BLEACHへの転生者   作:黒崎月牙

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この度は愛読者の方たちに多大な心配をさせて、大変申し訳ございませんでした!

まさか、自分の不祥事で運営から非公開になるとは思っていませんでした。
こんなことは2度と起こさないように注意します!


さて、今回はバトル編。
劇場版に沿って、この小説らしい要素をふんだんに盛り込んでいます。

心配させぬよう、早めに投稿しましたが、文字数がいつもより少なめです・・・


名前があることに意味がある~中篇~

流魂街西地区―戌吊―その端に一軒の民家がある。

とても古びて、簡素な民家だ。

 

そこの少女と少年が向かっている。

昼は天気が良く、外で遊んでいたが、夜になると突然の土砂降り。

全身ずぶ濡れになりながら、2人は民家に入っていく。

 

「ただいまー!」

 

「・・・ただいま」

 

「お前ら・・・!全く、そんなになるまで何処に遊んでいたのだ」

 

「へへへ~」

 

 

民家の中にはルキアがいた。

ルキアは2人の様子を見た後、タオルを持ち、2人の頭を拭く。

少女はそれを気持ちよさそうに、笑う。

 

ルキアのその様子はまるで母親のような、保護者になったかのような感じだ。

 

「そうだ!お前らに嬉しいことを教えよう!」

 

「「?」」

 

ルキアは突然思いつき、2人に話す。

 

「お前らには名がないだろう?名がないのは何かと不便だ。だから、私が名前をつけようと思うのだが」

 

「・・・え」

 

少女と少年は驚く。

 

ルキアはこの2人を拾ったのが数日前。

その時は2人とも酷く衰弱していた。

見ていられなかったルキアはこの2人を拾い、元気にさせ、今に至る。

 

その後、少女は俯き、身体を震わす。

 

「ど、どうした・・・?嫌なら無理につけないが・・・」

 

「・・・嬉しい」

 

少女は涙目になっていた。

 

「ずっと・・・ずっと、願っていた。ルキアに名前をつけてもらうこと・・・」

 

「お前・・・」

 

少女は目を拭き、いつものように明るくなった。

 

「ねえ、ルキア!私たちの名前って何!教えて!」

 

「そう慌てるな。明日にでも・・・」

 

ルキアがそう言いかけた時、ガラガラと扉が開く。

 

「よっ、ルキア!飯の材料持ってきたぞ!」

 

「きょ、京夜!?」

 

「お兄ちゃん!」

 

「・・・兄さん!」

 

ずぶ濡れになっている京夜が訪問した。

 

 

 

 

 

 

「全く、お前もずぶ濡れではないか。世話が焼ける」

 

「悪いな。持ってくる途中で雨が降り出してよ」

 

俺はルキアからタオルをもらい、体を拭く。

 

珍しくご飯の材料がたんまり手に入ったから、ルキアの家に来た。

きっと、3人ともお腹を空かしているからな!

それに、皆で食べた方が旨いしな!

 

「まぁいい。それじゃあ、ありがたく持ってきた材料を使わせてもらうぞ」

 

「おう、美味しいの期待しているからな」

 

「フ、私を誰だと思ってる。それに、今日も食べて行くのだろう?」

 

「勿論だ。そのために遠く遥々来たんだから」

 

「遠くって・・・。私の所が1番の近所だろう・・・?」

 

俺の家とルキアの家はご近所さんだ。

ちなみに、俺ら以外に近くに人も家もいない。

だから、近所同士なのだ!

 

ルキアは台所へ向かい、夕飯の支度をする。

俺と姉弟は体が粗方乾いたため、居間に入る。

 

「お兄ちゃ~ん!」

 

「うわっと!おいおい、まだ乾ききってないんだから、また濡れるぞ?」

 

「へへ~、いいんだよ~。お兄ちゃんに会えて嬉しくて!」

 

少女は俺の身体に抱き着き、満面の笑みを浮かべる。

 

子供はかわいいな~。

この純粋さが良くて、つい微笑んじまう。

はっ!俺は変態じゃないからな!

