バトルシップイレブン ~艦娘とサッカー少年達の出会い~   作:ヒビキ7991

21 / 40
Episode19/明かされる真実

剣城「犯人は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   元第四水雷戦隊、睦月型駆逐艦の二番艦

   如月さん。

   アンタだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

一同「ええっ!?」

 

如月「・・・。」

 

 

 

睦月「如月ちゃんが・・・犯人!?」

 

 

如月「ちょ、酷いわよ剣城君!」

 

剣城「往生際が悪い女は嫌われるぞ?

   どうする?

   このままボロが出るまで、俺とフリートーク

   でもするか?

   如月さん・・・いや、深海棲艦!」

 

一同「えっ!?」

 

如月「・・・。」

 

 

如月はその場で静かに眼を閉じる。

そして静かに眼を開くと、その瞳はいつもの紫から

血のような赤へと変わっていた。

 

 

如月『オ見事。

   1本取ラレタワ、剣城京介君。』

 

 

如月の足下から赤いオーラが現れ、如月を包み込む。

赤いオーラが消えると、如月は全く別の姿に

変身していた。

白い体と白い髪、そして血のように赤い瞳

その姿はまさしく・・・。

 

 

剣城「馴れ馴れしくフルネームで呼ぶのは

   やめてもらおう、深海棲艦。」

 

深海棲艦「我ガ名ハ《飛行場姫》。

     オ前達ノ言ウ、棲地ヲ管理スル者。

     デハ剣城京介、何故ワカッタ?」

 

剣城「お前は俺達と初めて会ったとき、海流に

   飲み込まれて無人島に漂流したと言っていた。

   でも、それは間違いだ。

   俺は如月さんが轟沈してから、何日も

   あのW島沖の海底を捜索したからわかる。

   あの海域は、海流の流れがほとんどない。

   だから轟沈したのなら、波に流されたとしても

   その場からそんなに遠くには行かないはず。

   それに・・・。」

 

飛行場姫「ソレニ?」

 

剣城「如月さんは潮風で髪が痛むのが嫌だった。

   だから潮風が吹くと、手で髪を押さえる

   癖があったんだ。

   だが、お前は髪が潮風で靡いても、髪を

   押さえるということはしなかった。

   そこで俺は怪しいと思ったんだ。」

 

飛行場姫「ホウ・・・、オ前ノ洞察力 ニハ感心スルナ。

     オ前ガ私ノ僕ナラ、褒メテヤリタイ。」

 

睦月「如月ちゃんをどうしたの!?」

 

飛行場姫「案ズルコトハナイ。

     如月トヤラハ今、私ノ体内二イル。

     私ハ海底デ轟沈シタ艦娘ヲ発見シ、

     ソイツヲ取リ込ムコトデ、新タナチカラヲ

     得ルコトガデキタ。

     先程マデ、私ガ如月トヤラ二化ケタ

     ヨウニナ。」

 

剣城「キサマ・・・如月さんを返せ!!」

 

 

剣城は飛行場姫に殴りかかる。

だが・・・。

 

 

ガシッ!

 

 

飛行場姫は剣城のパンチを掴み受け止めた。

 

 

剣城「なにっ!?」

 

飛行場姫「フッ!」

 

 

飛行場姫は、今度は剣城の腹部に強烈な衝撃波を

叩き込む。

 

 

ドーン! ガーン!

 

 

剣城は衝撃波を食らい吹っ飛び、そして石垣に

背中からぶつかった。

 

 

剣城「クッ・・・!」

 

天馬「剣城!」

 

神童「なんて強さなんだ・・・。」

 

飛行場姫「・・・モウシバラク如月二成リ済マシ

     情報ヲ盗ムツモリダッタガ、正体ガ

     ばれテシマッタ以上、我ハコレデ

     失礼サセテモラウ。

     剣城京介、如月ヲ返シテホシイノナラバ

     我ノ管理スル棲地ヘト来イ。

     ソコデ決着ヲツケヨウ。」

 

 

そう言ウと飛行場姫は、その場から赤いオーラを出し

オーラと共に、その場から姿を消した。

 

 

剣城「飛行場姫・・・。

   今、如月さんはヤツの中にいる・・・。」

 

睦月「長門さん!

   今すぐ敵の棲地へと向かいましょう!

