アンチリリカルな日々   作:平乃

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 書いてたぶんをちょこっと追記するだけのつもりが、なんか展開が迷走して五里霧中に四面楚歌。そんな感じで難産なお話と成りました。
 とりあえず先に注意を。
 最後の良心(ツッコミ)で定評のあるアリサ=サンが壊れました。
 アリサ好きの皆さんは平にご容赦を。


第5話

 私は焦っていた。

 原因は一つ。この前、ジュエルシードの捜索中に出会った女の子だ。

 

 聞かされた情報では、ここはまだ魔法の技術がない世界のはず。なのに、あの子は不慣れではあったけれど、デバイスを持ち、魔法を扱っていた。

 勿論、知られていないだけで、この世界に魔導師がいる可能性はあった。それなら、突如現れたジュエルシードに困惑しながらも対処しているのかもしれない。あの子達に会うまでは、そんな希望も抱いていた。

 でも、それも打ち砕かれた。彼女たちはジュエルシードを知った上で、回収しようとしていた。つまりジュエルシードを探しに来た、外の魔導師だということだ。

 あの子達は私と別の目的でジュエルシードを集めている。話し合いで解決することはできない。

 盗品。前にある少年に言われた一言は、確かに的を射ているんだろう。

 母さんは私に詳しい事情は話してくれないけど、それが誰かに協力を求められるような行いじゃないのは薄々感じていた。

 私に迷っている時間はない、私の中の声がそう告げる。その言葉は正しい、と思う。その正しさに私の心はどんどん頑なになっていく。

 

 それでも私は、どんな障害も乗り越えて母さんの望みを叶えると決めた。なのに、

 

「うぅ、どうしよう」

 

 今、そんな私は泣きそうになりながら、一歩も動き出せずにいた。

 視線の先にあるのは交番と呼ばれる場所で、リニスに教えてもらった知識によれば、悪者を見つけると、怖い仮面を付けて顔面を壊そうと追いかけ回したり、触覚と羽を生やしてスイーツまみれになりながら追いかけ回す(しかも飛ぶ)ような怪人が所属する組織の支部の一つらしい。

 聞いた日からしばらくの間、怖すぎて夜はリニスのベッドに潜り込んで眠った記憶が蘇った。多分、今日の夜も一人で眠れないかもしれない。

 

 交番近くの電柱の陰から、もう一度交番の中を覗き込んでみる。そこには一人の女の人と、机の上で輝くジュエルシードがあった。

 視界の角度が悪くて、机の上に乗せられた足しか見えないけど、その行儀の悪さが私の中の怖い人のイメージを増幅させていた。

 

「だ、駄目、怖がってちゃ。やり通すって決めたんだから」

 

 せっかくお隣に住む男の子から教えてもらった情報だ。それに、いざとなれば魔法を使って全力で逃げればいい、だからだいじょうぶ――、

 

「おい、そこの金髪」

 

「ひゃいっ!?」

 

 私の考えが甘かった。一歩ずつ入口に近づいていた足は、不機嫌そうな声をかけられた瞬間に硬直した。

 体が動かず、鼓動の音だけが大きく響く。

 そのまま、片手で手招きされるままに、震える足が交番の中に入っていく。俯いた顔が上げられない。私の足なのに勝手に動く機械みたいだ。

 

「で、何か用?」

 

「あ――」

 

 恐る恐る顔を上げた私は、今度は恐怖とは別の意味で固まった。

 

「綺麗……」

 

 思わず口に出した私はそのままぼうっと目の前の人を見つめていた。

 艶のある黒い髪は光を吸い込む夜空のような不思議な輝きを帯びて、その合間からのぞく青みがかった目は意志の強さを表すかのように、真っ直ぐ私を射抜いている。

 細身で引き締まった体に女性らしいふくよかさを備えた姿はリニスに見せてもらったフィギュアをそのまま等身大にしたみたいだ。

 組まれた足は机の上から降ろされて、代わりに机に置かれた手には一冊の本がはさまっている。きっと、私を呼ぶ前まではその本を読んでいたのだろう。その光景を想像して私の中の恐怖は、憧憬へと移っていた。それでもただ一点のみ、まだ恐怖を助長する物があったけど。

