バトルシップイレブン ~艦娘とサッカー少年達の出会い~ 作:ヒビキ7991
~入渠ドック 浴場~
第五遊撃部隊が出撃した頃、加賀は入渠ドックで
遭遇戦時の傷を癒していた。
隣には、赤城がいる。
赤城「そろそろ出撃している頃でしょうね。」
加賀「・・・そう?
私は特に気にしなかったけれど。」
赤城「大丈夫、あなたが守った子達ですもの。
きっと戦果を挙げてくれるでしょう。」
加賀「べつに守ったつもりでは・・・」
赤城「それにしても、あの子達に感謝
しないとね。」
加賀「えっ?」
赤城「久しぶりですもの、あなたとの
こういう時間は。」
恥ずかしくなったのか、加賀は赤城から
目をそらした。
加賀「な、何を言うの・・・」
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~珊瑚諸島海域 エリアA~
一方、第五遊撃部隊は珊瑚諸島海域にいた。
大井「綺麗な海と空・・・。
まるで、私と北上さんの行く末を
祝福しているようね。」
北上「いや・・・残念だけど大井ッチ、
ちょっと雲行き怪しいよ?」
後方には雨雲とおぼしき黒い雲が広がっている。
大井「チッ、空のくせに空気を読まないなんて・・・」
北上「まあでも、大井ッチと一緒なら嵐でも
へっちゃらだけどね。」
大井「北上さん♥」
天馬「吹雪さん、そろそろ・・・」
吹雪「うん・・・
翔鶴さん、瑞鶴さん、天馬君、索敵機を
出してもらえませんか?」
瑞鶴「えっ?」
翔鶴「いいけど、作戦海域はまだ先だし
風上に進路を変えなきゃ・・・」
天馬「大丈夫です。
夕張さん達には先行してもらいます。
あくまで念のためですから、大丈夫だと分かれば
全速で追い付きます。」
翔鶴「いいの?瑞鶴。」
金剛「大丈夫デース。
ブッキーとマッツーは自分がやることの
意味をしっかり理解してる子ネー。」
北上「まあ、そうだよね~。」
大井「だから旗艦や現場指揮艦にしてあげてるのよ。
ホントは北上さんの方が似合うのに…」
瑞鶴「まあ吹雪の場合、戦闘そのものは旗艦なのに
勢いで突っ込みすぎたりで、ちょっとていうか
かなり危なっかしいけどね。」
吹雪「うう……」
金剛「それは私も同感デース。」
吹雪「もうっ!
金剛さん!」
翔鶴「フフっ。」
瑞鶴「どうしたの翔鶴姉?」
翔鶴「なんでもないわ。
今出すわね。」
翔鶴は背中の矢筒から緑色の矢を1本取りだし、
大空目掛けて勢いよく放った。
放たれた矢は炎を纏い、6機の九七式艦上攻撃機に
変化した。
吹雪「ここから南へ30度ごとに。」
翔鶴「わかったわ。」
翔鶴の指示で、6機の九七式艦攻は30度ごとに
南へ展開した。
天馬「凄い綺麗ですね。」
瑞鶴「さすが翔鶴姉!」
翔鶴「何をしているの瑞鶴、天馬君、
あなた達もよ。
でしょ?吹雪さん。」
吹雪「はい、三段索敵でお願いします。
確実を期したいんです。」
瑞鶴と天馬も翔鶴に続き、 瑞鶴は九七式艦攻6機を
天馬は九九式空間戦闘攻撃機コスモファルコン6機を
放ち、お互い南へ30度ごとに展開させた。
瑞鶴「でも、いきなりこんな密な索敵を
するなんて・・・」
翔鶴「何かあるかもしれない…のですね?」
吹雪「無ければ、一番なんですけど・・・」
吹雪が瑞鶴達に早い段階から索敵機を展開させたのには
訳があった。
それは、昨日の事である。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~昨日 提督室~
天馬と吹雪は提督から、ある疑念について
聞かされていた。
それは・・・
吹雪「深海棲艦が私たちの使っている暗号を!?」
天馬「そんなバカな!?」
提督「確証はない。
だが疑念がある以上、常に最悪のケースを
想定して行動してほしい。
つまり・・・」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
吹雪(必要なのは私たちの作戦目標や艦隊の動向が
敵に漏れているかもしれない可能性を
考えること・・・。)
天馬(だとすれば敵の仕掛けは・・・)
吹雪と天馬が考えている最中、突然天馬の耳に
打電が入った。
天馬「MO攻略本隊の祥鳳さんからです!
