ゾイド After War   作:西川の兄貴

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第16話 逆襲

「シュバルツ大佐!

シュバルツ大尉!

準備はよろしいですか?」

 

「こちら、ディバイソン、トーマ・リヒャルト・シュバルツ大尉。

いつでも行けます!」

 

「こちら、カール・リヒテン・シュバルツ大佐。

ハーマン大佐!いつでも行けます。」

 

ゾイドに乗り込み、トーマとシュバルツがハーマンの呼びかけに答える。

 

「よし・・・

それでは、後は頼みます。

クルーガー提督。」

 

「うむ・・・

任せたぞ。」

 

「出撃したら、一気に突破し、敵の隊長機を狙う!

発進だ!」

 

ウルトラザウルスのハッチが開き、ハーマンのゴジュラス・ジオーガ、シュバルツのアイアンコングMk-Ⅱ、トーマのディバイソンが発進する。

 

 

「うりゃあぁぁぁあ!

メガロマックス!ファイヤーぁぁぁ!」

 

ハーマンがゴジュラスのロングレンジバスターキャノンで前方の砲撃ゾイドを撃破し、トーマがディバイソンの砲撃で正面の敵を蹴散らし、撃ち漏らしをシュバルツがアイアンコングの格闘で蹴散らしてゆく。

 

「この程度で俺達を止められると思ってるらしいな・・・」

 

「ふん!

随分とナメられたものだ・・・」

 

「ガーディアンフォースの力を思い知らせてやる!」

 

「そういうことだ!

トーマ!」

 

「はい!

兄さん!」

 

ディバイソンの17連突撃砲が火を噴き、ヴォルフのゾイドまでの道を作る。

 

 

 

「陛下!

お気をつけください!

敵が・・・」

 

ネオゼネバス兵の機体がヴォルフに警告を言い終わる前に爆散する・・・

 

「心配するな・・・

お前達・・・下がっていろ・・・

ここまで攻め込まれることは驚いたが、この程度は俺1人で問題ない。」

 

「貴様ぁ!

自分の立場が分かっていないようだな!

ビーク!

思い知らせてやれ!」

 

ディバイソンが走り出す。

 

「待て!トーマ!

1人は危険だ!」

 

シュバルツの言葉が終わる前にヴォルフのゾイドが動いた。

突進するディバイソンを軽くいなして踏み台にし、ハーマンのゴジュラス・ジオーガに迫る。

 

「ぐっ・・・

なんだこの速さは!」

 

腰のミサイルの狙いを定める。

だが遅すぎた。

ミサイルが放たれる前に、紅い獅子の角がゴジュラスの腹部に深々と突き刺さっていた・・・

 

「ぐぁぁぁぁ・・・」

 

ゴジュラスのコックピットに凄まじい衝撃が走る。

 

 

 

「ハーマン大佐!

貴様ぁ!」

 

アイアンコングからミサイルが放たれる。

しかし、すでに、そこには紅い獅子の姿はなく、シュバルツの正面に来ていた。

紅い獅子の両足に装備された、ガトリング砲と機銃が火を噴く。

 

「兄さん!」

 

咄嗟にトーマが割って入り、電子フィールドで防御する。

 

「こいつ・・・

なんという速さだ・・・

ビークでも捉えきれない!」

 

「スピードだけではない・・・

ゴジュラス・ジオーガを一撃で・・・

とんでもないパワーだ・・・

ハーマン大佐!

無事ですか?」

 

「ああ、なんとかな・・・

しかし、ゾイドコアをやられた。

こいつももう永くない。

すまんが一旦脱出して、S4に乗り換える。」

 

 

 

 

「ほう・・・

今の攻撃で片付けるつもりだったが・・・

少しは動けるようだな。

このエナジーライガーの性能が試せればいいがな。」

 

「なんてやつだ・・・

あれでまだ本気じゃないのか?・・・」

 

「トーマ・・・

奴が背中に背負っている装置を見ろ!

常に光る何かが循環している・・・

おそらく奴の爆発的なパワーとスピードの正体はあの装置だ。」

 

「はい。

ビークの解析でも測定値を振り切れたエネルギーがあそこを循環しています。

まず、間違いないでしょう。」

 

「となれば、そこを狙うしかあるまい・・・

行くぞ!」

 

 

エナジーライガーが加速する。

 

「ビーク!

シュバルツ大佐を援護しろ!」

 

ディバイソンの17連突撃砲がエナジーライガーを狙う。

 

「ふん・・・

遅すぎるな・・・」

 

エナジーライガーがやすやすとかわし、ディバイソンに迫る。

 

「ビーク!

電子フィールド!」

 

ディバイソンが電子フィールドを展開する。

 

「いくら速くても2体同時には対処できまい!」

 

エナジーライガーの角が電子フィールドを貫き、ディバイソンのツインクラッシャーホーンの片方をへし折った。

そこで、すかさずシュバルツのアイアンコングがエナジーライガーに掴みかかる。

 

「今だ!

やれ!

トーマ!」

 

「流石です!兄さん!