 

この姉弟の名前は前世で原作を覚えているので、知っている。

だが、まだ俺は2人に名前を言ってない。

これはルキアがつけるものだと思ってるし、名前を言ったら色々と面倒なことが起きると思う。

だから、ルキアが名前をつけるまで言わない。

 

「・・・そういえば、兄さん。家によく来るね」

 

「ん~?そうか?」

 

俺とこの姉弟と出会ったのはルキアが拾ってきた翌日だ。

今日のようにルキアの家に行ってみたら、2人を世話しているルキアがいたんだ。

この2人を見て、すぐに劇場版第3作のことを思い出した。

 

この姉と弟とルキアは虚に乗っ取られた死神に襲われる。

俺は3人を護るために、頻繁に来ているんだ。

どんな状況になっても対処できるように、な。

 

「ねえ、お兄ちゃん!」

 

「ん?なんだ?」

 

突然、少女が俺に話しかけてきた。

 

「あのね、あのね、私お兄ちゃんのお嫁さんになる!」

 

「おぉ~、そりゃ嬉しいな。だけどな、もうちょっと大人にならないとお嫁さんにできないな~」

 

少女は頬をピンク色に染め、笑顔で宣言する。

 

原作では闇落ちしてたけど、今はそんな面影1つない。

いや~、嬉しいね。俺みたいなモテない奴にそんなこと言ってくれるなんて。

やっぱ、子供は最高だわ!

 

「むぅ~・・・じゃあ、私が大人になったら、結婚してくれる」

 

「ああ、いいよ」

 

「本当だよ!約束だよ!」

 

「わかったわかった。指切りまでしよう」

 

「やったー!指切りげんまん―――――」

 

この少女も大人になったら、こんな約束忘れて俺の元から離れていくんだろうな。

そう思っているから、俺は子供の戯言だと思って、付き合う。

 

「のーばす!お兄ちゃん、忘れちゃだめだよ!」

 

「はいはい。忘れないよ」

 

「・・・兄さん、また話、聞きたい」

 

「ん?今日もか。そうだな、今日の話は・・・」

 

そこから俺は2人に前世にいた頃の体験談を話す。

多少、SFチックというか、ファンタジーっぽくしたり、大げさにしたりして話した。

 

すると、夕飯ができたらしい。

ルキアが鍋を持ってきた。

 

「ご飯ができたぞ。食事にしよう」

 

「待ってました!」

 

「もう、お腹ペコペコだよ~」

 

「・・・いい匂い」

 

それから、俺たちは囲んでご飯を食べながら、談笑した。

途中、少女がルキアに俺の結婚宣言をすると、俺をなぜか睨んでいた。

子供の戯言なのに、なんで・・・?

 

でも、この感じはまるで家族のようで、暖かい感じでよかった。

 

 

 

 

 

 

「よく寝ているな・・・」

 

「そうだな」

 

姉弟は夕食後、すぐに寝てしまった。

 

きっと、外でたくさん遊んで疲れていたんだろうな。

 

俺は少女の頬を押す。

 

「・・・ん」

 

うん、プ二プ二してていい感触だ。

子供の肌っていいよな~。

羨ましいぜ。

 

「まるで俺たち家族だな」

 

「そ、そうか・・・?」

 

ルキアは少し困り顔になりながらも微笑む。

そして、お茶を啜り始めた。

 

「そうだよ。俺が父親でルキアが母親―――――」

 

「ぶっ!」

 

お茶を啜っていたルキアは吹きこむ。

 

おい、行儀悪いぞ。

 

「わ、私が母親で、お前が父親だと・・・?」

 

「おう、そう言ったが」

 

「そ、それは、つ、つまり、私がお前の妻、ということ、か・・・?」

 

「そうだけど・・・?」

 

「・・・・・・・・・」

 

ルキアはそう聞くと、虚空を見つめ物思いにふけこむ。

 

どうしたんだ?