   如月ちゃんを助けないと!」

 

長門「ダメだ。

   現状況では、ヤツの棲地が何処なのかは

   断定できん。

   それに、先程の剣城のやられ方から見て

   ヤツのパワーは我々の想像を遥かに

   上回っているだろう。

   作戦までに大幅な戦力アップをしておいた

   方がいい。」

 

睦月「そうですか……」

 

 

瑞鶴「あの・・・。」

 

 

突然、瑞鶴が口を開いた。

 

 

瑞鶴「ヲ級、その・・・さっきはごめん。

   アンタを犯人だって決めつけてさ・・・。」

 

ヲ級「・・・気にしないで、私はあなた達とは

   敵対関係。

   一番最初に疑われても、しょうがないもの。」

 

瑞鶴「・・・それとさ、アンタ天馬と随分親しい

   みたいだけど、友達か何か?

   前にも会ったことあります的なさ。」

 

ヲ級「天馬には前にも言ったけど、私

   以前に会ったとこがあるの・・・

   今から6年前に。」

 

翔鶴「6年前?」

 

神童「6年前となると、天馬が小学校1年のときか?」

 

天馬「俺、そんな前に君と・・・?」

 

ヲ級「・・・こんな姿じゃ、わからないのも

   無理ないわね。」

 

 

ヲ級は頭の帽子のような物を降ろす。

彼女の銀色の髪はショートヘアーで、顔の左右の髪が

少し肩にかかっている。

そして、彼女の姿を見た天馬は、思わず自分の

目を疑った。

 

 

天馬「君は・・・まさか、ユキッペ!?」

 

ヲ級「ええ、やっと思い出してくれたみたいね・・・」

 

吹雪「ユキッペって?」

 

天馬「"鈴音 雪菜"、通称"ユキッペ"。

   俺が小1のころ、稲妻町に転校してきた

   銀髪の女の子で・・・

   俺の初めての友達でした。

   でも、彼女はその3年後の七夕の次の日に、

   飛行機事故で亡くなったんです・・・」

 

 

一同「!?」

 

 

神童「その事故なら俺も知っている。

   エンジントラブルによって空中爆発を

   起こした、博多空港行きAWA3619便の

   爆発事故。

   乗員乗客、計500人以上が犠牲となった

   最悪の事故だ。」

 

長門「・・・だが、ここにいるヲ級がその死んだ

   雪菜という少女だという証拠はないのだろ?

   死人が生まれ変わって現れるなど・・・」

 

天馬「そうですけど、でも・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪菜「私、覚えてるよ・・・

   転校してきたばかりの頃、天馬が私を

   怪我をしてまでいじめっ子達から

   守ってくれた、あの日のことを・・・」

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

~6年前 稲妻町/西公園~

 

 

それは、ある日の夕方。

公園のベンチで泣く少女と、それを一生懸命

はげます少年がいた。

 

 

雪菜「ぐすっ……うう……」

 

天馬「もう泣くなって!

   あのいじめっ子たちは追っ払って

   あげたから。」

 

雪菜「でも……でも……あなたがケガを……」

 

 

天馬は、雪菜をいじめっ子から守ろうとして

ケガをしていた。

頬には殴られた跡がある。

 

 

天馬「大丈夫だよ、これくらい。

   それより、君、転校生だよね?

   名前は?」

 

雪菜「え? ゆ 雪菜……

   鈴音 雪菜。」

 

天馬「じゃあユキッペだね。

   オレ、松風 天馬。

   オレ、サッカーが大好きなんだけど

   全くダメでさ、みんなから"テンパー天馬"

   って呼ばれてるんだ。

   本当は呼ばれたく無いけどね・・・

   稲妻町に来たばかりで、町のこととか

   なんにもわかたないでしょ?