 

「何?」

 

「えっ!? あ、あの、ごめんなさいっ!」

 

 急に我に返った私は、口走った言葉を思い出して頭が真っ白になった。

 恥ずかしさで顔が熱い。口が思う通りに動かない。

 もう自分がなぜここに来たのかも忘れてしまうほど、私は混乱していた。

 だからだろう、余計な一言が口をついて出てしまったのは。

 

「あの、そのっ、ごめんなさい! でも、た、タバコは良くないと思いますっ!」

 

「は?」

 

 私が目の前の女の人を見て思った最大のマイナスイメージである口にくわえられた物、それに対する抗議をなぜか口走っていた。私の中の冷静な自分が、お前は何をしに来たんだ、と言っていたけれど、当の私は目を回してオーバーヒート寸前なくらい混乱していた。

 

 みるみる内に不機嫌になっていく女の人に泣きそうになっていた私は、

 

「んぐ、んんっ!?」

 

 突如として口に差し込まれた物に息まで止めて硬直した。

 それは彼女が口にくわえていたタバコらしき物だった。体に悪い煙を出す物と聞いていた私は必死に息を止めて吸い込まないように耐えていたが、そのうち息苦しくなって息継ぎと同時に、はずみでその先端を舐めてしまった。

 

「――っ!? な、なにっ、これっ!?」

 

 口の中に広がったのは強烈なミントの香り。鼻から抜けて、息をする度にスースーと鼻腔を刺激する感覚に涙を浮かべて悶絶する。

 そんな私に女の人は紙でできたケースらしき物を差し出すと、その一部を指した。

 

「読める?」

 

 そこには駄菓子の三文字。要するにタバコを模したお菓子ということだ。

 涙ながらに頷く私の口からスティック菓子を抜き取って再度くわえた女の人は、呆れたように息を吐いた。

 

「うぅっ……ごめんなさい」

 

 残るヒリヒリした感覚に唸る私だったが、そのおかげか少しは落ち着いてきたように思えた。

 

「で?」

 

 私から目を離して、再び本を開いた彼女の言葉は、用件を早く言うよう急かしているように感じる。そうだ、私の用件はまだ済むどころか話してすらいない。

 

「あの、実は――」

 

 そしてその後は私がジュエルシードを探している事、知り合いが交番に届けたと聞いた事を話した。

 話の間、本から目を離さなかった女の人は話を聞き終えるなり、「そう」とだけ口にすると机の上にあったジュエルシードを私に渡した。

 

 終わってみれば、あっけないほどにあっさりとしていて、嘘がばれて追いかけ回されるかもしれないと思っていた私からすれば、大いに肩透かしをくらった気分だ。

 

「あっ」

 

 そうして緊張感が解けたからだろうか、お腹が大きな音を立てて鳴る。そういえば、探索に集中してて昨日の朝から何も食べていない。

 今日何度目かわからない失敗に、熱くなった顔を俯かせる私の耳に昼ご飯へ行く事を伝える声とそれに答える声が聞こえた。どうやら、交番の奥に他の人もいたらしい。

 

「んにゅっ!?」

 

 突然、私の頬をつつく指に顔を上げる。そしてその拍子に出た変な声で顔は更に熱くなった。

 

「お腹空いてんの?」

 

 続く問いに思わず否定しようと口を開いたけど、有無を言わせない無言の圧力に頷く。

 

「で、でも大丈夫です! そこまでお腹空いてないし、慣れてますからっ!」

 

 そう言い訳する間もぐーぐーお腹が鳴っていたけれど、せっかく穏便にジュエルシードを手に入れられたんだ、少しでも早く別れないと嘘がばれてしまうかもしれない。

 いくら憧憬の念を抱くほど綺麗でも、私の中ではまだ目の前の女の人は顔面破壊魔のスイーツお化けの一員であることは変わらない。

 

