バトルシップイレブン ~艦娘とサッカー少年達の出会い~   作:ヒビキ7991

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Episode34/ショートランドと謎の声

~ショーランド泊地 港~

 

 

ある日、吹雪達第八特殊艦隊は鎮守府から遠く離れたソロモン諸島ブーゲンビル島の端に位置する前進基地、《ショートランド泊地》へと来ていた。

 

 

天馬

「ここが、あの最前線ソロモンを挑むショートランド泊地かぁ。」

 

吹雪

「素敵!」

 

 

第八特殊艦隊は港に到着するや否や、ショーランド泊地を見て回る。泊地と言っても、工廠や寮等の建物は全て南国風の建物で作られており、軍用の設備を全て取っ払えば南国のリゾート地に早変わりしそうだった。

 

 

マーズ

「話には聞いていたけど、ホント・・・これじゃリゾート地に間違えちゃうわよ。」

 

雪菜

「ですね・・・。」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~工廠~

 

 

一同は艤装を預けるため工廠へと向かった。工廠では既に剣城と夕張が、既に到着していた他の艦娘達の艤装のチェックをしていた。

 

 

天馬

「剣城!夕張さん!」

 

剣城

「おお、天馬か。今着いたのか?」

 

大和

「はい、第八特殊艦隊、たった今ショーランド泊地に到着致しました。」

 

天馬

「・・・ん?」

 

 

天馬はふと工廠の奥に目を向ける。工廠の奥では、見慣れない桃色の髪の女性が何やら見たことの無い巨大な艤装を製造していた。

 

 

天馬

「夕張さん、あの人は?」

 

夕張

「私達と同じく、他の鎮守府からショートランド泊地に配属された特務艦艇・工作艦《明石》さんよ。明石さーん!」

 

 

夕張は明石を呼び、明石は呼ばれたのに気付き駆け寄った。

 

 

明石

「何かしら?夕張。」

 

夕張

「紹介するわ。前に話してた我が鎮守府の特殊艦隊、第八特殊艦隊の皆さんよ。」

 

明石

「あなた方が、噂の第八特殊艦隊ですか。私は工作艦、明石と申します。 少々の損傷だったら、私が泊地でばっちり直してあげますね。お任せください!」

 

吹雪

「よろしくお願いします、明石さん!」

 

 

明石と第八特殊艦隊は敬礼し、挨拶を済ませた。

 

 

天馬

「ところで明石さん、奥でいったい何をされてたんですか?」

 

明石

「新しい艤装の開発中だったのよ。」

 

雪菜

「艤装?」

 

夕張

「そ!あなた達が使っている、宇宙戦艦タイプの新しい艤装よ。ヤマトと同じく波動エンジンを搭載し、さらに二連装の波動砲で一条での集中射撃だけでなく、波動エネルギーを分散して多数の目標を同時射撃できる《拡散波動砲》が可能な前衛武装宇宙艦の戦艦型一番艦《アンドロメダ》と、同型の航宙戦闘母艦《ノイ・バルクレイ》。そして瞬間物質移送機と38発のゴーランド巨大ミサイル、そしていかなる空間からも影響を受けず安定した航行が出来る波動制御機関を新たに搭載した超大型艦《ノイ・デウスーラ》。今度の作戦に備えて新たに建造する事になったの。」

 

天馬

「ひぇー、聞いただけで凄まじいなぁ…」

 

 

天馬達は新造する艤装のスペックを聞いて唖然とした。

 

 

剣城

「だが、建造は予定より少し遅れるかもしれん。」

 

吹雪

「えっ?何で?」

 

剣城

「どういう訳か、ここに来る多くの艦娘達の艤装が謎の損傷を受けていたんだ。と言っても、損傷箇所は至って軽微だから修理自体は大したこと無いんだが、数が数だけにな・・・。」

 

天馬

「謎の損傷か・・・。」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~ビーチ~

 

 

天馬と吹雪と雪菜はその後工廠を離れ、島の外れにあるビーチにいた。

 

 

天馬

「赤い変色した海に謎の声、でもって今度は謎の艤装損傷か・・・。」

 

雪菜

「いったい、何が起きてるのかしらね?このソロモン海域で・・・。」

 

吹雪

「・・・。」

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

~南方海域~

 

 

それは第八特殊艦隊がショートランド泊地に到着する少し前のこと。第八特殊艦隊は正規空母蒼龍と飛竜、さらに途中合流した他の鎮守府所属の軽空母龍驤と共にショートランド泊地を目指していた。

 

 

天馬

「まもなくショートランド泊地です。」

 

蒼龍

「みんな元気かなぁ?何だか楽しみ!」

 

龍驤

「せやな!しかし・・・聞いちゃいたけど、ホンマに海が赤なってんねんなぁ…」

 

 

一同の航行する海域は、所々が赤く染まり不気味な雰囲気を出していた。

 

 

大和

「情報によると、次の作戦海域であるソロモン方面はもっと赤色化が進んでいるとのことです。」

 

マーズ

「この時期なら、赤潮とかが起きても可笑しくないとは思うけど・・・。」

 

雪菜

「それとも違いますね。赤潮と言うより、何だか海が錆びている様にも・・・。」

 

 

不安に思う一同。

 

 

パキンッ!

