ゾイド After War   作:西川の兄貴

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第9話 続・首都炎上

「うおおりゃあっ!!」

 

敵陣の中心部でバンとレイヴンが暴れまわる。

荷電粒子砲による打撃の混乱に乗じた奇襲だ。

加えて基本的に敵と直接戦うことのない中心部には長距離砲撃型などの足の遅いゾイドしかいない。

もっともゴジュラスやアイアンコングの長距離砲撃型装備などの大型ゾイドが主な為、パワーの差はある。

しかし、レイヴンとバンの連携の前ではさほど問題ではない。

 

あるときは正面のゴジュラスの脚をフューラーのバスタークローが穿つ・・・

そこにライガーがストライクレーザークローでトドメをさす。

またあるときはライガーが機動性でアイアンコングを翻弄し、フューラーがバスタークローのビーム砲で致命傷を与える。

 

幾度となく相まみえてきた2人だからこそ相手の癖や特性を理解し、ほぼ初めての共闘であるにも関わらず完璧な連携を見せる。

さらに、敵は間合いが近すぎて威力の高い火器を使用してこない。

もはや、2人が苦戦する要素すらない状況に思えた。

 

しかし、次の瞬間、状況は一変する。

 

なにもない空間からの砲撃。

ギリギリ交わしたバンとレイヴン。

 

「やべぇぞ!レイヴン!

ヘルキャットだ。

あいつらは姿を消す。

トーマがいなきゃ奴らをとらえらんねぇぜ・・・」

 

「ふん・・・

君はこの程度で弱音を吐くのかい?・・・

どんなにうまく姿を消すことができても、光学迷彩は実体までは消せないんだ・・・」

 

次の瞬間、フューラーのバスタークローが地面を抉る。

凄まじい砂埃が舞い上がる。

それらの粉塵が何もない空間に降り積もる。

まるで砂埃が宙に浮いているようだ。

これでヘルキャットの居場所はわかる。

だが問題なのはペイント弾などと違い、砂埃は粘着作用があるわけではない為、簡単に払い落とすことができるのだ。

バンもレイヴンもそんなことは百も承知だ。

ヘルキャットが動き回る前にライガーの爪と牙が、フューラーのバスタークローが噛み砕き、引き裂き、粉砕する・・・

 

「バン!

恐らくこいつらは隊長機の護衛か中心部に攻め込まれた時の為の伏兵だ!

いずれにしても隊長機が近くにいる!

一気に叩くぞ!」

 

「おお!

・・・ぐぁぁ・・・」

 

突如ライガーの左頬の装甲が弾け飛ぶ。

 

「下がれ!バン!」

 

レイヴンが建物とフューラーの間にライガーがくるように前に出てシールドを展開する。

だが、けしてこの状況もいいとは言えない。

止まっている以上目の前の全てのゾイドの砲撃を受けることになるのだ・・・

 

「バン!

いつでも動けるようにしておけ!

間もなく冷却が終わる・・・

最大パワーの荷電粒子砲で正面の奴らをなぎ払う。

そのまま反撃に出るぞ!」

 

 

「わかった!

だが、どうなってんだ?・・・

ヘルキャットがこんな強力な砲撃をできるわけねえ・・・」

 

 

 

ガンスナイパーだ・・・

ネオゼネバスの隊長は、中心部での小回りが効かない大型ゾイドを補完するために、ニューへリックシティーに攻め込んだ際に建物の中や塔の上等にガンスナイパーを配置し、狙撃体制を取らせたのだ。

 

通常この場合は狙い打たれないように動き回って距離を詰め、一体ずつ撃破するのが定石だが、今回はレイヴンの判断が正しかった。

ガンスナイパーの数も位置も正確にわからない以上はいずれは固め打ちにされる。

そうなった場合、装甲が薄く、シールドによる防御手段を持たないライガーがとてももたないからだ。

 

だが、この状態もライガーを狙撃から守れるだけで正面の全ての敵からの砲撃を受け続けることを意味した。

このままではシールドのエネルギーが切れていずれは蜂の巣だ・・・

 

 

「バン!

動けるか?

間もなく荷電粒子砲が撃てるようになる。

正面の敵を薙ぎ払って突破するぞ!」

 

「大丈夫だ!