 

「・・・京夜の奥さん・・・いい」

 

そしたら、機嫌がよくなったのか、鼻歌を歌いだした。

 

何か嬉しいことでもあったのか?

 

「~~~♪―――――あ、そうだ。京夜に言わなければならぬことがあるのだ」

 

「ん?なにをだ?」

 

ルキアは鼻歌を止め、何か思い出したように俺に話しかける。

 

「この姉弟の名を教えておこうと思う」

 

「お、考えたんだな」

 

前に言っていたことだ。

2人には名がないから、自分がつける、と。

 

「へ、変な名だったら、すぐに指摘していいからな」

 

「そんなことしねえよ。精一杯、考えただろうしな」

 

まぁ、知ってるから聞かなくてもいいんだが、そこは無粋じゃないから聞く。

 

「う、うむ。では、名なのだが、―――、―――、だ」

 

「うん、いいんじゃねえか」

 

「ほ、本当か?これでいいのだろうか・・・?」

 

「自信もてよ。お前がつけた名なら、こいつらだっていいと思うぞ」

 

「そ、そうか。なら、明日、伝えようと思う」

 

俺はそれに頷く。

 

やっぱ、原作通りの名前がいいからな。

変に指摘しない。

 

「よし、もう遅いし、寝るとしよう」

 

「そうだな。寝るか」

 

ルキアの提案にのり、俺とルキアは各自で掛け布団を用意し、横になる。

 

え?一緒に寝ないかって?

寝ねーよ!何考えてんだ!

 

「それじゃ、おやすみ。京夜」

 

「ああ、おやすみ」

 

ルキアは囲炉裏の残り火を消し、部屋を暗くする。

そして、俺も寝た。

 

明日もいつも通りにルキアが家事をして、姉弟は遊ぶ。

俺は明日ひまだから、3人に合わせようかな。

 

そう思っていた。

翌日の朝になるまでは。

 

 

 

 

 

 

「っ!?」

 

俺はガバッと寝床から起き上がる。

 

今、不穏な霊圧を感じた・・・

 

「あれ・・・?ルキア?みんな?」

 

辺りを見渡すが、家の中には誰もいない。

もしかして、俺を起こさないように、3人はこっそり出かけたのか・・・?

 

「っ!」

 

また霊圧を感じた。

しかも、寝起きと違ってはっきりと認識できる。

しかも、そこには小さな霊圧が2つとルキアの霊圧。

 

「まさかっ!?」

 

俺はすぐに家を出て、駆け出した。

 

脳裏に浮かぶのは劇場版であった、姉弟とルキアが虚に憑りつかれた死神に襲われる出来事・・・

 

「間に合ってくれよっ!」

 

俺は霊圧を感じている、丘の方へ向かった。

 

長い下り坂を走り、ようやく平らな場所へ着いた時、3人はいた。

 

・・・死神に襲われながら。

 

「こいつは、もうダメだ・・・お前の身体を寄越せ・・・」

 

「2人とも、私の後ろへ!」

 

「ルキア・・・」

 

「・・・う、うん」

 

マズイ状況だな。

しかも、ここからだと3人の所には些か距離が遠い。

 

でも、救い出すしかねえだろ!

 

俺はそこへ駈け出した。

 

「ルキア!」

 

「京夜!? ダメだ!来てはならぬ!こいつは・・・ぐあっ!?」

 

「ル、ルキアっ!」

 

ルキアは俺に一瞬注意が逸れた。

その一瞬を死神は見逃さず、ルキアの首を掴み、上へ持ち上げる。

 

「今、救けるから!待ってろ!」

 

「私に、構うな・・・!それよりも、後ろの2人、を・・・!」

 

「で、でも・・・」

 

「早くするのだ!私が、こいつを、惹きつけてる、間に・・・!」

 

「・・・くそっ!」

 

俺はルキアに向かわず、姉弟の方へ向かった。

 

全く、自分が襲われてるくせに、他人の心配なんかするかよ。

待ってろ、すぐに助け出すから!

