東方王戦録   作:ヤマタケる

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エンペラースパイダーに苦しんだものの、闘王アイアルト・モルトの助言により、エンペラースパイダーを追い詰めたミク達だったが、そこへ謎の男、村山小太郎が現れた。


副臣

彼を見て萃香があることに気がついた。それは彼の持つ大鎌に帝王軍を意味する五つ星が描かれていた。それにより、彼が帝王軍だと認識した。萃香がミクに話そうとした瞬間、先に早苗が口を開いた。

 

「ミクさん。あの方はまさか・・・・」

 

「えぇそうよ。彼は村山小太郎。帝王軍の副臣よ。」

 

「つまり、あの梟の次に強いってこと?」

 

「そういうことになります。奴は十分注意したほうがいいですよ。」

 

八人がそれぞれ戦闘体勢に入った。それを見て村山が口を開いた。

 

「良いのですか?私のような存在を相手するのではなく、我が主、メルト・グランチ様の計画を止めなくて良いのですか?」

 

「メルト・グランチの計画?」

 

「はい、この幻想郷を支配するためにあの方は計画を立てたのです。私はあなた方のように計画を邪魔する人々を殺していく。ただそれだけのことをするだけです。」

 

そう言った瞬間、神奈子の拳が彼の腹部に命中した。村山は吐血した。鉄の隙間からは血が垂れ落ちている。そして彼が着けている鎧にビビが入っていた。そして彼は言った。

 

「何の真似でしょうか?」

 

「決まってるだろう?お前を倒すんだよ。」

 

「いくら何でも不意討ちはあまりにも卑怯だとは思いませんか?」

 

「不意討ちは使えるからいいんだよ。お前を倒すためにな。」

 

「そうですか・・・。では、お言葉にあまえて、」

 

そう言った瞬間、村山は神奈子の腹部に大鎌の先端にある大きなトゲを刺した。神奈子は吐血し、それを抜こうとするが歯が立たなかった。

 

「神奈子さん!」

 

「加奈子様!」

 

彼女を助けようと麻里と早苗が向かう。だが、そこへ村山が立ちはだかる。彼は神奈子からトゲを無理矢理抜いた。そのまま神奈子は地面に倒れた。早苗が神奈子の方へ向かう。だがその瞬間、村山の大鎌のトゲが早苗の腹部に刺さった。それを見て麻里は村山に斬りかかる。だが、彼はそれを防ぎ、麻里の肩を斬りつけた。麻里は肩を抑えながら後ずさった。そして彼は早苗からトゲを抜いた。そのまま早苗は何も言わず加奈子と同じように倒れた。そして彼は五人を見て言った。

 

「相手になりませんよ。もっと真剣にやっていただけないでしょうか?」

 

「うるさいわよ。あなたなんかに言われたくないのよ!」

 

そう言うとミクは発泡しながら村山に斬りかかろうとする。彼も銃弾を防ぎながらミクの様子を見る。そしてミクは村山に斬りかかった。彼の肩から鮮血が飛び散った。それと同時にミクがあることに気がつく。・・・ない。自分の大切な何かがない。そう思い、ミクは後ろを振り返った。

 

「あなたが探しているのはこれですか?」

 

村山の声がした。彼の足下には銃をしっかり握りしめている左腕があった。それが自分の腕だと認識した。

 

「あ、ああああああああああ!」

 

その瞬間、ミクの左腕に激痛が走り、彼女は叫び声をあげた。鎌にはミクの血が付着している。左腕を切り落とされた。そうミクは自覚した。それを見て五人は鳥肌がたった。そして小悪魔と美鈴が言った。

 

「人の腕を切り落とすなんて!」

 

「あなたは人として最悪な行為をしたんですよ!」

 

「それが帝王軍の真理です。」

 

腹がたった二人は彼に向かっていくが、村山は不気味な動きで二人の攻撃をかわしていく。そのまま彼は小悪魔のアキレス腱を斬り、美鈴の腕に鎌を刺した。

 

