甘いお話を書くのが苦手な作者にしては、珍しく糖分過多かも知んないです。
ではではどぞ☆
「わーっ……八幡見て見て!すごーい……」
「だな」
手を繋いでパークに入った私たちは、エントランスを抜けて、ランドのメインストリートとも言えるワールドバザールの真ん中に立てられた巨大なクリスマスツリーに見惚れていた。
「八幡八幡!やっぱりランドのクリスマスって言ったらこのツリーだよね!」
「……」
「わぁ!ライトアップされたら綺麗なんだろうなぁ……」
「……」
「夜になるの楽しみっ……えへへ」
「……」
矢継ぎ早に感嘆の声を上げちゃったんだけど、なぜか八幡からの返答が無い。
一瞬八幡が居なくなっちゃったのかと不安になったんだけど、私の右手はしっかりと八幡の体温を感じてるから、それはない。
ん?と思って八幡を覗き込んで見ると、八幡はとても微笑ましそうに私を見ていた。
…………!!
あぅ……またやっちゃった……
私は自分がこんなキャラじゃないって理解してるつもりなのに、たまに子供みたいにはしゃいじゃう時がある。
それは決まって八幡と一緒に居る時。
『でもな、俺のほうがもっと一人でできる』
去年のクリスマス会、相変わらずぼっちだった私が一人で作業をしてた時、手伝うと言ってくれたのに意地を張って拒絶した私に、こんなどうしようもない台詞なのに、一人で頑張る私に八幡がニヤリと胸を張って言ってくれた言葉。
こんなに情けない台詞をドヤ顔で言い切る八幡に、思わず笑顔を向けてしまった。
思えばあの時から、私は八幡に心を許したんだと思う。
それより前に八幡が手伝ってくれた時も、作業が終わった時に少しだけ笑顔になっちゃったし、それどころか初めて会った時から、よく分からないシンパシーみたいなものは感じてた。
でもたぶん、本当の意味で八幡に心を許し始めたのは、たぶんあの瞬間からなんだと思う。
ばっかじゃないの?って言っちゃったけど、ホントはとても嬉しかった……!
だからあれ以来、総武高校の校門での再会の時とかシーデートの時、家に来てくれた時とかに、ついつい自然と笑顔がこぼれちゃったりはしゃいじゃったりする。
そんな時八幡は、決まってこんな微笑ましい笑顔で私を見てくれる。
──この微笑みは、好きな異性に向けられるものじゃなくて、妹とか年下に向けられる庇護欲からくるものなんだって事は分かってる。
だからホントはちょっとだけ悔しい。八幡には私を対等に扱って欲しいから。
そう……悔しい。悔しいんだけど、でもやっぱり嬉しかったりもする私の思考はどこか矛盾してるのかな。
確かに今は子供に向けられる庇護欲かも知れないけど、でも目が腐った八幡のくせに、あんなにあったかい眼差しを向けてきてくれるのは、私が八幡にとって特別な存在なんだって自負できるから。
だから今はまだ庇護欲でも構わない。八幡の特別であることには違いないんだもん。
そのうちもっと綺麗で大人の女になって、八幡に自慢の恋人として見てもらうのが、今の私の目標。
だからまだまだ子供の私は、八幡にこの眼差しを向けて貰えるのがやっぱり好き。
……好きなんだけど、うぅ……でもやっぱり恥ずかしい……それとこれとは別問題……!
ついつい子供みたいにはしゃいでる姿を好きな人に見られて微笑まれちゃうなんて、なんか女として負けた気分……
だから私は、真っ赤に染まっているであろう顔をぷくっと膨らませて、今日もこう悪態をついて嬉しい胸の内を誤魔化すのだった。
「……なにニヤニヤ見てんの?八幡キモい」
またしてもなんかキモく嬉しそうな顔してる八幡の手をぎゅっと引っ張って、私はクリスマスカラーに彩られたディスティニーランドを、ウキウキで駆け出した。
× × ×
「うおー……やっぱクリスマス本番ともなると、尋常じゃなく混んでるな……」
「そりゃね。八幡が混雑時OKのパスポートを事前に入手しといてくれなかったら、今日は入園出来なかったくらいだもん」
「……え?……お、おう。そうそう、それな」
「?」
八幡てば自分で用意しといてくれたのに、なんでよく分かってないって顔してんだろ?
