BLEACHへの転生者   作:黒崎月牙

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お久しぶりです、皆さん。

もう1つの作品は先日に投稿できました。
長い間お待たせしてすみません!

さて、今回の話はですね、原作介入!かと思いきや、オリ話です。
いやね、まだハーレムに入れてないキャラがたくさんいるわけですよ。
それに、自分のとびっきりなお気に入りキャラが。

本当は1話でまとめようとしたのですが、無理があったようです。
ですので、2,3話ほどに分けます。

原作までもう少々お待ちくださいませ!
では、どうぞ!


第2.55章 日常編
斬魄刀に意味がある2


「―――――以上を以て、貴殿を護廷十三隊の入隊を承認する。尚、護廷に入る以上、死神の心得を持ち、信念に従い行動するように。山本元柳斎重國。入隊おめでとう」

 

「あ、ありがとうございます・・・」

 

茜雫が試験に合格した後日、入隊の儀が行われていた。

部屋には俺、茜雫、ルキア、浮竹隊長、海燕さんが在籍している。

 

「は~、終わった、終わった。さて、次に行くぞ、テメエら」

 

「まあ、待つんだ、海燕。少し一休みしよう」

 

急かす海燕さんを浮竹隊長が制する。

 

小一時間、話を聞いてたからね。

特に張本人の茜雫は気疲れとかしているだろう。

 

「ふぅ、入隊するだけでも、一苦労だね」

 

「だろ?色々と話を聞いたり、書類を書かなくちゃいけないんだ。今後ももっと大変だぞ」

 

「うへ~・・・」

 

今は慣れてしまったけど、俺も苦労したな~。

最初なんか、隊舎で迷ってたし。

 

「ま、でも、自分で決めたことだからいいんだ!やっと、死神としてできるんだからね!」

 

そう言いながら、茜雫は入隊許可証である賞状を高く上げる。

うんうん、自分で決めたことなら、俺は何も言うまい。

 

「己で決めたことだ。きちんと全うするのだ。頑張るのだぞ、茜雫」

 

「うん!ありがと、ルキア!」

 

すでに先輩感覚なのかな、ルキアは。

でも茜雫は笑顔で返事してたし、いいか。

 

「よ~し、休憩も済んだことだし、別室で今後について説明するぞ~」

 

「は~い」

 

海燕さんの言葉に茜雫は元気に返事をする。

全く、休んだって言っても少しじゃないか。

しかし、茜雫も元気よく動いているから、休憩はこれでお終いっと。

 

別室に移動した俺たちは机の周りに座る。

ちなみに、浮竹隊長以外の4人だ。

 

「そんじゃ、説明するぜ。茜雫は特殊な入隊だから、色々と詳細がある。ちゃんと聞いとけよ」

 

俺たちは頷くことで、返事する。

 

「え~と、まず、茜雫、お前の名前はこれから『鬼柳院 茜雫』となる。いいな」

 

「は~い」

 

「ちょっと、待てえええええ!?」

 

はあ!?聞いてないんですけどっ!?

何で、茜雫の苗字が俺と一緒な訳!?

 

「あんだよ、どこも変な部分なんかねえだろ」

 

「あるわっ!?どうして、苗字が俺の名前なんだ!?」

 

「そりゃあ、お前が一番親しいわけだし、現世で最初に出会ったのがお前な訳だから、信頼関係もあるし、茜雫が決めたことだしな」

 

「んなっ!?」

 

「テヘへ~、勝手に決めちゃった♪」

 

こ、この野郎・・・

許可を得ろ!社会人には必要な要素だぞ!?

 

「ちなみに、お前の義妹として扱われるから」

 

「はあ!?」

 

「保証人もお前だ」

 

「はあっ!?」

 

「仕事の世話役もお前だ」

 

「はあぁっ!?」

 

・・・なにこれ・・・?

なんか、知らぬ間に勝手に決められてるし・・・

あれ?俺って本当に四席か・・・?

 

「む~、京夜、ズルいぞ・・・」

 

「なんでだよ・・・」

 

なぜか、ルキアに羨ましげに見られてるんだけど・・・

どこに羨ましく見える要素がある・・・

 

「貴様はまだわからんのか。世話役、というのは、直属の部下を持つ、ということになるのだぞ」

 

「はっ!?言われてみれば・・・」

 

確かにそうだ。

へっへっへ、そうなりゃ、面倒な仕事が減るぜ!