我、多数の敵艦載機による急降下爆撃で
大破炎上中!?」
一同「ええっ!?」
天馬「現在も攻撃は継続中。
されど敵空母の位置は不明なり。
速やかな発見と撃破を求む。」
翔鶴「これなのね?」
吹雪「はい、司令官は予測されていました。」
瑞鶴「翔鶴姉、天馬、もっと索敵機を出そうよ!
早く敵空母を見つけなきゃ!」
翔鶴「落ち着いて瑞鶴、イタズラに出しても
意味が無いわ。
索敵は根気の勝負、慌てた方が負けよ。」
北上「とはいっても、待つだけっていうのも
ちょっと嫌だね。」
金剛「サーチ アンド ストライク・・・
先に見つけた方の勝ちですカー・・・」
吹雪「頑張ってください、艦載機さん達・・・」
天馬「頼みますよ、航空隊の皆さん・・・」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
~珊瑚諸島海域 エリアB~
その頃、天馬の放ったコスモファルコン6機の内の1機
コスモファルコン104番機は、第五遊撃部隊のいる
海域から南南西に25キロの上空を飛行していた。
すると、パイロットの《沢村 翔》が何かを
発見した。
沢村「おっ?
いたいた。」
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~珊瑚諸島海域 エリアA~
一方、第五遊撃部隊のいる海域には
巨大な雨雲が近づいてきていた。
大井「天気がかなり崩れてきましたね・・・」
瑞鶴「これ以上は艦載機達も・・・」
すると突然、天馬の耳に通信が入った。
沢村『こちら沢村、敵空母機動部隊を発見しました!
編成は、空母1・重巡1・軽巡2・駆逐2の
計6隻!』
天馬「了解!
直ちに現在位置の座標を送ってください!」
沢村『はい!』
通信が切断された直後、敵空母機動部隊の
現在位置の情報が天馬に送られてきた。
天馬「敵空母機動部隊の現在位置、
ここから南南西へ25キロ!」
吹雪「翔鶴さん!瑞鶴さん!」
翔鶴「わかったわ。
行くわよ、瑞鶴!」
瑞鶴「はい!」
翔鶴と瑞鶴は、多数の九九式艦爆を放ち
攻撃隊を編成させ空母機動部隊のいる海域へと
向かわせた。
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~珊瑚諸島海域 エリアB~
上空に達すると、海上には空母ヲ級を旗艦とする
空母機動部隊の姿が見えた。
沢村「俺も参加させてもらうよ!」
沢村は攻撃隊と共に急降下し、空母機動部隊に
攻撃を開始した。
空母ヲ級は攻撃隊の爆撃を華麗にかわし、
艦載機を発艦しようと頭部の口を開けるが、
沢村がその隙を狙い口内へミサイルを発射。
沢村「これでも食ってろ!」
ズドン!
ミサイルは口内で待機していた艦載機と衝突し
口内で大爆発を起こした。
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~珊瑚諸島海域 エリアA~
翔鶴「攻撃隊より入電!
敵空母一隻を中破!」
瑞鶴「よしっ、先手を打ったわ!
これで敵は艦載機を出せない!」
一同「おおー!」
吹雪「では、私たちは残敵の総討に向かいましょう。
ただし空母のお二人は、このまま棲地MOへ
向かって、夕張さん達の支援隊に
追い付いてください。」
瑞鶴「えっ?
でも私、まだ戦えるのに・・・」
吹雪「私たちの作戦目標は、あくまで棲地MOです。
お二人には、まだたくさんお仕事をして
いただかなくちゃいけませんから!」
瑞鶴「・・・わかったわ。」
吹雪「あと、再度合流するまで無線封鎖を
徹底しましょう。
それでは!」
吹雪・天馬・金剛・大井・北上の5人は残敵の総討へ、
翔鶴と瑞鶴は棲地MOへと向かった。
だが、天馬は少し移動すると足を止めた。
天馬(何だろう、嫌な予感がする・・・
このまま空母の二人をMOに向かわせて
大丈夫なんだろうか・・・)
不安に思う天馬は、矢筒から薄いグレーの矢と
藍色・赤・黄のストライプの矢を取りだし、
1本ずつ放った。
矢は両方とも炎を纏い、コスモファルコンへと
変化したが、1機はボディカラーが薄いグレー
もう1機は藍色ベースで機首部分にモンスターの
顔の様なペイントがしてあった。
天馬「加藤さん、篠原さん、二人は
瑞鶴さんと翔鶴さんの後を追い、
二人の監視及び援護をお願いします!」
加藤『了解!』
篠原『オッケー!
