インフィニットストラトス アナザー   作:ニコラシカ

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話が中々纏まらず気がついたら前回の投稿からかなりの時間が経ってしまった。
何日かおきに投稿している人たちの凄まじさを感じる今日この頃。



第十一話 深夜の密約

  謎の無人機達の襲撃から数時間たち、学園はなんとか落ち着きを取り戻しつつある。今回の襲撃で被害にあったのは一年生と数名の上級生のみ。

 そしてこの案件はかん口令がひかれ表立って話したり教師陣に質問等すれば厳罰に処される。

やれやれ入学から一月チョイでこんな目にあうとはな。そんなことを考えながら、屋上で一人今回の事を振り返る。

 

「こんな所にいたんだ」

 

そう呼ばれ振り返るとそこには三人目の幼馴染みスズネであった。

 

「なにかあったか?」

「べつに、ハイこれ」

 

 そういって缶を一本投げてきた。見たらコーヒーであった。

 

「アンタ、こんな事がおきたらコーヒーでいいんでしょ?」

「相も変わらずよくご存知で」

 

 一人で反省する時、いつもの紅茶ではなくコーヒーを飲む。スズネはそのまま俺の

背中に互いに寄りかかるように座った

 

「この匂い、あんたタバコ吸ってたの?」

「こんな事がおきればな」

「本当にアンタの家は特殊すぎんのよ」

 

そう家の両親は何をとち狂っているのか十歳を超えた子供たちに酒や煙草を教えていたのだ。

 

「それで、イッチーとは仲直りできたのか?」

「一応ね。一夏も謝ってきたし」

「あそこまでコテンパンにやられて自分が勝ったなんて

馬鹿なことはほざかんだろ、それより親父さんの店は何時再開するんだ、親父さんの

料理が恋しくてな」

「お店はさ、出来ないんだ」

「え?」

「本国の法律でISの簡易検査でAを出しちゃってさ。結果を知った国は私を国に呼び戻す為に色々してきたわ」

 

 そりゃそうだAランク保有者だなんて早々いるもんじゃない。居るとわかれば国はありとあらゆる手段を講じてその人物をISという檻に閉じ込める。

 

 そして中国という国がスズネをISに閉じ込める枷に用意したのはおそらく

 

「その所為で、父さんは軍部預かりの状態でここ一年程会えて居ない。母さんとも数ヶ月に一回しか会ってない」

 

 スズネは元々余りISに感心が無かったし、IS操縦者が受けれる恩恵もどうでもいい感じであった。今の風潮の世の女性なら我先にと飛びついただろうが、こいつが欲しいのはそんな物ではなかった。

 

 だからこそ家族を半ば人質の用に捕られてしまったのだろう。 スズネが絶対に国を裏切らないように。

 

「ほんと、如何してこうなったんだろ」

 

その言葉に今のスズネの悲しさが詰まっているように感じた。

 

「それでどうするつもりだ?」

「決まっているわ。あたしのせいで家族がバラバラになってしグロッソで優勝して、家族を取り戻す。そんで又みんなでお店を開くの。それがあたしの目標」

 

相も変わらず真っ直ぐな事で。だからこいつはいい女なんだよな。

 

「所でその事について師匠には相談したの?」

「うん。親身になって聞いてくて、日本を離れる時はメールで激励してくれた。あとアタシはアンタに謝らないといけない事がる」

「機体のことだろ?気にするな」

「気づいていたんだ」

「この時期に転校なんて考えればな、イッチーだけならまだしも俺までお前の幼馴染みが出てきたんだ。無理やりへんこうしたんだろ?」

「最初、一夏の時も拒否したんだ。いくら好きな人の近くに居れてもスパイの真似事なんてしたくなかった。将平が現れた時はお父さんやお母さんが人質に取られて駄目だった。情けないよあたしは」

「別に気にしてないさ。俺にはそんことよりスズネがここに来てくれて嬉しかったさ」

「はぁ、人がせっかく真面目な話をしているのにアンタねぇ」

 

 あきれた口調のスズネだがその中に嬉しさが含まれているのもわかっている。

 

「ま、これからも俺の後ろは任せるかさ、よろしく頼むよ鈴」

「任せない。あたしの後ろはアンタに任せるから」

 

 そういい屋上から去るスズネ。それと同時に携帯がなりだした

 

「はい、なんすか師匠」

『織斑先生だ馬鹿者』

「でなんですか?こんな時間に」

『今から言う場所に来い』

 

 居場所を聞き早速移動を開始する。アリーナの前に来いと言っていたが、えーと

いたいた。

 