「じゃ、いってくる」

 

「えっ、あのっ、ちょっと待って」

 

 交番の奥に声をかけた彼女は私を小脇に抱えると、そのまま歩き始めた。私の言い訳はお腹の猛抗議によってなかったことにされたみたいだ。

 

「話もあるし」

 

 ひっ、と思わず声が引きつる。いよいよ私の嫌な予感が現実に近づいていく気がした。

 

「誰か、助けっ、――お巡りさんっ!」

 

「隣にいるんだけど」

 

 そういえばそうだった。

 助けを呼ぶときの決まり文句が通用しないと悟った私は、そのままレストランへ連れ込まれるまで、借りてきた猫のように大人しく震えていた。

 

 

 交番で会ったお姉さんに連れられた私は、そのままレストランで昼食をご馳走になり、今はお姉さんの目的地である喫茶店を目指していた。

 

 幸い話というのはご飯をしっかり食べるよう注意されただけで、私の嘘は追及されることなく、一緒にいて話をしているうちに私の中の怖いイメージもほとんど払拭されていた。

 とはいえ、話をしていたのはほとんど私で、お姉さんはそれを聞いていただけだったけど。初めは怖かった、というか今も少し怖いけど、なぜか話していると安心できるような雰囲気があった。

 

 ただ一つ、問題があるとすれば、

 

「あの……」

 

「ん?」

 

「なんで私、抱えられたままなんですか……?」

 

 交番で捕まってからここまで、ずっと小脇に抱えられた荷物と化していることくらい。

 商店街を抜ける間中、奇異の目で見られつづけた私の顔はきっとリンゴより真っ赤になっているんじゃないかと思う。もがこうにもお姉さんに残る多少の恐怖がそれを許してくれない。

 

「逃げるだろ」

 

「に、逃げませんからっ」

 

 最早叫ぶ気力もなく、涙目で懇願する。確かにジュエルシードの探索の為、ゆっくりしている時間はないけど、それでも目の前のお姉さんから無事に逃げられるとは思っていない。

 

「分かったよ」

 

 再三の懇願に折れ、私を降ろしたお姉さんが先を歩き出す。

 私もその後について歩く。逃げる気はすでになくなっていた。

 

 私たちは閑静な住宅街に入り、無言のまま歩く。

 しばらくの間、私とお姉さんの足音だけが響いていた。

 

「あの」

 

 思わず口をついて出た言葉にお姉さんが振り返る。

 何を話そうとか考えていたわけじゃなく、ただ何となく呼び止めてしまっただけ。そんな私は少しの沈黙の後に、なんでもないと続けることしかできなかった。

 

 なぜ声をかけてしまったのだろう、何となく沈んだ気分になりながら、私はお姉さんに抱えられていた時の感覚を思い返していた。少し懐かしくて、恋しいような。

 

「おい」

 

「えっ?」

 

「ん」

 

 いつの間にか歩みが遅くなっていたのだろう、立ち止まって待っていたらしいお姉さんが、ぶっきらぼうに手を差し出していた。

 逆光の中、長い黒髪は風で私を包む翼のように広がり、無遠慮に伸びる手が私を迎え入れるような暖かさを伝える。

 

「あ……」

 

 私にはその姿がとても懐かしくて焦がれていたものに見えて。

 

 ――もし自分に姉がいたのなら、それは今目の前にいる人のようだったのかもしれない。

 そんな不思議な感覚を覚えていた。

 

 私はその手に、顔を少し綻ばせながら、自分の手を伸ばして、

 

「お姉様?」

 

「げ」

 

 突如として割り込んだ新たな声に手を止めて硬直した。

 

 声の主は私たちの数メートル先に立つ一人の女の子。年は私と同じくらいだろうか。

 私同様、この土地では珍しい金の長い髪をなびかせ、快活そうな笑みを浮かべている。整った顔立ちと明るい表情は同じ女の子の私から見ても可愛く、滲み出ている嬉しさで更に輝きを増しているように見えた。