「くっ!」

 

美鈴は痛みを我満して彼の足を蹴った。その瞬間、ゴキッっという音が辺りに響いた。

 

「おやおや?」

 

彼は足を抑えながら地面に座った。美鈴は左腕を抑えながら麻里と萃香のところへ後ずさった。彼は麻里達を見て笑みを浮かべながら言った。

 

「あぁ、痛い。痛くて仕方ありません!いえ、これですよ。これをしなければあなた方との戦いは面白くない!」

 

「!?」

 

「何よあいつ。足折られた瞬間、おかしくなったわよ。」

 

「応報だ。気をつけろ。」

 

モルトが神社の上から言った。その言葉を聞いて萃香はある言葉を頭に思い浮かべた。因果応報。その言葉が浮かんだのである。

 

「つまり、攻撃するごとに奴の攻撃する力も上がってくってことね。」

 

「倍返しと言ったほうが早い。とにかく奴には気をつけろ。」

 

その瞬間、どこからか爆発音が聞こえた。守谷神社にいる一同がその方向を見つめる。

 

「今のは・・・」

 

「あぁ、やっているようですね。」

 

「やっている!?何をだ!」

 

「あれはメルト・グランチ様ではありません。我々帝王軍が飼っているペットの一つですよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼の言う通り、永遠亭ではある怪物がとある人物三人と対峙していた。鈴仙、輝夜、永琳である。三人が戦っているのは帝王軍が飼っているペットの一つ、エンペラードラゴンである。三人は攻撃を放っているが、エンペラードラゴンの硬い鱗には手も足も出なかった。

 

「どうしましょう、師匠。攻撃が全く効きません!」

 

「参ったわね、これじゃあどうしようもないわ。」

 

エンペラードラゴンが三人を襲おうとした瞬間、どこからかマスタースパークがエンペラードラゴンに命中した。

 

「おーい、輝夜。大丈夫か?」

 

三人の元へやって来たのは魔理沙、パチュリー、アリス、隼人である。次に隼人が竜巻を発生させ、エンペラードラゴンの視界を奪った。次にパチュリーがスペルカードを使った。

 

「日符ロイヤルフレア!」

 

パチュリーの攻撃はエンペラードラゴンの顔に命中した。最後にアリスが人形を操り、エンペラードラゴンが身動き出来ないようにエンペラードラゴンを縛った。エンペラードラゴンの抵抗力が強いのか、アリスはかなりの体力を消費しながら人形を操る。その間に隼人、パチュリー、魔理沙が三人の元へ駆け寄る。

 

「大丈夫か?」

 

「何とかね。助かったわ。」

 

「今はアリスが動きを封じているのでその間にあいつを倒しましょう!」

 

そう言うと六人はそれぞれ、自分の最も強い攻撃をエンペラードラゴン目掛けて放った。六人の攻撃は全てエンペラードラゴンの顔に命中した。力を使い尽くしたアリスはそのまま意識を失い、倒れた。それを魔理沙が優しく抱える。その瞬間、エンペラードラゴンがよろめきながら起き上がった。そして魔理沙とアリスを襲おうとする。

 

「魔理沙、アリス!」

 

隼人が叫ぶ。その瞬間、どこからか炎が飛んできてエンペラードラゴンの顔に命中した。そして遂にエンペラードラゴンは倒れ、そのまま動かなくなった。やって来たのは妹紅だった。

 

「ありがとう、妹紅。助かったぜ。」

 

「礼はいいよ。とりあえずこいつは・・・」

 

「やったのね。」

 

「はい、恐らく。」

 

「とりあえず私はアリスを小宝城まで運んでくぜ。」

 

「私は魔理沙とアリスを守るために二人についていくわ。」

 

「分かった。気を付けろよ。」

 

隼人が言った。そして魔理沙とパチュリーはアリスを抱えながら小宝城に行った。

 

「俺達はこいつを処分しましょう。」

 

