Fate/in時雨&リニス   作:鎌鼬

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再会

 

 

「本当に…………君なのかい…………?」

「なんだよ、俺のことを忘れたのか?悲しいことを言ってくれるなよエルキドゥ。またあの日みたいにエヌマ・エリシュ弾いてやろうか?」

「あぁ…………あぁ…………!!」

 

 

俺のことが夢ではなく現実で本人だと分かったエルがフラフラとおぼつない足取りで俺の前に来ると、涙で濡れた顔を俺の胸に押し当ててきた。

 

 

「…………久しいな、シグレよ」

「ギルガメッシュも、サーヴァントになったってのに変わりは無さそうだな」

「戯けが、我のことを誰だと思っている?」

「王様」

「その通りだ。そして…………」

 

 

泣いているエルをあやしているとギルが俺の前にやって来て胸元を掴みーーーーーーーーーー引き寄せて、俺の口に唇を当ててきた。

 

 

「よくぞ戻ってきてくれたな、我が至高よ」

「順番的に言えば先にいたのは俺なんだがな、あえて言わせてもらおうか…………ただいま」

 

 

一方的にされたキスではあるが…………こいつらとまた出会えたことの方が嬉しい。だけど…………それを邪魔する奴は何処にでもいるものだ。

 

 

「シグレェェェェェェェエ!!!!!!!!!!!!」

 

 

セイバーが俺のことを憎悪の目で睨みながら斬りかかってくる。

 

 

「なんだ、おこか?おこなのか?アーサー王?」

 

 

俺は斬られて喜ぶような特殊性癖を持ち合わせていないのでギルとエルを抱き抱えてセイバーから距離を取らせてもらおう。

 

 

「まぁ、俺よりも相応しい奴がいるからそっちの相手してやれよ?なぁ…………モード」

「アァァァァァァァァァァァサァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

こちらに突貫しようとしているセイバーの横から、白い鎧を纏ったモードが斬りかかる。全身から赤黒い雷が出ていることから相当鶏冠に来ているのだろう。だけどそれは理解できる。待ちに待った俺の仇がそこにいるんだものなぁ…………だから俺はモードのことを止めない。

 

 

「その鎧…………まさか!!」

「ようやく会えたなぁ…………アーサー王!!この日が来ることを楽しみにしてたぜぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!」

 

 

モードが黒く染まった剣を振るう。その一撃一撃が必殺を狙って振るわれる物であり、いかなセイバーとはいえどもモードに集中していなければいつ首を跳ねられてもおかしくはない。

 

 

「まさか貴様が聖杯戦争に参加するとはな…………」

「よぉ、ケイネスじゃん。ちぃーす。ソラウちゃんとの仲はどうよ?」

「ふん、貴様に言われなくても順調だ。この聖杯戦争を終えたら式を挙げることを約束した」

「あかん(死亡フラグ的な意味で)」

 

 

金髪をオールバックで纏めた男が俺に話しかけてきた。こいつはケイネス、時計塔にいた頃に出会った俺の友人だ。こいつにはソラウっていう婚約者がいるんだが…………まさか素で死亡フラグを建設してくるとは…………(戦慄)

 

 

「シグレ、お前はランサー…………エルキドゥとは知り合いなのか?」

「おう、一言二言じゃ言い表せない仲だよ…………懐かしいな…………ギルとエルが喧嘩してるところを仲裁しようとして捲き込まれて、俺がぶちギレてウルクの町の半分がフッ飛んだ日々が」

「…………前々から思っていたがお前は本当に人間なのか?」

「人間人間。俺が人間じゃなかったら世界に人間なんていなくなるくらいに真っ当な人間だよ」

「人間ならばエルキドゥとその朋友の喧嘩に入って無事に済むわけ無かろうが」

「解せぬ」

 

 

どうして俺は親しい奴らから人間扱いされないんだろうな…………

 

 

「うぉほん!!」

「っと、ライダーも居たっけな?忘れてた」

「忘れてたってお前な…………」

「クハハッ!!友との再会の感動の前じゃどんな存在でも矮小になるのは普通だぞ、イスカンダル?」

「そりゃそうかい…………で、一つ聞きたいんだが…………貴様、余の軍門に降らぬか?」

「見境なしですかお前はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

「そげぶっ!!」

 

 

俺のことを勧誘してきたライダーの顎をマスターらしき少年のサマーソルトが打ち抜く。あの歳でこの技のキレとは…………末恐ろしいな。

 

