優雅によるアサシンの八百長試合(仮)が行われた次の日の夜、俺とモードは夜の新都を歩いていた。出歩いて敵を誘っている…………と言うわけではなく、他のサーヴァントが戦っている場面を見たかったからという理由からだ。家に要れば爺さんの蟲を通して見れたかもしれないけどこう言うのは直で見たい質なのだ。だからこうしてわざわざ出歩いている。だが、
「…………見つからんな」
「今夜は外れじゃないか。あと、このクレープ美味いな」
「血の気の多い奴なら動きそうだと思ったんだがな…………感が外れたか?それとモード、口にクリーム着いてる」
「え!?どこ!?」
「そっちじゃない、動くなよ…………取れたぞ」
「ん、ありがとな」
「どういたしまして」
腕時計を見れば時刻は11時、8時から始めたからこれで3時間。それなりに歩いた様にも思えるけど聖杯戦争は魔術の隠匿を重んじて行われるから基本夜に戦闘がある事が多い。その事を考えればあと5時間は期待できるな。
そんな感じで見通しを立てていると、ポケットに入れていた携帯電話が震えた。
「もしも~し?」
『兄貴か?俺だ。爺さんが使い魔でサーヴァントの戦闘を見つけたそうだ』
「マジか、何処だよ」
『港のコンテナ置き場だ。あそこなら人気はないからな』
「ガッティム!!そこなら一番最初に探しちまったぞ!!俺たちのいる場所反対だよ!!」
『あと…………俺の勘違いかもしれないけどな…………』
「どうした、急に良い淀んで?ついに自分の性癖でも発表する気になったのか?」
『しねぇよ!!…………爺さんの蟲を見て、戦ってるサーヴァントの一騎がバーサーカーに似てたんだよ』
「…………了解、今向かう」
雁夜からの連絡を一方的に切る。
「どうしたんだ?」
「コンテナ置き場でモードそっくりのサーヴァントが戦ってたんだとさ」
それを告げた瞬間モードの纏う空気が変わる。今までは見た目相応だったのに今では復讐の相手を見つけた復讐鬼のものになる。
「オレに似てるってことは…………!!」
「間違いなくアイツだな。乗れ」
今夜の移動に使っていたサイドカー付きのバイクに跨がり、モードにヘルメットを投げて渡す。モードは残っていたクレープをすべて口の中に入れるとサイドカーに飛び乗った。
「どのくらいで着く?」
「普通なら30分ってところだが…………10分だ。捕まってろ」
周囲の確認をしないでアクセルを一気に回して、すべての手順を無視して最高速度で走り出した。
ここは冬木の港にあるコンテナ置き場。今宵この場所では二騎の英雄による戦いが行われていた。
一騎は金髪碧眼、青いドレスの上から銀の防具を着けた少女。
一騎は槍を手にした若草色の長髪の女性。
少女は地面のコンクリートが爆ぜるほどの勢いで女性に突貫、そして何かを持っているような手付きのまま女性に斬りかかる動作を見せる。常人ならば何をしているんだと笑うような行動だったが対峙している女性はその少女の行動に付き合うように槍を掲げる。
そしてーーーーーーーーーー火花が散った。少女は何も持っていないのではなく、見えない何かを持っていたのだ。女性は見えない何かを受け流し、少女の腹を蹴る。自ら飛んだのか少女はかなりの距離を飛んで女性から距離を取り、見えない何かを構える。
「ーーーーーーーーーーお見事、とでも言った方が良いのかな?僕と打ち合えるとは流石は剣の英霊だとでも言うべきかな、セイバー。正直に言って生前に僕の相手になれたのは二人だけだったからね」
「誉め言葉として受け取っておこう、ランサーよ。それにしても奇妙な体をしている」
「ん?あぁ、これかい?」
セイバーと呼ばれた少女に見せるようにランサーと呼ばれた女性が槍を持った手を挙げる。夜の帳で認識しずらかった槍ではあるがコンテナ置き場に設置されている外灯の明かりによりその姿が露になった。
そして知らされる。ランサーは槍を手にしていたのではない。手が槍になっているのだ。本来なら五指のあるべきはずの場所が土色の槍となっている。
「気分が悪くなったなら謝るよ。これは僕の出自に関係している事だから」
「気にするな、その様な手段を取る者とは初めて戦うから慣れていないだけだ」
「ふーん…………まぁいいや」
興味なさげに言い、ランサーの姿が消えた。常人ならば見失う程の速度だったがセイバーはしかと見ることが出来た。セイバーの横にあるコンテナの壁面、そこにランサーがいた。そして壁面を蹴り、地面のコンクリートを蹴り、別のコンテナの壁面に辿り着き、更に蹴る。