「えぇ、そうね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五人が作業に入ろうとした瞬間だった。一瞬だった。何者かが永琳と輝夜の首を切り落とした。

 

「なっ!?」

 

「おい、輝夜、永琳!」

 

「師匠、姫様!」

 

三人は二人の元へ駆け寄る。だが二人は不老不死であるため、死なない。だが再生するのに時間が掛かる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おや、この程度はまだ序の口だろう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三人の背後から男の低い声がした。振り返るとそこには長身で後ろ髪を束ねていて右手には宝刀を持っていて左腕を背に回していて悠々とした歩き方をしている男、メルト・グランチがいた。

 

「メルト・グランチ!テメェの仕業か!」

 

「左様。あの三人がいなくなった故に八意永琳と蓬莱山輝夜は厄介だ。先に二人を抹殺しておけば私の計画が楽になるのだよ。」

 

「フッ、でも師匠と姫様は死にませんよ!」

 

「ああ、そうだったな。八意永琳と蓬莱山輝夜は不老不死だったな。だがそれがどうかしたというのかな?私には関係ないよ。再生するには推定10時間は掛かる。それまでに計画を進めれば良いのだよ。」

 

「テメェの好きにはさせねぇ!」

 

そう言うと隼人は竜巻を発生させ、視界を奪おうとするがメルト・グランチは竜巻を炎で破壊した。その隙に鈴仙が攻撃するが彼は素早い動きでかわす。妹紅はメルト・グランチに蹴りを入れるが受け止められる。そのまま地面に叩きつけられる。隼人が斬りかかるがメルト・グランチは左手で受け止め、そのまま刀を握りつぶした。彼の左手には傷一つついていなかった。そのままメルト・グランチは隼人を蹴り飛ばした。彼は壁に叩き付けられ、吐血した。続いて鈴仙がメルト・グランチに向かって弾幕を放つ。メルト・グランチはそれをどんどんかわしていく。

 

「!!鈴仙逃げろ!」

 

何かの異変に気がついた妹紅が鈴仙に向かって叫ぶ。だが手遅れだった。メルト・グランチは鈴仙の目の前まで来ると彼女の首を左手で締め上げた。そのまま鈴仙を持ち上げた。鈴仙は必死に抵抗するが鉄のように固く、放れなかった。

 

「やめろ!鈴仙を離せ!」

 

「放す?さて、何故かな?」

 

「当たり前だろ、友達を殺させないためよ!」

 

「殺させない、か。卿らの論理は薄いな。この程度で私を納得させられるとでも?」

 

「思ってない。けど、もうこれ以上犠牲を出したくはないんだ。」

 

「そうか・・・それほど卿らは友達を大切にするのだな。それは良いことだ。卿らは良い存在になるだろう。」

 

次第に鈴仙のばたつく足が治まっていった。

 

「あ、ああ・・・・」

 

「鈴仙!」

 

「今すぐ放しなさい!」

 

「・・・いいだろう。だが、あることをしてから放そうではないか。」

 

そう言った瞬間、ゴキッっという音が辺りに響いた。鈴仙のメルト・グランチの左腕の手首を掴んでいた両腕がだらんとなった。そのままメルト・グランチは鈴仙を放した。彼女の体は地面に崩れ落ちた。彼は崩れ落ちた鈴仙の頭に手を置き、そこから紫の光の玉を取った。それを見て隼人が言った。

 

「おいテメェ、鈴仙に何をした!」

 

「彼女を殺した。」

 

そう言った瞬間、妹紅が怒鳴った。

 

「お前!約束が違うだろ!」

 

「ん?約束は守っているだろう。放す、私はそれをやった、ただそれだけのことだよ。」

 

「誰も殺せとは言ってねぇだろうが!」

 

「それは卿ら自身の責任だ。卿らが殺すなと言えば彼女は助かったと言うのにね。」

 

「テメェ、もう許さねぇ。絶対に許さねぇ!」

 

そう言うと隼人は折れた刀に風の力を貯め、技を放った。

 