 

「ったく…………すいませんでした、うちのライダーが」

「いやいや、いい足技を見せてもらったからそれでチャラでいいよ」

「ありがとうございます…………貴方は、あの白いサーヴァントのマスターですね?」

「敬語は外して良いぞ?それと質問にはyesだ。没落一族間桐の次男の間桐時雨だ」

「そうか…………あんたがあの間桐時雨なのか…………」

「イツツ…………ウェイバーよ、この男はそんなに有名なのか?」

「有名なのか?じゃないよこの馬鹿。この人は時計塔で数々の伝説を残してる魔術師なんだ」

 

 

ウェイバーの対応が早い件について、こういう奴は好感持てるから良いけど…………それに伝説ってなんだ?大層なことをした覚えはないけど。

 

 

「時計塔に入学して一年ですべての過程を修了したとか、従来の魔術とは違うスタイルを作り出したとか、素手で吸血鬼の死徒を倒したとか、教会の代行者を瞬殺したとか…………もう人間かどうか怪しくなる人だよ」

「人…………間…………?」

「よしテメェラそこに直れ、首跳ねてやるから」

「ハハッ!!良いではないか!!お前は人間かどうか怪しくなるほどの人間だからなぁ!!」

「解せぬ」

 

 

間桐時雨てす…………人間扱いされたいです…………

 

 

「おらぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

「グッ!!」

「こっちくんな」

「ガバッ!?」

 

 

モードに弾かれてこっちに来たセイバーを蹴って元の場所に戻してやる。そしてまたモードと切り合いを始めた…………最優のクラスで喚ばれた割りにはモードに押されてるじゃん。

 

 

「ふむ…………あの狂犬め、思ったよりもやるではないか」

「何せ長年待ち望んだ復讐の相手だからな…………瞬発力はあるんだが持久力が無いのが復讐の難点だよな」

「グズッ…………復讐?」

「ウルクで死んだ後にブリテンに産まれてな、セイバーが原因で死んだんだよ」

「ーーーーーーーーーーほぅ?」

「ーーーーーーーーーーへぇ?」

 

 

あ…………ブリテン時代の死因話したらギルとエルが明らかに怒気を放った。これはヤバイな、初めて二人に会ったときみたいになるかもしれない…………良いぞ、もっとやれ。

 

 

「よもや我が至高を汚す輩がいるとはなぁ…………!!」

「シグレを殺した…………?あの小娘が…………?アッハッハーーーーーーーーーーコロシテヤル」

「グゥッ!!ま、待てランサー!!魔力がヤバイ!!」

「ケイネス…………あぁなったエルは止まらないよ…………ほら見てごらん、目から光が消えてるから」

 

 

綺麗な顔を怒りで歪ませたギルと目からハイライトを消したエルがセイバーを睨む…………セイバー終わったな(確信)

 

 

「なっ!?マスター!?」

「キャッ!?」

 

 

セイバーオワコンと思ったがモードを弾いて方向転換、そして銀髪の女性を抱えてこの場から逃げ出した…………セイバーのマスターの指示か?セイバーが驚いたような顔してたから令呪でも使ったか。

 

 

「我から逃げられると思うなよ?」

「ニガサナイ」

「はいストップ」

 

 

ウルクの最終兵器が出撃しようとしたところを後ろから抱き着いて止める。俺としてはこいつらのぶちギレは嬉しいんだが本気になったこいつらはヤバすぎるので止めさせてもらおう。ケイネスも死にそうだし。

 

 

「気に入らないかもしれないけどここは逃がしておけ。聖杯戦争は始まったばっかりなんだ、またやりあう時が来るさ」

「…………ふん」

「君がそう言うなら…………」

 

 

俺に抱き着かれたことで正気に戻ったのかギルは耳を赤くしながら怒気を抑え、エルは目に光を戻した。

 

 

「ケイネス、生きてる?」

「死ぬかと思った…………令呪を使う間もなく死ぬかと思った」

「ケイネス先生、貴方は僕が倒すんだから死なないでくださいよ?」

「ふん、その程度言われなくても分かっている」

 

 

その割りには足がガクガクですけど?ケイネスさん?

