バトルシップイレブン ~艦娘とサッカー少年達の出会い~ 作:ヒビキ7991
~棲地MI 近海~
飛行場姫が中間棲姫へ姿を変えてから、棲姫MI
周辺は多数の深海棲艦で埋め尽くされ、戦いは
激化していた。
夕立と神童は砲撃と雷撃を同時に行い、持ち前の
火力をフルで出していたが。
夕立「凄い火力ッポイ!」
神童「これじゃキリがありません!」
するとそこへ、思わぬ人物がやって来た。
川内「苦戦してる?」
夕立「あれ?
何でここにいるッポイ?」
神通「長門秘書官と共に援軍で来たの。」
那珂「やっぱりセンターには那珂ちゃんがいないとね!」
神童「神通さんに、那珂さんまで。」
神通「私たちだけじゃないわ。」
一方、別のエリアでは剣城が睦月と如月を
庇いながら戦っていた。
剣城「くそっ!
これじゃキリが無い!」
すると突然、後方から一人の艦娘が現れた。
陸奥「どうやら私の出番ね。」
睦月「陸奥さん!?」
一方、天馬達第一機動部隊にも援軍がやって来た。
雷「わ、私たちを頼ってくれてもいいのよ?」
吹雪「雷ちゃん!?
棲地ALに向かったんじゃなかったの?」
赤城「まさか、長門秘書官が?」
電「はいなのです。」
暁「司令官は作戦の指示を出すとき、長門さんに
『全ては見せかけだ。』と伝えてたらしくて、
それを聞いて長門さんは考えたの。
想定される全ての作戦を遂行したように
見せかけて、全軍をこのMIに集結させる。」
響「それがハラショーな決断。
だから。」
後方からさらに、四隻の巡洋艦がやって来た。
愛宕「おまたせ!」
最上「僕もいるよ!」
球磨「クマあ!」
多摩「にゃあ!」
雪菜「凄い……」
吹雪「何かを変えるには、決められた何かに
抗うにはそれしかない。
長門さんはその事に気づいて……」
天馬「・・・さあ、俺たち第一機動部隊も負けて
いられませんよ!」
吹雪「吹雪、行きます!」
天馬と吹雪は、共に棲地MIを取り巻く敵艦隊の
撃破へ向かった。
球磨「ここが見せ場だクマああ!!」
多摩「多摩もやるにゃ!」
球磨・多摩も後に続く。
加賀「私達も!」
赤城「はい!」
負けじと、赤城と加賀も艦載機を可能な限り放ち
敵機殲滅へと向かわせた。
一同はありったけの戦力を振り絞り、そして・・・。
赤城「制空権、取りました!」
榛名「敵防衛線も寸断しました。
中間棲姫射程内です!」
長門「天馬!今だ!」
天馬「はい!」
天馬は主砲と副砲の照準を中間棲姫に合わせた。
天馬「主砲・副砲、エネルギー装填!
撃ち方始め!」
バシューン!
天馬は中間棲姫に向けショックカノンを放った。
ショックカノンは中間棲姫の胸部と腹部に命中し
中間棲姫の身体は穴だらけになった。
だが・・・
天馬「・・・っ!?」
中間棲姫の身体の穴が徐々に塞がり、元の無傷の
身体へと戻った。
吹雪「そんな・・・。」
長門「再生しているだと・・・!?」
多摩「敵は無敵なのかニャ?」
球磨「こんなのに勝てるわけないクマー!」
すると、吹雪が棲地MIの近くである物を発見した。
空母ヲ級率いる機動部隊である。
吹雪「…空母です。」
長門「何っ!?」
天馬「・・・そうか!
提督は”棲地MIを叩け”と命令していません!
”敵機動部隊を叩き棲地MIを攻略せよ”と
命令していました!」
長門「では、空母を倒せば何かが変わると?」
吹雪「確信はありませんが、恐らくは・・・。」
長門「駆逐艦吹雪!