 

「私はまだ部下を持ったことはないのに・・・。それに、私も妹か弟が欲しぃ・・・」

 

「大丈夫だよ!私はルキアの部下でもあって、妹でもあるんだから!」

 

「おぉ・・・!茜雫、そんなことを言ってくれるのか!」

 

「当たり前だよ、ルキア!」

 

「茜雫っ!」

 

ルキアと茜雫は手を繋ぎ、なんか絆が深まったみたいだ・・・

え~と、なんだ、これ・・・?

 

「ちなみに、茜雫は寮だ。全部京夜に任せるのもいけねえし、隊の者たちとの交流も深めなくちゃいけねえからな」

 

「なんですか、その気安めな優しさ・・・」

 

「あ、でも、生活費とかはお前が出せよ」

 

「・・・はぁ」

 

・・・もう本当、茜雫の保護者になった気分・・・

まあ、いいか。茜雫が望んだことだしな。

それで、茜雫が良いって言うならそれで。

 

それから、色々と説明をしていたが、結局、世話役の俺が把握してなくちゃいけないみたいだった。

茜雫も聞いてはいるが、右から左へ流してそうだった。

こいつは・・・

 

「―――――これで、説明は終わりだ。皆、引き留めて悪かったな」

 

「う~ん、よくわかんなかったな~。でも、京夜が把握しるから、いいか!」

 

「おい、テメエ・・・」

 

「京夜、貴様は世話役だからな。茜雫にしっかりした所を見せるのだぞ」

 

「わかってるよ」

 

あーあ、茜雫には変に頼りにされちまってるし、ルキアは口うるさいし、今後が大変になりそう・・・

 

「俺はこれから仕事に戻る。ルキア、茜雫を寮に案内してやってくれ」

 

「了解しました、海燕殿。行くぞ、茜雫」

 

「はいっ!」

 

ルキアと茜雫は部屋から出ていく。

さて、俺も海燕さんと同じく、仕事に戻るとしますか。

 

「あ、京夜。お前に客人が来てるぞ」

 

「客人・・・?」

 

はて、誰だろう・・・?

何も聞いてないんだが。

とりあえず、行ってみるとするか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お客さんを迎えに行ったんだが、来客席にいなかった。

どこに行ったんだろうかと、その辺りを見渡していたら・・・

 

「きょ~やっ!」

 

「どわっ!?」

 

後ろから誰かに抱き着かれ、乗っかれた!?

一体、誰だ!?

と、思い、顔を見ると・・・

 

「乱菊さん!?」

 

「よっ!京夜っ!」

 

乱菊さんだった・・・

客って、あんたか!?

もっとお偉いさんかと思ったわっ!

 

「あの~、乱菊さん、どいてくれます・・・?」

 

「あら、どうして?」

 

「いや~、その~・・・」

 

今の状況は俺が下になり、乱菊さんが覆い被さっているのだ。

目の前で揺れるんだよ・・・

たわわに実ったメロンが、上下に激しく・・・

 

「は、話しにくいじゃないですか・・・」

 

「私は別に構わないわよ」

 

「いやいや、周りの目とかが・・・」

 

「フフフ、冗談よ」

 

と、言っているが、全然冗談に見えないのが乱菊さんだ。

突然、襲いかからないでほしい・・・

 

乱菊さんはスッと俺からどいてくれた。ホッ・・・

 

(フフ、やっぱ効果覿面ね!男も女も後ろから襲われるのに弱いものね。それより、あの京夜の戸惑った顔!かわいいわ~!)

 

「で、今日は何の用です?十三番隊に来るなんて、珍しい」

 

「あ、今日はね、差し入れ持ってきたのよ!」

 

そう言って、袋から饅頭を出してくれた。

ふむ、1箱15個入りか。

 

「いいんですか?なんか、高そうですけど?」

 

「いいのよ~!ほら、早く食べてみて!」

 

「はあ、それじゃあ、1つだけ」

 

パクッと1口。

うん、甘みが控えめで、生地にも甘さが来る。

それに、これはお酒が入っているな?