まったく……頼りになるんだかならないんだか、ホントよく分かんない。まぁそういうトコも全部好きだけど。
「しかしこう混んでたら乗り物なんて乗れなそうだな……どうすっか」
「別にクリスマスにディスティニーに来たのは、アトラクションを楽しみたいから来たってわけでもないし、別にいい。ただクリスマスに、この夢の国の雰囲気の中で一緒に居るってところが重要なんでしょ」
ホント八幡は分かってないなぁ。
クリスマスムードの中を手を繋いで二人で過ごすってところがポイントなのに。
それが大人のクリスマスディスティニーデートってもんでしょ?
それなのにいきなり乗り物乗れないとか嘆くなんて、八幡ってホントお子様。
「おう……そういうもんなのか……」
「うん。八幡は分かってなさすぎ。………………でも」
私はほんの少しだけ頬を赤らめてこほんと咳払いを一つ。
「……まぁ八幡がどうしてもアトラクションを楽しみたいって言うんなら、私も一つ乗りたいのあるし、付き合ってあげなくもない」
「……お前が乗りたいだけじゃねぇのかよ……」
ま、まぁ確かに私が乗りたいことも無くはない……
でも八幡と違って私はまだほんの少しだけ子供だから、乗りたいと思ったって別にいいでしょっ……
あと、
「お前じゃない……留美」
ばかはちまんっ。本日二回目なんだけど。
私がジトっとした目で怒ると、「すまん、つい」と笑いながら答えるばかはちまん。
むっ、なに笑ってんの?ついって事は、自然体ではいつも私のことをお前って思ってるって事だって分かってんのかな、この八幡は。
これは、いついかなる時でも留美って出てくるように、きちんと指導しないとダメだな。
「……今度お前って言ったら、婚約者の比企谷八幡に会いに来ましたって、総武高校の職員室と八幡の部活に挨拶に行くから」
「マジですみませんでした」
もう土下座する勢いの八幡なんか無視して、むくれた私は八幡の手を離してファストパスを取りに行くのだった。
すぐさま必死に追い掛けてきた八幡が、また自分から手を繋いできたから一応は許してあげたけどね。
ちなみに八幡が手を繋いできた時、膨れてた頬っぺたからぷしゅっと空気が漏れてニヤケちゃったのはないしょ。
……それにしたって、こんなに可愛い婚約者が挨拶に行くって言ってあげてるのに、土下座してまで止めようとする意気地なしの八幡許すまじ。
× × ×
なんとか夕方の時間帯にファストパスが取れた私達は、クリスマスに染まったパーク内を散策することにした。
ハロウィンとクリスマスのパーク内は、アトラクションなんか乗らなくても、ただ歩いて見て回るだけでもホント楽しいよね。この非現実感がホント好き。
トゥーンパークからトゥモロータウンに入ってまたワールドバザールまで戻って来たけど、一番クリスマス感を味わえるのは、やっぱりエントランスから白亜城までのランドの中心部かな。夜のイルミネーションが点いたらまた違うんだろうけど。
ウエスタンタウンの方は、ファストパス取りに行くために通過しただけでまだ分からないから、これからじっくりと探索してみよう。
それでも普段なら特に気にしない所も、ちょこちょこクリスマスの飾らがしてあってやっぱり可愛い。
ハロウィンの時期も、クリスマス同様にパーク中が彩られるからわくわくするんだよね。
よし。来年のハロウィンは八幡とまた来よう。
ていうか来年は八幡も暇な大学生になるんだから、ハロウィンとかクリスマスとか言わずにいっぱい来よう。
どうせ八幡は大学生になってもぼっちで寂しいだろうから、可哀想な八幡を引き受けるという責務をおった私は、その責任を果たさなきゃいけないわけだし。
「ねぇ八幡」
「ん?どうした?」
「八幡は来年もやっぱり可哀想だから、たくさんディスティニー来ようね」
「え、なに?なんで突然ディスられてんの?来年の俺が可哀想なことはすでに決定事項なの?」
なんか八幡が愕然としてるけど、私的には八幡が可哀想な方が余計な虫が寄ってこないから安心。
現在進行形で強力なライバ……余計な虫が何人か付いてるんだもん。
胸が中学一年生の私並みのすっごい美人と、胸は嫌味なくらい大きいけど頭がちょっと残念なお団子美人。あとあざといの。
私が知らないだけで、他にもまだ居るのかも。
もう八幡は私のだから余計な心配かも知んないけど、これ以上の心配はしたくないもんね。
あれ?でもよくよく考えたら八幡には私が居るんだから、全然可哀想でもなんでもないじゃん。
むしろ幸せ一杯に決まってる。
よし、『私がそばに居ない時に限り可哀想』に訂正しておこう。うん。
「んー、やっぱり八幡は幸せものだった」
「あ、そう……そりゃ、あんがとさん……?」
むっ、幸せものだって教えてあげたのに、なんでそんなにキョトンとしてんの?
