バトルシップイレブン ~艦娘とサッカー少年達の出会い~   作:ヒビキ7991

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Episode5/W島攻略作戦

~作戦室~

 

 

演習後、吹雪達四人は作戦室に来ていた。

今度の作戦についての説明があるからだ。

吹雪は扉の前に立ち扉に手を伸ばすが・・・

 

 

天馬「どうしたんですか?」

 

吹雪「作戦説明なんて初めてだから、

   き、緊張してるで"ごじゃる"。」

 

夕立「吹雪ちゃん、また口調

   変わってるッポイ・・・」

 

吹雪「えっ?

   私、何か変なこと言った?」

 

夕立「気づいてないッポイ!?」

 

睦月「大丈夫だよ!

   さ、早く入ろ!」

 

吹雪「う、うん・・・」

 

 

ガラガラガラ・・・

 

 

吹雪達は扉を開けて中に入る。

部屋の中には、既に三水戦の神童と川内型三姉妹、

剣城達四水戦のメンバーがいた。

その中には、睦月が大好きなあの子の姿も。

 

 

如月「あ、睦月ちゃん!」

 

睦月「如月ちゃん!」

 

 

睦月と如月は、お互い嬉しそうに手を取り合う。

 

 

睦月「もしかして、如月ちゃんも

   この作戦に?」

 

如月「ええ!」

 

睦月「うわあ~!

   久しぶりに一緒だね!」

 

如月「そうね!」

 

 

そんな様子を、天馬は剣城と共に見ていた。

 

 

剣城「聞いた話なんだが、睦月さんと如月さんは

   姉妹艦の中でも一番のベッタリコンビらしい。」

 

天馬「あながち嘘じゃ無さそう・・・」

 

 

 

そんなこんな言っていると・・・

 

 

ガラガラガラ・・・

 

 

再び扉が開き、長門と姉妹艦の陸奥が入ってきた。

一同は綺麗に整列し、そして・・・

 

 

川内「敬礼!」

 

 

ビシッ!

 

 

長門「秘書艦の長門だ。

   早速だがお前達に、提督からの作戦を伝える。

   先日の敵棲地発見と殲滅により、近海の

   敵深海棲艦の拠点が一掃されたことは、

   皆も承知の上だと思う。」

 

天馬「先日の?」

 

神童「俺達が初めて海に出た日だな。」

 

長門「これにより近々、大規模反攻作戦が

   開始される見通しとなった。」

 

 

一同「ええええええ!?」

 

 

長門「本作戦は、その試金石とも言える作戦。

   目標はここ、"W島"だ。」

 

 

長門は海図に描かれている島を示す。

 

 

長門「この島を守備している敵水雷戦隊を、

   夜戦による奇襲で殲滅してもらいたい。」

 

川内「やったー!

   待ちに待った夜戦だー!」

 

長門「基本の作戦は、第三水雷戦隊がおとりとなり

   敵を引き付けて転進。

   第四水雷戦隊が停滞している海域へと

   誘導し、二隊で撃退する。

   W島を攻略できれば、 哨戒線を仕上げ

   更なる作戦展開が可能となる。

   覚悟はいいか?」

 

一同「・・・。」

 

 

作戦内容を聞いた一同は、黙り混んでいた。

すると・・・

 

 

那珂「那珂ちゃん、意見具申しまーす!」

 

神通「ちょっと那珂ちゃん!」

 

長門「なんだ?」

 

那珂「この間の作戦で天馬君が使った

   波動砲を使えば敵水雷戦隊をすぐ殲滅

   できるんじゃないの?」

 

長門「ああ、私達もW島攻略に波動砲を使おうと

   提督に進言したんだが、提督は波動砲の

   所持者である天馬の許可を得られれば

   採用するとおっしゃられた。

   だが天馬はその作戦は許可できない

   とのことで却下された。」

 

那珂「えー、どうしてー?」

 

天馬「波動砲は威力が大きすぎるんです。

   下手をすれば、敵水雷戦隊どころか、

   W島その物を破壊してしまいます。

   それは出来ません。」

 