コンテナ置き場という限定的な閉鎖された空間だからこそ出来る荒業。獣のように型の無い動きで敵の隙を伺い、その喉に食らいつく。ランサーの移動速度はドンドン上昇していき、ついにはセイバーの目でも捉えることが出来なくなる程の速度にまで至った。
目では追えないと判断したセイバーは体から力を抜き、目を閉じる。
そしてランサーが槍に変えた手を突き出しながらーーーーーーーーーーセイバーの斜め上から突貫してくる。
「ーーーーーーーーーーそこ!!」
取られたかと思われたセイバーだったが超人的な反応で背後から迫るランサーを見えない何かを切り上げて迎撃してみせた。
ランサーの予想外はセイバーのこの反応速度。突き出していた槍を斬られ、そこから赤い血を流す。
セイバーの予想外はランサーの槍が一本だと思い込んでいたこと。槍になっていた右手は迎撃することには成功した、だが槍に変わっていた左手がセイバーの脇腹を浅く貫く。
仕留め損ねたことを理解したランサーは突貫の速度そのままにセイバーを通り過ぎ、獣のように身を低くしてブレーキをかける。
「セイバー!!」
と、その時コンテナの物陰に隠れていた銀髪の女性がセイバーの名を叫び手を差し伸べた。意味の無いように思えるこの行動だったがその意味はあった。貫かれて血を流していたセイバーの脇腹が瞬く間に塞がっていく。
「感謝します、アイリスフィール」
深くは無いが決して無視できるものでもなかった傷は数秒の内で無くなり、セイバーは見えない何かを構え直す。
「マスターからの治癒魔術か…………チマチマ削ろうと思ったのは間違いだったかな?」
自分の与えた傷を治されたことに対して気にしていないような素振りでランサーは立ち上がる。セイバーから受けた切り傷はセイバーと同じ様にすでに塞がっていた。
「マスター、どうするんだい?このままだとじり貧だよ?」
ランサーがマスターと誰かのことを呼び、指示を仰いだ。セイバーは周囲を確認するがマスターと呼ばれる者を捉えることは出来なかった。
『ーーーーーーーーーー良かろう』
コンテナ置き場に、この場にいる三人以外の男の声が響く。その声は前から聞こえるようで後ろから聞こえ、右から聞こえるようで左から聞こえる。声の主の現在地を特定することは難しかった。
『五分だ、五分間だけ許可する。しかしそれを過ぎても続けるようならば令呪を使用させてもらうぞ』
「十分だよ」
マスターからの回答に満足したようにランサーは笑顔で応えーーーーーーーーーーそれまでとは空気を一変させた。
「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
ランサーが咆哮をあげる。それだけで空気が歪み、大地が軋み、大気が震える。ビリビリと身を叩く音を前にしてセイバーは悟った。
さっきまでのランサーは本気ではなかったと。
決して手を抜いていた訳ではないだろうか先程まではきっと様子見、獲物がどの程度の実力を持っているのかを見定める為の物。そして実力を計り終えたことでーーーーーーーーーーランサーは本気で仕留めにかかる。
気合いを入れ直したセイバーの目の前にランサーが現れる。決して目をそらした訳ではないがセイバーはその動きを捉えることが出来なかった。ランサーの突きをセイバーは見えない何かを使って受け流すことに成功しーーーーーーーーーーランサーの得物が槍から剣に変わっていることに気がついた。
ランサーの手が振るわれる。その度に手は槍から剣に、剣から根に、根から鎚に、多種多様な武器にへと変わってみせる。
ランサーの振るう一撃一撃をセイバーは受け流すことに集中させられる。防いでしまえば最悪それごと一気に命を刈り取られるとセイバーの持つ直感が判断したからだ。ここは耐えて、やがて来るだろう機会を待つ。
しかしランサーはそれを許さない。一撃一撃の威力をそのままに更に連撃の速度を上げていく。
そしてその時は遂に来た。ランサーの猛攻を受け流し続けていたセイバーの見えない何かが、受け流しに失敗して弾かれた、辛うじて放すことは無かったが両手が上がりきっていて胴体が無防備にランサーの前にさらけ出される。
ランサーは手を槍に変え、セイバーの心臓を貫こうとしーーーーーーーーーー