いつでもいけるぜ!」

 

フューラーが荷電粒子砲の発射体制に入り、シールドの解除と同時に荷電粒子砲を照射しようとしたまさにその時・・・

コンバットシステムがフリーズし、シールドが消滅する・・・

 

「なっ・・・

どういうことだ・・・

バン!」

 

「こっちもだめだ!

全然いうこと聞かねぇ・・・」

 

 

「ふん・・・ジャミングウェーブを受けても操られることがないとはなかなかのゾイドのようだな・・・」

 

翠のボディに巨大なビレを持つ恐竜型のゾイドが歩み寄ってくる・・・

 

「ふふふっ・・・

2度にも渡りデスザウラーを倒した英雄・・・バン・フライハイトと言えども動けなければ何もできまい・・・」

 

「くっ・・・

汚ねぇぞ!

おめぇが大将だろ!

大将なら大将らしく堂々と勝負しろ!」

 

「ふはははっ・・・

英雄が聞いて呆れる・・・

戦争でわざわざなぜ一対一の勝負をする必要がある?

噂に聞くより甘い男のようだな・・・」

 

「ふん・・・

君達ネオゼネバスこそ思った以上に腰抜けどもらしいね・・・

奪った敵のゾイドを操って戦わせ、挙げ句の果てには動けなくしてから撃つとは・・・

そんな腰抜けに俺がやられると思っているのかい?

俺を舐めるなよ!」

 

レイヴンの叫びと共にフューラーが咆哮する。

 

しかし、動き出す前に敵の弾が直撃する。

頭部の装甲が砕け散った・・・

 

「これは面白い・・・

まさかジャミングウェーブを打ち破りかけるとは・・・

そしてパイロットはもしやレイヴンか・・・

ふはははははっ・・・・

よもや裏切者が英雄の軍門に下っていたとは・・・

そしてまさか、ここでヒルツ様の仇をまとめて取れるとは・・・

復活なされたヒルツ様もさぞかしお喜びだろう・・・」

 

「なっ・・・

ヒルツだと?・・・

一体どういうことだ!」

 

「もはやあなた達が知る意味はない・・・」

 

無情にも動けない2人に無数の砲撃の雨が降り注ぐ・・・

 

 

「ふっふっふっふっ・・・

よもやこれで生きていることもあるまい・・・」

 

砲撃が止んだ後の着弾地点では獅子と竜が折り重なって倒れている・・・

装甲はひしゃげ、機体各所から火花が散っている・・・

コアが停止してはいないが、もはや動く力は残されていないだろう・・・

 

 

「レイヴン・・・

生きてるか?・・・」

 

「君は俺を見くびっているのかい?

この位で死ぬわけないだろ・・・

もっとも奴のジャミングウェーブとやらと砲撃のせいで動けそうにはないけどね・・・」

 

幸いにしてコックピットが潰れてはいなかったが、砲撃の衝撃で2人とも負傷はしているようだ・・・

 

「こっちも動けそうにねぇ・・・

だが、ジャミングウェーブならなんとか出来るかもしれねぇぜ・・・」

 

「どういうことだ?」

 

「初めてこいつに乗った時に感じなかったか?

かすかだが、ゾイドの意思っつーか本能ってかそんなのが伝わってくる・・・」

 

「あぁ・・・

だが、それのなにが関係ある?」

 

「こいつを受け取った時にDじいさんが素体の状態が一番野生体に近いって言ってただろ・・・」

 

「なるほど・・・

つまりこの状況で装甲と武装を捨てるわけか?・・・

まったく・・・

君らしい突拍子もない考えだな・・・

だが、このままじゃどのみち助からない・・・

仕方ない。

君の作戦に乗るよ。」

 

 

 

「念のためコックピットを潰してから機体を持ち帰るとするか・・・

ジャミングウェーブが十分に効かぬとは解析の余地がある・・・」

 

翠の機体・・・ダークスパイナーが歩み寄ってくる・・・

 

突如として2体の装甲が弾け飛び、黒いフレームが剥き出しの竜と獅子が咆哮し、立ち上がる。

 

「なに!?

どういうことだ?・・・」

 

ダークスパイナーのパイロットが驚愕の声を上げるのと2人が動き出すのはほぼ同時だった。

 

「へっ!

やっぱり思った通りだぜ!」

 

「たまたまうまく行っただけだ!

図に乗る暇はない!