だから、八幡がいかに幸せものなのかを、私の素敵スマイルを持ってしてもう一度教えてあげた。
「うん!八幡はすごい幸せものだよ。よかったねっ」
八幡と一緒に居られる私は幸せものだから、私と一緒に居られる八幡も同じくらい幸せものなはず。
だから私がいかに幸せなのかを客観的に見た上で八幡に「よかったねっ」って言ってあげたんだけど、自分の幸せな姿を想像しすぎて、なんかすごい笑顔になっちゃったみたい。
鏡で見たわけでもないのに、自分でも今すごい笑顔だったんだろうなって分かっちゃうくらいに微笑んでたっぽい。
八幡がそんな私の顔見てビックリしてたし、すぐに照れくさそうに顔背けたし。
なんか……恥ずい……
「そ、そんなことよりさ、そろそろちょっとお腹空かない?」
話題を変えて誤魔化しちゃった。
ホント私って八幡の事とやかく言えないくらいヘタレだよね……うぅ……
でもお腹空いちゃったのはホントだし……
アトラクションにはまだ乗ってないけど、色んなとこ見て歩き回ってたら、気が付いたら意外といい時間になってた。
お腹が鳴っちゃう前になんか食べないと、八幡にくぅ〜って聞かれちゃうかも知んないっ……それは女として由々しき事態だよね。
「……ん、ま、まぁそうだな。俺はまだ減ってねぇけど、留美が腹減ったんならどっか入って食うか」
「もうすぐお昼になんのに、八幡はまだ空いてないの?」
「ん?ああ。今日ちょっと家出んのがギリギリになっちまってな。朝飯食ったの遅かったんだよ」
「ふぅん。あ、じゃあすぐそこにチュロス売り場のワゴンがあるから、とりあえずチュロスでいいよ」
「チュロス好きだな……まぁそれでいいんならとりあえず買ってくっか」
「うん」
やっぱりディスティニーの食べ歩きっていったらチュロスだよね。
これが嫌いな女子とかありえないと思う。
チュロス売り場も行列が出来てたけど、回転が早いからか思ったよりも早く売り場まで到着した。
「えーと……チュロス一本」
「……あれ?八幡は食べないの?」
「おう。元々そんなに腹減ってねぇから、今から一本食ったら昼飯食えなくなっちまうからな」
「そっか」
キャストさんが私にチュロスを渡してくれてる間に、八幡が支払いをしてくれた。
ちなみに今日は全部八幡がおごってくれるみたい。
おごられるのが当然!みたいな顔してる女が嫌いな私は断固として拒否したんだけど、自分から誘ったんだからってのと、クリスマスくらい金の事は気にすんなってことで押し切られて、渋々八幡のおごりを受けることを了承した。
もちろん次のデートの際は私がおごり返すという条件を飲ませた上で。
それなら次のデートの約束も取り付けられたみたいなもんだから、おごられるのは気に食わないけど結果オーライってとこかな。
……えへへ、やっぱりちゃんと次に会う約束があるのは安心できるし嬉しいな。
「んじゃ行くか」
八幡はサイフをしまいながらさっさと歩きだした。
……むっ。
私はチュロスを左手に持ったままその場に立ち尽くして、八幡をジト目で睨み付ける。
「ん?あれ?留美…………あ」
むくれた私が右手を差し出したまま立ってるのを見て、八幡が慌てて戻ってきた。
今日は約束したはずでしょ、八幡……
「っと、すまん」
謝りながらギュッと手を握られた瞬間に、膨れた私はすぐさま機嫌を直す。
「……ん」
でもすぐにご機嫌になっちゃうと、ばかはちまんはすぐに忘れちゃうから、機嫌が直らないフリして釘を刺しておこうかな。
「八幡。次に手を離した時に繋ぎ忘れたら…」
「絶対に忘れません」
「……ん」
よし。じゃあ今回だけは特別に許してあげるね。
ぱくっとチュロスを食べながら、またディスティニー散策再開っ。
んー。やっぱり美味しいな。
そしてサクサクとチュロスを何口か食べたところで、ふと悪戯心が芽生えた。
八幡は女に免疫が無いから、絶対に恥ずかしがるはず!