「我竜転生!」

 

だがそこにメルト・グランチはいなかった。隼人の背後に移動したのである。

 

「どうした?私はここだ。」

 

そう言うとメルト・グランチは隼人の腕を掴み、地面に何度も叩き付けた。地面に叩きつけられるごとに鮮血が舞い散った。そのまま隼人は動かなくなった。メルト・グランチは隼人を妹紅の方へ投げた。妹紅はそのまま転がる隼人を黙って見ることしか出来なかった。

 

「さて、残るは卿だけだ。」

 

気づいたときには遅かった。妹紅の目の前にメルト・グランチがいた。そのまま彼は妹紅の腹に蹴りを入れた。

 

「ぐふっ!」

 

彼女はその場で吐血した。まだこれで終わりではなかった。メルト・グランチは妹紅の背後まで移動すると妹紅のアキレス腱を切った。

 

「うっ、うわああああああ!」

 

妹紅は叫び声をあげながら地面にうずくまった。メルト・グランチはゆっくりと妹紅の方へ近づく。

 

「嫌・・・やめてっ・・・」

 

悲鳴のように妹紅は声をあげるが、慈悲無きメルト・グランチにそんなものは通用しなかった。メルト・グランチは首を傾げながら言った。

 

「ふむ、参ったな。不老不死である卿に死を贈ることが出来ないのが残念だよ。さて、卿に何を贈ればいいのかな?」

 

「いらない・・・あんたのものなんて、絶対に・・・いらない!」

 

ちらりと妹紅は隼人に助けを呼ぶかのように彼の方を見る。だが隼人は全く動きそうになかった。何かいいことを思いついたかのようにメルト・グランチが言った。

 

「そうだな、不老不死ということを考えれば容易いことだったな。」

 

「うっ!?」

 

妹紅の体が宙に浮いた。何故ならメルト・グランチが妹紅の首を掴み上げているからである。今彼女はメルト・グランチに首を掴まれ、宙吊りの状態になっている。そしてメルト・グランチは妹紅の首を締めながら言った。

 

「卿には『苦痛』を贈ろう。死ぬことが出来ない卿にはよいものだろう?」

 

「あがっ、ぐはっ。」

 

「その苦しむ顔はまだ問題ないことを意味するな。さて、もっと苦しむ顔を見るためにもあることを加えなければならないな。」

 

そう言うとメルト・グランチは妹紅の右腕を掴んだ。その瞬間、ゴキッっという音が辺りに響き、妹紅の右腕があらぬ方向に折れ曲がった。

 

「ぬぐっ!?」

 

「ほう、叫ばないか。これは恐れ入ったよ。だがアキレス腱を切られ、腕を折られた卿は無力だ。そのまま何度も私に殺されたまえ。」

 

「あがっ、ぎぃ・・・」

 

妹紅はもはや声にならない声しか 出せなくなった。抵抗しようにもアキレス腱を切られ、さらに右腕を折られた彼女は抵抗出来なかった。死にたくない。そんな思いがあったがどうしようもならなかった。自然と彼女の目から涙が零れる。死ぬ寸前まできた瞬間、メルト・グランチが何かに気がつき、妹紅を放した。

 

「ゴホッ、ゴホッ。」

 

妹紅は急に放されたため、激しく咳き込んだ。そしてメルト・グランチを見る。彼はある方向を見ていた。そして妹紅を見て言った。

 

「気が変わったよ。卿の音色は最後の楽しみとしておくとしよう。それまで、朽ちないでくれたまえ。」

 

そう言うとメルト・グランチは霧のように消えていった。妹紅はそのまま鈴仙の方へ向かうが、アキレス腱が切られているため、はうことしか出来なかった。そしてそのまま力尽きた妹紅は意識を失った。




次作は花園です。悠岐達が花の妖怪、風見幽香の元へ来た時にそこでおぞましいものと遭遇する。果たしてその正体とは!?そして麻里達は村山を倒すことが出来るのか!?次作もお楽しみに!
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