こしあんだし、美味しい。

 

「美味いですね。これ」

 

「でしょ~、私が厳選したお饅頭ですもの~!」

 

これはルキアとか好きそうだな。

後で、紹介してもらおう。

 

「・・・さて、京夜、饅頭食べたわね?」

 

「え?さっき見てたじゃないですか。食べましたよ」

 

「それじゃあ、饅頭代を払ってもらうわよ!」

 

「・・・は?」

 

えええええええええっ!?

 

「た、タダじゃないんですか!?」

 

「私がいつタダなんて言ったのよ?」

 

は、嵌められた!?

いやいや、差し入れって言われたら、誰でもタダだと思うわ!?

 

「大丈夫よ~、私の頼みごとを1つだけ聞いてもらうだけでいいんだから~」

 

「だったら、素直に頼めばよかったじゃないですか」

 

「それじゃあ、面白くないじゃない~。それに、その饅頭、隊で余ってて困ってたのよ」

 

余りものかよ!?差し入れで渡すなっ!?

は~、流石、乱菊さんだ・・・

 

「はぁ、まあ、頼みごとなら聞きますけど、あんまり難しいことだと・・・」

 

「大丈夫!簡単なことだから!ただし、京夜にしかできないことなのよ~」

 

ん?俺にしかできないこと・・・?

一体、なんだろう・・・?

 

乱菊さんは事情を説明してくれた。

 

「実はね、最近、灰猫と上手く話せてないのよ」

 

「斬魄刀ですよね?どんな感じなんですか?」

 

「口もきいてくれないし、話しても喧嘩ばっかり。本当、あいつ何考えてんのかわからないわ~」

 

「えっと、何か思いつくことは?」

 

「知らないわよ。だったら、こんな苦労しないわ」

 

こりゃあ、酷い状況かもしれんな。

原作でも、乱菊さんと灰猫はソリが合わないし。

 

成程、それで俺に白羽の矢が立った訳だ。

って、ん?それを何で乱菊さんが知っているんだ?

 

「あの、何で乱菊さん、俺が他の斬魄刀と対話できるの知っているんですか?」

 

「京楽隊長から聞いたのよ」

 

あの、髭親父~~~!?

今まで隠していたのに!?

はぁ、こりゃ、広まっているな、うん・・・

 

「京夜の不思議な力が使えるって聞いたから、今日ここに来たのよ。ねえ、なんとかできない?」

 

「・・・わかりました。出来る限りのことは助力しましょう」

 

「本当!?」

 

「ですが、あまり期待しないでくださいよ?」

 

「大丈夫!京夜なら出来るって信じているから!」

 

・・・茜雫もなんだが、乱菊さんも変な所で俺に頼るよな。

しかし、乗っかかった船だ。やってみよう。

 

「それでは、斬魄刀をお貸しください」

 

「はい」

 

俺は乱菊さんから斬魄刀を受け取り、手を翳し、念ずる。

すると、一瞬の内に、俺の意識は遠のいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん・・・?ここは・・・?」

 

目を覚ましたら、そこは自然に囲まれた所だった。

辺りは木々で生い茂り、草原が広がる。

ちょっと、先には山が見えるな。

うん、マイナスイオンが美味しい。

 

「家、があるな・・・」

 

そんな自然に囲まれている中に、ポツンと家が建っていた。

そんなに大きくもない普通の木造建築だ。

 

「あそこにいるのかな?」

 

てか、あそこしか灰猫の居場所が見当つかない。

俺はとりあえず、その家に入った。

 

ガチャ

 

「お邪魔しま~―――――うおっ!?」

 

ミャ~ ミャ~

ニャ~ゴ

フニャ~

 

俺は入った瞬間、驚いた。

そこら中に、いるわいるわ猫子猫。

猫屋敷だな。

 

「え~と・・・、は、灰猫~?いるか~?」

 

大声で叫んでみたが、何も返事が来ない。

留守なのか?

 

「まあ、いいか。来るまでこの猫たちと戯れているか」

 

どうせ、時間軸は違うんだし。

ここで長いしても、元の世界では短時間だ。

 

俺は灰猫が戻って来るまで猫たちと遊んだ。

 

 

~30分後~

 

「遅いな・・・」

 

けっこう時間が経ったが、中々帰ってこない。

どこに行ってんだか。

いつの間にか、猫たちに気に入られてしまったし。

 

ほ~れ、スリスリ~!

