インフィニットストラトス アナザー   作:ニコラシカ

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第七話 ありがとう

 

 気を失ったミス、オルコットを簡潔にいえばお姫様抱っこでピットに戻る。そこには師匠が出迎えてくれた。

 

「如月。誰が曲芸しながら遊べといった?」

 

「遊びだなんて、言いがかりです織斑女史。出来る限りのことをしたまでですよ」

 

「まぁいい。さっさとオルコットを保健室に連れて行け。荷物は後で持っていく」

 

「アイアイサー」

 

 そいいながら保健室に向かう。いやしかし女の子って軽いね。しかも柔らかいし良い匂い、しかもいい感じに上下する形の良いオッ・・ゲフンゲフン。

 

 危ない危ないもう少しでHENNTAIになるとことだった。OKクールにいこうぜ将平、クールに。

 

「それでは、失礼しました」

 

 名残惜しいが彼女を保険医に預け寮に戻る。さてご飯でも食べに行きますか。今日のご飯はボルシチやピロシキ等のロシア料理、いやこれも中々の美味さ、スプーンが止まらない。

 食べている間にもいろんな子達から質問攻めにあったが、無難にこなし師匠が鎮圧する前には食べ終わりシャワーを浴びに幼馴染みの部屋にいる。

 

「将平、頼む。俺にISの乗り方を教えてくれ!」

 

とま、ある意味予想していた事が今目の前に起きている。

 

「俺にね。俺なんかより師匠にたのめばいいだろ?」

 

「お前だってわかるだろ?千冬姉が嫌がるの、しかもえこひいきぽくみえるしさ」

 

「妙なところで変な気の使い方だな。ノノはいいのか?教えなくて?」

 

「いや、私からも頼む。私にも教えて欲しいこの通りだ」

 

まさかノノまでとは計算外ですよ。まぁしかし、この二人の今後の事を考えるとしかたないか。

 

「オーケー。出来る限りの事でよければ構わんが厳しくいくぜ」

 

「すまないな将平。世話になる」

 

「ありがとう将平。持つべきものは幼馴染み、所でさ千冬姉に聞いたんだけど、お前の

その機体・・・・」

 

「はぁ、・・・それで何が聞きたいんだ?」

 

「なんでそんなやばい機体に乗っているのかなってさ」

 

「こいつが、凰呀が俺に力をくれた。なら俺はそれに応える。ただそれだけだ」

 

「納得して乗っているって事でいいんだよな?」

 

「ああ」

 

「分かった。ならオレはこれ以上何も言わない」

 

「ノノはいいのか?」

 

「フン、私たちが何を言ってもお前は降りる気がないのは分かっているからな。別に今更何もいう気はない。ただ無理はするな」

 

「理解があって何より、所でノノ。訓練にあたって打鉄とラファールどっちにする?」

 

「・・・打鉄で頼む」

 

「あいよ。それじゃ、今日はこれでおいとまするよ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 如月将平が保健室を出てから程なくしてセシリア・オルコットは目を覚ました。

 

「ここは・・・」

 

「目が覚めたか、オルコット」

 

「織斑・・先生」

 

「目覚めかけのところですまないが、先程お前の携帯に着信があったのでな、着信表示を見てイギリス政府からだったので、すまないがとらせてもらった。メッセージを残しておくと言っていたがどうする?」

 

「ここで、再生をお願いします」

 そう答えたセシリアだったが、内心は誰かとメッセージを聞きたい気持ちであった。特務で将平に挑んだものの、全ての武装を破壊され、殆ど手玉を取られる形で敗北した自分に見切りをつけられたかも知れないそんな恐怖からそう答えてしまった。

 

