やるきのないIS操縦者 〜lazy boy   作:永夜の報い

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序章 Ⅴ

 

 

 

 

人生ってなんだろう。

 

研究所に入っていく車の中で山田さんとこんな会話をした。

 

「一人目の織斑さんの事はネットで調べて知ったのですが、『男性がISを動かす!?』とか『初の男性IS操縦士誕生なる!?』とか世界中で騒がれていたのに、なぜ二人目の儂の事は全く出てこないのです?」

 

「はい。それはですね、織斑君の時は急に覚醒してしまったので色々なところに情報が飛びあっという間に広がって世界中が大混乱に陥ったので、まずISの条約加盟国で話し合ってから公表…いう形になったみたいです」

 

「それって加盟国で話し合って『二人目はモルモットにしようかってことになったら、儂は公表されずに存在し無かっすようにことにされたりするんじゃ…」

 

「………」

 

 

無言はやめてくれませんかねぇ

 

 

「……その可能性もゼロとはいえません」

 

 

 

▽▽▽▽

 

 車を降りると山田さんは連絡する事があるから、といい僕をガチムチに任せて何処かに行ってしまった。気まずい。こわい。

 僕は今ガチムチに連れられて研究所の中を歩いている。

 

「ここです」

 

 ガチムチが彼女より大きな、まるで魔王の居城の様な扉の前で止まり、示して言った。

 

「お気をつけて」

 

「あ...ありがとうございます」

 

割と丁寧なガチムチと別れ、部屋に入る。

すると先程何処かに行ってしまったはずの山田さんが何やら神妙な表情を浮かべて立っていた。

 

それはまさに私、懸案事項抱えてますって顔であった。

 

 

 

 

 

 

例え話をしよう。

 もしも、世界に突如ドラクエのスライムが二匹程現れたら人類はどんな行動を起こすだろうか。恐らく、しばらく観察された後、一匹は解剖でもされるんじゃなかろうか。大して変わらないならいっピキーで十分ですってね。あはは。

 

 

『槭樹君を被験体にする案が提出されました』

 

 

 本人からしたらたまったもんじゃないけどね!!

 より正確には、これから日本のIS操縦者の国家代表の候補の一人…いわゆる代表候補生とISで試合をして5分間生き残り、自らの才能(価値)を示すことができなければ、の話のようだがね!!

 

 こちとら最初の起動でしかISにのってないってのに…国に選ばれる様な人相手に5分も耐えろとか、素敵すぎて涙が出るわ。

 世界容赦なさ過ぎワロタ(泣)である。

 でも理解は出来ないことは無い。男がISに乗れる可能性の権化だからね。世界中の希望とヘイトを向けられているからね。だが断る。断りたいデス。

 

 だが希望がないわけではない。

 

 (驚くことに)最初は勝利が条件だったようだが、山田さんの上司の人がハードルを下げさせてくれたそうだ。

 正直、かなり難易度は下がったと思われる…が、もっと頑張って欲しかったよ…

 

「相手も代表候補生とはいえ、成り立てで経験も少ない人なので守りに集中すれば攻撃を耐え切ることが出来る可能性が高いと思います。どんなに怖くなっても相手から目を離してはいけません。そうすれば5分間なんてあっという間です。頑張って下さい!」

 

「…アドバイスをありがとうございます。無様な姿を晒さないようにがんばってきます」

 

今、目の前にIS…(打鉄(うちがね)だったか)が鎮座している。

僕は山田さんに促されて打鉄に手を伸ばす。

 

 

 ……やはり馴染む。二度目のはずなのに実に良く馴染むぞォ!

 

 内心が最高にハイなのを隠すように研究所内に存在するIS同士で試合する為のアリーナへつながるゲートの前まで移動する。…何やら山田さんが驚いた表情をしていたが、まぁあとでいいや。

 

「槭樹、行きます‼」

 

 最高に素敵なパーティー(試合)の始まりだッ。

 さあ、やれるだけやってくれようっ!

 

 

 

 

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