもねぇ」

 

 うちの姉は、見てくればかりを気にするヘタレな小物であると同時に、なんだかんだ言ってヒエラルキートップクラスの女である。

 いつも他者を見下して、いつも調子に乗って、いつも俺に頭を抱えさせる身内の恥だ。故に、こいつが悲恋に涙するとか似合わなすぎる。なんだよ、まるで恋する乙女かよ。相模南のくせに。

 

 

 ……らしくないと言えば、ここ最近の変調も、この女にとっては本当にらしくない。

 オタクホビーに興味を示すとか、こいつらみたいなパリピビッチとは真逆のものであり、見下す対象であり、そして、もしもバレたら自分が見下されるのだと恐れを抱くものだ。

 そんなモノに興味を示し、今まで関わろうとしなかった弟に友好的に接してくるとは、本当にらしくない。いや、友好的は話を盛り過ぎちゃったかも。

 

 サブカルへの興味、悲恋に胸を傷める恋する乙女。そんなクソ姉のイメージとは程遠い二つのらしくなさは、もしかしたらどこかで繋がっているのかもしれない。

 こいつが密かに恋する相手がオタク? で、叶うことのない恋心を慰める為に、せめて恋する相手の好きなことくらいは知っておきたいって? マジすか姉ちゃん。そんなのが世間(クラス)に知れ渡ったら、あんたの立ち位置崩壊しちゃうじゃん。だから悲恋なのかもしんないけど。

 

「……ケッ」

 

 だとしたら、結局は自己保身の為の悲恋じゃん。ダッサ。

 ま、そっちの方がうちの姉らしくて分かりやすい。周りに変な目で見られるのが嫌だから付き合えないってか? いやー、マジでクソ姉らしいわ。

 いっそのこと恋してる相手が剣豪さん(笑)辺りだったら笑えるんだけどなぁ。全力で応援してやんよ。さすがにそれは無いけどね。だってこの女、身の丈知らずの面食いだし。

 

 

 とはいえ、安っぽいバラードをバックに、ただただ嫌いだった姉の涙の跡が滲んだ寝顔を見ていると、なんかこう、ほんの少しだけ「可愛げあんじゃん」と思ってしまうのもまた事実なわけで。

 だからまぁ、どうせ叶う事のない悲恋なんだろうけども、てか叶ったら叶ったで死ぬほどウザそうだから応援もしないけども、趣味のことで付き合わされるくらいなら、ちょっとくらいなら付き合ってやってもいいかな、なんて思いつつ、静かに部屋を退出する俺なのでした。

 

「ひ……が、やぁ」

 

 よく聞き取れなかった、儚い寝言を背中に受けながら……

 

 

× × ×

 

 

「ねぇ……」

 

 翌朝、なんと姉が俺の部屋以外で話しかけてきた。

 場所は洗面所。今日の秦野とのディスカッションに向けて、夜遅くまで資料を纏めていた寝不足な重い瞼に真冬の冷たい水で喝を入れていた時だった。

 

「え」

 

 突然の出来事に、思わず変な声を出してしまった。だって、姉が部屋以外で声を掛けてくるとか思わなかったから。

 

「な、なに」

 

「ゆうべ、あんたプリキュア借りてきてくれたじゃん。……あんがと、今夜観てみる」

 

「う、うん」

 

 なにかと思ったら、まさかのお礼だった。なんか頬とか染めてもじもじしちゃってるし、ホントどうしちゃったんすか姉ちゃん。

 正直、かなり気持ちが悪い。それと同時に恐怖さえ感じるか弱い弟たる俺。

 ……それでも、ゆうべのこの姉らしくない寝顔を思い出してしまうと、なんだかんだ言って、まぁたまにはこういうのも悪くないかな、なんて思ってしまう。

 

 

 ──俺が姉を嫌いなことに間違いはない。それは揺るぎない事実である。

 それでも、ゆうべに引き続きやっぱりこう思ってしまった。これからも、ちょっとくらいは付き合ってやろうかな、と。

 

 

 

 

 

「……で、さぁ」

 

「……へ?」

 

「み、見た?」

 

「な、なにを?」

 

「……スマホ。……あんた、うちが寝てるのをいいことに、勝手に部屋入ってプリキュア置いてったじゃん……! そんとき、うちのスマホ見たんじゃないの……!?」

 

「は、はぁ? み、見てねぇから! 手で隠れてたから、誰の写真かまでは見えなかったから!」

 

「さいっあく! やっぱ写真見たんじゃん! キモ! 超キモいんだけど! だいたいさぁ、女の子の部屋に勝手に入ってくる時点で完全にアウトだから! もうホントやだ! 変態死ね!」

 

「えぇ……」

 

 

 

 なんで頬染めてもじもじしてんのかと思ったらそっちかよ!

 つうか、うちが寝てるのをいいことにって、人をパシらせて寝てるテメェが悪いんだろうが! こっちだってあんな頭の悪そうな部屋に入りたくなかったっつの!

 ちょっとくらい付き合ってやろうかな、などという失言は訂正。誰が付き合ってやるかクソ女。

 

 

 

 やはり、俺の姉がクソなのはまちがっていない。

 

 

 

 

終わり

 





ネタバレ→遊戯部相模はさがみんの弟だったw(°O°)w
うん、ホントにどうでもいいネタバレだったね!
そして相模の姉への評価と相模と秦野のいろはす評に大爆笑してしまいました☆
いやぁ、今回はインタールードでいろはす視点が読めたり葉山視点が読めたり陽乃視点が読めたりと、大満足な内容でしたねぇ。
特にいろはす視点!責任とってください辺りの切なさ、たまらん。ふぅ……(賢者感)


さて、ファンの間では以前から噂されていた事ですけど、名前には神奈川縛りがあるし、たまたま使い捨てモブ同士の苗字が被っちゃっただけだろ?という結論に達していた相模議論が、まさかここで本当に拾われるとはね(白目)
こうなるとルミルミの母親が鶴見先生論も俄然真実味を増します(・ω・)



というわけで、13巻発売翌日の13巻ネタという暴挙に出てしまいましたが、こういうネタって確実に誰かがやりそうなので、ネタが被る前に先にやってやったぜ♪
てか13巻を読んだ私の作品の読者さんには「あいつ絶対このネタ使うだろw」と思われていそうだったんで、だったらその予想を超えるぜ!と、出来るだけ早くやってやろうと頑張っちゃいました(>ω・)



それでは、新刊発売翌日、さらに3ヶ月ぶりくらいかな?の更新に、このクソどうでもいいSSをぶつけてきた己のアホさに乾杯しつつ、ついにラストとなる最終巻を座して待つぶーちゃん☆でしたノシ

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