俺たちに任せといて!』
二人は瑞鶴と翔鶴の行った方角へと飛び、
天馬は急いで吹雪達を追いかけた。
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~珊瑚諸島海域 エリアB~
吹雪達は敵空母機動部隊のいる海域へとやって来た。
そこには先程の沢村の攻撃によって中破した
空母ヲ級と、無傷の重巡リ級・軽巡ヘ級・ト級
轟沈した駆逐ロ級・ハ級の残骸があった。
天馬(空母ヲ級・・・)
吹雪「砲雷撃戦、用意!」
天馬「(大丈夫だ、彼女を信じよう・・・!)
主砲、三式弾装填!」
天馬はヲ級に照準を合わせる。
天馬「撃ち方・・・始め!」
ズドーン!
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~珊瑚諸島海域 エリアC~
その頃、翔鶴と瑞鶴は雨雲から逃げながら
棲地MOへと向かっていた。
瑞鶴「あ~あ、加賀にも見せたかったなぁ~。
私たち五航戦の艦載機が、敵の空母を
撃破したところをさ・・・」
翔鶴「瑞鶴は本当に加賀さんと仲良くなったのね。
私も嬉しいわ。」
瑞鶴「えっ?」
瑞鶴は頬を赤くさせる。
瑞鶴「・・・ない!
ないないない!
ないよそんなの!
私はあんなお高くとまった、カッチカチ釣り目の
一航戦なんて、大ッッキライなんだから!!」
翔鶴「はいはい♪」
瑞鶴「ああっ!信じてない!
もう、翔鶴姉ってばあ!」
そんな二人は、後方から加藤と篠原が監視してことに
全く気付いていなかった。
加藤『しかし、ヤマト・・・じゃなくて天馬は
なんで俺達に翔鶴と瑞鶴の監視及び援護を
させてるんだろうな?』
篠原『何かイヤな予感がしたんじゃないですか?
例えば、”二人の背後から敵の艦載機が
狙ってるんじゃないか”とか・・・。
はたまた、”この海域の島の何処かで敵の艦隊が
待ち伏せしてるんじゃないか”とか・・・。』
加藤『もし敵が本当に俺達の作戦を知ってたら、
そうなる可能性は大だな。』
すると・・・
ナビ『レーダーに反応。
後方より未確認飛行物体、多数接近。』
加藤『篠原、どうやら大当たりみたいだ・・・。』
二人の後方から、4機の敵艦載機が機銃による
攻撃を仕掛けてきた。
ダダダダダダダダ・・・!!
加藤と篠原は攻撃をギリギリで避ける。
篠原『おっと、危ねぇ!』
加藤『ギリギリだったな。』
すると敵艦載機は二人を追い越し、翔鶴と瑞鶴に
後方から襲いかかる。
篠原『奴らの狙いは、きっとあの二人ですよ!』
加藤『追いかけて二人を援護するぞ!』
篠原『ラジャ!』
加藤と篠原は大急ぎで敵艦載機を追いかける。
前方の瑞鶴と翔鶴は敵艦載機の存在にはまだ
気付いていない。
敵艦載機は翔鶴に爆撃を仕掛けてきた。
ドカーン!
翔鶴「きゃあああ!」
瑞鶴「翔鶴姉!
