「クソっ!
三銃士のおっさん達・・・」
バンは人生で最も辛い戦いに身を投じていた。
ネオゼネバスの特火部隊がデストロイヤー兵団本隊への砲撃を開始してしばらく経つ。
「ええい!
ビーク!
敵の高速戦闘部隊の足を止めろ!
ミサイルの迎撃も忘れるな!」
トーマが指揮を執るデストロイヤー兵団の特化部隊が応戦することにより何とか被害は最小限に済んでいる。
「味方の砲に当たるなよ!
奴らを本体に近づけるな!」
その援護を受け、シュバルツ率いる高速戦闘部隊とネオゼネバスの高速戦闘部隊が交戦に入っている。
バンも本来なら高速戦闘部隊と戦いに参加したかった。
それならば、仲間も守ることができる。
自分の力を存分に発揮することができる。
しかし、今回のバンの任務は、敵の大将ヴォルフを討ち取ること。
ゆえにデストロイヤー兵団の戦いはあくまでも囮だ。
次々と撃破される仲間を身を切る思いで見捨てて、機体を走らせる。
エナジーライガーと戦うなら無駄な消耗を避けるべきだ。
新型アーマー、ライガーゼロイクスの光学迷彩を起動してエナジーライガーを目指す。
最強のライバル、レイヴンの援護はアーバインに任せておけばいい。
レイヴンは自分以外に負けるはずはない。
今は自分が倒すべき相手に集中しよう。
「くそ!
早いとこレイヴンの所に行かなきゃ行けねぇってのに!
退きやがれ!」
アーバインはライトニングサイクスのパルレーザー砲を放つ。
しかし、目の前に立ちはだかった赤い狗は軽々躱し、距離を詰め、体当たりでサイクスを弾き飛ばす。
「クソっ!
サイクスのスピードについてきてやがる!」
「暑くならないで。
アーバイン!
いい男が台無しよ!」
「そのセリフ聞いたことあるぜ・・・
まさか・・・キャロルか!
何で君がまた!」
「言ったはずよ!
あなた達にヒルツ様の考えは分からないと!
それに私は元ゼネバスの民よ!」
「それが君が今の平和を恨む本当の理由か!
だからと言ってこんなやり方!」
「アーバイン・・・
出会い方が違ってたらこんなことにはならなかった。
私は許せないの!
ゼネバスの民というだけで妹が殺された世の中が!
だから、私はゼネバスを再興させ、私達ゼネバスの民が暮らせる世の中を作る!」
「くっ・・・スティーブ!
他は任せるぞ!
どうやら避けては通れない戦いだ!」
「それでこそ私が惚れた男よ!
だからあなたは私の手で!」
アーバインのライトニングサイクスとキャロルの赤いジークドーベルが走り出す。
「この数を俺1人でか・・
無茶を言う。」
「ふん・・・
貴様ごときこいつらで十分だ。
こいつらを倒せたら相手をしてやる。」
スティーブのケーニッヒウルフに向かって無数のガンタイガーが殺到する。