『本日はお疲れ様ですオルコット候補生。先にお伝えしなくてはならないのは、特務ゴーストについてです。先にお教えしたとうりあの機体を発見しだい確保せよという命令でしたが、事情が変わりました。ゴーストに乗っているのが男でISを動かせる如月将平であることが貴方のとの戦闘で確認され、IS委員会と各国の緊急会議が行われ、如月将平がIS 学園との契約を我々も知りその結果、特務ゴーストは凍結になりました。今回の事で貴方が如月将平と戦う事により、ゴーストの所在地並びに操縦者なにより詳細なデータが他の国より多く撮れた事により、我々イギリスは各国に対してのアドバンテージを大いにとる事ができました。しばらくは如月将平との模擬戦を行いより詳細なデータ採取をお願いします。政府は必要なパーツ等があれば最優先で廻すとの事です。それでは』

 

 そして、再生が終わりセシリアはあっけにとられていた。敗北した自分になにかしらの処罰を与えずむしろ、賞賛されるとは思っていもなく、驚いているところに千冬が

つぶやく

 

「やれやれ、これもあの馬鹿の思惑道理というところか」

 

「あの、織斑先生。学園との契約や思惑とは一体どういうことですか?」

 

「先ずは最初の質問からだ。如月はここに入学するにあたり機体の詳細データを戦闘等で展開や更新した時のみ学園側に提出するかわりに学園からは一切手出しはしないという条件でここにいる。次に思惑だが、これはお前たち代表候補生達を守るためだな」

 

「わたくしたちを・・・まもる?」

 

「そうだ。あの馬鹿者が先の条件を出さなければ、各国の代表候補生総がかりで戦争・・いや戦闘になり、失敗した場合はそれ相応の処罰も下される。だからこの条件がある限り学園を通じてIS委員会や全てのIS保有国に情報がわたる。下手なリスクを犯すよりもアイツの案を呑んだのさ。これにより自分以外が一応損をしない形を採ったのさ」

 

「自らを犠牲にしてまでもですか?」

 

「後は面倒な事を減らすためだろうな。それよりどうだった?オルコット。男のIS操縦者達と戦った感想は」

 

「そうですね。織斑さんは本当にIS戦が二回目なのでしょうが本当にわたくしに勝とうとするその必死さが伝わってきました。わたくしも最初は周りにの人たちに負けないと思っていましたし、昔の自分を見ている感じでした」

 

「ほぅ、では如月はどうだった?」

 

「如月さんですか?えっと・・その・・あの・・」

 

将平の事を聞かれ途端に顔が赤くなるセシリア、その様子を見て千冬は少々驚いた。

 

「珍しい事もあるものだな。まさか馬鹿弟子に惚れるとな」

 

「ほ、惚れって、それよりも織斑先生珍しいとはどういうことですか?」

 

「ふっ、それはなあの二人が一緒だと大概の小娘共は織斑に惚れてしまう。織斑はなぜか女を惹きつけ、如月には恋愛感情ではなく、憧れや畏敬の念を抱く。だからお前がアレに惚れて少々驚いている。アイツに本当に惚れる女が現れることにな、まぁせいぜい良い恋をしろ」

 

そう言われ、セシリアの顔がますます赤くなる。

 

「でわ、私はもう行くぞ。それと織斑との試合は余り褒められたものではなっかたが、如月との試合はそこそこだったぞ。最後の攻撃は危険だが、だが調子に乗った馬鹿者に一太刀浴びせたのは上出来だ。アレとの戦闘で自身に何が足りないかは分かっているな?」

 

「はい、自機とビットの同時運用と接近戦の対処です」

 

「上出来だ。ビットはなんとも言えんが、接近戦は先ずは初心者用のコール使ってもいいから展開する事に慣れろ、先ずはそれからだ。まぁ今日はゆっくり休め」

 

「はい、ありがとうございます」

 

そう言い残し保健室を去る千冬。セシリアは千冬の言葉に嬉しさを感じていた。そして

 

「如月・・将・平」

 

ゆっくりと彼の名を呼んでみる。

 

「如月将平」

 

もう一度今度は一息で。名を呼ぶたびに愛おしさが沸いてくる。彼女は感じた、これが恋なのだと。彼こそが自分が探していた理想の男性だと。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 ウーン。さてどうしたものか?あの二人の練習内容だが、二人とも殆ど剣一本のみのブレオンだからな。暫くは基礎動作と回避運動を主軸にして、それぞれの挙動を確認しないと始まらないし、後は模擬戦をさせて、