 

と、その時だった。

 

ガチャ

 

「ふあ~、ただいま~・・・って、ん?」

 

「あ、おかえり」

 

灰猫が戻ってきた。

俺は何食わぬ顔で、出迎える。

 

「あんた・・・何者!どこから入ってきたわけ!」

 

灰猫は俺の存在に警戒し、臨戦態勢を取る。

わわっ!?斬魄刀解放しそうだし!?

 

「ちょ、ちょっと、待て!俺は乱菊さんに頼まれただけで・・・」

 

「はぁ?あのおばさんに?それを聞いて、ますますここから追い出さなくちゃいけないわね!」

 

灰猫は手を振りかざした。

 

「唸れ!」

 

ザッと灰が飛び、俺に襲い掛かってきた!?

なんで!?

 

「う、うわわっ!?」

 

ニャーーー!?

 

猫たちも驚き、そこら中に逃げ惑う。

コラッ!猫たちが可哀想だろう!

 

「お、落ち着けって!俺の話を聞いてくれ!」

 

「聞かないわよ!どうせ、あのおばさんの差し金でしょ!」

 

うわ~、こりゃ、聞く耳持ってくれないな・・・

さて、どうしましょう-----ん?

 

ニャ

 

「なによ、話したいこと?」

 

ニャニャニャ ウニャー

 

「うんうん、へ~、ほ~、あ、そうなの」

 

1匹の猫が灰猫の足元に寄り、猫語を話している。

・・・な、なんか、猫と意思疎通をしてる。すげえな・・・

 

すると、灰猫は斬魄刀を収めてくれた。

 

「あ~、悪いわね。この子たちから聞いたけど、あんたそんな悪い奴じゃないみたい」

 

「大丈夫だ。わかってくれて、良かったよ」

 

良かった~。猫たちと仲良くしといて。

本当、猫に小判だ。あ、意味違うか。

 

「それにしても、この惨状どうする・・・?」

 

「あ~・・・」

 

そこは、灰猫の攻撃によって部屋中が滅茶苦茶になっていた。

色んな家具が破壊されている。

 

「仕方ないわね。片づけるか・・・。はぁ、面倒くさっ」

 

「なんなら、俺がやるか?」

 

「本当っ!?」

 

灰猫が俺に詰め寄り、目を輝かせていた。

どんだけ、掃除したくないんだ・・・

 

「あ、ああ、別に構わないけど・・・」

 

「やったー!任せたわよ~!」

 

そう言うと、自分は一目散に猫たちと戯れる。

・・・なんか、人任せな所、乱菊さんにそっくりだな。

 

「んじゃ、掃除しますか!」

 

俺はテキパキと掃除をした。

え~と、燃えるゴミ、燃えないゴミ、・・・なんで、落花生がこんなにあるんだ?

 

その最中、俺はチラッと灰猫を見る。

 

ンミャ~

 

「は~い、よしよし~」

 

ミーミー

 

「お~、少し重くなったかな?」

 

ゴロニャ

 

「プッ、何それ!アハハッ!」

 

猫たちと無邪気に遊ぶ灰猫。

そんな灰猫が少し可愛く見えてしまった。

 

(原作だとけっこう強気なイメージだったけど)

 

原作と言ってもアニメだけどな。

これは、イメージを変えた方がいいかもしれんな。

 

そうこうしてる内に、掃除が終わった。

 

「お~い、灰猫。掃除終わったぞ~!」

 

「え?まだそんなに経ってなくない?」

 

「これを見よ!」

 

そこにはキラキラピカピカに輝く部屋があった。

 

「す、すごっ!?私が掃除するよりもすごいじゃん!?」

 

「そうか?普通に綺麗だったと思うが?」

 

「い、いや、こんなにならないって!?なんか、負けた気分・・・」

 

灰猫は少しショックだったのか、orzの状態に落ち込む。

やばい、やばい、慰めないと!

 

「そ、そんなことないぞ!俺は灰猫の方がすごいと思うから!」

 

「はあ?あたしのどこが?」

 

「ほら、猫と話せることとかさ!」

 

「バカじゃないの?猫と話すくらい楽勝だっつうの」

 

お、少し元気を取り戻してきたな。

この調子で!

