縮んだ。
有子姉ちゃん(いつもはアリ姉と呼んでいる。だって、速いもん)は、僕の実の姉ではない。ちなみに、有子という名前も実の名前ではない。普段着から僕が勝手に呼び始めたのだ。
素性も本名も全く知らないけれど、
しかし、結構長い付き合いをしていると思う。
あれはそう…今から一万二千年前……なんて事は無く、数年前…
えっと、ひのふの………まあいいや。
とにかく数年前の夏の事だった……
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ガチャ
「ハロー夏休み!!」
誰だって長い休みの始まりなんて心踊るだろう?
僕もあの時浮かれていた。いつもなら家の中で
父さんと母さんが遺していったSFCあたりでもやってゐたりしている筈だったのだが、何と無く…本当に何と無く、たまには、自然の中、甲虫、クワガタ狩りやったろうかな〜、なんて思って玄関の扉を開けた。
するとなんとビックリ女の人が倒れていた。
ん?なんでこんなに落ち着いているのかだって?
そんなことはない。
その女の人の服装がすごくアリスだったもんで、
驚きを通り過ぎて逆に落ち着いたのだ。
とりあえず、そのアリス(仮)の様子をみて、熱中症らしい事に気が付いた僕は、そのアリス(笑)をとりあえず家の中にズルズル引きずり込んだ。
だって、そんとき4時くらいだったから医者どころかランニング老人すらいない薄暗い時間帯だったし。
某漫画の真似をするならば、
『だからぼくはわるくない。』
とでも言おうか。
適切な処置をした後、アリス(仮)が目を覚ました。
「ここは………。 あれっ? 」
「調子はどうですか?」
相手は、年上っぽいから一応敬語を使う。
すると、こちらに気が付いたらしいアリス(仮)が口を開いた。
「ハァ?お前誰だ?」
カッチーーンときた。
それから色々あった。
未だ生まれたての子鹿状態にも関わらず逃げようとする病人を病院へ(強制)輸送したり、致命的なまでに性根の曲がった人間にO☆HA☆NA☆SIして話せる程度に矯正したり、世界に絶望している人間に現実にドラクエの素晴らしさを教えたり、そんな絶望人間に人間の絆の素晴らしさを教えたり…etc、etc。
とにかく、色々あったのだった。
その甲斐あってか、ひぐらしのなく頃にはいつの間にか隣に家が立っていて、今とあんまり変わんない感じになっていた。
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有子姉ちゃんの家の玄関を開けて読んでみる。
「あーりねーちゃーーーん!」
へんじがない ただの しかばねの ようだ。
う〜ん。シーンとしている。…上がらせてもらおうか、いつも勝手に上がっているし。
よっこいしょ
玄関で靴を脱いで家に上がる。
……なにか違和を感じた。
「アリ姉ちゃん?」
ただの留守なのだろうか?
それにしては、物がすごくたくさん無くなっている。
強盗?
いや、そんなことする人はこの辺にはいないと思うし、アリ姉相手にしようとする無謀な奴はいないだろうし…
じゃあなんだ?何があった?
うーん、まあいいか。考えてもしゃーないしゃーない。
有子姉ちゃんはトンデモない身体能力の持ち主だし、頭も切れるし、問題ないだろう。うん。
そんなことより玄関で感じた違和感が気になる。
ちょっとよく見てみよう。
…………僕宛の手紙とアタッシュケースを発見。
丁寧に『ここに注目』なんて書いてある紙まで貼ってあった。
えっ…私の注意力低過ぎ……
何と無くショック。