昔、母が言った。
【シンジ、もし相手がチャカを持っていたら迷わずに懐に跳びなさい】
【危ないよ、母さん】
【大丈夫、死ぬほど痛いだけだから】
【母さん、痛いのは嫌だよ】
【シンジ、世の中には痛いことや辛いこと苦しいことばかりだから、大丈夫よ】
【母さん、人生が不安だよ】
【大丈夫、母さんが鍛えてあげるから!】
【母さん、それは?】
【35mmCIWSよ、これを破壊しなさい、素手で】
【35mmCIWSって、何?】
【対空砲よ】
【人間が当たったら?】
【今日のハンバーグの素材がシンジか牛肉のどちらかよ】
【ーーー】
【さぁ、行くわよ、シンジ!】
あ、ども、碇シンジです。
昔、母に鍛えるという名の元に殺されそうになったシンジです。さすがに大和砲はあかんて。
CIWSぐらいなら、余裕だけど三式弾を装填した大和砲は普通に死ねるよ、もう。
「ーーーさてさて、行けますか」
街中には悠々と浮かぶ使徒がいる、今回この使徒ちゃんの囮役になったのだ、シンジ太郎は・・・・頑張りますか、主に甲板ニーソと綾波ンのために。
とっととこ、と走ろうぜ、シンジ太郎!!
「大好きなのは!美少女の履いていたパンツ!」
ヒャッハー!劣化ウラン弾を食らいやがれー!!
「初号機、目標と戦闘を開始!」
始まった、始まってしまった。
碇くんを囮にした作戦がーーー作戦はこうだ、レイが装備した大型の狙撃ライフル、いや陽電子砲というべき代物だ。わざわざ、研究所に頭を下げて、借りてきたモノで現状では最大2発しか撃てず、さらに電力をバカ喰いするので東京全体の電力を使用するのも視野に入れなければならない。
狙撃手はレイ。
あの子ならやってくれるだろ。
つか、あの研究所、あたしの声を聞いたら陽電子砲の本来の名前を捨てて《ローエングリン》とか付け替えたけど、何かあるのかしら?
「劣化ウラン弾効果なし!」
やはり、効果はないわね。
まー、今回は碇くんにこれでもかと言うほどに重装備をさせたし、大丈夫でしょ。
「続いて、ロケット弾、ミサイル、爆竹全て効果なし!」
「はい!?」
おい、待て、あのクソガキ、爆竹なんて持ってたの!?馬鹿じゃないの!!
爆竹が意味あるのは、本部の罠ゲーだけよ!
「お金のことを考えると頭が痛くなってきた」
「じ、自分はこの後の記者会見のことを考えるとお腹が・・・・」
司令部にいるスタッフ全員が頭をかかえたり、お腹をさすったりするのを見て、最近頭痛薬や下り止めの薬などが経費で落ちるようになってからは大分マシになったが、やはり頭痛と腹痛の種である碇くんがいる限り、今後もお世話になるのだろう・・・・嫌だわ。
私がスコープ越しに見る街の中でひし形の使徒ラミエルが悠々と宙に浮き、碇くんの攻撃を物ともせずに反撃の高出力の荷電粒子砲を放つ。碇くんは持ち前の回避能力で避けるが街に甚大な被害を出していた。
だからといって、障害物も何もない場所では碇くんが死んでしまう可能性が大きくなってしまう。ただでさえ、囮役という死にやすいことをしているのにさらに死にやすい状況を作るわけにはいかなかった。
だから、街に被害が出るのは仕方ないがーーー。
《ちょっと、碇くん!?貴方、建物を盾にしすぎよ!》
《うっせー!こっちとら、オークに捕まっていつアヘ顏ダブルピースさせられる女騎士並みにヤバいんだよ!》
《知るかぁぁぁ!!》
《知っとけ!エロ本で女騎士とオークが出たら基本はそうだぞ!》
相変わらず、アホみたいな会話をしながら、碇くんはラミエルの攻撃を避け、確実に街に被害を出していた。
・・・・さっさと充電終わらないかなー。
誰か私に癒しを下さい。