 

「いやいや、俺は猫と話せないからさ。正直、灰猫が羨ましい」

 

「え、あ、そ、そう?」

 

頬を朱色の染めながら、ポリポリと掻く灰猫。

うんうん、俺も1度は猫と話してみたかったんだよね。

 

「それに、灰猫ってさ、猫たちと話していると、なんかこう、可愛いな!」

 

「んなっ!?」

 

ボッと顔を赤くする灰猫。

なぜか、俺を睨んでくる。

あれ~?

 

「あ、あんた、年上を舐めてない!?」

 

「いや、そんなことないけど?」

 

「あ、あら、そうなの・・・」

 

真面目に答えたせいか、灰猫は押し黙ってしまう。

その後、灰猫がソファーに座ったから、俺も隣に座った。

 

「あ、そうだ。あんたの名前、まだ聞いてないんだけど」

 

「ああ、俺の名前は、鬼柳院京夜だ」

 

「ん・・・?その名前どっかで-----あーっ!?」

 

突然、灰猫は声を張り上げた。

ど、どうした?

 

「あんたが、よく乱菊が口にする京夜ね!」

 

「え?乱菊さん、なんて言ってたんですか?」

 

「えっと、お気に入りの男がいるとかなんとか」

 

「お、お気に入り・・・」

 

うわー、そんなこと言ってるのか・・・

絶対に、飲みに行かされそうだ・・・

 

「ねえねえ」

 

「ん?」

 

「あのおばさんのどこがいいの?」

 

「いや、乱菊さんはおばさんじゃ・・・」

 

「いいの、それは!だって、口うるさいし、すぐに怒るんだもん」

 

おや、これは乱菊さんと灰猫が和解するチャンスなんじゃないか?

どれ、ここは仲介役の俺、メンタルカウンセラー京夜の出番かな!

 

「んー、灰猫は乱菊さんを理解しようとしてないから、乱菊も怒ったり、口うるさくなったりするんじゃないかな」

 

「理解する・・・?」

 

「そう。乱菊さんは灰猫のことを理解しようとしているよ。現に、灰猫と上手く話せてないって、悩んでいたし」

 

「え、嘘・・・」

 

「最近、乱菊さんと長話した?」

 

「ううん。だって、すぐに喧嘩するもの。こないだだって、服について話したけど、好きなものが違くて、喧嘩したし・・・」

 

「そりゃあ、服とかは人それぞれ好き好みがあるよ。要は相手の考えを受け入れるかどうか、かな」

 

「うーん、難しくてよくわかんないわね」

 

「そりゃあね。でも、受け入れて、考え方を改めるってのも1つの手だな」

 

「・・・まあ、おばさんがあたしのことを理解しようとしていることはわかったわ」

 

「お互いに理解し合えようとすれば、仲良くやっていけるさ。大丈夫、灰猫と乱菊さんはいいコンビだと思うよ!」

 

「プフッ、あんた、おかしいわよ」

 

「へ?なんで?」

 

「だってさ、関係ないのに、真面目にあたしたちの仲を良くしようとしてるんだもの」

 

「死神と斬魄刀は仲良くして欲しい。それが俺の本心だからな」

 

「フフッ、そうか、あんた、いい死神ね」

 

灰猫に笑顔が映し出された。

まるで、心が晴れた、そんな感じがした。

 

よし、今日のカウンセラーも上手くいったな。

 

そしたら、灰猫は唐突に尋ねてきた。

 

「ねえ、京夜、あのおばさんのことどう思ってるの?」

 

「え?乱菊さんのこと?」

 

どうって言われてもな・・・

俺のことを襲いかかってくるし、おちょくるし、視線が大変だし、でもね・・・

 

「乱菊さんは、頼りになる先輩死神だよ。いざとなったら、力を貸してくれるし」

 

「ふ~ん・・・」

 

茜雫救出の時だってそうだ。

乱菊さんはあの部隊の中にいた。

普段はあんなんだけど、いざとなったら頼りになる、かな。

 

すると、灰猫は不敵に笑った。

 

「じゃあさ、あたしのことはどう思う?」

 

「灰猫か?」

 

「うん。あんなおばさんよりいいと思うんだ。スタイルいいし、お肌ピチピチ、胸だって大きいわよ~、ねっ!」

 

ねっ!って言われて、胸を揺らす。

俺はついついそこに凝視してしまった。

・・・確かに、胸は大分大きいな・・・じゃなくて!