行くぞ!バン!」

 

素体になったことによりゾイドの意思がパイロットに伝わり、パイロットとゾイドの精神がリンクする。

 

「「おおおおお!!」」

 

2人の雄叫びと2体の咆哮が同時に上がる。

周りのゾイドが萎縮する・・・

突如フューラー=レイヴンが荷電粒子砲を放つ・・・

凄まじい威力だ・・・

装甲がないことによってリミッターが消え失せたのだ。

荷電粒子砲の奔流に飲まれ、数十のゾイドが蒸発する・・・

 

「なんということだ・・・

こやつらは危険だ・・・

こやつらは私自ら、このダークスパイナーで葬ってやろう・・・」

 

ダークスパイナーの砲塔が2人=2体に向けられる・・・

 

しかし、砲が放たれた瞬間に視界から2人=2体が消える。

次の瞬間、ダークスパイナーの頭部の装甲とジャミングブレードが弾け飛ぶ・・・

 

「速い・・・

まさかこの私が捉えきれぬとは・・・」

 

「おめぇが遅ぇだけだよ!

俺達が自分で戦えねぇ奴にやられるわけねぇだろ!」

 

視界の隅にへリックのマークが入ったホエールキングが飛び立つのが見えた。

脱出までの時間稼ぎは完遂したようだ・・・

 

「レイヴン!

こいつは俺1人で充分だ!」

 

「わかった!

俺は道を開く!

それまでに倒しておけ!」

 

「おめぇこそさっさと道作っとけよ!」

 

「おのれ・・・

この私を倒すのに1人で充分だと?

私はネオゼネバス帝国軍大佐であるぞ!」

 

「そんなこと知らねぇよ!

男なら正々堂々勝負しやがれ!」

 

ライガー=バンが咆哮し、走り出す。

 

すれ違うたびに砲塔が、装甲がダークスパイナーからライガーの爪と牙で削り取られる・・・

 

もはや反応するどころか目で追うことすら難しいだろう・・・

 

装甲も武装もなくなり各部から火花が散っているダークスパイナーの正面にバン=ライガーが停止する・・・

 

ライガーの爪が発光し、関節から熱が漏れる・・・

 

「とどめだ!

ストライクレーザークロー!」

 

高々と飛び上がり、頭上から爪を叩きつける・・・

レーザーを纏った爪が急所に命中する・・・

着地した瞬間ダークスパイナーが爆発炎上する・・・

 

「レイヴン!」

 

「とっくに道は開けている!

行くぞ!」

 

2人は隊列が乱れた部隊の真ん中を走り抜け、離脱して行く・・・・・

 

 

 

 

レイヴンが離脱する時よりしばし時を遡る・・・

 

「ぐぁぁぁぁ・・・」

 

紅い謎の恐竜型ゾイドの尾の一撃によりワイツウルフが飛ばされる・・・

 

「おのれぇぇぇ!!!」

 

トーマが砲撃モードに切り替えたディスペロウの全砲門を解放する。

 

全弾命中した・・・

 

しかし、爆煙の中から無傷の機体が悠々と歩み出てくる・・・

 

バカな・・・これだけの砲撃で無傷のゾイドなどあるはずもない・・・

 

半ばパニックになりかける頭を精神力で押さえつけ、ビークに敵の装甲の解析を行わせつつ、全砲門を開く・・・

 

肉薄してくる紅い竜・・・

それに正面から砲撃を加えているのだ・・・

今度こそ無事で済む訳がない・・・

しかし、紅い竜の勢いは止まらない・・・

 

ビークの解析が終了すると同時にディスペロウの首筋を紅い竜の牙が捉える・・・

この状態では敵の装甲の秘密がわかったところでなんの意味もない・・・

 

「ふん・・・

このデスレイザーの多角面装甲の前では如何なる砲撃も無意味だ。

残念だったな。」

 

首の神経回路が噛み砕かれると同時に吹き飛ばされる・・・

 

だめだ・・・

コンバットシステムどころか全てのシステムもフリーズしている・・・

立ち上がれそうもない・・・

 

「だったら、これならどうだ?!」

 

不意にデスレイザーの側面にブースターを全開にしたワイツウルフが突っ込み、爪を突き立てる・・・

衝撃でよろけながらもすぐに体勢を立て直すデスレイザー・・・

しかし、脇腹にわずかにスパークが生じている。

ダメージがなかったわけではないようだ・・・

 

「ほう・・・

まだ動けたのか・・・

そのままおとなしくしておけば良かったものを・・・

思ったよりも愉しませてくれそうな仔犬じゃないか・・・」

 

デスレイザーにのる褐色の肌に金髪の髪を持つ女性パイロットがニヤリとする・・・

 

「へっ・・・

俺の相棒はおとなしく寝てるなんてできる性格じゃねぇんでな!」

 

「面白い!