夕立、最上、川内、神通、那珂と共に
敵空母を撃沈せよ!」
一同「はい!」
長門「天馬は敵空母が撃沈されたと同時に、
中間棲姫へショックカノンを撃ち込め!」
天馬「はい!」
吹雪、夕立、最上、川内、神通、那珂は敵空母の
撃破へと向かい、天馬は主砲を中間棲姫へ向け
エネルギーを装填し構えた。
吹雪「対空防御は私が!
みなさんは空母を!」
川内「任せて!」
川内・神通・那珂は雷撃を行い敵機動部隊を攻撃。
駆逐艦数隻を沈めた。
最上「いっけえええ!」
最上は甲板から瑞雲2機を発進させ空母ヲ級を爆撃。
空母ヲ級にダメージを与えた。
夕立「何から撃とうかしら?」
ズドーン!
最後に夕立が機動部隊へ砲撃。
敵機動部隊の破壊に成功した。
天馬「よしっ!
主砲、撃ち方始め!」
バシューン!
敵機動部隊の破壊を確認したと同時に、天馬は再び
中間棲姫へショックカノンを放った。
ショックカノンは中間棲姫の腹部に命中し再び
腹部に大穴が出現したが、再生し直ぐに塞がって
しまった。
愛宕「あらら…ダメなの?」
陸奥「空母を倒せば、何かが変わるんじゃ
なかったの!?」
赤城「やはり、抗えないの・・・。」
長門「提督・・・。」
形勢逆転のはずが、逆に追い詰められてしまい
もはや打つ手は無いと絶望する艦娘達。
だが、ある1人は未だ諦めずに戦い続けていた。
天馬「うおおおおお!」
天馬は艤装に搭載された三式弾・魚雷・ミサイル
爆雷を全て放ち、上空の戦闘機と中間棲姫を
攻撃し続けていた。
天馬「諦めるな!
状況的にはこちらが不利かもしれないけど、
まだ負けた訳じゃない!
勝利を信じて、最後まで戦い続けるんだ!」
雪菜「天馬……」
すると突然、一同の後方から新たな九九式艦攻
数機が現れ、機銃によって敵の戦闘機を攻撃した。
長門「誰だ?」
一同が艦載機の飛んできた方角を見ると、遥か
彼方にボウガンを持った一人の艦娘がこちらに
接近してくる姿が見えた。
電「誰なのです?」
雪菜「味方?」
???『本日付で鎮守府に配属になった装甲空母、
《大鳳》です。
提督の指示により、皆さんの援護に
やって来ました。』
長門「大鳳だと!?」
大鳳は一同の前で停止した。
大鳳「提督からの伝言を伝えます。
『敵機動部隊を殲滅せよ、それがこの戦いに
勝利する唯一の手段だ』。」
長門「しかし、敵の空母はもう……」
すると・・・。
吹雪「長門さん、もう一杯現れました!
空母です!」
長門「何だとっ!?」
吹雪の目線の先には、隻眼ヲ級1隻と重巡リ級5隻で
構成された艦隊がいた。
夕立「一体いくついるッポイー!?」
那珂「サインは勘弁だよ!
キリ無いから!」
吹雪「きっとこれが最後…最後の一杯。」
川内「何でそう言えるのさ!?」
吹雪「分かりません。
でも、敵の主力空母は3杯・・・。
そんな気がするんです。」
天馬「でも・・・何か変ですよ!」
敵艦隊6隻に加え、今度は海中から戦艦ル級が
5隻出現。
合計11隻の巨大艦隊と化した。
金剛「急に増えたデスカー!?」
長門「こうなればアレしかない。
天馬!」
天馬「はい!」
天馬は大きく深呼吸をし、そして全ての艦娘に
無線を接続した。
天馬「オペレーションライトニング発動!!
バトルシップイレブン全員集合!!」
天馬の発動指令が全艦娘に伝わった。
長門「大和、行くぞ!」
大和「はいっ!」
赤城「大鳳さん、蒼龍さん、飛龍さん、対空防御は
あなた達にお願いします!」
大鳳「ええっ!?」
金剛「霧島、行くデース!」
霧島「了解です!」
吹雪「夕立ちゃん、行こう!」
夕立「オッケー!
