ゾイド After War   作:西川の兄貴

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第21話 蠍対獅子 竜

 

「どうした?リッツ!遅れてるぞ!」

 

「うるさい!

あんたこそ敵を討ち漏らすな!」

 

 

両軍が激突する前に、アーサーとリッツは敵陣に切り込んでいた。

 

アーサーのブレードライガーがアタックブースターを全開にし、正面の敵を爪と牙で蹴散らす。

それに続いてリッツのジェノブレイカーがエスクブレイカーでトドメをさして進む。

 

 

 

「ほう・・・

威勢のいいのが来たと思ったら、この前の奴らか!

陛下!こいつらは私がやります。」

 

 

「わかった。

ハンナ、お前に任せる。

全軍あの2機は、ハンナに任せて、我らはヘリック、ガイロス同盟軍本体を叩く。

デススティンガーの戦いを巻き込まれぬように遅れずついてこい!」

 

 

ネオゼネバスがデススティンガーを残して進軍を再開する。

 

「なんだぁ?

敵さんがわしらに見向きもしなくなったな・・・」

 

「数で押すよりデススティンガー1体で対処するつもりなんだろう・・・

確かに同士討ちの可能性がなくなるが、デススティンガーが負けることは考えちゃいないな。」

 

「好都合だ!

奴を倒して味方の援護に向かうぞ!」

 

 

次の瞬間、2体がいる場所に荷電粒子砲が降り注ぐ。

 

「はっ!

手荒い歓迎だ!」

 

「かわしただと?

生意気な!

今度こそ陛下の障害となる貴様らを消してやるよ!」

 

「おいおい、誰に向かって口きいてんだ?

こっちは、ガイロスのアイスマンとヘリックのクレイジーアーサーだぜ!

消えるのはお前の方だよ!」

 

 

ジェノブレイカーが一気に距離を詰めて荷電粒子砲を放つ。

 

「甘い!」

 

デススティンガーがハサミで荷電粒子砲を打ち払い、衝撃砲を放つ。

 

「甘いのはお前さんだよ。」

 

いつの間にか、死角に回り込んでいたアーサーが背中に飛び乗り、アタックブースターのビーム砲を衝撃砲に叩き込む。

 

 

衝撃砲から爆炎が上がる。

これで敵の火器は1つ減った。

 

 

「貴様らぁぁぁ!

どれだけ私をコケにすれば気がすむんだぁぁぁ!」

 

 

ハンナの怒りが爆発する。

 

背中にいるブレードライガーをハサミで掴んで投げ飛ばす。

 

 

「まったく、あんたはなんでそう無茶をするんだ!」

 

「いいじゃねぇか。

おかげで攻撃は成功したし、相棒も喜んでる。

次も奴の気を引いといてくれ。」

 

「何を馬鹿なことを言ってる。

あんなことしてたら命がいくつあっても足りないぞ!」

 

リッツが抗議の声をあげている間にアーサーは走り出していた。

 

「うおおぉぉぉ!」

 

 

デススティンガーに肉薄したアーサーは、ブレードライガーの機動性を活かして翻弄する。

 

リッツは目を疑った。

 

あの男はどこであんな操縦を身につけたのだ?

常識では考えられない。

まるで、サーカスの曲芸を見ているようだ。

 

ある時は敵の攻撃を踏み台にし、またある時はブースターを別々に吹かして攻撃をかわしている。

しかも、ただかわしているのでない。

僅かな傷ではあるが、スピードをのせた爪と牙の攻撃でデススティンガーの装甲を傷つけている。

 

 

「おのれぇぇぇぇ!」

 

なかなか捉えられない敵にハンナが苛立つ。

 

「今だ!

行くぞ!ブレイカー!」

 

苛立つハンナに生じた隙をついて正面からジェノブレイカーが突っ込む。

デススティンガーの鼻先でホバリングし、ほぼゼロ距離から荷電粒子砲を放つ。

 

 

「舐めるなぁぁぁ!」

 

荷電粒子砲をシールドで防ぎつつデススティンガーの2本のハサミが同時にジェノブレイカーに襲いかかる。

 

「ふっ・・・

俺の狙いはここからさ!」

 

左右から迫るハサミをエスクブレイカーで受け止める。

圧倒的にパワーが違うため、エスクブレイカーのアームが悲鳴をあげる。

 

「今だ!

アーサー!」

 

「やるじゃねえか!若僧!」

 

アーサーのブレードライガーがレーザーブレードでエスクブレイカーにおさつけられたデススティンガーのハサミの片方を切り落とす。

 

 

「どうだ?

俺はそっちのブレードライガーのパイロットと違ってトチ狂った戦い方はしない。

冷静に敵のミスを誘い、そこを確実に突く。

だから、アイスマンと呼ばれてるのさ。

まっ、結局クレイジーアーサーに決められたのは気にくわんがね」

 

リッツが皮肉っぽく笑う。

 

「いい気になるなよ。

虫ケラどもが!」

 

 

「おいおい、その虫ケラにいいようにやられるのは誰だよ?

噂に聞くデススティンガーってのは、こんなもんか?

それとも、パイロットが三流かね?」

 

アーサーが不敵に笑い挑発する。

 

 

 

 

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