 

 

龍驤

「な、何や!?う、うわぁ!?」

 

 

バシャーン!

 

 

突然、妙な音と共に龍驤がバランスを崩し転倒した。

 

 

天馬

「龍驤さん!?」

 

 

天馬は直ぐに龍驤のところへ駆け寄った。

 

 

天馬

「大丈夫ですか!?」

 

龍驤

「あぁ、スマンなぁ・・・。」

 

 

 

 

カエシテ・・・カエシテ・・・

 

 

 

 

天馬

「っ!?」

 

 

突然、何処からか妙な声が聞こえてきた。

 

 

大和

「何でしょう、この音?」

 

マーズ

「いや、音と言うより声に聞こえなくも・・・。」

 

 

一同が龍驤の転倒と謎の声に困惑する中、一人だけ落ち着いている艦娘が居た。

 

 

雪菜

「・・・吹雪さん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吹雪

「・・・うん、大丈夫。」

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

~ショートランド泊地 広場~

 

 

その日の夜、ショートランド泊地広場で大規模な宴会が開かれた。周囲には屋台が設けられ、艦娘達が様々な料理を振る舞っていた。

 

 

天馬

「美味しい!」

 

吹雪

「うん!間宮さんの新作の餡蜜、美味しいです!」

 

間宮

「フフッ、ありがと。」

 

 

天馬と吹雪はショートランド泊地で合流した睦月・夕立・剣城・神童と共に間宮の新作餡蜜を堪能していた。

 

 

夕立

「ポ~イ!、下が蕩けるっポ~イ!」

 

睦月

「うん!あ、これ如月ちゃんにも食べさせてあげよ!」

 

剣城

「そうですね。きっと如月さんも喜びますよ。」

 

天馬

「・・・そう言えば、如月さんもショートランドに来てるんですよね?あれから随分経つのに、まだ具合悪いんですか?」

 

 

天馬の言うあれとは、以前実施されたMI作戦の事。MI作戦にて如月を救出した後、如月は体力が回復するまで安静にするようにと言われたが、どういう事情か睦月達と共にショートランドにやって来たそうだ。

 

 

睦月

「元気なんだけど、念のためもう少し休ませておきなさいって・・・。」

 

神童

「じゃあ、後で持っていってあげましょう。」

 

睦月

「うん、そうだね!」

 

 

神童の意見に賛成し、睦月は笑顔を見せた。

 

 

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~休憩所~

 

 

その後、天馬達は他の鎮守府の艦娘達と謎の声について話をした。

 

 

時津風

「謎の声?それ聞いた!この先のソロモン海域で聞いたんだよ!ネー、天津風?」

 

天津風

「そ、そうね・・・。で、でも、風の音がそう聞こえただけかもしれないし・・・。」

 

神童

「でも、他にもその声を聞いたという人は居るそうだ。」

 

天馬

「どんな声なんですか?」

 

天津風

「女の人の声にも聞こえるんだけど、何処か寂しげな感じがして・・・。」

 

時津風

「って、やっぱ天津風も聞いてんじゃん!」

 

 

天津風に突っ込む時津風。が、そんな話に酷く脅える艦娘が一人。

 

 

吹雪

「天龍さん?」

 

天龍

「ふえっ!?な、何だ!?」

 

 

天龍は吹雪に声を掛けられビックリした。

 

 

吹雪

「天龍さんは聞いたことありますか?」

 

天龍

「えっ?い、いや俺はまだ・・・。」

 

龍田

「海の魔女と言ったところかしら?気を許すと遠くに誘われちゃうの。」

 

天馬

「海の魔女か・・・。」

 

 

 

一方、テントの方では加賀が何やら険しい表情をしていた。

 

 

「・・・ねえ。」

 

加賀

「ん?」

 

 

そこへ、瑞鶴がラムネを持ってやって来た。

 

 

瑞鶴

「D事案の事、長門秘書艦から聞いたわ。あの娘は・・・どうなるの?」

 

加賀

「・・・軽々しく口にしないで。それは一級の機密事項よ。」

 

 

そう言って、加賀はテントを離れた。

 

 

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~ビーチ~

 

 

その後、天馬は雪菜とマーズを連れて夜の散歩をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カエリタイ・・・カエシテ・・・

 

 

天馬・雪菜・マーズ

「っ!?」

 

 

突然、海から南方海域の時と同じ声がした。三人は足を止め、海の方へと目を向ける。

 

 

天馬

「ユキッペ、マーズ。」

 

雪菜

「うん、確かに聞こえたわ。」

 

マーズ

「ハッキリと、"カエリタイカエシテ"って・・・。」

 

天馬

「赤い海、艤装損傷、そして謎の声・・・いったい、この海で何が起こってるんだ?」

 

 

 

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