 

俺は姉弟の元へ辿り着いた。

 

「2人とも、大事か!」

 

「・・・に、兄さん・・・!」

 

弟は今にも泣きそうになりながら、俺の身体にしがみついてきた。

 

「お兄ちゃん!ルキアが!ルキアがぁっ!」

 

「心配すんな。すぐに助けるから」

 

姉は酷く困惑していた。

 

そう時間を掛けていられねえ。

 

俺はすぐさま2人を抱きかかえ、その場から離れた位置に向かい、2人をおろす。

 

「ここにいろ。ここは安全だ」

 

「お兄ちゃん、早く!ルキアが!」

 

「わかってる!今から―――――っ!?」

 

俺は振り向き、ルキアの方へ向かおうとした―――――時だった。

 

死神の口から灰色の異様なものがルキアの口に入っていってるのだ。

 

「う、ああ、ぐがああ・・・」

 

「ルキア!」

 

このままだと、ルキアが虚に侵食される!

 

俺は急いで走り出した。

 

「あ、あああ・・・」

 

「ルキアーーー!!!」

 

俺が残り数メートルの所で辿り着く、という所で、ルキアの中に異様のものが全て入った。

そこで、死神は人形のように崩れ落ちる。

 

ドンッ!

 

「な、なんだ!?」

 

突如、ルキアから異常な霊圧が放たれ、とてつもない霊力が放出した。

 

そして、霊子で覆われていたルキアの姿が見えた。

 

「なっ!?」

 

「・・・・・・・・・」

 

その姿は前世で見たことあるものと一緒だった。

白く、くたびれた服。

裸足で、太ももが見える。

そして、右手には自身を越すほどの大鎌。

 

まちがいなく、劇場版で出てきた、ダークルキアだった。

 

「・・・消す」

 

ダークルキアはそう呟き、鎌を構える。

 

「お前を・・・掻き消す」

 

その瞬間、常人とは思えない速さで俺に迫る。

そして、鎌を振り下ろした。

 

「うおっ!」

 

俺は横へ避け、紙一重で躱す。

 

ドン!

 

振り下ろした鎌が地面に突き刺さり、巨大な亀裂を起こす。

 

なんつー威力だ!

あんなの喰らったら、一たまりもない!

だが、空間移動はできないみたいだ。

あれは、あの姉弟だけが持ってる特異体質だからな。

 

ダークルキアは鎌を地面から引き抜き、再度俺に向かおうとする。

 

「チッ!出し惜しみしてる場合じゃねえな!」

 

俺は霊子を集め、右手に太刀を出す。

そう、俺の斬魄刀<鬼神>だ。

 

キンッ!

 

「ぐぅ!」

 

「・・・・・・・・・」

 

俺はダークルキアの鎌を受け止める。

 

いくら空間移動ができないからって、この力は重すぎる!

 

ダークルキアは一度離れ、俺の後ろに高速移動した。

再度鎌が振るわれる。

 

ギィン!

 

「やめろ、ルキア!」

 

「・・・・・・・・・」

 

俺の呼び声にダークルキアは返事をしない。

まるで魂がないみたいだ・・・

 

そのまま拮抗状態になる―――――と思いきや、鎌が鬼神をすり抜けた!

 

「チッ!」

 

俺は寸での所で避けるが、腕を負傷してしまう。

 

そういや、そんな能力もあったんだっけ・・・

くそっ!こっちはルキアの身体を傷つけないように防戦一方なのに、あっちは構わず攻撃してきやがる!