         コンコンコン

ん?誰だろ?こんな時間に。

 

「はいはい、こんな時間に来訪する勇気ある子はどなた様?」

 

「え?あ、あの夜分に申し訳ありません」

 

「あり?ミス、オルコット?」

 

「は、はい。あ、あの、少しお時間を戴いてもよろしいでしょうか?」

 

「・・・ああ、構わないけど、どうぞ」

 

そう言い、彼女を部屋の中に招き入れる。

 

「紅茶でいいかな?」

 

「はい、お願いします」

 

ティーポットに入っている紅茶をカップに注ぎ彼女に渡す

 

「ありがとうございます・・・美味しい」

 

「それはなにより、で・・・こんな時間にどうしたの?」

 

「はい、・・・今日はありがとうございました」

 

「へ?」

 

驚いた。まさかお礼を言われるとはおもわなんだ。

 

「そして、今までの数々の暴言の非礼をお許し下い。御免なさい」

 

「暴言?」

 

「・・・その、誇り無き・者とか、何より如月さんの事を何も知らないくせに父と同じ人間だと思っていた事に」

 

「お父さんと?」

 

「はい。わたくしの父は婿養子で母に多くの引け目を感じていました。母は強い人で女尊男誹以前からいくつもの会社を経営し成功を収めた人で憧れの人でした。そしてISが発表されて父はますます弱いものになり、母はどこか父との会話を拒んでいた嫌いがありました。だから家族三人揃って食事なんて数える程度のでした」

 

「・・・話の腰を折るようですまないが、話の内容が過去形に聞こえるのは」

 

「・・・はい、二人とももうこの世にはいません。列車事故に巻き込まれて、その日に限って二人とも一緒にいたのかわかりませんが、そこからはあっという間に時間がすぎ、手元には莫大な遺産が残り、それを金の亡者共から守るために様々な勉強をしてISもその過程で受けただけなんです。判定はA+、政府は直ぐに国籍保持の為に色々な好条件を提示し、その中に家名を残す事もありましたから即断しました。それからはIS漬けの日々、でも少しづつ何かを履き違えてたんですわね。今日、如月さんと戦って解ったんです。いつの間にか家や仕えてくれる者達の事を考えず自身の名声の為に摩り替わっていた。こんなわたくしが当主だなんて恥ずかしいですわ」

 

「そうかな?」

 

「え?」

 

「人は学ぶ生き物だ。ミス、オルコット。君は今回の事で学び自らの過ちを知ったな

ら、その過ちを二度と犯さなければいい。それに最初から完璧な人間なんて何処にもいないんだよどこにもね」

 

「如月さんもですか?」

 

「俺なんて全然ダメダメだよ」

 

「如月さんがダメダメなら、わたくしはダメダメの駄目子ちゃんじゃないですか」

 

そんな事を言われ、二人して笑ってしまう。

 

「そう言えば、このメニューはなんですか?」

 

「ああ、幼馴染み達がISの乗り方を教えろって言うから、そのメニューだよ」

しっばらく内容をみていた彼女が、突然話しかけてきた。

 

「あの差し支えなければ、わたくしも参加してもよろしいですか?」

 

「へっ?いいの?」

 

「はい、このメニューを見る限り、基本起動と近接系用のプログラムですが遠距離回避用のメニューが不足していますしわたくしなんかで良ければお手伝いさせてくだまし」

これは意外な申し出にとまどったが、よく考えるとあいつ等にはプラスなことこのうえないし断る理由も無いしな。

 

「それじゃお願いしてもいいかな?」

 

「はい。おまかせください。このセシリア・オルコットきっと如月さんのお役にたってみせますわ」

 

そういい彼女は満面の笑顔で答えてくれた。その可愛さに思わず見惚れてしまった。そ

うこうしているうちに波乱に満ちた一週間は終わったのだ。

 

 

                第七話  了

 

 

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