 

「まあ、いいと思うぞ」

 

「へ?」

 

「灰猫は可愛いし、髪もフサフサで触り心地いいし、意外と優しいし」

 

「~~~~~~っ!?」

 

そう言いながら、俺は灰猫の頭を撫でる。

うん、猫みたいでフサフサ!

 

「はぅ・・・」

 

灰猫は顔をカーッと真っ赤にし、大人しくなってしまった。

耳もペタンと倒れてしまっている。

おや?もしかして、撫でられるのは嫌いだったかな?

 

「あ~、ちょっと不躾だったな。すぐに離す-----」

 

「ま、待って!?」

 

灰猫は切羽詰まったように、声を荒げた。

頬はなぜか、ピンク色だ。

 

「あの、その・・・」

 

なんだ?モジモジとして・・・?

トイレか?

 

「も、もっと撫でて・・・」

 

掻き消されるような小さな声で、囁かれた。

しかも、上目遣いの涙目。

あの強気な灰猫がこんな風にお願いしてくるんだ。

断る理由がないな。

 

「それじゃ、ほいっ」

 

「~~~♪~~♪」

 

灰猫の頭をいいこいいこする。

灰猫は嬉しそうにしていた。

尻尾が揺れている証拠だ。

 

どれ、この尻尾の触り心地も体験するか。

 

「尻尾はどうなんだ?」

 

と、言いながら、尻尾を撫でた瞬間だった。

 

「フニャッ!?」

 

一瞬、驚きながら、その後、ヘナヘナと力抜けたように俺に持たれかかる。

まさか、ドラゴン〇ールみたいな感じなのか!?

 

「し、尻尾はダメ~。敏感なのよ~・・・」

 

「そ、そうだったのか、悪いな・・・」

 

灰猫は顔が紅潮していた。

風邪を引いたように見える。

こりゃ、尻尾は今後触っちゃいかんな。

 

と、思ってたんだけどね・・・

 

「い、いいわよ・・・。尻尾も触って・・・」

 

「へ?いや、だって、さっき・・・」

 

「あたしがいいって言ってるんだから、いいのよ。・・・というか、触って」

 

しおらしくしながら、俺に懇願する。

ふむ、これがギャップ萌えってやつか。

 

俺は言うとおりに、尻尾も触った。

 

「はふっ・・・ひあっ・・・ふぁ・・・」

 

本当に大丈夫なのか・・・?

顔がみるみる赤くなるし、息も荒い。

ちなみに、時折、耳も触っちゃったりしている。

 

「耳も・・・ん・・・か、感じちゃう・・・はぁん・・・」

 

ハッハッと口を開け、まるで興奮した動物みたいだ。

なんか、もう見てるのも辛くなってきた・・・

色々な意味で・・・

 

「えっと・・・灰猫?そろそろ止めた方が・・・」

 

「いやぁ・・・止めないでぇ・・・もっとぉ・・・もっとぉぉ・・・」

 

まあ、そう言うなら続けますけどね・・・

どうなっても知らないよ?

 

俺はさらに触り続けた。

しかし、それがいけなかった。

数十分、触り続けていたら、異変が起きた。

 

「はっ・・・はっ・・・はっ・・・も、もうダメ!限界!」

 

「へ?――――おわっ!?」

 

いきなり、灰猫は俺に襲い掛かり、覆いかぶさる。

え、え、何事!?

 

「フ、フフフ・・・。あたしをこんなにさせるなんて・・・。上手いわね、テクニシャン」

 

「あ、あの~、灰猫さん・・・?」

 

灰猫の顔はさらに紅潮し、顔が真っ赤だ。

目もトロンとしていて、正気を保っているようには見えない!

しかも、色気が漂うというか、なんというか・・・

 

「あたしをその気にさせちゃったあんたが悪いのよ・・・?責任持って、食べられて・・・。というか、食べたい!」

 

責任って何ですか!?

俺、そんな悪いことしたの!?

 

そして、本能が逃げろ、と叫んでいる!

主に、俺の節操が!?

