「ねえねえ、織斑くんさあ!」
「はいはーい、質問しつもーん!」
「今日のお昼ヒマ?放課後ヒマ?夜ヒマ?」
「いや、一度に訊かれてもーー」
授業と授業の間の休み時間、一夏が殆どのクラスメイト達に絡まれているのを尻目に机に突っ伏していた。儂はホモではないけれど、流石にあんなに絡まれたいとは思わない。正直コミュニケーションとるのニガテだし。
だが何と無く腑に落ちない。
一夏のが顔がいいのはわかるが、もうすこしかまってくれてもいいのよ?
…別に?ぶつくれてなんていませんよ?
さっき理不尽なお叱りを受けたから気分が悪いだけですよ?
大体、遅刻したのはあの謎の刺客の所為だ。
そもそも今日といい昨日といい
わけがわからないよ。うんよし、帰ったらなにか変質者対策を考えよう。
「おーい」
そうさ、なんで儂は今まで自衛道具の一つも持ち歩いていなかったのか。そう、儂だって貴重な男性操縦者の一人だし狙われる事は確実であろう。何も持っていない方がおかしかったのだ。
「ねー無視しないでよー」
そうと決まれば早速行動に移そう。儂は紳士で平和主義者なので余り攻撃的なのはなぁ…。
携帯できる小さくて抑制力のあるモノを作る、両方やらなきゃいけないのが技術者のつらいところだなぁ。
「えい!」
「あべし」
叩かれた。
「えいえい!」
「いたっ!ちょっ…!」
二度も叩かれた。
「二度も殴った。オヤジにもぶたれたことないのに」
「だってーきづいてくれないんだもんー」
話を聞くと、どうやら思考の海に沈んでいたようで、のほほんとした少女…布仏本音の存在に気がついてなかったようだ。
「で、きづいて欲しくてやったと」
「うんそーだよー、ぜーんぜんきづいてくれないんだもん」
「それはすまなんだ、ちょっと切羽詰まってて考え事してたのだよ。ごめん」
気が付いてなかったとはいえ無視した形になったので、謝る。
「それでね、ちょっとお願いがあるんだー」
▽▽▽▽
一夏が専用機持つ事が決まったり、箒嬢が模擬戦のためにISの事を教えるとかなんとかで何故か武道場の方に一夏を引っ張って行くのを見送ったりして一日がすぎた。
ただいま放課後。
儂は今、簪さんとの整備室での共同作業中…ではなく、IS学園第三アリーナの前に立っていた。
簪さんすまん。
『放課後に第三アリーナまできて』
なんでも儂と会いたい人がいるとのこと。
いやね、やっぱり余り会いたくないんだけどな、誰であろうと。
だがしかし、危険は無いって言われたし、そもそも人ずてで呼んでまで会おうとしているのに無碍にするのもなんだか悪いと思ったのでとりあえず簪さんに一言断わってからホイホイとこんな所まできたわけなんだが……
正直、すごく……嫌な予感がします…。
まぁね、立ってても仕方ないしアリーナの中に入ると、
『きがえてふぃーるどにこい』
と書いてある紙とエンカウント。
どうやら呼び出し人はフィールドにいるようだ。
よし帰ろう。面倒臭い。
踵を返して、入ってきた入り口のほうへむき何かが扉に貼られている事に気が付いた。
『こい』
このまま帰ったら部屋まできそう…
しょうがない、いくべ。
艦これ始めて一ヶ月。
雪風デター。
島風デター。
潜水艦でない。(;×;)