「来たか。ついて来い」

「ここでじゃ駄目なんですか?」

「ああ、こんなところで話す内容の事柄ではない」

 

 おいおいお一体何するきなんですか。アリーナに入りみなれない場所に着いたと思ったら、カードキーを入れた途端壁だった場所がスライドしてさらに奥に続くみちが

現れた。

 

 そのままどんどん地下に潜って行く。ついてみるとレベル4と書かれた扉の前に着き

 

「入れ」

 

 

促され中に入ると

 

「如月君!?」

 

中にいたのは山田先生と

 

「これは」

 

昼間撃墜した無人機の残骸だった。

 

「これはお前も知ってのとうり無人機のISでどの国のナンバーも入っていない未確認のコアが使用されていた」

「織斑先生何を!」

 

 山田先生の言う事はもっともだ、一生徒にこんな機密をぺらぺら喋るだなんて師匠

らしくも無い。

 

「不思議な事に、一機にはコアがあったんだが、後の二機にはコアが無いんだ」

「ああ、すいませんつい力が入って破壊してしまったかもしれませんね」

「白々しい。どうせ手癖の悪い貴様の事だ、コアを抜き取って自分のものにしてい

るんだろ如月」

「ええ!!」

 

師匠の発言に驚く山田先生。

 

「だったらどうします?」

「今すぐコアをこちらに提出しろ。それは重要証拠物件だ」

「お断りします」

「ええ!!」

 

 山田先生さっきからリアクションがワンパターンです。

 

「そうか、ならこう言おうか?さっさとコアを出せ馬鹿弟子」

 

全く公が駄目なら私ですかい。

 

「断る。今回の騒ぎは学園の落ち度は無いとしても、無償ってわけにもいかんでしょ。それに学園に配慮して一個残しておいといたんですからそれでよしとしてくださいよ師匠」

「ほう?何時から私の弟子は師に口答えしあまつさえ火事場泥棒に堕ちたのだ?」

 

うぐ、かなりご立腹。だけどね

 

「火事場泥棒なんて人聞きの悪い。戦利品を報酬として頂くのは至極全うな筈ですが?」

 

お互いがにらみ合う事数十秒、その間山田先生は涙目だそして

 

「まぁまぁ、二人ともそんなに睨み合わずに」

 

扉付近から声が聞こえ振り返ると

 

「とっつぁん?」

 

 そこにいたのは、このIS学園にいる男性職員の一人、轡木十蔵さん。IS学園の良心といわれるほどの人格者、彼の前ではどんな高圧的な人間も尊敬の念を持って接する、又の名を学園のお父さん。

 

「「学園長!?」」

 

はい?今学園長って言いましたよね?

 

「二人とも、私の正体を簡単にばらされても困りますよ」

「「あっ」」

 

山田先生はともかく、師匠までそんな声をあげるなんてなんか可愛い。

 

「えっとまさか?」

「はぁ、そうだお前が今、思ったっことはそのとうりの事だが改めて紹介する。こちらは学園のトップの轡木十蔵学園長だ」

「はっはっは、どうも。あらためてよろしくお願いします。如月君」

 

 やべぇ、今までとっつぁんになめた口は利いていないけどかなりフランクに話していたからな。これから色々気をつけないと。

 

「ああ、口調の問題ならいいままでと同じで構いませんよ?あくまで表の肩書きはこの学園の用務員ですから」

「学園長、この馬鹿者にはそんな気遣いは無用です。それこそ調子に乗りますので、

それに学園長ここに何か御用ですか?」

「ああ、そうでしたね。如月くん君に一つお仕事を頼みたいのですがよろしい

ですか?」

「「「はい?」」」

 

俺だけではなく、師匠や山田先生までもがスットンキョンな声をあげてしまった。

 

「いえね、そんな難しい事ではないんですよ。簡単に言えば今年の一年生のIS操縦能力の向上させ全体の底上げをお願いしたいのですよ」

「はあぁぁぁぁ?!!」

「学園長何を考えておられるんですか!!」

 

うん、おれも師匠の考えに同意。

 

「そうです。学園長!なぜ生徒である如月君にそんな事を言われるんですか?」

「え?だって如月君。コアをこちらに渡すのは嫌なんですよね?」

「えっ?あ,ハイ」

「だったら二個分の仕事をしてもらうしかないじゃないですか,用は対価としてコア二個を君に譲渡する形ですね」

 

ここでふと疑問が生まれた。

 

