ウルトラザウルスのブリーフィングルーム
「さてと・・・
これではっきりしたわけだな。
奴らは、デストロイヤー兵団の攻撃を受けて、なお、あのような奇襲に出るだけの余力があった。」
クルーガーが沈黙を破る。
「うむ、それだけではない。
奴らを退けたとしてもヒルツがいると考えねばならん。
なにしろ、デススティンガーまで出てきたのだからな。」
ドクターDが続ける。
「だが、これでやるべきことははっきりした!
奴らを早急に叩き潰して、ヒルツの息の根を止める。」
「でも、どうやって・・・
レイヴン・・・
相手はあなたやバンですら苦戦する相手なのよ・・・」
フィーネが不安を口にする。
「いっそ正面からぶつかってみるか?
そうじゃなきゃ降参してみるか?」
アーバインが皮肉っぽく笑う。
「いや、いい作戦かもしれん。」
「なっ・・・
ハーマン、お前何を!」
言った張本人のアーバインが抗議の声を上げる。
「こっちには、幾度とのなく、事態を好転させてきたミラクルボーイがいる。
奇跡を呼び込みに行くしかない。
できるな?
バン・・・・・」
「ああ、やってやるさ!」
「決まりだ!
整備が完了したら、出発する。
それまでに配置を決めるぞ。」
「エナジーライガーは、俺がやる。
レイヴンとリーゼは、セイスモザウルスを頼む。」
バンが名乗りをあげる。
「わかった。
バン、ヴォルフ・ムーロアはお前に任せる。」
「待てよ。レイヴン。
セイスモザウルスはおそらく敵の中心だ。
そこまでの道は、俺が切り開いてやる。」
「ふん・・・
足手まといになるなよ。」
「ちっ・・・
そういうこった!ハーマン!
高速戦闘部隊を俺につけてくれ!」
「わかった!
頼んだぞ!」
「問題はデススティンガーだな・・・
あいつにみんなでかかってったら、犠牲がデカ過ぎて、ネオゼネバス本体どころじゃないぜ・・・」
「だったら、俺とバンだけでやればいいだろう?」
バンの問いにレイヴンが答える。
「いや、わしが行くさ。
相棒が借りを返したがってるんでね。」
アーサーが話に割って入る。
「無茶です。
あなたがいくらレオマスター最強の男でもたった1人であれとやりあうというのは・・・」
かつての戦争でレオマスターの実力を知るシュバルツですら抗議の声をあげる。
「そうでもないさ。
エナジーライガーやセイスモまでとられたら、わしと相棒が満足いく相手はヤツくらいしか残っておらんよ。」
アーサーが不敵に笑う。
「だったら、俺達も一緒に行く。
それなら、問題ないでしょう?」
若きレオマスター、レイ・グリックが名乗りをあげる。
「何度も言わせるな。
俺だけでいい。
お前ら、残りのレオマスターは、本隊との戦闘に不可欠だ。
それに、お前らのようなひよっこどもじゃ足手まといさ。」
「レオマスターをひよっこ扱いとは、さすがはクレイジーアーサーだな。
安心しろ。レオマスターの代わりに俺とジェノザウラーが行く。
俺たちなら足手まといにはならんさ。」
リッツが不敵に笑う。
「よかろう。
だが、その前に、相棒の運動性能に、俺と相棒自身が満足いっていない。
大至急チューニングを頼みたいが大丈夫かな?ドクター?」
「任せておけ。
わしを誰だと思っておる。」
ドクター.Dがブレードライガーのチューニングを引き受ける。
「俺のも頼む。
操縦性は気にするな。」
「決まりだな。
それでは、各人最後の戦いに備えることにしよう。」
クルーガーが会議を締めくくり解散となった。
2週間後・・・
「クルーガー提督!
航空部隊が割り出したネオゼネバス軍の潜伏地点への進軍開始しました。
会敵予想地点は、ガリル高原です。」
「よし!
全軍展開!
ハーマン大佐は、S4にて航空部隊の指揮!
シュバルツ大佐は、セイバータイガーにて高速戦闘部隊の指揮!
シュバルツ大尉は、ディバイソンにて砲撃部隊の指揮!
その他各人は位置につけ!
これが最後の戦闘だ。
奴らを倒して、ニューヘリックシティーとガイガロスヘ帰還するぞ!」
「了解!
まず、制空権を確保する!
全機俺に続け!」
ハーマンのS4に続いて、共和国のストームソーダー部隊、帝国のブラックレドラー隊が発進する。
「了解しました!
ビークで目標座標を算出する!
確実に命中させて敵を近づけさせるなよ!」
続いて、トーマのディバイソンを中心に、共和国のゴジュラス、ゴルドス、カノントータス、帝国のアイアンコング、レッドホーン、モルガの混成砲撃部隊が展開する。
「味方の弾に当たるなよ!
奴らを一体残らず倒すぞ」
シュバルツのセイバータイガーを中心に、シールドライガー、セイバータイガー、コマンドウルフからなる高速戦闘部隊が展開する。
さらに、その陣形の左翼に三銃士のセイバータイガー、右翼にレオマスターのブレードライガーが展開した。
「雑魚は任せたぞ!
わしらはデススティンガーをやる!
行くぞ!リッツ!相棒!」
「ゾイドがわがままならパイロットも自分勝手か・・・
全く、あんな奴らがいる軍に俺たち帝国は苦戦してたというのか・・・
行こう!ブレイカー!
あいつに手柄を盗られちまう!」
アタックブースターを装備した真紅のブレードライガーを駆るアーサーと赤と黒を基調としたジェノブレイカーに乗るリッツが先行して走り出す。
「俺たちも負けてらんねぇぜ!
フィーネ!発進だ!」
「了解!
アーバイン!
護衛よろしくね!」
「おう!
任せとけ!
しっかり送り届けてやるよ!
コマンドウルフ一個小隊!
しっかりついてこいよ!」
アーバインのライトニングサイクスと青いコマンドウルフATに護衛されてホバーカーゴがアーサー達に続く。