那珂「そっか~…」

 

長門「と言うことだ。

   お前達、もう一度聞く。

   覚悟はいいか?」

 

 

一同「・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

~甘味処 間宮~

 

 

作戦説明後、吹雪達四人は間宮の店にいたが、

吹雪は凄く心配な顔を浮かべている。

 

 

吹雪「夜戦の奇襲かぁ~…

   緊張するね…」

 

夕立「吹雪ちゃん、顔色悪すぎッポイ?」

 

睦月「そんなに心配しなくても・・・」

 

 

すると・・・

 

 

雷「三水戦のみんな、出撃するのね?」

 

吹雪「ふぇっ?」

 

天馬「暁型四姉妹の皆さん。

   どうしたんですか?」

 

電「今度の作戦は夜戦だと聞いたのです。

  ですからこれ、吹雪さんに食べてほしいのです。」

 

天馬「吹雪さんに?」

 

 

電はテーブルの上に、器に山盛りに盛られた

青紫の果物を置く。

 

 

吹雪「あ、ありがとう。」

 

天馬「これって、ブルーベリー?」

 

響「寮の裏庭に生えてる木から、みんなで

  取ってきた。」

 

暁「目にいいって言うでしょ?

  これで夜戦もバッチリなんだから!」

 

 

すると・・・

 

 

「吹雪ちゃ~ん♥

 出撃ですって?」

 

 

後方から甘い声で吹雪を呼ぶ女性の声。

振り向くと、そこには二人の艦娘。

一人は金髪碧眼のセミロングで、もう一人は

黒のボブヘアーに赤眼。

そして二人共青を基調としたキャビンアテンダントの

ような制服を着用し、手には白襟に黒の手袋をはめ、

頭に青い丸帽子を乗せている。

 

 

天馬「えっと、あなた達は?」

 

睦月「重巡洋艦の愛宕さんと高雄さんだよ。」

 

高雄「もしかしてあなたですか?

   物凄い大砲を持っているっていう

   噂のサッカー少年君は。」

 

天馬「はい、松風天馬と言います。」

 

愛宕「うむ、元気があってよろしい!

   それでは・・・」

 

 

愛宕はポケットからあるものを取り出し

吹雪に渡す。

 

 

愛宕「パンパカパーン♪

   吹雪ちゃん、これ貰って。」

 

天馬「これって?」

 

吹雪「お守り?」

 

高雄「敵の砲弾が当たらないおまじないです。

   実は、中には愛宕ちゃんの・・・」

 

愛宕「高雄ちゃん!!」

 

高雄「フフッ

   私達からも、無事を祈らせてください。」

 

吹雪「あ、ありがとうございます。」

 

 

すると今度は・・・

 

 

間宮「はい、おまたせ。

   沢山食べてくださいね。」

 

 

間宮が突然、特盛あんみつを持ってきた。

 

 

吹雪「えっ?

   いや、私頼んで・・・」

 

利根「我輩からじゃ!」

 

天馬「利根さん、いつの間に!?」

 

利根「なーに、お主らがソイツらの相手をしておる

   間に入ってきたのじゃ。

   それより吹雪!

   悔いの無いよう、思う存分食べておけ!

   武運長久を祈るぞ!」

 

吹雪「あ、ありがとうございます・・・」

 

 

一同は、見舞品を渡すと店を後にした。

 

 

天馬「吹雪さん、大人気ですね。」

 

吹雪「て言うか・・・」

 

 

すると今度は・・・

 

 

大井「退きなさい!

   北上さんの邪魔よ!」

 

 

大井と北上がやって来た。

 

 

吹雪・天馬「す、すみません!」

 

 

北上「ほう、お見舞い品ドッサリだね。」

 

大井「次の作戦で一番被弾する確率が高いの、

   この子だもんね。」

 

大井は吹雪を指差して言う。

吹雪は少し縮こまる。

 

 

吹雪「はうぅ……」

 

睦月「吹雪ちゃん、しっかりだよ!」

 

北上「まあ、今さらじたばたしても始まらないし、

   気楽にやれば?」

 

大井「いいこと?