「何故ですか?」

「はい?」

「何故、一生徒である俺にこんな事を頼まれたのですか?失礼ながら、裏で学園を統治する方の発言とは思えません」

「君はISは何だと思うかね?」

「・・・兵器です残念ながら」

「そう、悲しい事にそれが現状です、しかし最近ISを兵器だと解っていても、兵器ですらないものと認識する子達も現れてきている。そこで君の出番です」

「どういうことですか?」

「君はISを個人で所有している。その意味は大いに重いものであり、ISひいては『力』の意義を理解している。その成果はオルコット君や織斑君の様子を見ていればわかりますからねどうですか?」

 

 ここで断るのは簡単だ。だがこの人がこんな所にまで来て、たかが一生徒のガキに交渉にすらならない事に仕事を与える事によってデメリットしかならないのに、なんだ?この人の狙いは

 

「・・・わかりました。お引き受けます」

「では、交渉成立です。プラン作成後、まずは織斑先生と山田先生に提出。問題が無ければそのまま指導を開始してください」

「その前にこの案件の条件があります」

「何ですか?」

「ISの機種を増加させる事は可能ですか?」

「如月!!」

 

わかってますよ師匠。

 

「今学園に配備されている機体だけでは不足ですか?」

「はい、配備されている二機種は操作性などでは信頼に値しますがしかし、二世代機前半の打鉄、最後発のラファールだけでは戦力として不足です。もちろんこの学園の内情は重々承知しています。自分に全て一任させて頂ければ、必ず結果は出してみます。

どうでしょうか?」

 

学園長は困った顔をして

 

「やれやれ、生徒だけと言ったのに、いつの間にか学園全体の戦力増加とは。各国はまだしも委員会は黙っていませんよ」

「今日の事を教訓とすれば委員会も強硬な手段はとれませんよ」

 

しばしの沈黙そして

 

「・・・いいでしょう。君に一任します。今日はもう寮に戻ってもかまいませんよ。

詳しい事は又後日に」

「はい失礼します」

 

そういい俺は寮に戻っていった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「お気遣いありがとうございます」

「まぁまぁ千冬君おちついて。彼の事は、君から色々聞いていましたが、中々に危うい子ですね」

「はい」

「彼には今はこの箱庭の中で、ゆっくりしてほしいんですよ。彼はこの学園をまだ信用してくれませんからね。互いに信用を得るには時間がかかります。今回の事はその取っ掛かりですよ」

 

「馬鹿弟子の為に申し訳ありません」

 

ふかぶかと頭を下げる千冬。

 

「かまいませよ。彼が学園全体の底上げをしている間に、こちらはこれからの事に対処を重点的に行えますからね。彼には申し訳ありませんがその間に防衛の手札をそろえるとしましょう」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

部屋につき、機体の問題を解決するためパソコンをつけ、今までこちらに接触してきた国、企業をリストアップ。

さらにその中から必要な状況を整理しピックアップ。現在のIS学園の保有するコアの数を考えるといささか心許ない。

しかたない。俺自身のデータと代価に何とかするか。

 

数日後、放課後いつもの面子にスズネを加えた五人で訓練に勤しんでいた。今はイッチーとスズネの模擬戦中である。

 

「一夏!!すぐに一の太刀を使うのはいいけど体幹はブレない!!あとイグニッションブーストは使わずに通常速からやりなさい。ブーストした時のあんたの剣線がおかしいから基礎からやり直せ!!」

 

イッチーの剣を見たスズネから怒号が飛ぶ。

 

「結構いけているとおもんだがな?」

「イッチー、抜刀する時に無駄な力がかかってそれがスピードを殺している」

「箒、アンタも一刀使えるんでしょ?一回見取りでいいから一夏にみせてあげて」

「なんで私なのだ?そもそも一刀なら鈴も使えるだろう?」

 

いぶしがりながら箒は鈴に尋ねる。

 

「できるけど。甲龍の双天牙月じゃ一刀は不向きだし」

 

たしかにあんなデカイ、青龍刀もどきじゃ一刀の本質は引き出せないしな。

 

「まぁいい。一夏よく見ておけ」

 

そのまま、打鉄で構え一呼吸のうちに振り向く。はっきり言って俺達三人とはレベルが違う太刀筋であった。

 

「皆さんの今の技を見ましたけど。箒の技が一番綺麗ですわね」

 

セシリーの言葉につい赤くなるノノ

 

「わっかた一夏。箒の剣を見て自分の剣がどれ程力に頼っているか」

「ああ、正直ここまでの物を魅せられたらな」

「さてセシリー俺達も模擬戦を始めようか?」

「そうですw」

 

セシリーが言い終わる前に

 

