バトルシップイレブン ~艦娘とサッカー少年達の出会い~   作:ヒビキ7991

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Episode22/吹雪改への道!《後編》

~鎮守府 岬~

 

 

長門達が指令室にいる頃、吹雪は岬で

海を眺めていた。

そこへ・・・。

 

 

天馬「吹雪さん。」

 

吹雪「天馬君、怪我の方は大丈夫なの?」

 

天馬「ええ、まだ節々が少々痛みますが、動くのに

   支障はありません。」

 

吹雪「そっか、よかった・・・。」

 

 

天馬は吹雪のすぐ隣に腰かけた。

 

 

吹雪「昼間はゴメンね……

   私の身勝手な行動のせいで、天馬君に

   傷を負わせちゃって……」

 

天馬「気にしないでください。

   俺が盾になったおかげで、吹雪さんは

   中破で済んだんですから。

   でも、もうあんな無茶はしないでください。

   もし吹雪さんが居なくなったら、俺や

   睦月さんに夕立さん、鎮守府中のみんなが

   悲しい思いをすることになるんですから。」

 

吹雪「うん、ゴメン……」

 

天馬「ところで、今更聞くのもあれなんですけど、

   吹雪さん、何でこの鎮守府に来たんですか?」

 

吹雪「うん、天馬君達に会うちょっと前の

   ことなんだけど、私、司令官に呼び寄せられて

   この鎮守府に来たんだ。

   ・・・あのね、私、ここで司令官に

   声かけてもらったの。

   前に長門さんと天馬君がバトルをした日にね。

   後ろから声をかけてもらえて、振り返ったら

   司令官だった。

   まだ鎮守府に来たばかりで、すっごく不安で、

   何で呼ばれたのかなって、思ってた。

   だから、思い切って聞いてみたの。

   ”どうして私なんですか?

   私を呼んだんですか?”って。」

 

天馬「答えてくれました?」

 

吹雪「うん・・・。

   夢で見たんだって。」

 

天馬「えっ?」

 

吹雪「夢の中で、私が一生懸命司令官に話している

   らしくって・・・。」

 

 

 

 

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

 

 

~夕方 岬~

 

 

吹雪「教えてください司令官。

   どうして私なんですか?

   私を呼んだんですか?」

 

提督「・・・夢で見たんだ。」

 

吹雪「えっ?」

 

提督「夢の中で、君は私に一生懸命話していた。

   不思議な夢だった。

   まるで、いつか現実に起きることなのでは

   ないかと思ったんだ。」

 

 

 

~~私、司令官のこと、信頼しています!

 

 

 

 

 

 

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

 

 

 

天馬「それだけですか?」

 

吹雪「うん。

   だからここから始めて行こうって、

   そう言われたの。

   だから私も、夢をもって進んでいこうって。」

 

天馬「吹雪さんの夢?」

 

吹雪「誰かの役に立つこと。

   どんな些細なことでもいい、皆の役に

   立ちたいの。」

 

天馬「改になるのもそのためですか?」

 

吹雪「うん。」

 

天馬「そうですか……」

 

吹雪「私、絶対いなくなったりしないから。

   約束するから。」

 

天馬「頑張ってください、吹雪さん。」

 

 

 

その二人の様子を、遠くから赤城と加賀が見ていた。

 

 

赤城「以前、提督に言われたことがあるんです。

   私の随伴艦は、私が決めなさいと。」

 

加賀「赤城さん……」

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

~指令室~

 

 

次の日の朝、指令室では長門が雪菜の艦載機が獲た

情報を聞いていた。

 

 

長門「戦力が増強されている?

   間違いないのか?」

 

大淀「雪菜さんの艦載機の情報ですと、

   間違いないそうです。」

 

陸奥「重要拠点であれば、情報伝達の量が

   多くなる。」

 

長門「航空戦力もかなりの数終結しているな。

   やはり・・・。」

 

陸奥「でも、あくまで可能性の話よ。」

 

長門「わかっている。

   だが・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   指示にある棲地AFは、MIと断定する!」

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

~鎮守府 演習場~

 

 

その頃、外では天馬が鎮守府をドリブルで

走っていた。

すると、演習場の側を通りかかったとき、

海上に吹雪、堤防の上に赤城と加賀を見つけた。

 

 

天馬「あれって、吹雪さん?