パーティー始めよう!」
睦月「如月ちゃんをお願いします!」
陸奥「ちょ、いきなりナニ!?」
如月「睦月ちゃん・・・?」
神童「俺達も行くぞ!」
剣城「はい!」
天馬の掛け声で、バトルシップイレブン全員が終結。
敵機動部隊の前に壁を作るかの様に並んだ。
睦月「いったい、何をする気なの?」
すると、バトルシップイレブンメンバーが突然
衣服を脱ぎ捨てた。
そして一瞬の内にユニフォーム姿へと変わっていた。
天馬「パターン乙で敵の護衛艦を誘導し、旗艦
である空母ヲ級の視界を塞ぎます!」
一同「はい!」
天馬「剣城、敵の間を狙って空母ヲ級に
シュートを叩き込め!」
剣城「おう!」
天馬「よし、作戦開始!
一同散開!」
合図と共に、神童はジャンプして上空で停滞し、
天馬を含むその他のメンバーはバラバラに動きながら
敵の護衛艦へと突っ込んでいく。
隻眼ヲ級「行キナサイ、オ前タチ。」
それを迎え撃つかの様に、隻眼ヲ級は護衛艦達に
指示を送り撃破へと向かわせた。
神童「予想通り、動いてくれたな。」
神童は上空から仲間と敵の動きを観察し、ベストな
ルートをはじき出す。
神童「・・・見えた!」
そして、神童が指揮棒を振るように腕を振りかざすと
勝利へと導く炎の道筋が現れた。
だがその道筋は天馬達にのみ見え、敵の深海棲艦には
見えないものであった。
神童「《神のタクトFI(ファイアイリュージョン)》!」
天馬達は神童の導きに従い海上を駆け、敵艦隊を誘導。
複雑に動きながら、隻眼ヲ級の視界を塞いだ。
剣城「・・・見えた!」
天馬「剣城、行けっ!」
天馬は剣城の上空に向けてミサイルを放つ。
放たれたミサイルは突然空中分解し、中から
サッカーボールが現れた。
剣城はゆっくりと落下するサッカーボール目掛けて
ダッシュし、ボールに強烈なオーバヘッドキックを
叩き込んだ。
ボールは黒いオーラを纏い、暗黒の剣となって
放たれた。
剣城「《バイシクルソード》!」
剣城のバイシクルソードは敵艦隊の間を縫う様に
突き進み、隻眼ヲ級へ命中。
隻眼ヲ級は頭部の艤装を破壊され爆発、炎上し
海へと沈んだ。
剣城「よしっ!」
ピキンッ!
神童・剣城「っ!?」
突然、剣城と神童の艤装の表面にヒビが入り始めた。
ビキビキビキ・・・
ヒビは徐々に広がり、ついには艤装絶対にまで
広がった。
バリンッ!
艤装の表面が砕け、光輝くメタリックの艤装が
姿を現した。
神童・剣城を始め、一同は突然の出来事に
驚いている。
神童「これは・・・?」
剣城「いったい、何が起こったんだ?」
天馬「きっと、二人が自分のスキルを戦いで活かす
ことが出来たから、艤装が進化したんだ!」
神童「なるほど、なら名前もバージョンアップして
これからは《デウスーラ2世改》だ!」
剣城「ならば俺は、《メガルーダ改》です!」
睦月「凄い!」
長門「光輝く艤装か。
なんて美しい・・・。」
天馬「よし、みんな!」
一同「おうっ!」
天馬はさらに7発のミサイルを放ち、新たに7個の
サッカーボールを出現させた。
大和・赤城・睦月・瑞鶴・金剛・神童・天馬は
ジャンプしてボールを受け取ると、大和は長門、
赤城は加賀、睦月は夕立、瑞鶴は翔鶴、金剛は霧島、
神童は剣城とペアになり構え、天馬は吹雪・雪菜と
共に構えた。
天馬「行くぞ!
