バトルシップイレブン ~艦娘とサッカー少年達の出会い~ 作:ヒビキ7991
~前進基地 204号室~
海水浴を終えたその日の夜、吹雪・天馬
睦月・夕立は寝室で寝る支度をしていた。
が、吹雪と天馬は頭を悩ませていた。
天馬・吹雪「納得出来ない(ません)!」
睦月「しょうがないよ。
長門秘書艦がそう言ったんでしょ?」
天馬「じゃあ、睦月さんは大和さんがあのままで
いいと思ってるんですか?」
吹雪「そうだよ!
大和さんは戦艦なんだよ!
ホテルの支配人じゃないんだよ!」
夕立「じゃあ、天馬君と吹雪ちゃんは
どうするッポイ?」
吹雪「それは、わからないけど・・・。」
天馬「・・・俺、ちょっと散歩行ってきます。」
突然、天馬は寝室を後にした。
吹雪「あ、待ってよ天馬君!」
吹雪も後から天馬を追いかける。
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~ビーチB~
天馬と吹雪は、今朝大和と3人で訪れた
ビーチへとやって来た。
辺りは暗く、夜空には星が輝いている。
吹雪「やっぱり、睦月ちゃんの言う通り
しょうがない事なのかな?」
天馬「う~ん…」
すると後方から・・・
大和「あら、吹雪ちゃんに天馬君。」
天馬「大和さん、どうしたんですか?」
大和「ちょっと夜の散歩です。」
吹雪「大和さん、やっぱり海に出てみたいん
ですよね?」
大和「・・・はい。」
吹雪「ちょっとだけ、出てみませんか?」
大和「えっ?」
吹雪「海は素敵です。
みんなと一緒に海に出るのはとても
素晴らしいですよ。
ちょっとだけです。
私達がリードしますから、ね?」
大和「で、でも・・・」
長門「ダメだ。」
いつの間にかその場には長門もいた。
大和・吹雪「長門秘書艦。」
天馬「どうしてですか!?
どうして長門秘書艦はそんなに大和さんを
海へ出そうとしないんですか!?
俺と吹雪さんが大和さんを海へ出そうとすると
長門秘書艦は理由も無しに”ダメだ”と
言うだけで!!
何か俺達に言えない理由でもあるんですか!?」
珍しく天馬が激怒している。
長門・吹雪・大和は、天馬の激怒に驚いている。
長門「わ、わかった、理由はあるんだ。
ちゃんと話すから落ち着いてくれ。」
長門の言葉で天馬は落ち着きを取り戻した。
長門「ただその前に大和、お前から理由を
話してもらっていいか?」
大和「はい・・・。」
大和は少々恥ずかしそうに話す。
大和「実は私、凄く大食らいなんです。」
吹雪・天馬「大食らい?」
長門「二人は、大和のスペックを知っているか?」
天馬「新造時のスペックは、兵器だと
45口径46cm3連装砲塔が3基、
60口径15.5cm3連装砲塔が4基、
40口径12.7cm連装高角砲が6基、
25mm3連装機銃が8基、
13mm連装機銃が2基、
装甲だと、舷側が410mm、
甲板が200mmから230mm、
主砲防盾が650mm、
艦橋が500mmです。」
吹雪「凄い装備…」
長門「その通りだ。
お前達も知っての通り、大和は戦艦の中でも
トップクラスだ。
だが、それだけの装備を積んでいることも
あって、資材と燃料の消費量が破格で
運用が難しいのが難点でな。
最重要艦なだけあって、ダメージを受けて
大量の資材を消費するのは避けたい。
だから今まで、大和を海上での戦闘に
出撃させなかったんだ。」
吹雪「そうだったんですか・・・。」
長門「もちろん、箱入り娘になってしまって
いることは私もわかっている。
問題が解決され次第、実戦に参加することに
なるだろう。」
天馬「じゃあ、いずれは一緒に!」
長門「ああ、いつと約束は出来ないがな。」
吹雪・天馬・大和「ありがとうございます!」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
次の日の朝、天馬はビーチでリフティングを
吹雪はランニングをしていた。
天馬「でも、あれで本当に良かったんでしょうか?」
吹雪「うん・・・。」
すると、大和がやって来た。
大和「二人とも、朝からトレーニングですか?」
吹雪「大和さん。
そうなんです。」
天馬「どうでしょう、せっかくですし3人で
パス練習でもしませんか?」
大和「いいですね、それ。」
吹雪「やろうやろう!