 

その時、俺の中から声が聞こえた。

 

『主殿!何をしておる!』

 

『このままではこちらがやられるぞ!』

 

「お前ら・・・。あいつは、俺の大切な仲間だ。それが虚に浸食されている。だから、俺はあいつを切れねえ・・・」

 

鬼神がいきなり出てきたことに驚いたが、冷静に状況を説明した。

 

くっ!ダークルキアがこっちに迫ってきてるな。

 

『ぬ・・・それは、マズイな』

 

『最早あの者は虚に操られておる。理性もない。ほとんど虚の霊力しか感じられん』

 

「それじゃ・・・あぶねっ!・・・ルキアは助けられないのかよ!」

 

俺は鎌をよけ、乾いた叫びを出す。

 

そんな、もう手遅れなのかよ・・・

 

絶望した時、鬼神から僅かな希望の言葉が出てきた。

 

『いや、どうやら完全には取り込まれていないようだ』

 

『微かにだが、あの者の霊力を感じる』

 

『元に戻すにはそこに賭けるしかないだろう。可能性は薄いが』

 

「ぐわっ!・・・どんなに、可能性が低くても、ルキアが戻るんだったら、俺は諦めねえ!」

 

ダークルキアの猛攻に耐えきれず、俺は傷を負ってしまう。

 

こんな所でへこたれんな、俺!

ルキアが元に戻るまで諦めねえぞ!

 

「ルキア!俺がわかんねえのか!京夜だ!鬼柳院京夜だ!」

 

「・・・・・・・・・」

 

聞いてなかったかのように、ダークルキアは俺に鎌を幾度に振るう。

俺は何度か防いだが、防ぎきれず、何箇所か負傷する。

それでも、俺は叫び続ける。

 

「つぅ・・・! 思い出せよ!今までの出来事を思い出を!」

 

「・・・・・・・・・」

 

無言のままダークルキアは柄の端にある突起物で俺を突いてくる。

しかも、ものすごい速さで、何度も。

 

俺は避けきれず、全て受け止めてしまう。

 

「ぐあああぁぁぁ・・・っ!目を覚ませーーー!ルキアーーー!!!」

 

「っ!?」

 

俺が渾身の叫びを出したら、ダークルキアは苦悶な表情をした。

 

俺の声が届いたか!

 

「う、ぐぅ、うぅ・・・」

 

ダークルキアは苦しみながら、頭を抱える。

 

「わ、た、し、は・・・」

 

「ルキア!?」

 

小さく、ルキアの声が聞こえた。

霊力も乱れてる。

 

だが、すぐにそれは遮られる。

 

「貴様は、でて、くるな・・・!」

 

どうやら、虚が邪魔したようだ。

 

くそっ!ルキアの邪魔しやがって!

 

けど、未だに苦しみ続けているダークルキア。

そこに2人の小さな人影が左右にしがみついた。

 

「ルキア!お願い!元に戻って!」

 

「・・・ルキア・・・」

 

「お前らっ!?」

 

姉弟がダークルキアにしがみついていた。

 

馬鹿野郎!なんで、きやがった!?

 

「お前ら、ここは危ねえ!すぐに―――――」

 

「邪魔っだあああああーーーーー!!!」

 

「っ!?」

 

突然、ダークルキアからどす黒い霊力が溢れ出す。

その霊圧によって、姉弟は吹き飛ばされる。

 

「きゃあ!」

 

「・・・っ!?」

 

「しまったっ!?」

 

俺は2人の元へ向かおうとした時、鬼神が制した。

 

『主殿!あの2人は無事だ!気絶しているだけ!』

 

『命の心配は無用!今、相手をするのは・・・』

 

「そうだ、ルキアは!?」

 

俺は姉弟の方からダークルキアの方へ目線を移す。

 

そこには、変わり果てたルキアがいた。

 

「ふ、ふははははははっ!馴染む!実に馴染むぞ!幾多もの魂魄を乗っ取ってきたが、これほどいいものは初めてだ!」

 

「ル、ルキア・・・?」

 

獰猛な笑みを浮かべ、瞳はなく、黒1色になっていた。

 

『・・・あの者は完璧に虚に浸食されてしまったようだ』

 