(どうして…この艦載機はどこから来たの!?)」
二人が艦載機の強襲を受ける一方で、
雨雲の下にある島の影では、もう1隻の空母ヲ級が
艦載機を放ち続けていた。
翔鶴は艦載機の攻撃で傷付き、瑞鶴は敵の攻撃で
艦載機を出す余裕も無い。
瑞鶴「くそっ、このままじゃ!」
翔鶴「瑞鶴!私を置いて逃げなさい!」
瑞鶴「そんなのできるわけない!」
瑞鶴は翔鶴を抱き抱えると、その場から
猛スピードで離れようとする。
だが、敵艦載機は二人をしつこく追いかけ
機銃で攻撃を仕掛ける。
後方から加藤と篠原もファルコンで援護するが・・・。
加藤『ダメだ、下手に銃を撃ちまくったら
前の二人に当たっちまう!』
篠原『でも、このままじゃ二人とも・・・。』
加藤『わかってる!
何か、何か策は無いのか!?』
瑞鶴(吹雪たちに…だめだ、無線封鎖してるし
他の敵まで呼び寄せかねない。
一瞬でいい!艦載機を出すチャンスがあれば! )
その時、瑞鶴は加賀の言葉を思い出した。
加賀『私はあの絶望的に見えた、わずかな希望に
賭けただけ。』
瑞鶴「(絶望の瞬間の、わずかな希望・・・!)
翔鶴姉、スコールに入ろ。
そしたら向こうも追ってこれない。」
翔鶴「でも、私たちも発着艦ができなくなるわ!
それより私を囮にして・・・。」
瑞鶴「大丈夫、永遠に続くスコールはない。
必ず切れ目がある。
その一瞬でなら、発着艦は可能だよ。」
翔鶴「でも、やっぱり無理よ!
スコールを出た瞬間、敵の餌食に・・・。」
瑞鶴「大丈夫、きっとチャンスは来る。
信じよう、翔鶴姉。」
瑞鶴の顔は、今まで翔鶴にも見せたことが無いほど
真剣な表情をしていた。
翔鶴はそれを見て確信したのか・・・。
翔鶴「・・・うん、行きましょう!」
翔鶴と瑞鶴は、急いでスコールの中へ向かう。
だが敵艦載機は後方から未だに攻撃をしてくる。
加藤『こうなったら、特攻で行くぞ!』
篠原『はいっ!』
加藤と篠原は、敵艦載機の両サイドから突っ込む。
すると、敵艦載機達は目標を加藤と篠原に変え、
襲いかかってくる。
艦載機の攻撃が止んだことに気づいた翔鶴と瑞鶴は
恐る恐る後方を見た。
瑞鶴「あれって、天馬のコスモファルコン!」
翔鶴「助けに来てくれたのね!」
加藤『篠原、二人にモールス符号でメッセージを
送ってくれ!
無線は使うな!
光で伝えるんだ!』
篠原『了解!』
篠原は光によるモールス符号で、翔鶴と瑞鶴に
メッセージを送る。
瑞鶴「”俺たちが敵を引き付ける。
そのすきにスコールの中へ逃げろ。”」
翔鶴「わかりました、行きましょう!」
二人は加藤と篠原が敵艦載機を引き付ける間に
スコールの中へと入った。
加藤と篠原も二人がスコールの中に入ったことを
確認すると、敵艦載機を振り切りスコールの
中へ入っていった。
敵艦載機はやむを得ずその場から撤退した。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
~珊瑚諸島海域 エリアB~
その頃、吹雪達は空母ヲ級との戦いを既に
終えていた。
吹雪「ふぅ、空母が1隻で良かった。
司令官の言ってた最悪の事態はこれで・・・。」
天馬「いや、まだ何かありそうな気がします。」
吹雪「どういうこと?」
天馬「最初の祥鳳さんの報告では、敵空母の位置は
不明だとあった。
ですが今回、空母ヲ級がいたこの海域は
辺りに島などはほとんど無く、しかも空は
快晴でとてもいい天気です。
これじゃ、艦載機達も空母を直ぐ発見する
ことが出来たわけです。」
北上「確かに、言われてみればそうだね。」
天馬「これはあくまでも俺の勘ですが、俺達が
倒した空母機動部隊は、俺達をおびき寄せる
囮だったとしたら、祥鳳さんを爆撃した
艦載機を送り込んだ空母は、別の何処かに
潜んでいると考えられます。」
吹雪「もし、敵が本当にこちらの作戦を
全部知っているとすれば・・・。
まさか!?」
天馬「大変だ!