やりましょう!」
3人は正三角形になるように立ち、パス練習を始めた。
大和「私、この島にきた時から毎日一度は
ここに来て海を眺めていたんです。」
吹雪「大和さん・・・。」
大和「私だって艦娘です。
みんなを守るために存在しています。
だから、ホテルみたいなんて言われると
寂しくもなります。
でも、今は仕方ありません。
来るべき日まで、ここで精一杯頑張ります。
だから、もう大丈夫です。
ありがとう。」
吹雪・天馬「・・・。」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
~入渠ドック 大浴場~
同じ頃、入渠ドックでは長門が朝風呂をしていた。
すると・・・。
リス「チュッ」
森から浴場へリスがやって来た。
長門「ん?」
キョロキョロ
長門は誰も居ないのを確認すると・・・。
ガシッ
リス「チュ!?」
長門はリスを両手で掴むと、そのまま頬で
スリスリし始めた。
長門「可愛いでちゅね~♥
私だって好きであんなこと言ってるんじゃ
ないでちゅよ~?
本当はこんな…」
陸奥「朝風呂?」
長門「っ!?」
いつの間にか後方には陸奥。
長門は驚き、リスは長門が手を放したすきに
森へと逃げた。
長門「聞いてたか?」
陸奥「聞いてたって、何を?」
長門「いや、何でもない・・・。」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
~ビーチA~
その日の午後、艦娘達はビーチで楽しく遊んでいた。
だが、吹雪と天馬はヤシの木の下で考え事をしていた。
吹雪「大和さん、あれでいいのかな?」
天馬「なんとか規律を守ったまま、大和さんを海上へ
連れていく方法って無いでしょうか?」
あれこれ考えていると、海の方から睦月と夕立の
呼び声が聞こえた。
夕立「吹雪ちゃんもおいでッポイ~!」
睦月「一緒に乗ろうよ~!」
睦月と夕立は海上で流木の上に乗って遊んでいた。
吹雪・天馬「流木・・・?
あっ、そうか!
そうすれば・・・ん?」
物凄くいい感じにハモった。
吹雪「もしかして同じこと考えてる?」
天馬「なら早速、行動開始です!」
吹雪「うん!」
大和と吹雪は大急ぎでビーチを後にした。
睦月「吹雪ちゃん?」
夕立「何かあったッポイ?」
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~ビーチB~
数分後、吹雪は大和を連れて昨夜訪れたビーチに
やって来た。
そこでは、天馬が海上輸送などに使用する
小型の運材船を準備していた。
天馬「吹雪さん、いつでもOKですよ。」
吹雪「ありがとう、天馬君。」
大和「あの、これはいったい…」
天馬「乗ってください。
これに乗ったら、俺と吹雪さんが沖まで
運んでいきます。」
吹雪「それなら規律は守ったまま、沖に
出られるでしょう?」
大和「吹雪ちゃん、天馬君…」
吹雪「大和さんが言ったこと、凄く立派だと
思うんです。
でも、やっぱり私達我慢出来ないんです!
私も皆と海に出られなかった時期があるし、
天馬君も仲間とグラウンドに出られなかった
時期があるからわかるんです!
だから…」
大和「・・・ありがとう、吹雪ちゃん、天馬君。」
吹雪「大和さん!」
天馬「よし、それじゃ出航準備といきましょう!」
そして数分後、出航の準備が整った。
吹雪「じゃあ行きますよ!
天馬君、準備はいい?」
天馬「波動エンジン回転数良好!
いつでも、出力最大でいけます!」
吹雪「OK!
それじゃあ、いきますよ~!」
吹雪・天馬「せーの・・・ふんっ!」
ゴオオオオオオオオオッ!!