 

 

「ちっ…………逃がしたか」

「気にするな、まだ機会はあるから…………で、どうする?ここには四騎のサーヴァントがいるが…………殺るか?」

 

 

この場にいるモード以外の全員に聞く。俺としては殺りたくない奴もいるが…………その場合にはライダーは鏖殺、ケイネスは令呪モギモギしてエルのマスター権を奪わせてもらおう。優雅は後でアゴヒゲ毟りに行く。

 

 

「…………やらないよ。今日はケイネス先生に宣戦布告するために来たんだ。少なくとも今は戦闘の意思はないよ」

「こちらもだ。貴様がいるとなればそれ相応の対応をしなければならないからな、そちらに戦う意思がなければこちらも手を出さん。それにランサーも乗り気では無さそうだしな」

「我は元よりその様な意思はない…………何故我が至高を自らの手で壊さねばならんのだ?」

「全員戦う意思は無し、聡明な奴ばかりで良かったよ」

 

 

この場にいる全員が戦う意思は無いようだ…………良かった良かった。

 

 

「うん、じゃあこのまま解散…………ってのはあれだよな~どうしたものか」

「だったら今からシグレの所に行っても良いかな?」

 

 

これからどうしようか考えていた所にエルの提案が入る。俺の家か…………エルやケイネスは良いとしてライダーが不安、ギルは優雅が余計なことしそうだな。

 

 

「俺は良いけど…………ライダーとウェイバー君はどうする?」

「是非も無し!!無論行かせてもらおう!!」

「ライダー!!何勝手に答えてるんだよ!!」

「誘われたのなら行くのが礼儀であろう?それに酒の席では主催の者の器が試される…………この者の器を見定めさせてもらおうではないか」

「暴れたら滅相するから」

「そちらから手を出さぬ限りはせぬ、征服王の名に懸けて誓おう」

「ライダー陣営は良し…………ギルは?」

「…………時臣めが渋っている。令呪を使うと言ってくるぞ?」

「余計なことしたらアゴヒゲ毟るって伝えて」

「…………手のひらを返したように賛成したぞ」

「時臣って…………遠坂時臣か!?あんた名にしたんだよ!?」

「遊びでいじめてたな…………あいつ良い反応するんだよ」

 

 

アゴヒゲを使って脅してみたところ、優雅は賛成してくれたようだ。イヤ~やっぱり話し合いは大切だよね!!

 

 

「酒は倉にあったはずだし食料も昨日買い込んだ…………うん、大丈夫だな。今日という日を祝して宴会でもしようじゃないか」

 

 

 





再会
ギル様、エルちゃん、セイバーとの再会を果たした時雨。二人からは喜ばれ、一人からは襲い掛かられた模様。

セイバーVSモードレッド
モードレッドの出現に動揺していたセイバーとアーサー王絶対殺すマンのモードレッドとの一戦。今回はモードレッドに軍配が上がった。

エルキドゥ
時雨との再会で喜びのあまりに涙を流した。セイバーが時雨の死んだ原因と聞いて目からハイライトを消している。少量の病み属性が入ってるらしい。

ギルガメッシュ
時雨との再会一番で唇を奪いに来た。態度はあれだが内心では相当喜んでいるらしい。本当なら時雨に甘えたいのに王様属性のせいでどう甘えたらいいか分からないという悩み持ち。

ケイネス
雁夜と一緒に優雅弄りのために時計塔に入学した時に知り合った友人。時雨のお陰で視野が広くなり、婚約者であるソラウとの仲も良好だが『帰ったら結婚式を挙げる』という死亡フラグを立ててしまっている。果たしてケイネスはこのフラグを折ることが出来るのだろうか?

ギルとエルの喧嘩
ギル「何故我の言うことがわからん!!」
エル「ギルの分からず屋!!」
時雨「まぁまぁ落ち着けって…………」
ギル「宝具射出!!」
エル「だったらこっちも!!」
時雨「アベバー!!」
「「…………あ゛」」
時雨「…………滅尽滅相!!!!!!!!!」
こんな感じでウルクの町の半分がフッ飛んだ。なお、これはウルクの町では日常的で、半日もあれば町は修復出来たらしい。

セイバーの撤退
マスターがヤバイと思って令呪で逃げさせた。

アゴヒゲ毟る
優雅のトラウマ。

よろしい、ならば宴会だ!!
ついに集う時雨を愛した英霊たち!!この殺伐とした空気の中で彼女たちは何を思うのか!?もう辞めて!!時雨の胃は限界なのよ!!次回、『時雨死す!!』胃薬スタンバイ!!


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