『・・・元々、無理があるのだ。死神でないものが虚に抵抗するなど』

 

「そ、そんな・・・嘘だろ!なあ、他に手段はねえのか!ルキアを救い出すんだよ!」

 

俺は鬼神の判断に納得できず、再び叫ぶ。

 

すると、躊躇いながらも鬼神は答えてくれた。

 

『・・・方法が唯一ある』

 

『しかし、これは相手も主殿も死ぬかもしれん・・・』

 

「知るかっ!そんな負担!教えてくれ!どうやったら、ルキアを元に戻すんだ!」

 

死ぬかもしれない・・・

だが、ここで何もできず、ルキアを見殺しにしたら絶対に俺は後悔する。

それに、俺は第2の人生がこんな所で幕を下ろす気はねえ!

 

『・・・よかろう。教えてしんぜよう』

 

『我々の力を全開に引き出し、あの者の中心を刺すのだ』

 

「わかった!・・・って、全開って?」

 

『なにを、愚問なことを・・・』

 

『始解するのだ!』

 

「そうか、始解か!」

 

こんな所でやる気はなかったんだけどな・・・

でも、四の五の言ってる場合じゃねえよな!

 

俺は鬼神を天へ振り上げる。

 

「『纏え!鬼神!』」

 

ドン!

 

空気が震え、砂煙がふく。

 

砂煙が消えたとき、巨大な剣があった。

 

身の丈ほどの剣。

峰がなく、純銀な大剣。

その腹上部には白と黒の合わさった勾玉が埋め込まれていた。

 

ダークルキアは表情を変えず、ずっと不敵な笑みをしていて、こちらを傍観していた。

 

「驚きもしねえんだな・・・それで、ルキアの身体の真ん中に刺せばいいんだな」

 

『左様。そうすれば、主殿とあの者の霊子が一時接続状態になる』

 

『その時に、主殿の霊力を流し込み、虚を吸収、あるいは出す。さすれば、あの者は元に戻るだろう』

 

『我々は斬魄刀だあり、虚である。上手くいけば中和され、あの者から虚の霊力をなくさせられる』

 

『しかし、これは賭けであることには変わらぬ。確率も下がりつつある』

 

「わかった。絶対に元に戻す」

 

俺は始解した鬼神に全霊力を注ぎ込む。

 

劇場版で一護が行った時と同じか・・・

あれはルキアと一護の霊力が一緒だからできた技。

俺は・・・ちがう。

だが、この霊力は神から授けられたものだ。

失敗するかもしれない―――――けど、成功するかもしれない。

可能性が0じゃないなら、やってやる!

 

「いくぜ、ルキア」

 

「消す!お前を―――――世界を消す!」

 

互いに全霊力を保ったまま、迫る。

 

「うおおおおおおおお!」

 

「がああああああああ!」

 

互いに激突した。

 

「目を覚ませっ!ルキアーーーーー!!!」

 

 

 

 

 

ザン

 

 

 

 

 

「あ、が、ああ・・・」

 

俺はルキアを刺した。

 

ズルッ

 

ルキアが元に戻ると同時にダークルキアの姿をしたものが後ろへ吐き出されるように見えた。

 

「よかった・・・」

 

俺は賭けに勝ったようだ。

ルキアの中には虚がいないようだ。

 

今は俺の腕の中に静かに眠っていた。

 

「ん・・・?」

 

ふと視界の隅に人影らしきものが横になっていることに気付く。

 

そして、俺ははっきりと見た―――――いや、見てしまった。

 

「なっ!?どういうことだ・・・?」

 

そこには、ルキアと瓜2つの顔―――――ダークルキアが気絶していた。




いかがでしたでしょうか?

京夜がチートすぎる・・・
自分で作った主人公がここまでしてしまうことに、作者もドン引きwww

次回は、この話を終わらせようと思います。

なぜ、ダークルキアという人格ができてしまったのか。
なぜ、ルキアが覚えていないのか。
それが、わかると思います。
多分・・
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