2人は互いにエンジンを吹かし、吹雪は大和を乗せた
運材船を牽引し、天馬が後方から押す。
そして、3人は無事出航することが出来た。
大和「まあ。」
吹雪「やった!」
天馬「よしっ!」
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~トラック島 近海~
3人は、島を一周する形でトラック島近海を
航行していた。
大和「みんな海へ行くってこんなふうなんですね。
一人で行くのとは大違いです。」
天馬「陣形とか組んだりもするんですよ?」
大和「今の布陣だと、おそらく単縦陣ですね。
私の左右にもう2隻を置けば輪形陣です。」
吹雪「よくご存知ですね。」
大和「はい、出撃に備えてちゃんと勉強して
いますから。」
天馬「じゃあ、出撃の許可が下りたらすぐ一緒に
戦えますね。」
大和「はい。」
吹雪「えへへっ。」
海上で楽しい時間を過ごす3人。
だが・・・
大和「・・・?
これって・・・対空電探に、感あり。」
吹雪「えっ?
どこ!?」
天馬「見えました!
1時の方向、上空です!」
吹雪は天馬の指示した方向を見る。
すると、上空を敵機が4機飛行するのが見えた。
天馬「そういえば今朝、第二艦隊から艦載機を
撃ち漏らしたと入電がありました!」
吹雪「攻撃しなきゃ!
天馬君、今の装備で制空戦か対空射撃は
できる!?」
天馬「ダメです!
今ファルコンとゼロは基地でメンテナンス中
ですし、この間の戦闘で三式弾・空間魚雷
艦対空・地ミサイル共に全部使い切って
しまって残弾ゼロ!
パルスレーザーじゃ届きませんし、この距離じゃ
ショックカノンで迎撃するのは難しいです!」
吹雪「そんな・・・。」
大和「私がやってみます。」
吹雪・天馬「えっ?」
突然、大和が動き出した。
背中に巨大な艤装を背負い、海上に立つ。
吹雪「大和さん、でも・・・。」
大和「大丈夫です。
責任は私が取ります。
敵機補足!
主砲、三式弾装填!」
大和は主砲3基を敵機の前方に向ける。
大和「仰角最大・・・照準よし!」
そして・・・
大和「全主砲、薙ぎ払え!」
ズドーン!!
大和の主砲から三式弾が勢いよく放たれ、海上は
砲撃時の風圧で荒波をたてる。
放たれた三式弾は上空で炸裂し、敵艦載機は
一瞬にして破壊された。
天馬「凄い、一撃ですよ。」
吹雪「でも、こんな凄い音したら、流石に
みんな気づいたよね・・・。」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
~トラック島 岩壁~
案の定、岩壁の近くで長門と陸奥が様子を見ていた。
長門「第二艦隊に伝えろ。
『撃ち漏らした艦載機は撃破した。』とな。」
陸奥「はい。」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
~ビーチB~
数分後、吹雪・天馬・大和は無事に元のビーチへと
戻ってきた。
天馬「何とか着きましたね。」
が、そこには既に長門がいた。
吹雪「長門さん・・・。」
長門「・・・。」
大和「待ってください!吹雪ちゃんと天馬君は
何も悪くないんです!
私が・・・。」
長門「何を言ってる。
もうすぐ夕食の時間だぞ?」
3人「えっ?」
長門「吹雪と天馬も、急いで戻れ。」
そう言い残すと、長門は去っていった。
吹雪「長門さん・・・。」
天馬「何かあったんでしょうか?」
大和「さぁ・・・?」
一方、長門はビーチを後にし基地に向かっていると、
何やら笑みを浮かべる陸奥に遭遇した。
手には長門が朝風呂で遭遇したであろうリスが。
長門「なんだ?」
陸奥「別に。」
長門は陸奥の前を通りすぎる。
と、陸奥は朝風呂時の長門と同じ仕草をした。
陸奥「甘いでちゅね~、長門秘書艦も♥」
長門「ぢゅっ!!??」
どうやら浴場でのことはしっかり見ていたようだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
~前進基地 ダイニングルーム~
その日の夜、基地のダイニングルームでは
盛大なディナーが行われていた。
大和「今日のディナーは特別豪華ですからね。
たくさん食べてくださいね!」
一同「おおー!」
テーブルには、ローストビーフなど豪華な料理が
沢山並んでいた。
金剛「ウォー!
大和ホテェールの夕食、やみつきに
なりそうネ!」
天馬「ちょっと金剛さん。」
金剛「ホワイ?」
吹雪「大和ホテルじゃありませんよ?」
大和「はい。
私は大和型一番艦・・・大和です!」