   それに赤城さんと加賀さん。

   何をしようとしてるんだ?」

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

加賀「今度の戦いは、機動部隊同士の航空戦が

   予想されるわ。

   護衛艦として、防空能力も必要。

   今から演習用の機体を放ちます。

   その攻撃を避けながら撃破してみせて。」

 

吹雪「はい!」

 

 

赤城と加賀は、それぞれ橙色の矢を放ち

演習用の艦載機を数機発艦させた。

吹雪は艦載機に向け砲撃を行うが、艦載機の

攻撃を恐れ上手く動けなかった。

 

 

吹雪「きゃあ!」

 

加賀「それでは赤城さんの護衛艦を務めさせる

   訳にはいかないわ。

   もう一度。」

 

吹雪「はい!」

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

天馬「大変だ!

   今すぐ睦月さん達に知らせないと!」

 

 

天馬は駆逐級の教室へ急いで向かった。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~駆逐級~

 

 

その頃、駆逐級では睦月が吹雪の行方を

追っていた。

 

 

電「吹雪ちゃん?来てないのです。」

 

睦月「えっ?

   トレーニングから戻ってこないから

   てっきり・・・。」

 

夕立「まだ走ってるッポイ?」

 

 

すると・・・

 

 

ガラガラガラ!!

 

 

教室の扉が勢いよく開き、天馬が慌ててやって来た。

 

 

天馬「大変だ!!

   今、演習場の方を通ってきたら、

   吹雪さんがいて・・・!!」

 

睦月・夕立・雪菜「えっ!?」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~演習場~

 

 

天馬・睦月・夕立・雪菜は、急いで演習場へと

やって来た。

だがそこで見たのは、既にボロボロとなった

吹雪と、容赦なく機体を放ち続ける

赤城と加賀の姿だった。

 

 

天馬「吹雪さん……」

 

 

加賀「立って!

   それとも、あきらめるの?」

 

吹雪「まだ、まだやります!」

 

天馬「無茶です!

   これ以上は、吹雪さんの身体が持ちません!」

 

吹雪「まだ諦めない、私、赤城さんの護衛艦に

   なりたいの。

   誰かの役に立ちたいの…」

 

睦月「吹雪ちゃん…」

 

天馬「くっ・・・!」

 

 

天馬は突然走りだし、その場を離れた。

 

雪菜「ちょっと天馬!?」

 

 

吹雪「もう一度、お願いしま…す…」

 

 

吹雪はその場で力尽き倒れた。

 

 

赤城「・・・立ちなさい!

   あなたのこれまでの努力は、そんなものでは

   なかったはずです!」

 

吹雪「先輩・・・。」

 

赤城「私は知っています。

   海上を進むことさえままならなかったあなたが

   悖らず、恥じず、憾まず、いかに前を向いて

   ここまできたか。

   あなたなら、出来るはずです。

   立ちなさい!!」

 

吹雪「・・・くっ!」

 

 

吹雪は立ち上がった。

全身の痛みに耐え、体力を振り絞り、赤城と共に

海へ出るという願いを叶えるために。

 

 

吹雪「絶対に諦めない・・・!

   私は、赤城先輩の護衛艦に・・・

   絶対になるんだから!!」

 

赤城「行きます!!」

 

 

赤城と加賀は、再び吹雪に向けて演習用艦載機を放つ。

吹雪は、現状況では想像できない程の機敏な動きで

艦載機の攻撃を避け、撃ち落としていく。

そして、残すところあと1機となった。

 

 

睦月「あと一機!

   頑張っていきましょー!」

 

吹雪「当たってください!!」

 

 

だが、吹雪は艦載機の攻撃を食らいバランスを崩し

攻撃の勢いで後ろに倒れる形となった。

だが、吹雪は諦めていなかった。

後ろに倒れながらも、艦載機が真正面に来た

タイミングを狙い・・・。

 

 

吹雪「行っけえええええ!!」

 

 

ズドーン!

 

 

ドカーン!