今すぐ瑞鶴さん達のところへ向かわないと!!」
天馬と吹雪は、大急ぎで瑞鶴と翔鶴の元へ向かった。
後から金剛・大井・北上も追いかける。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
~珊瑚諸島海域 エリアD~
その頃、翔鶴・瑞鶴・加藤・篠原はスコールの
中を進んでいた。
すると、前方に雲の切れ目が見えた。
切れ目の下には空母ヲ級と機動部隊がいる。
瑞鶴「もしダメでも最後に一矢報いてみせる!」
瑞鶴は矢筒から矢を1本取り出し、構える。
前方の空母ヲ級も、駆逐艦と巡洋艦に指令を送り
瑞鶴と翔鶴に狙いを定める。
そして二人がスコールから出た直後、攻撃を
しようとしたその時・・・。
ダダダダダダダダ・・・!!
上空から加藤と篠原が機銃での攻撃を仕掛け
敵を怯ませ
艦載機を攻撃していく。
加藤『これ以上好き勝手にさせねえ!!』
篠原『うおおおおおおお!!』
瑞鶴「いっけぇぇぇぇ!!」
瑞鶴は敵が怯んだ隙を狙い、6機の九七式艦攻を
敵艦隊目掛けて放つ。
瑞鶴「お願い!一発だけでもいい!
五航戦の意地を見せて!」
だが、 放った九七式艦攻は全て撃ち落とされてしまい、
もはや絶望的だと思ったその時だった。
吹雪「はぁぁぁぁーー!」
スコールの中から吹雪達が助けにやって来た。
瑞鶴「みんな!」
ズドーン!
天馬「フルファイア!」
ズドドドドドドドドーン!!
吹雪は砲撃で敵駆逐艦・巡洋艦を攻撃し、
天馬は三式弾と全身の魚雷・ミサイル・爆雷を
全て発射し、空母ヲ級と艦載機を攻撃する。
ヲ級はミサイルを食らい一瞬怯んだ。
吹雪「今!」
ズドーン!
吹雪はヲ級が怯んだ隙を狙い、砲撃する。
放った砲弾はヲ級の左目を撃ち抜いた。
金剛「ファイヤー!」
ズドーン!
大井「海の藻屑と!」
北上「なりなよー。」
ズドドドドドドドドーン!!
金剛は砲弾、大井・北上は魚雷で敵艦隊を攻撃する。
艦隊はヲ級を残し全艦轟沈した。
ヲ級は損傷した左目を押さえながら、スコールの
中へと消えていった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
~鎮守府 指令室~
大淀「第五遊撃部隊から入電!
我、珊瑚諸島海戦にて敵機動部隊と遭遇!
空母ヲ級を大破、一隻轟沈!」
陸奥「すごいじゃない!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~入渠ドック~
その報告は利根を通して、入渠中の加賀にも
伝えられた。
加賀「ヲ級を大破に轟沈…」
赤城「やりましたね、あの子たち。」
加賀「はい、でもそれほど驚く事ではないのかも
しれません。
だって・・・
みんな、優秀な子たちですから。」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
~珊瑚諸島海域 エリアD~
その日の夕方、天馬達 第五遊撃部隊は金剛の指示で
あるところに向かっていた。
ただ一人、天馬は浮かない顔をしている。
天馬(もし、昨日のヲ級の話が嘘だったら、
今日戦ったヲ級のどちらかは・・・。)
心配でペースが落ちる天馬。
すると、後方から一機の敵艦載機が飛んでくる。
天馬「あれって、敵の艦載機!」
天馬は艦載機に主砲を向ける。
だが艦載機は攻撃も何もせず、徐々に速度を落とし
天馬の手のひらにゆっくりと着地した。
天馬「お前は、何しに来たの?
・・・ん?」
天馬は艦載機の背中に、あるものを見つけた。
それは、自分の着ているユニフォームの左胸にある
マークと同じイナズママーク。
天馬「これって、俺のユニフォームのと同じマーク。
・・・そうか、お前はヲ級が無事だって
ことを伝えに来てくれたんだな。」
そう答えると、艦載機は天馬の手のひらから
飛び立ち、大空の彼方へと消えた。
天馬「また会おうぜ、ヲ級・・・。」
吹雪「天馬くーん、何してるのー?」
金剛「置いて行くですヨー!」
天馬「今行きまーす!」
天馬は吹雪達の後を急いで追いかけていった。