「AAAAAAAAAAAAAAAAlalalalalalalalalalalalalalalalalala!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ーーーーーーーーーー横から現れた乱入者によって、中止させられた。ランサーはセイバーを仕留めるのを諦めてその場から飛び退く。
乱入してきた物の正体は馬ではなく牛が引く
「ーーーーーーーーーー双方武器を収めよ!!王の御前である!!」
そしてその
「我が名は!!征服王イスカンダル!!此度の聖杯戦争においてはライダーのクラスを得て現界した!!」
韋丈夫は、堂々と自分の真名とサーヴァントとしてのクラスを明かした。
ライダーの行動が信じられずにセイバー、ランサー、アイリスフィール、そしてこの場にいないマスターは唖然とする。
サーヴァントにとって真名がバレるというのは致命的であると言ってもよい。有名であればあるほど知名度による補正がかかるがそれと同時に弱点も知られる事が多いからだ。
例えば、ギリシャ神話に登場するアキレウスという英雄を例に挙げてみよう。アキレウスは母からの祝福により不死の体を得て戦場を駆けた。しかし不死の体を得る際に母の手違いにより踵の部分だけが不死では無くなっていた。そしてアキレウスはある戦争で踵に矢を受けて絶命した。アキレウスにとって踵は致命的な弱点であるが真名がバレていなければ大抵のサーヴァントに対して優位に立つことが出来る。
このライダーがしたことは、そのアドバンテージを投げ捨てたのと同じなのだ。
「なぁにを…………」
「言ってやがりますかこの馬鹿はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
「ガブォ!?」
「イツツ…………ウェイバーよ、今の一撃は良かったぞ!!」
「戦ってるところに乱入していきなり真名バラすとか!!馬鹿か馬鹿かよ馬鹿ですかぁ!?何を考えてやがるんですか!?」
「プ…………アハハハハ!!だ、ダメぇ…………!!が、我慢出来な…………アハハハハ!!」
ライダーとウェイバーと呼ばれた少年のやり取りを見ていたランサーはツボに嵌まったのか腹を抱えて笑いだした。ボロボロになった地面の上を衣服が汚れることも構わずに転がる。セイバーとアイリスフィールは未だに唖然としていた。
「あぁもう!!ランサーに笑われてるじゃないか!!どうするつもりだよ!!」
「うむ、掴みはバッチリだな!!」
「そういうことを言ってるんじゃねぇんですよぉ!!」
「オゴッ!!」
ウェイバーの飛び蹴りがライダーの顔に突き刺さる。もうこの場にはさっきまでの殺伐とした空気は残っていなかった。
「ひぃ…………ひぃ…………あ~笑った!!で、ライダーはどうしてここに来たの?どちらかと手を組んで残り一組を倒すため?」
ようやく落ち着いたランサーが笑いのあまりに出てきた涙や転がったことで汚れた服を叩きながらライダーに尋ねた。ライダーが何を思って真名をバラしてこの場に現れたのかを知りたかったからだ。
「イツツ…………うぬらとは聖杯を求めて相争う巡り合わせだが…………矛を交えるより先にまずは問うておくことがある。うぬら各々が聖杯に何を期するのかは知らぬ、だが今一度考えてみよ。その願望は天地を喰らう大望に比してもなおまだ重いものであるかどうかを」
「…………貴様、何が言いたい?」
ライダー登場のショックから立ち直ったセイバーが尋ねる。
「うむ、噛み砕いて言うとだな…………ひとつ我が軍門に降り聖杯を余に譲る気はないか?さすれば余は貴様らを
「…………」
「…………っ!!…………っ!!」
ライダーの物言いにセイバーは端正な顔に青筋を浮かべ、ランサーはまたツボに嵌まったのか四つん這いになって地面を叩いている。
「…………そんな戯言を述べ立てるために貴様は私とランサーの勝負を邪魔立てしたというのか?戯れ言が過ぎたな征服王、戦士として許し難い侮辱だ!!」
「むぅ…………待遇は応相談だが?」キリッ
「くどい!!重ねて言うなら私もまた一人の王としてブリテンを預かる身だ。いかな大王といえども臣下に降るわけにはいかぬ」
ライダーが真名を明かしたことに対する義理立てか、セイバーが自分の素性を明かしてしまう。それは聖杯戦争では愚行であったが、セイバーは気づかなかった。
「ほぅ、ブリテンの王とな?名にしおう騎士王がこんな小娘だったとはこりゃ驚いた」
「その小娘の一太刀を浴びてみるか?征服王!!」