   北上さんが私との時間を裂いてまで

   教えてくれたんだから、1発くらいは

   当てて来なさいよね!」

 

吹雪「は、はい……」

 

 

大井と北上はそのまま店の奧に向かった。

 

 

吹雪「私、訓練してくる・・・」

 

天馬「ちょっ、ダメですよ!

   今晩は明日に備えてゆっくり休めって

   言われたじゃないですか!」

 

吹雪「でも私、このままじゃみんなの

   足手まといになるだけだし……」

 

天馬「そんな・・・!」

 

睦月「そんなことないよ!」

 

吹雪「睦月ちゃん?」

 

睦月「大丈夫!きっと出来るよ!

   吹雪ちゃん、あんな一生懸命

   特訓したんだもん!

   私は信じてる・・・自信を持って!

   吹雪ちゃんなら、きっと大丈夫だよ!」

 

吹雪「睦月ちゃん・・・うん!」

 

 

 

そんな様子を、近くの木の影から

剣城が見ていた。

 

 

剣城「信じてる・・・か。」

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

◇夜◇

 

 

~第三水雷戦隊 寝室A~

 

 

その日の夜、風呂を済ませて寝室で寝る準備を

している吹雪達。

だが、吹雪の顔にもう心配の文字はなかった。

 

 

天馬「吹雪さん、もう平気ですか?」

 

吹雪「うん!

   睦月ちゃんのお陰だよ!」

 

睦月「わ、私は前に如月ちゃんに同じようなことを

   言われて、凄く元気になれたから・・・」

 

吹雪「如月ちゃんに?」

 

天馬「剣城から聞いたんですけど、如月さんは

   睦月型の二番艦なんですが、睦月さんより

   就役が少し早いお姉さんなんですって。」

 

夕立「へぇー、何か珍しいッポイ。」

 

睦月「うん。

   それで、私が鎮守府に着任して

   すぐ実戦があって、何にもしないまま

   先輩達が片付けてくれたけど、私

   傷害しちゃったの・・・

   そしたら、如月ちゃんがつきっきりで

   面倒見てくれて・・・

 

   励ましてくれて・・・

 

   凄く、感謝してるの・・・」

 

吹雪「なんだか、私と睦月ちゃんみたいだね!」

 

睦月「えっ?

   わ、私なんて全然・・・」

 

吹雪「そんなこと無いよ!

   睦月ちゃんが側にいてくれたから、

   頑張れたんだよ!」

 

睦月「吹雪ちゃん・・・!」

 

吹雪「天馬君にも感謝してるよ!

   天馬君が私にサッカーを教えてくれたから

   ここまで強くなれたんだよ!」

 

天馬「吹雪さん・・・!」

 

 

 

あのー、とても良い雰囲気なんだが、誰か

忘れていないだろうか?

 

 

夕立「ブー!」

 

 

夕立が頬を膨らませて怒っている。

 

 

夕立「夕立邪魔ッポイ!?」

 

吹雪「そ、そんなこと無いよ!

   夕立にも凄く感謝してるから!」

 

夕立「えーん!

   取って付けたッポイー!」

 

吹雪「ほ、本当ですぅぅ!」

 

夕立「嘘ッポイィィ!」

 

吹雪「ホントにホントですぅぅ!」

 

夕立「嘘ッポイィィ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

~演習場~

 

 

次の日の早朝、吹雪は艤装を着け演習場で

自主連を行っていた。

すると・・・

 

 

赤城「頑張っていますね。」

 

 

そこへ、一航戦の赤城がやって来た 。

 

 

吹雪「あ、赤城先輩!!」

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

~寮(周辺)~

 

 

一方そのころ、天馬は寮の周りを

ドリブルで走っていた。

 

 

天馬「ほっほっほっほっ・・・」

 

 

すると・・・

 

 

 

「イヨイヨ出撃ネ・・・」

 

天馬「・・・!?」

 

 