そして私は八幡の口元に食べ掛けのチュロスを掲げた。
「……ん。八幡も一口食べれば」
「へ?……あ、や、だ、大丈夫だ。腹減ってねぇし……」
へへへ……予想通り、八幡は食べ掛けの断面をチラリと見てから、慌てた様子で断ってきた。
「美味しいよ。ほら」
「だから要らんっての……」
……なんか八幡をからかうつもりでやったのに、ここまで拒否されるとちょっとだけショック……
なんか、絶対に食べさせてやりたくなってきた。
「もしかして八幡、間接キスが恥ずかしいとか思ってんの?……今どき中学生だってそんなの気にしないよ。八幡カッコ悪」
『中学生だって』とか言いながら、もちろん私はそんなのしたことないし、八幡以外とするつもりは無いけどね。
「は?バッカ、そそそそんなわけにゃいだりょ……」
噛みすぎ……ホント八幡てヘタレで可愛い。そんなとこも好きっ……
恥ずかしそうに悶えてるから、仕方ないから噛み噛みだったところはスルーしたげる。特別サービスだかんね。
「そんなわけないんなら、じゃあ……ハイ」
八幡は、今度こそはと口元に掲げたチュロスを、それはもうヤレヤレって感じで溜め息を吐きながらサクっと頬張った。
「うん……まぁ、美味い」
頭を掻きながらすっごい恥ずかしそうにむぐむぐしてる八幡を見て、私はつい口元を緩ませながらこう思うのだった。
うん。やっぱり八幡は幸せもの。
そして八幡が一口食べたチュロスを、頬を染めながら大事にはむっと食べた私も、やっぱり幸せものっ。
× × ×
「そろそろ時間だよ。八幡行こっ」
「ん、おう」
混みまくってるパーク内だけど、ぐるぐると歩き回ったり食べ歩きしてる間に、気が付けばもうすっかり夕方になって、陽も暮れかけいた。
なにこれ。時間経つの早すぎじゃない?