 

 

見事に全機、撃ち落とすことに成功した。

だが、このままでは水面に身体を強打する

ことになる。

その時だった。

 

 

 

天馬「吹雪さーーーんっ!!」

 

 

ヤマトの艤装を装着した天馬が猛スピードで

海上を走ってやって来た。

天馬は倒れる直前の吹雪の背後に回り込み、

吹雪の身体を受け止めた。

だが勢いに負け、天馬は海上を滑り、堤防に激突した。

激突した衝撃で水飛沫が勢いよく上がる。

水飛沫が治まると、堤防の下にはボロボロになった

吹雪と、吹雪を受け止め堤防に背中を強打した

天馬の姿があった。

 

 

睦月・夕立「吹雪ちゃん!」

 

雪菜「天馬!!」

 

吹雪「はぁ……はぁ……」

 

天馬「吹雪さん、大丈夫ですか?」

 

吹雪「天馬君、また助けられちゃったね・・・。」

 

 

すると突然、吹雪の身体が光出した。

 

 

天馬「これは・・・。」

 

赤城「よくがんばりました。

   すぐ工廠にいきなさい。」

 

吹雪「はっ、はい!」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

~工廠 改装区画~

 

 

その後、一同は吹雪を工廠へと連れて行き、

吹雪の大規模改装が行われた。

そして数分後、吹雪改が姿を現した。

 

 

夕立「大規模改装終了ッポイ!」

 

吹雪「これが改?わーっ」

 

 

吹雪は、鏡で新しくなった自分を見た。

だが・・・。

 

 

天馬「あの~、これ言っちゃあれですけど

   あまり変わってない気が・・・。」

 

吹雪「ホントだ、なんで!?

   まさか改装されてないとか?」

 

睦月「改装されてるよ。

   ほら、長10cm砲になってるし、服も

   ちょっと変わったし。」

 

雪菜「ただ姿は変わらないこともあるらしいわよ。」

 

吹雪「うぅ、頑張ってちょぴり損した気分…」

 

天馬「あはは…」

 

 

すると突然、鎮守府中に放送が入った。

 

 

『秘書艦の長門だ。

 皆、そのままで聞いてほしい。

 たった今、次元波動エンジン及び新装備の

 量産が終了した。

 これより全ての艦娘達の艤装に次元波動エンジン及び

 新装備の取り付け作業を開始する。』

 

 

天馬「おお、ついに完成したんだ!」

 

 

『全ての艤装に波動エンジンを取り付けるには

 丸1日を要する。

 よって、明日1日は各艦娘、海上での戦闘

 演習、遠征などは一時禁止。

 MI作戦での艦隊編成発表は2日後、

 作戦開始は3日後とする。

 それから、明日はトラック島から大和が鎮守府へ

 来ることになっている。

 皆、温かい目で迎えてやってほしい。

 以上だ。』

 

 

吹雪「大和さん、鎮守府に来るんだ!」

 

 

するとそこへ・・・

 

 

赤城「吹雪さん。」

 

吹雪「赤城先輩!」

 

赤城「約束通り、次の戦いの随伴艦はあなたに

   お願いします。

   引き受けてくれますね?」

 

吹雪「はっ、はい!」

 

 

このとき、吹雪は嬉しさのあまり泣いていたが

同時に今までで一番の笑顔をしていた。

 

 

天馬「よかったですね、吹雪さん!」

 

吹雪「うん!」

 

天馬「じゃあ俺、ちょっと特訓してきますね!」

 

吹雪「行ってらっしゃい!」

 

 

吹雪は特訓に向かう天馬を笑顔で見送った。

だが・・・。

 

 

吹雪(あれ?

   なんだろう、胸の辺りが妙にモヤモヤする

   この感じ・・・。

   さっきまでは、なかったのに・・・。)

 

雪菜(吹雪さん?)

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

~提督室~

 

 

その日の夕方、赤城と加賀は提督室へとやって来た。

 

 

提督「ご苦労だったな、二人とも。」

 

赤城「いえ、私も望んでいたことですから。」

 

加賀「ですが提督、何故そこまで吹雪さんの事を?」

 

提督「今はまだ、詳しい事は言えない。

   ただ、これだけは理解して欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   次の作戦、吹雪が重要な鍵になる。」

 

赤城「重要な、鍵・・・。」

 

 

 

 

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