 

「ちょうど良かった。今から会いにいくつもりだったのよ」

 

「そうか。私はもう仕事に戻るから」

 

「ええ、一緒に行きましょ」

 

「……わざとか? わざとだな?」

 

 心底嫌そうな顔をしたお姉さんに対して、件の女の子は笑みを浮かべたまま歩み寄る。

 そして私に一つ会釈をして、お姉さんの腕を取ろうと飛びつくと、お姉さんがそれを紙一重で躱した。

 その後も徐々にスピードを上げて飛び掛かる女の子をお姉さんがすべて避ける、という奇妙な光景が繰り広げられていく。

 

「邪魔だ、帰れ」

 

「あら、市民の悩み事を聞くのも警察官の役目でしょ?」

 

「お前の悩みは私に抱きついて甘えながらじゃないと話せないのか?」

 

 あっ、女の子が凄い勢いで目を逸らした。しかも目を逸らしたまま、さっきまで同様の攻防を演じている。

 

「今日は良い紅茶を用意したの、御茶請けにプティングとビスケットもあるわよ」

 

「よし、わかった。お前、居座る気満々だな」

 

 ひらひらと躱していたお姉さんの目が私に向いた。

 そして、そのまま流れるように私の前に来ると思い出したように話し始めた。

 

「ああ、そういえば私、今昼休憩中だった。あと、これからコイツと野暮用が「デート、ですってッ……!?」……おい」

 

 鬼気迫る声色で言葉を遮った女の子は、劇画調の顔をワナワナと震わせながら私を一瞥して、チッと舌打ちした。

 

「同じ金髪少女か、強敵ね」

 

「私を金髪フェチみたいに言うな」

 

 ……少し金髪好きなら良かったのに、と思ってしまった。

 

「じゃ、そういうわけだから」

 

「ちょっと待って、少し落ち着かせて」

 

 ブツブツと小声で呟く女の子に、お姉さんは面倒そうな顔を隠しもせず溜息をついた。

 そして、そのままトコトコと歩み寄る女の子が当然のようにお姉さんの胸に飛び込み、当然のようにお姉さんが躱し、女の子は道路に顔面ダイブした。

 

「落ち着かせてって言ったじゃない!?」

 

「私に抱きつかなきゃ落ち着けないのかお前は」

 

 鼻の頭を赤くした女の子がうがーっとけたたましく吠えていたが、お姉さんは気にせず「じゃあ」と私の首根っこを掴むと歩き出し始めた。

 

「……ふう、分かったわよ。今ので冷静になったわ」

 

 一つ息を吐いた女の子は言葉通り、さっきまでの慌てぶりから理知的な表情へ切り替わった。

 

「って、ちょっとは止まりなさいよっ!?」

 

 完全に無視して先を行くお姉さんに激昂してすぐに崩れ去ったけど。

 

 その後も、振り向くことなく歩いていくお姉さんに、後ろの女の子からクッフフッ、と不気味な笑い声が聞こえ始めた。ちょっと、いやかなり怖い。

 そして、一つパチンと指を鳴らすと、女の子の周りに黒いスーツにサングラスをかけた人影が現れる。

 

「鮫島っ! 全力を以てお姉様を確保!」

 

 女の子が声を上げた瞬間、黒い人影が影のように広がり、こちらに迫ってくる。

 その影から伸びる数多の手がお姉さんに引っ張られた私の真下をかすめる。更に伸びる手にもお姉さんは体を捻って全て躱していく。

 

「警官を確保って、お前国家権力って知ってるか?」

 

 言いながら私を脇に抱え直したお姉さんが駆け出す。

 

「確かに国家権力は正義かもしれないわ。でも、本質的に正義とは力。そしてこの資本主義国家における力は財力に他ならない。そう、マネーイズパワーシステムよ!」

 

「誰だ、あいつに狂った帝王学教えた奴」

 

 そして蚊帳の外の私は、多数の追っ手を撒きながら走るお姉さんの腕の中で、

 