ビーク!絶対に外すなよ!

メガロマックス!ファイヤー!」

 

17連突撃砲がエナジーライガーのエナジーチャージャーに迫る。

 

「小賢しい!」

 

エナジーライガーに掴みかかるアイアンコングの腕を引きちぎり、エナジーチャージャーの出力を上げる。

メガロマックスが光の盾で防がれた。

 

 

 

「Eシールドか!」

 

「いえ、エネルギー反応が違います。

おそらくあの動力機関の余剰エネルギーを放出したんでしょう・・・」

 

「あれが余剰エネルギーだと・・・

化け物め・・・」

 

「狙いは良かったな・・・

だが、格が違いすぎた。

これで終わりだ・・・」

 

ヴォルフは余裕を見せつつ、射撃装備の狙いを定める。

 

「シュバルツ大尉・・・

お前は離脱しろ・・・

ここは私が食い止める。」

 

「無茶です!兄さん!

損傷した機体でこんな化け物と・・・」

 

「シュバルツ大尉!

ここで共倒れになるつもりか!

シールドもはれず、弾薬も残り少ないお前では足手まといだ!

なに・・・策ならあるさ。

このアイアンコングのエネルギーを全て使えば・・・」

 

「なっ・・・

なにを言っているんです!

こんなところで死ぬつもりですか!」

 

「直前で脱出すれば助かるもしれん。

だが、お前がいてはその作戦も取れない・・・」

 

「そんな・・・危険すぎます!」

 

「ああ、やめておけ。」

 

突如、上空からミサイルが降り注ぐ。

 

 

 

 

「新手か?」

 

ヴォルフが上空に目を向ける。

 

「天定まって、また能く人に克つ!

我こそは平和の使者、翼の男爵アーラバローネ只今参上!

誇り高き嵐の刃ストームソーダーを恐れぬならばかかってくるがよい!」

 

ストームソーダーが2機飛来し、機銃を掃射する。

 

「ハーマン!S4を持ってきたぞ!」

 

2機のストームソーダーに黒いストームソーダーが追従してくる。

 

「ロッソか!

すまん!助かった。

さあ、仕切り直しと行くか!

ヴォルフ・ムーロア!」

 

 

「飛行ゾイドのスピードなら対抗できると思ったか・・・

ならば、見せてやろう。

このエナジーライガーのスピードを!」

 

エナジーチャージャーが発光する。

 

「来るぞ!散開しろ!」

 

「遅い。」

 

「なっ・・・」

 

ハーマンが叫び終わるより先にエナジーライガーが飛び上がり、背中に生えた翼でヴィオーラのストームソーダーの翼を切断した。

 

「ヴィオーラ!」

 

ヴィオーラ機が墜落する。

なんとか脱出するのが、確認できた。

 

「貴様ぁぁぁ!」

 

ロッソ機が翼のソードを展開し、斬りかかる。

 

「ふん・・・」

 

獅子と翼竜がすれ違う。

競り負けたのはロッソの方だ・・・

翼のソードが真っ二つに折れた。

 

 

 

「なんて強さだ・・・」

 

「そろそろ策も尽きたか?

終わらせてもらうぞ・・・

なんだ?」

 

突如、エナジーライガーのコックピットで警報が鳴り響く。

 

「エナジーチャージャーの使用時間の限界か・・・

まだ調整が必要だな。

ネオゼネバス!

撤退だ!

ドラグーンネストに帰還し、P554地点へ最終結せよ!」

 

突如エナジーライガーが背を向けて、撤退する。

 

「どういうことだ?

奴なら我々にトドメをさせたはずだ・・・」

 

「それだけではありません。

ネオゼネバスのゾイドも撤退を始めました。」

 

「なんにしても、こちらはこの状態だ・・・

深追いは禁物だな。」

 

「そのようだな・・・

ガーディアンフォースならびにデストロイヤー兵団はウルトラザウルスに帰還せよ!」

 

ハーマンの号令と共にデストロイヤー兵団とガーディアンフォースのゾイドも撤退を開始する。

 

 

時を同じくして・・・

 

「ブレードを前面に展開して、シールドを最大限に!

ジーク!あれをやるぞ!」

 

「ガウガウっ!」

 

ライガーゼロシュナイダーの7本のブレードが前面に展開され、シールドが展開される。

 

「バカが・・・

何度やっても同じだ!」

 

「同じかどうかは今思い知らせてやるぜ!」

 

ライガーゼロが走り出す。

膨大なエネルギーが渦を巻き、橙の矢と化す。

 

「うおぉぉぉぉりゃぁぁぁ!」

 

「消えろぉぉぉぉ!」

 

最大出力のハイパー荷電粒子砲が火を噴く。

 

「ジーク!

セブンブレードアタックだ!

いっけぇぇぇぇぇ!」

 

ライガーゼロが荷電粒子砲を切り裂いて、ガンギャラドの荷電粒子砲の砲塔を吹き飛ばした。

 

「おのれぇぇぇぇ!」

 

荷電粒子砲の逆流とセブンブレードアタックを受けて、装甲が焼けただれたガンギャラドがライガーゼロに襲いかかる,

 

「くたばりぞこないが・・・

もう君に勝ち目はないよ。」

 

シュトルムフューラーがエクスブレイカーでガンギャラドを押さえつける。

 

「バン!