   よかったら、オレのお気に入りの場所に

   連れて行ってあげるよ!」

 

雪菜「で、でも……」

 

天馬「あっ!膝、擦りむいちゃったんだ。

   それじゃ、ほら。」

 

 

天馬は雪菜に背中を向け、しゃがみこむ。

 

 

天馬「オレがおんぶしてあげるよ。

   さあ、いこう!」

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

雪菜「あの時の背中の温かさは、決して

   忘れなかった・・・。

   それに、これも・・・。」

 

 

雪菜はポケットから、1枚の短冊を取り出した。

短冊には、願い事が書いてある。

 

 

夕立「これって、短冊ッポイ?」

 

睦月「『また天馬君に会えますように。 雪菜』

   だって。」

 

 

だが、短冊の裏にも願い事が書いてあった。

 

 

瑞鶴「『また雪菜に会えますように。 天馬』

   だって。

   どういうこと?」

 

 

雪菜「私が博多に行くことになったのは、

   家庭の事情で引っ越すことになったからなの。

   事故の前日が七夕の前の日で、天馬と私で

   一緒に短冊に同じ願い事を書こうって

   ことになって、これはその時二人で

   一緒に書いた大切な短冊なんです。」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

~4年前 稲妻小学校/3年2組~

 

 

ある日の夕方、夕日の照らす無人の教室で

話をする天馬と雪菜。

 

 

雪菜「明日、とうとう九州に引っ越すんだ。

   ママの話じゃ、もう稲妻町の友達には

   会えないかもだって。」

 

天馬「そうなんだ・・・。

   じゃあさ、一緒に短冊に願い事を書こうよ!

   稲妻町での最後の思い出に!」

 

雪菜「・・・うん!」

 

 

天馬と雪菜は、白い短冊の表と裏にお互い

願い事を書いた。

そして・・・。

 

 

雪菜「できた!

   あとは、笹に付けるだけだね!」

 

 

だが天馬はその短冊を笹に付けず、雪菜に渡した。

 

 

雪菜「えっ?」

 

天馬「この短冊は、雪菜が持っててよ。

   俺との思い出として。」

 

雪菜「天馬君・・・ありがとう!

   私、天馬君や稲妻町のこと、死ぬまで絶対に

   忘れないよ!」

 

 

ーそれが、天馬と一緒に過ごした最後の日だった。

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

雪菜「あの事故の時、私はいつ爆発するかわからない

   飛行機の中で、この短冊を握り絞めて、

   強く願ったの。

   それで、事故の後に気が付けば、私は

   この世界で深海棲艦の空母ヲ級と

   なっていた・・・。

   そして、あの商店街で天馬に会った・・・。

   私が天馬達をこの世界に導いたのは、あの

   不思議な艤装を扱える存在があなた達だと

   知ったからだと同時に、いつまでも

   天馬と一緒にいたいと思ったからなの。

   でも見ての通り、今の私は深海棲艦。

   いきなりみんなの前に現れても、他の艦娘に

   敵だと認識されるだけだと思って、天馬の

   前にしか姿を出さなかった・・・

   でも、いきなり私は雪菜だって言っても

   天馬にきっと信じてもらえないと思ったから

   空母ヲ級として天馬に接触し、天馬に

   色々な情報を提供して、私は味方だと

   思ってもらおうとしたの。」

 

天馬「そうだったのか・・・」

 

雪菜「姿は変わってしまったけれど、記憶と心は

   鈴音 雪菜として、私の中で生き続け、

   そして再び天馬に会うことが出来た。

   私をいじめっ子から助けてくれた、

   あの天馬に・・・」

 

天馬「きっと、織姫様と彦星様がユキッペの願いを、

   叶えてくれたのかもしれないね・・・。」

 

雪菜「フフっ。」

 

 

 

雪菜は帽子を再び被り、天馬と目を合わせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪菜「ただいま、テンパーの天馬・・・。」

 

 

 

天馬「おかえり、ユキッペ!」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~数分後 作戦室~

 

 

数分後、鎮守府のメンバー全員が作戦室に集まった。

中には大和・雪菜の姿もある。

 

 

長門「では、今後の作戦に備え、皆に指示を出す。

   まずは雪菜、お前に1つ頼みたい事がある。

   深海棲艦について、何か知っている情報が

   あれば教えてほしい。」

 

雪菜「深海棲艦の状況くらいなら分かります。」

 

長門「了解だ。

   夕張、お前にはヤマトと同タイプの

   次元波動エンジン並びにショックカノン

   及び空間魚雷の量産と、専用発射管の開発

   及び量産を頼みたい。」

 

夕張「了解です!

   作戦実行までには何とかします!」

 

長門「他の皆は、作戦実行までにそれぞれ

   練度を上げておいてほしい。

   以上だ。」

 

一同「はい!」

 

 

 

剣城(待っていろ、飛行場姫!

   絶対にお前を倒し、如月さんを

   救ってやるからな!)

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。