茂みの中から聞き覚えのある声が聞こえた。

天馬は立ち止まって茂みの方を見る。

そこにいたのは、以前会った深海棲艦の

正規空母ヲ級だった。

 

 

 

天馬「君は、確かこの間の空母ヲ級・・・」

 

ヲ級「天馬、アナタ"覚悟"ハデキテルノ?」

 

天馬「ああ、相手がどんなに強敵でも、

   迷わずに戦う覚悟はできてるよ!」

 

ヲ級「ソウ、ナラ1ツアナタニ忠告シテオクワ。」

 

天馬「忠告?」

 

ヲ級「今回ノ作戦デ、アナタノ仲間ノ誰カガ

   海ニ沈ムワ・・・」

 

天馬「えっ?」

 

ヲ級「誰ナノカハワカラナイケド、アナタ達ハ今日、

   大切ナ何カヲ失ウトイウ"絶望"ヲ

   知ルコトニナル・・・

   ソレダケハ覚エテオキナサイ・・・」

 

 

ヲ級はそのまま、闇の中へと消えていった。

 

 

天馬「仲間を失うという絶望・・・」

 

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

~地下ドック~

 

 

数時間後、第三・第四水雷戦隊は

地下ドックへ集まった。

 

 

川内「夜戦だ夜戦だ!

   腕が鳴るううぅぅ!!」

 

 

中には浮かない顔をする者が一人いる。

 

 

天馬(昨日ヲ級は、今回の作戦で仲間の誰かが

   沈むって言ってた・・・

   もしかして、その人は三水戦の中に

   いるのかな・・・

   いや、もしかした四水戦の誰か・・・)

 

 

天馬の隣では睦月と如月が話をしていた。

睦月は何やらモジモジしている。

 

 

如月「睦月ちゃん、なあに?」

 

睦月「その………この作戦が終わったら

   お話したいことがあるんだ。」

 

如月「あらぁ、愛の告白かしら~?」

 

睦月「違うよ!!

   て、あんまり違わくないけど……」

 

如月「わかったわ。

   約束、ね。」

 

 

如月はウインクをして答える。

睦月も頬を赤くしながら笑顔を見せた。

 

 

天馬(睦月さん・・・如月さん・・・)

 

 

天馬は神童と剣城を呼んで話をする。

 

 

神童「急にどうした? 天馬。」

 

天馬「みんなには伝えないでほしいんですけど、

   もしかしたらこの作戦で、誰かが沈むかも

   知れないんです。」

 

剣城「なんだと!?」

 

神童「確かなのか?」

 

天馬「昨日の夜、夢の中で聞いたんです。

   "今回の作戦で仲間の誰かが

   海に沈むだろう。覚悟しろ"って。」

 

剣城「なるほど、もしそれが予知夢なら

   今回の作戦では、俺達が思いもしない予想外の

   出来事が起こる可能性が高いな。」

 

神童「よし、十分に気を付けよう。」

 

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

~指令室~

 

 

大淀「全艦、出撃準備完了しました!」

 

陸奥「いよいよね。」

 

長門「ああ。」

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

~地下ドック~

 

 

 

長門『これよりW島攻略作戦を発動する。

   第三・第四水雷戦隊及び、特殊支援艦隊

   出撃せよ!』

 

 

 

一同「はい!」

 

 

 

第三・第四水雷戦隊一同は艤装を装着し

大海原へと出撃。

その後、天馬・神童・剣城の3人も

出撃の体制に入る。

 

 

天馬「松風天馬、宇宙戦艦ヤマト!」

 

神童「神童拓斗、デウスーラ2世!」

 

剣城「剣城京介、メガルーダ!」

 

 

 

天馬「特殊支援艦隊《チーム雷門》!

   いざ出撃!!」

 

 

 

天馬は宇宙戦艦ヤマトを、

神童は武装をパワーアップしたデウスーラ2世を、

剣城は新たに新兵器を搭載したメガルーダを

装備し、3人は大海原へ出る。

そして天馬と神童は第三水雷戦隊と共に、

剣城は第四水雷戦隊と共に作戦海域へと向かった。

 

 

 

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