『馬鹿弟子!!今すぐ職員室まで来い!!!』

 

ブチンと放送切れた

 

「おい、将平なにしたんだよ千冬姉カンカンだぞ?」

「あんたまた厄介ごとでも持ち込んだの?」

「将平、骨は拾っておいてやる」

 

流石我が幼馴染み達よ。この言葉で助ける気はゼロですか。

 

「もう久しぶりの将平さんとの模擬戦が」

 

うわ~セシリーがむくれてしまった。

 

「ご、ごめんよセシリー。でも俺はまだ死にたくない」

 

そういいアリーナをあとにする。後ろで聞こえるガールズトークを聞きながら

 

「そう言えば、セシリアいつの間にか呼び方が変わってたわね何々?将平と何かいいこと度でもあったの」

「え?」

「そうだな。そこは詳しく聞いてみたいものだな」

「箒まで」

 

本当に女3人集まれば何とやら。

 

「で?言いたい事はあるか?」

「すいません」

 

バシ!バシ!!バシ!!!

 

三連撃入りましたー。職員室に入ってから師匠の出席簿が俺の頭にヒットしまくる。用は昨日、各国、企業、研究施設、そして委員会までにチョイトメールを送ったら大騒ぎになり、今職員室はてんやわんやになっている状態だ。

で師匠と山田先生は俺にお説教中というわけだ。

 

「機体フレーム、武装の売り込みまだしもコアを学園に貸し出すなんていう国まで現れているんだぞ」

「およよ。それは計算外だけど、まぁラッキーてことで」

「代価は何を支払った?」

「機体の基本スペックデータ、DNAデータ。ようは血液とか髪の毛とか」

「この馬鹿弟子が!!!」

 

言い終わるやいなやグーパンが飛んできた。

 

「自分が何をしているのか理解しているのか!!」

「何も所属を決めたわけではないし、データやちょっとした提供で学園の平和が守れるんなら安いもんだろ?」

「駄目です!」

 

とぽかりと全然痛くのないチョップがきた。

 

「「山田先生!?」」

 

おおなんと、師匠とハモッてしまった。

 

「いいですか?君に依頼したのは確かに私達教師陣です。ですが君がそこまですることはないんです。君はもう少し自分を大事にしてください。それとも私たちが頼りないからこんなことをしたんですか?」

 

これは中々に逆らえない。

 

「・・・申し訳ありませんでした。今回は少々軽挙妄動でした只、元々機体候補は決まっていたんです。武装とコアの貸し出しは餌まきと確認したい事があって」

「どういうことだ?如月」

「はい、メールを送ったのに一向に返信又は返事が無い国があり、アメリカ、イスラエル、ロシア、中国、ドイツ、フランス、イギリスこの七カ国です」

 

「通常のG5とISG5の一角ドイツかそう簡単にお前の要求を飲むつもりは無いと

言う意思表示だろ、大方」

 

ちなみにISG5とは通常の常任理事国のG5のIS版の言うわけだ。国は日本、イタリア、ドイツ、オーストラリア、カナダの五カ国。因みにアメリカ等の大国がここに含まれないのは主に権力の集中、掌握を危惧しての事だ。

もちろん、かの国達からはかなりの圧力がかかったらしいがそこはIS発祥の日本、IS委員会を中心に立ち回ったらしい。まこの中の殆どはG5のどこかしらに常任入りを拒否されているから、結構それぞれは仲が悪いらしい。

 

「ええ、それか確率は低いがこの間の犯人かですけどね」

「それはないだろうな」

 

師匠が断言している時点で犯人の目星なんて決まっているがそこは俺の仕事ではないし。さてそろそろ、かえ

 

「如月君?まだ先生のお話は終わってませんよ?」

 

うぐ

 

「ほう、これは中々にいい物が見れたな。山田先生この馬鹿者の説教をしっかりおねがいします。私も電話の対応をしなければならないので」

「はい、わかりました。あっ如月君逃げちゃ駄目ですよ」

 

こうしてしばらく俺は山田先生のお説教をコツコツくらい続けた

 

 

             第十一話

 

              了

 

  次回予告

 

「素晴らしい」

 

「大胆だな~」

 

「・・・変態のな」

 

「シャルル・デュノアと申します」

 

「ラウラボーデビッヒだ」

 

         インフィニットストラトス

             アナザー

           

  第十二話

      

ブロンドプリンス&シルバーラビット 

 

 

「「「「えええええぇぇぇぇぇーーーーーー!!!!」」」」

 

 




今回、あえて次回予告システムをつけてましたけど、しっくりこなかったら、なくなるかも(汗)
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