「…………はぁ、こりゃー交渉決裂かぁ…………勿体ないなぁ、残念だなぁ」
セイバーから勧誘を断られたことでライダーは心底残念そうにそう呟いた。ライダーは遊びでもふざけでもなく、真剣に勧誘をしていたのだから残念がるもの無理はない。
「クク…………っ!!ぼ、僕を笑い殺すつもりかい?征服王…………はぁはぁ…………ふぅ~」
「む、そうだ。お主はどうだ?余の軍門に降らぬか?」
セイバーは断られたがランサーは笑っていたのでまだ返事は聞いていないと矛先をランサーに変える。セイバーはランサー程の英雄ならば断るだろうと踏んでいたが、
「そうだね…………君の軍門に降ることで僕の望みが叶えられるというのなら、降っても良いかな?」
「ーーーーーーーーーーなっ!?」
ランサーの口から出たのは条件付きではあるがライダーの軍門に降っても良いという物だった。
「そりゃ本当か!?」
「僕はそう思ってるけど…………マスターは駄目みたいだ。悪いけど今回は縁がなかったということで」
「…………そうかぁ」
「ラ~イ~ダ~!!征服とか何とか言いながら結局総スカンじゃないか!!オマエ本気でセイバーとランサーを手下に出来ると思ってたのか!?」
「ハッハッハ!!いやまぁ、『ものは試し』と言うではないか」
「『ものは試し』で真名バラしたのかこの馬鹿はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
「グワァッ!!!」
ライダーのまさかの考えにウェイバーは飛び膝蹴り。それはライダーの鼻っ面に直撃してライダーは顔を押さえながらゴロゴロと
『ーーーーーーーーーーそうか、やはり貴様か』
四方から聞こえるのはランサーのマスターの声。その声を聞いてウェイバーは転がっているライダーではなく、上を見上げる。
『何を考えて私から聖遺物を盗み出したのかと思えば…………この聖杯戦争に君自ら参加するつもりだったとはーーーーーーーーーーウェイバー・ベルベット君』
「えぇ…………そうですよ、ケイネス先生。僕は僕の意思でこの聖杯戦争に参加しました。僕の考えが間違っていないことを証明するために」
威厳ある声に一切怯むことなく、ウェイバーはそう言いきった。ウェイバーの返事を聞いてランサーのマスターは沈黙しーーーーーーーーーー
『ふん…………魔術師としては三流以下だが、男としてはようやく半人前と言ったところか』
隠蔽の魔術を解き、屋根の上から飛び降りて姿をさらした。現れたのは金髪をオールバックで纏めた西洋人、彼こそがランサーのマスターのケイネス・エルメロイ・アーチボルト。
ケイネスが姿を見せた瞬間、ランサーはケイネスの近くに移動した。
「ごめん、倒しきれなかった」
「構わん、セイバーの実力と真名は知ることは出来た。それに自ら名乗ったとは言えライダーの真名も知れたことを合わせれば威力偵察としては十二分の結果だ。よくやった」
「ありがとうね」
ランサーとの会話を終えたケイネスは
「良かろう、ウェイバー・ベルベット君。君を私の敵と認めよう。ありとあらゆる手段を使い私とランサーを打倒してみせろ」
「…………言われるまでもなく、そのつもりです」
「よくぞ言い切ったぞ!!ウェイバー!!」
「ガパッ!?」
痛みから立ち直ったライダーに背中に張り手をされたことでウェイバーは
「余のマスターたるべき男は余と共に戦場を馳せる勇者でなければならぬ。姿をさらす度胸さえない臆病者なぞ役者不足も甚だしい!!その点で言えばウェイバーは相応しきマスターであるがな!!」
「あの…………彼下で痛がっているのだけど?」
満足げにうんうんと唸るライダーに顔から落ちたことで顔を押さえて転げ回っているウェイバーを教えるアイリスフィール。しかしウェイバーの啖呵を見て気分を良くしたライダーはこれに気づかないらしい。
「ガッハッハッハ!!!おいこら!!他にもおるだろうが!!闇に紛れて覗き見をしておる連中は!!」
ライダーの咆哮が、隠れてこの場にいる誰かに向けて放たれる。誰かがいると気づいている訳ではなく、誰かがいるに違いないという確信だった。
「セイバーとランサーのあれほどの清澄な剣戟を響かせては惹かれて出てきた英霊がよもや余一人ということはあるまいて。情けない!!情けないのぅ!!誇るべき真名を持ち合わせておきながらコソコソと覗き見に徹するというのなら腰抜けだわな。英霊が聞いて呆れるわなぁ…………んん?」