「……アルフ、ちゃんとご飯食べてるかなぁ」

 

 再び抱えられている状況を心地良く感じ始めている自分に戸惑いながら、ゆるやかに現実逃避を始めていた。

 

 

 時刻は正午から長針が二度短針を追い越した頃。つまり二時。

 僕こと四之宮賛歌は高町家の道場に突っ伏して三度目の臨死体験を迎えようとしていた。

 みっちりとしごかれた上、疲れを残さないようにとマッサージと言う名の関節技を嫌と言うほど叩き込まれ、指一本動かせない。

 恭也さんは汗を流しに戻っていってしまったし。

 僕も一緒にと誘われたが、なぜに野郎なんぞと一緒にシャワーを浴びなくてはならないのか、と言ったところ、とても爽やかな笑顔で明日の鍛錬を取り付けられてしまった。理不尽だ。

 

「あー、どうしよっかなー。あの頑固娘め」

 

 疲れで投げやりに言い放つ。

 頑固娘というのは勿論、今頃桃子さんの手伝いを終えているであろうなのはさんだ。可愛い顔して巌のように曲がらない、折れない芯を持っている。しかも、そこを好いているんだから、本当に儘ならない。

 

「ん?」

 

 唯一自由な口で唸りを上げていた僕の耳に、床を通して足音が聞こえた。

 そのまま足音は徐々に近づき、止むと同時にガラッと道場の戸が開けられる。

 よく見知った来訪者と目があった。しかし、その人物は僕の視線にも全く反応を見せず、疲れているのだろう。不機嫌そうな顔のまま僕に歩み寄り、片手で抱え上げると座り込んで後ろから抱きかかえるよう姿勢になる。

 というか、いつもなら何でもない抱き締める力が、

 

「い゛っ――、ちょっ! 今、体の節々が痛いんで、もっと丁重に――!」

 

「うっさい」

 

 体に走る激痛を訴えるも、一言で封殺。これが日常とか泣けてきた、主に体の痛みで。しかもいつもより力が強めな気がする。相当お疲れらしい。

 

「アリサにでも会ったの、……って、もう寝てますよ、この人」

 

 僕をクッション代わりにした数秒後に穏やかな寝息を立てる姿はまるで子供のようだ。子供と言うには体が大きすぎるし、何より身を包む青い制服がそれを否定しているけれど。

 そして毎度のように、僕の携帯電話に着信音が響く。画面に表示されている名前は義姉の同僚のものだ。

 

「はい、……お察しの通りです。いつもすみません」

 

 電話口の明るい声に申し訳なさそうに返す。

 このやりとりにも慣れたからか、相手は微塵も気にした風ではないが、既に本人じゃなくて僕の方に連絡が来る状況は僕としては好ましくない。

 なので、成り行きという流れに逆らおうキャンペーンを実施中というわけだ。但し参加者は僕一人。考えてみれば、同僚の人も最初から全く気にするような規律正しい人じゃなかった。ここの警官大丈夫か。

 

 電話を終え一息ついた僕は、後ろにもたれかかり未涼さんの肩に頭を置く。更に抱き締める力が強くなった。これ起きるまで動けないな。

 

「……そろそろ、どうするか決めないとなー」

 

 これまでの見て見ぬふりもそろそろ限界だ。どうするか明確に決まってはいないけど、自分が何の為に動くかは、初めから決まってる。

 

 義姉の安らかな寝息を聞きながら、自身の決意を新たにする。

 

 ――その決意が遅すぎたことを思い知らされる日が近づいていることも知らずに。




 お話を書き始めて知ったのですが、なんかストーリー進めようとするとコメディから遠ざかる不思議。なんだこの中途半端なシリアス。

 義姉とかどうしてこうなったレベル。
 巻き添えを食らったアリサと鮫島さんゴメンナサイ。
 アリサは中学生までは崩壊しない予定だったはずなのに……。
 原作の鮫島さんは主人を尊び、家の誇りを守る、徹頭徹尾の紳士です。
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