 

「それじゃ・・・いただきま~す・・・」

 

「あ、あわわっ・・・!?」

 

灰猫は上では口づけしようと、下には手をある所へ伸ばし始めた。

万事休す!と、思ったその時だった。

 

「はっ!?」

 

「あ、京夜、目が覚めたようね」

 

・・・俺は元の世界に戻っていた。

これは・・・良かったのか・・・?

なんか、最大のチャンスを棒に振ったような・・・

複雑な気分・・・

 

「で、灰猫はどうだった?」

 

「どうって・・・」

 

思い返すのは、あのシーン。

荒い吐息、興奮していて紅潮している顔。

い、イカン、イカン!

こんなこと乱菊さんに話せるか!

 

「えっと・・・、一応、乱菊さんのことは理解しようとは試みるみたいです」

 

「あら、灰猫にしては珍しいわね。何かに挑戦するなんて」

 

「灰猫も乱菊さんとは喧嘩したくないんですよ。ただ、理解できないらしくて・・・」

 

「そうか・・・。それで、理解しようと・・・」

 

乱菊さんは自分の斬魄刀を見つめる。

何か考えているようだ。

 

そして、何か決めたみたいで、徐に立ち上がった。

 

「よし、今度灰猫と話してみるわ」

 

「はい、その方がいいですよ」

 

「ありがとね、今日は」

 

「いいえ、乱菊さんの役に立てて、良かったです」

 

「フフフ、それじゃあね!仕事、頑張りなさいよ!」

 

「はいっ!」

 

乱菊さんは自分の隊舎へ向かった。

 

さてと、誰かがこちらを見ているな・・・

 

「誰だ、そこにいる奴は。出てこい」

 

すると、茂みがガサガサと動き、当人がひょっこり顔を出した。

 

「ちっ、ばれてたか。しかし、今の光景はちゃんと見てたぞ」

 

「ってお前かよ!?砕蜂!?」

 

うわー、また面倒な奴が出てきたな~・・・

どうやら、今日は平穏に終わりそうにないのかもな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いただきま~・・・ボフッ!」

 

所変わって、灰猫の世界。

京夜を性的な意味でいただこうとした。

だが、次に来た感触は、クッションの感触だった。

 

「あ、あれ・・・?京夜がいない・・・」

 

周りを見渡すが、京夜の姿が消えていた。

気配もなく、京夜がこの世界から完全に消えていたことがわかった。

 

「も~~~!!!バカ京夜!あたしをその気にさせといて、放っておくんじゃないわよ!逃げんな~~~!!!」

 

荒れる灰猫。

手足をジタバタしている姿はまるで子供だ。

 

その後、大人しく体育座りになる。

 

「はぁ・・・、いい男だったのにな・・・。しかも、けっこう上手かったし・・・」

 

耳がヘタンと倒れこんでいる所を見ると、寂しそうに見える。

そして、先ほどの行為を思い出してか、頬がピンク色に染まる。

 

「それに、あいつと話していると、調子が狂うというか・・・。せ、攻められている気がした・・・」

 

いつもの灰猫だったら、相手を戸惑わせて、自分が強気に行く。

だが、京夜に対しては強気でいられず、逆に褒められ、照れまくってしまった。

褒め慣れていなかったみたいだ。

 

「まあ、おばさんが気に入るのはわかったわ。あたしも気に入ったし。・・・むしろ、好き」

 

主と斬魄刀が同じ人を好きになる。

乱菊と灰猫は京夜関連で、また喧嘩をするのだが、それはまた別のお話。

 

「ま、いいか。また会える気がするし。次に会う時には、絶対にあたしのモノにしよう。横取りは猫の専売特許ってね!」

 

不敵に笑う灰猫。

その八重歯がキランと怪しく光るのだった。




いかがでしたでしょうか?

京夜は夜の方でもテクニックはあるようです、はい。
いや^、マジ斬魄刀の擬人化って最高ですよね!
さらに、猫耳、猫尻尾は自分のドストライクですよ!
そこっ!作者、マジキマシwwwとか言うんじゃない!

さて、熱き想いも伝えられたので、次話のことですね。
次回は雀蜂ちゃんを出します。
できたら、飛梅も出そうかと。
雀蜂ちゃん、意外と登場回数少ないから、描けるかな・・・?
口調とか難しそう・・・。
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