みんなの運命は、みんなで変えるんだ!!」
天馬の掛け声と共に、一同は必殺技の体制に入った。
赤城と加賀は、ボールを同時に高く蹴りあげ、
赤城はボールの上からジャンピングキック
加賀は下からオーバーヘッドキックを叩き込んだ。
ボールは炎の翼を出現させ、大空を飛ぶ鳥のように突き進む。
赤城・加賀「《炎の風見鶏》!」
翔鶴はボールを真上に強く蹴りあげる。
翔鶴「瑞鶴!」
瑞鶴「了解!」
瑞鶴はジャンプすると、翔鶴が蹴り上げたボールを
今度はヘディングで急速落下させる。
そして翔鶴がそのボールを思いきり蹴り混んだ。
翔鶴・瑞鶴「《ツインブースト》!」
大和はボールを高く蹴り上げ、長門と共にジャンプし
回転しながら炎の渦を発生させボールに蹴り混んだ。
大和・長門「《ファイアトルネードDD》!」
金剛・霧島は互いに両手を繋ぎ、ボールを中心に
勢いよく回転し竜巻を起こしながら浮かび上がる。
そして上昇しきると、2人の足でVを描くようにして
ボールを突き刺すようにシュートした。
金剛・霧島「《レボリューションV》!」
睦月・夕立は互いに手を繋ぎ、お互いにボールの
外からまるで蝶のように舞うシュートを繰り出した。
睦月・夕立「《バタフライドリーム》!」
神童・剣城は互いにボールを蹴りながら空高く
ジャンプし、白い光と黒い稲妻を纏ったシュートを
黒い雨と共に叩き込んだ。
神童・剣城「《ジョーカーレインズ》!」
6つのシュートは海上を駆け抜け、衝撃波で海上の
深海棲艦を全て凪ぎ払い、中間棲姫目掛けて突き進む。
中間棲姫「ナニッ!?」
中間棲姫はバリアを展開しシュートを防ごうとした。
バリアは全てのシュートを1度に受けあっさりと
破られ、シュートは中間棲姫の周囲の溶岩に
激突し爆煙をあげた。
天馬「これで最後だ!
吹雪さん!ユキッペ!」
吹雪「はい!」
雪菜「了解!」
天馬はボールを高く蹴り上げる。
ボールは紫色のオーラを纏い、さらに稲妻を纏い
落雷の様に落下。
左下から吹雪、右下から雪菜がオーバーヘッドキック。
天馬が直上からジャンピングキックを三人同時に
叩き込んだ。
神童「あの技は!?」
剣城「10年前、雷門中サッカー部最強と言われた
伝説の・・・!」
天馬「《イナズマ!」
吹雪・雪菜「ブレイク》!」
天馬「いっけええぇぇぇぇっ!!」
天馬・吹雪・雪菜の渾身のイナズマブレイクは
中間棲姫へ勢いよく放たれた。
中間棲姫「ナンノォォォ!!」
中間棲姫は再びバリアを展開しシュートを受け止めた。
だがシュートの勢いに押され、徐々にバリアに
ヒビが入り始めた。
中間棲姫「私ハ負ケルワケニハイカヌ!
我々ノ悲願ヲ果タスソノ日マデ!」
ガシャーン!
中間棲姫「ッ!?」
ドカーン!
バリアは粉々に砕け散り、シュートは中間棲姫に
見事命中した。
中間棲姫の居た場所は炎に包まれ、中間棲姫の
姿は無かった。
霧島「攻撃の命中を確認。
中間棲姫、撃破しました。」
天馬「俺たち、勝ったんですね。」
長門「ああ・・・。」
中間棲姫が撃破されたことにより、MI作戦は
成功という結果で終了。
一同の心は安心で満たされた。
ドカーン!
・・・だが、安心したのはホンの束の間だった。
天馬「なんだっ!?」
突如、棲地MIの火山が大噴火を起こした。
噴火により棲地MIのあちこちからマグマが
吹き出し始めた。
吹雪「皆さん、あれ!」
吹雪が突然、噴火口の方を指差した。
噴火口から、白い体に黒い装甲を装備した巨大な猛獣と、
長い髪をした赤い瞳の女性らしき人影が姿を現した。
神童「何だ、あれは・・・。」
雪菜「ついに復活した・・・。
最強の姫クラス深海棲艦・・・戦艦棲姫が。」
天馬「あれが、戦艦棲姫・・・。」