今のこいつの装甲なら通常兵器でも倒せる!

トドメを刺すぞ!

早く換装してこい!

シュナイダーのエネルギーが残り少ないだろう?」

 

「わかった!

すまねぇ!」

 

トドメを刺せるだと?

思い上がるのも大概にしろ!」

 

密着状態からガンギャラドが口腔部から火炎放射を放つ。

本来、爆撃後の殲滅に使う兵器な為、万全の状態のフューラーにダメージを与えることはできない。

だが、熱は内部に伝わり、コックピット内温度を上昇させる。

 

「ゾイドは耐えられても、人間がこの熱に耐えられる訳が無い。

そのまま機体だけ残して死ね。」

 

コックピット内温度をさらに上昇する。

 

「ぐっ・・・

いい気になるなよぉぉぉ!

シャドーぉぉぉぉぉ!」

 

「グルァァァ!」

 

シャドーが合体し、フューラーが活性化する。

身を沈めて、頭突きをかまし、尻尾で弾き飛ばす。

 

 

 

「機体性能に頼りすぎだ!

バンを待つまでもない。

俺1人でケリをつけてやる。」

 

フューラーが荷電粒子砲発射体勢をとる。

 

「貴様ぁぁぁぁ!」

 

ガンギャラドも起き上がり、突進体勢をとる。

 

「ギル!覚悟ぉぉぉぉ!

ハイブリッドキャノン!ファイヤー!」

 

いきなり、ガンギャラドをライガーゼロパンツァーの砲撃が襲う。

 

「わりぃな!レイヴン!

間に合ってよかった!

ギル!もうやめろ!

そんな機体じゃ俺たちに勝ち目はない。

それにネオゼネバスの本隊も退却したんだ。

戦う意味はねぇはずだぜ!」

 

「バン!何を言っている!

こいつは!」

 

「いいんだ。レイヴン!

無駄に命を奪う必要はねぇし、勝負はついたんだ・・・」

 

「確かに、こんなやつ殺す価値もない。

だが、次の為に殺しておくべきだ。」

 

「調子に乗るなよ!小僧ども!

俺にはまだ爪もあれば牙もある!

貴様らごときはこれで十分だ!」

 

ガンギャラドが立ち上がる。

 

「なっ・・・

もうやめろ!」

 

「バン・・・

こいつに何を言っても無駄だ。

倒すぞ。」

 

レイヴンが荷電粒子砲のトリガーを引く。

最大出力で放たれた荷電粒子砲がガンギャラドを飲み込む・・・

 

「バカやろうが・・・」

 

ライガーゼロから、弾が切れるまでハイブリッドキャノンが放たれる。

 

「おのれぇぇぇぇ!

貴様らは知ることになる。

陛下の強さの前では為す術もないことを!

覚えておけ!我々、ネオゼネバスはまだ本気ではない・・・」

 

炎に包まれてガンギャラドが爆散する。

 

それを見て取り、ネオゼネバス軍が、それぞれ、ニューヘリックトと、ガイガロスへ引き返してゆく。

 

 

「なんとか、追い返せたな・・・」

 

「ああ、だが、まだまだ先は長いようだな・・・

リーゼ!そっちは無事か?」

 

「ああ!

僕もアーバインも問題ない。

けど、2人ともしばらく機体は使い物にならなそうだ・・・」

 

「へぇぇぇ!

随分お前も丸くなったもんだなぁぁぁ!」

 

「バン!

くだらないことを言ってると消し飛ばすぞ!」

 

「なははは!

わりぃわりぃ!

なんだ?」

 

突如遠方が光ったのが見えたと思ったら、光の柱がライガーゼロの装甲を簡単に打ち破り、腹部を貫いた。

幸いにもコアは外れたが、致命傷だ・・・

 

「一体なんだ!」

 

レイヴンがフューラーのエクスブレイカーの先端を合わせて、シールドを展開する。

 

しかし、2本目の光の柱はそのシールドすら貫き、フューラーの左腕と左足を消し飛ばす。

 

 

 

「ふふっ・・・

挨拶くらいにはなったかしら?」

 

遠く離れた山岳地帯からコックピットのスコープを覗いた女性が命中を確認した後、不敵に笑いコックピットから降りて、どこかへ消えた。

 

 

「なんだってんだ!

狙撃か?

いったいどうなってやがる!

2人とも大丈夫か?

フィーネ!2人を回収しろ!」

 

「レイヴン!

大丈夫か?

しっかりしろ!

レイヴン!」

 

「バン・・・

応答して!

バァァァン!」

 

フィーネとリーゼのの悲痛な叫びが荒地に響く・・・・

 

 

 

 

 




勿体ぶってすみません。
全面戦争かと思いきや、ここからが本番です。
次回も見てくれると嬉しいです。
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