楽しみにしていたアトラクションのファストパスの時間になったから、私達は急いで目的地のファンタジータウンへと向かう。
「そういや、なんでアレそんなに乗りたいんだ?あんなの年中やってるアトラクションじゃねぇか。……っと、なんつったっけか?ほ、ほーんテッド……?」
「ホーンテッドアパートメントね。ていうか年中やってるって、八幡、ホーンテッドがクリスマス仕様になってるの知らないの?」
「そうなの?」
「まぁ厳密に言えば、ハロウィンとクリスマスを同時にお祝いしようってコンセプトでやってるから、ディスティニーハロウィンの時期からやってるんだけど」
「詳しいな……」
「そんなの千葉県民の常識」
「マジか……」
どうやら千葉県民の常識を知らなかったことで八幡が少し凹んでるみたいだけど、八幡の千葉知識へのプライドなんてどうでもいいから無視。
「普段と全然違うからすごい楽しいよ。なんかとってもいい雰囲気なの!特に墓地のとこが凄い綺麗でね?だから八幡と乗りたかったの」
「そうか」
八幡を引っ張り気味に先行して嬉しそうに言う私に、八幡はまたあの微笑ましい笑顔を向けてくれた。
どうやらまたはしゃいじゃってたみたい……あぅ……恥ずかしい……
ファストパスという事で、とてもスムーズに建物の中まで行けた。
なんか行列してる中スイスイ進めるのって、ちょっとした優越感だよね。
やっぱり今日はすごい混んでるしこの時期で一番人気のアトラクションだから、建物の中に入ってからは結構時間が掛かかったんだけど、ようやく二人でライドに乗り込めた。
「えへへ、楽しみだね!」
「おう、そうだな」
このアトラクションのライドは比較的広くて恋人同士の密着度としてはイマイチなんだけど、ライドの広さを完全に無視して八幡にぴっとりと寄り添ってはしゃぐ私を、八幡は優しく撫でてくれた。
……気持ちいい。
ホーンテッドは一応お化け屋敷の扱いだけあってアトラクション内が暗いから、この密着具合で気持ち良く撫でられると、すごくドキドキしてきちゃう……
このライドは密閉まではいかないけど、前後のライドの乗客からはほとんど見えないような作りになっている。
だから暗闇と密着と頭撫でで少し変な気持ちになっちゃった私は、周りの目を気にする事もなく、初めて八幡に抱きついてみた。
抱きつくって言っても腕にだけど。
「ちょ、ちょっと!?留美さん!?」
「……留美さんっていうの、キモい……」
悪態を吐きながらも、私の顔と身体は燃え上がるように熱い……
どうしよう……ドキドキがやばい。
腕に胸を押し付けちゃってるから、私の鼓動が八幡にバレちゃってるかも……
あのお団子みたいに胸がおっきかったらバレないかもだけど、私の発展途上な胸はまだまだ薄いから……
「ほら、八幡。もう始まってるからちゃんと見て」
「……はい」
……やりすぎたかな。せっかく乗ったのに、ドキドキしすぎてあんまりアトラクションに集中出来ない。
八幡も、私を意識しちゃってホーンテッドどころじゃないかも……
結局アトラクション内ではそのまま無言の時が流れていったんだけど、私オススメの墓地の真っ白な雪景色が視界一杯に広がった時だけは、隣から小さく「おおっ……すげ」って聞こえてきたから、「でしょ」って笑顔で答えてあげた。
オススメしてたとこを八幡も楽しそうに喜んでくれたから、なんだか胸がぽかぽかした。
そんなドキドキの夢のひとときもあっという間に終わり、ライドから降りた八幡は、私の言い付けを守って手を繋いでくれる。
「ね、楽しかったでしょ」
自慢気に言う私に、八幡は珍しく素直に感想を言う。
「おう。マジで良かったわ。あそこが雪景色になってるとは思わなかったから、すげぇビックリした」
「えへへ、でしょ」
さっきまで抱き付いちゃってたからか、八幡はまだなんだか照れ気味。
私の心臓もまだ全然大人しくなってくれないけどね。
“それ”は、お互いにちょっと照れ合いながら、アトラクション施設から久しぶりに外へ出たときだった。
「うわぁ……すごい……」
“それ”は私達を待っていたかのように一斉に輝きだす。
いつの間にかすっかり陽が落ちて暗くなったパークを、クリスマスイルミネーションが、優しく、暖かく、そっと包み込んだ。
そう。今まさに、私と八幡の運命の聖夜が始まったのだ。
続く
ルミルミかわいいよルミルミ。
さぁ!一夜限りのクリスマスナイツもいよいよ盛り上がってまいりました!
聖なる夜、ルミルミの恋の行方はどっちだっ!?
しかしここで残念なお知らせが。
【悲報】次回、後編の更新遅れるってよ。
スミマセン。
だって仕方ないじゃないですか。この物語はいつのお話ですか?
というわけで、次回!12月24日のこの時間にお会いしましょう゚+。(*′∇`)。+゚
PS.
さすがにクリスマスイブの夜にこんなモノを読んでる暇はなかなか無いかと思います(笑)
紳士さまへの感謝のクリスマスプレゼントとしてイブの夜に投稿しますが、お時間ございます時にでもゆっくりと御覧くださいませ☆