だが、貴様は陛下から頂いたこの機体を傷つけた!

身を持ってその罪を思い知らせてやる!」

 

突然デスレイザーのパイロットの表情が悪鬼のごとく豹変する・・・

 

「はっ!

やれるもんならやってみやがれ!」

 

ワイツウルフが走り出す・・・

 

 

スピードと機動力で翻弄しながら一撃離脱の戦法をとるアーバイン・・・

 

対してワイツウルフが仕掛ける瞬間を見計らってカウンターを狙うネオゼネバスのパイロット・・・

 

 

一進一退の攻防を繰り広げる両者・・・

いや、実際にはそう見えるだけで、ワイツウルフが圧倒的に不利な状況だ・・・

 

一撃離脱は高速戦闘を得意とするワイツウルフがとる戦術の中でベストなものだ。

しかし、高速で助走をつけたワイツウルフの爪であっても、ビームや砲弾の弾道すら逸らす多角面装甲の前では、わずかに逸れて充分なダメージが望めない・・・

かといって、正面から格闘戦を挑めばパワーで勝るデスレイザーに勝てる訳もない・・・

 

さらに厄介なことに敵のパイロットがもはや人間の反応速度を超えた速さでカウンターを合わせてくる。

 

アーバインもそのことは気づいているが、トーマが動けない以上は退くことができない・・・

いや、共和国のホエールキングが飛び立つまでは時間を稼がなければならない・・・

 

「くそったれ!

なんて硬え装甲だ・・・

このままじゃやべえぞ・・・」

 

 

実際さっきの戦闘での疲労と弾切れとが重なってる状態の機体では埒が明かない・・・

なんとかしてこの状況を切り抜けられなければ今はバンとレイヴンに集中しているゼネバス軍に包囲される・・・

 

 

打開策が見つからぬまま攻撃を続けていると突如としてデスレイザーがカウンターを合わせてこなくなった・・・

 

機体に不具合が発生したのか、はたまた何かを狙っているのか・・・

いずれにしてもこの瞬間にかけなければ切り抜けるチャンスはない・・・

 

 

「いっけぇー!」

 

雄叫びあげながら頭上からデスレイザーの首筋目掛けて突っ込む・・・

 

黒の狼の爪が紅い竜の首すじに届こうしたとき、突如紅い竜のブレード状の装備が発光する・・・

 

 

 

今の隙はプラズマブレードのチャージだったのだ・・・

 

気づいた時にはもはや反応できる距離ではなく、視界いっぱいに激しい光と同時に衝撃が走る・・・

コックピットも含めて激しいスパークが走り、アーバインの意識が途絶えた・・・

 

 

 

 

「ふん・・・

さすがに出力を抑えたとは言え、プラズマブレードの前ではひとたまりもないか・・・」

 

 

ワイツウルフが地に伏しているのを確認し立ち去ろうと背を向ける・・・

 

オオカミ型ゾイド特有の重苦しい咆哮・・・

デスレイザーが一瞬萎縮し、振り返る・・・

 

そんな馬鹿な・・・

敵の姿はまさに満身創痍・・・

装甲がひしゃげ、所々スパークが走り、フレームが露出している箇所もある・・・

そんな状態で一瞬とはいえ、デスレイザーを萎縮させるほどの殺気を放てるはずがない・・・

だが、デスレイザーの戦闘機械獣としての本能が身構えさせる・・・

 

愛機の咆哮でアーバインが目覚める・・・

 

「・・・どうやら殺し損なったらしいな!

今度はこっちの番だぜ!」

 

「死に損ないに何ができる!

今度こそ叩き潰してやる!」

 

「やってみな!」

 

ワイツウルフとデスレイザーが同時に動く!