「聖杯に招かれし英霊共よっ!!!!!今っ!!!!!ここに集うがいい!!!!!!なおも顔見せを怖じるような臆病者は征服王イスカンダルの侮蔑を免れぬものと知れっ!!!!!!!!!!!」
ランサーの咆哮にも勝るとも劣らないライダーの宣言は大気は愚か積み上げられているコンテナまでも揺るがした。
「ーーーーーーーーーーよもや我を差し置いて“王”を称する不埒者が一夜の内に二匹も湧くとはな」
そして、ライダーの宣言に釣られるようにして『黄金』が現れる。
コンテナ置き場に設置されている外灯の一つの上に『黄金』の覇気を纏う女性が現れた。それは先日、遠坂邸にてアサシンを打破したサーヴァントだった。
「ーーーーーーーーーーギル?」
女性の顔を見た瞬間、ランサーが黄金のサーヴァントのことをギルと親しげな様子で呼んだ。
「エルか…………久しいな。我の存在に気づいていなかったのか?」
「隠れるの上手くなったね」
「戯け、我が隠れたのではなく貴様が我を探すつもりが無かったのだろうが」
エル、ギル、とお互いのことを愛称で呼び合う二人にライダーも言いたそうなことはあったのだろうが飲み込んでいた。セイバーが何かを言おうとしていたが後ろからアイリスフィールに羽交い締めにされてそれは叶わない。
「…………ここに、彼がいたら良かったのにね」
「奴か…………我とエルといるのに奴だけがいないとは…………まったく、死しても変わらぬとは不敬な奴よなぁ」
「そう言う割りにはギル悲しそうだよね?」
「ッ!?戯け!!その様なことあるはずがなかろう!!これは…………その…………あれだ!!奴が我のことを忘れていないか心配になっただけだ!!」
「ギル、本音を隠そうとして余計なことが漏れてるよ?」
「~~~~~~~~っ!!!!!」
ランサーとの言い合いに負けて顔を赤くして地団駄を踏むサーヴァント。その地団駄のせいで外灯が割れた。
「まったく…………愉しそうなことやってんなぁ、おい」
混沌化しかけているこの空間に、新たな乱入者が現れた。低く、それでいて子供に言い聞かせるような声。
「俺を梯子外して何やってんだよ…………」
この声に聞き覚えのあるものは…………四人。
「これはお仕置きがいるなぁ……………………滅尽滅相」
滅尽滅相と、その言葉を引き金に圧がかけられた。積み上げられたコンテナは中身ごと押し潰され、マスターはもちろん、サーヴァントたちもその圧からは逃れられない。
「こ、れは…………!!」
セイバーは見えない何かを杖のようにして体を起こしている。
「あいつか…………!!」
ケイネスは膝を着きながらも圧に逆らっている。
「まさか…………お前、なのか?」
「君…………なのかい?」
誰もが圧に屈する中で、ランサーと黄金のサーヴァントだけが、圧に耐えて立っていた。
そしてーーーーーーーーーーこの圧の元凶が現れる。
「俺だけ除け者にしてくれるなよ…………寂しいじゃねぇか。そうだろ?ギルガメッシュ、エルキドゥ」
間桐時雨、乱入。
新都巡り
サーヴァントを探してフラフラしてる時雨とモードレッド。見つかったが現在地からは離れた場所。
セイバーVSランサー
サーヴァントのクラスはそのまま、真名が違うだけ。うまく表現出来たですかね…………?
五分
ランサーが本気で戦える制限時間。ランサーが本気でとなると魔力の消費が激しくなるからの制限。ただし、本気ではあるが全力ではない。
ウェイバー&ライダー
この組み合わせは原作のまま。理由は作者がこの陣営が好きだから。ただし、ウェイバー君は逞しくなっているのでライダー相手にも肉体言語で突っ込める。
ウェイバーとケイネス
ウェイバーは逞しくなり、ケイネスは何処かの誰かさんの影響で視野が広くなっている。ウェイバーは自分の考えが間違っていないことを証明するために参加し、それを聞いたケイネスはウェイバーを倒すべき敵であると認める…………なんだ、この熱い展開は。
ギル様とエルちゃん
互いに朋友と認め合う仲良し二人組。本当ならここに誰かが入るらしい…………いったい何処の誰なんだ?
照れるギル様
エルちゃんにしてきされて思わず本音を出してしまったギル様。可愛い。
滅尽滅相
魔術ではない技。指定範囲一帯に圧力をかける。最大でやると人間はもちろんサーヴァントだってトマトみたいに潰れるらしい。
時雨登場
やべぇよ…………やべぇよ…………!!(これからの展開的な意味で)
感想、評価をお待ちしています。