 

肉薄するデスレイザーのプラズマブレードを紙一重でかわし、尾に食らいつき投げ飛ばし、地面に叩きつける・・・

 

 

「なんだ・・・

さっきまでと動きが・・・」

 

「さっきの攻撃でワイツウルフの本調子が出たみてぇだぜ!」

 

 

デスレイザーのプラズマブレードの一撃がワイツウルフの様々な回路に甚大なダメージを及ぼした・・・

しかし、ゾイドコアを2つに分割したことによって出力を抑えていたリミッターを、攻撃によるダメージで目覚めた本来の戦闘本能が破壊したのだ・・・

また、コマンドウルフのフレームを採用したことによりアーバインとの精神リンクがなされたのだ・・・

 

 

ただその戦闘力はもはやパイロットへの負担を考慮しないものだった・・・

 

 

デスレイザーがプラズマブレードで突撃してくる・・・

 

しかし、ワイツウルフの方が速い・・・

 

ブースターを全開にして懐に飛び込み喉元に食らいつく・・・

そのまま牙が食い込んだ装甲の穴から電撃を叩き込む・・・

さらに、投げ飛ばして地面にたたきつけ肉薄する・・・

 

体勢立て直して迎え撃つデスレイザー・・・

だが、爪も牙もプラズマブレードさえもワイツウルフには届かない・・・

紙一重でかわされて次の瞬間衝撃が襲ってくる・・・

 

「くそっ・・・

どういうことだ・・・

強化人間であるあたしが反応できないだと?・・・」

 

「へっ・・・

さっきまでの勢いはどうした?」

 

「ナメるなぁぁ!

陛下から頂いたこの身体とこの機体が貴様ごときに負けるわけがない!」

 

「強がりも大概にしな・・・

きっちりとどめさしてやるからよ!」

 

ゆっくりと歩み寄るワイツに突如飛来物が襲ってくる・・・

 

飛来物は弧を描き元の位置に戻ってゆく。

飛来物が襲ってきた位置から赤い小型ゾイドが・・・

 

「何もわかっちゃいないな・・・

あたしをナメるなぁ!」

 

突如小型ゾイドが分裂しデスレイザーに合体する・・・

真紅のドラゴン型ゾイドが・・・

 

「なんだと?

ゾイドが合体するなんて話聞いたことねぇぞ・・・」

 

「これがデスレイザーの本来の姿・・・

デカルトドラゴンだ・・・」

 

ゼネバスのパイロットが不敵に笑い、デカルトドラゴンの口腔部から禍々しい光が収束する・・・

 

「こんのぉぉぉ!!!

くたばりぞこないがぁ!!!」

 

普段のアーバインならば冷静に状況を判断して撤退し、勝機を待つ・・・

しかし、彼が退けば、トーマと共和国は終わりだ・・・

彼のゾイド乗りとしての信念と相棒がそんなことはさせない・・・

 

リミッターが外れて無茶な動きをした機体を鞭打ち走り出す・・・

少しでもこいつの砲撃を共和国の撤退部隊とトーマから遠ざけねばならない・・・

 

その時、ゼネバスの中心で爆煙が上がると同時に同じ位置から荷電粒子の光が光った。

バンとレイヴンだ・・・

 

突然の出来事でデカルトドラゴンに一瞬隙ができる・・

やるなら今だ・・・

 

しかし、攻撃に転じようとした彼の目の前に爆弾が落下する・・・

続いて激しい煙幕・・・

 

 

 

 

 

もうもうと立ち込める煙幕の中、2体のストームソーダが飛来し、ワイツウルフとディスペロウをピックアップし、飛び立つ・・・

 

「バカ野郎。

くるならもっと早く来やがれ。」

 

「遅れてすまんな。

目的は達した。

共和国は脱出完了した。」

 

「逃がすかぁ!」

 

デカルトドラゴンが追いすがるが、さすがにストームソーダの速さには叶わない・・・

 

しかし、撃ち落とすべく口腔部からプラズマ砲を放つ・・・

 

「退け!

少尉!

我々の目的は達した。

二ューへリックシティは我らの物だ・・・」

 

「ちっ・・・

黒いオオカミ型のパイロット!

覚えておくぞ!

ゼネバス帝国軍特務隊少尉ハンナ・ハンナだ」

 

「アーバインだ・・・

よく覚えとけ・・・

もう、会いたかねぇけどな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?
ハンナはプロイツェン失脚後はネオゼネバスにいるだろうと解釈しました。
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