東方王戦録   作:ヤマタケる

26 / 50
現実世界の妖怪牛鬼によって傷だらけになった魔理沙、アリス、ミク、ウロボロス。そんな四人の元へ悠岐がやって来る。


因縁と龍人

その頃、文は大魔王によって殺されかけていた。そして首を切り落とされた筈だったが、助かっていた。見るとそこには大魔王の右手を妖夢の桜観剣と、椛の刀が貫いており、鮮血が飛び散っていた。そして二人が刀を無理矢理抜いた後に鈴仙が弾幕を放っていた。これに彼は対抗することが出来ずに弾幕に当たった。そのまま5mほど吹き飛んだ彼は吐血しながら笑みを浮かべる。そして妖夢、椛、鈴仙、文は大魔王を睨み、口を開いた。

 

「幻想郷の新たなる敵、大魔王!あなたを倒させてもらいます!」

 

「ほう、我に挑むということか。だが我の体は傷だらけだ。今は戦うつもりはない。」

 

そして彼は後ろを振り返って、魔王城に戻りながら言った。

 

「任せた、リナ。」

 

そう言った瞬間、上から一人の少女が降りてきた。紫の髪で腰辺りまで延びる後ろ髪と前髪、青い瞳に闇に満ちている刀を持っていて背丈は麻里と同じくらいの少女である。そして四人に言った。

 

「お前達が相手か。お前達は大魔王様に傷をつけた、魔王軍の臣下、上山リナの怒りをかった裁きを受けるがいい。」

 

そう言うとリナは猛烈なスピードで四人に向かっていった。妖夢と椛は彼女の攻撃を受け止めようとしたが彼女の力が強いのか、二人同時に吹き飛んだ。二人はそのまま木に衝突した。それとは別に鈴仙が弾幕を放ち、文が竜巻を起こした。リナは少し焦る表情を見せたが直ぐに真剣な表情に戻り、弾幕と竜巻を避けた。そして鈴仙を斬ろうとする。そこへ、妖夢が彼女を守るかのようにリナの攻撃を防ぐ。リナはそのまま後ろへ後退する。その背後から椛が彼女の背中を斬りつけた。

 

「チッ。」

 

思わずリナは舌を鳴らしてしまう。そして四人から距離を取った。右肩に痛みを感じたリナは自分の肩を見た。そこには大きな切り傷が出来ていた。妖夢の攻撃が彼女の背中をとらえていたのだろう。桜観剣にはリナの鮮血が付着している。リナは笑みを浮かべながら四人に言った。

 

「私の目的はお前達の相手をすることじゃない。あの女を我が魔王軍へ連れ戻すことだ。」

 

「あの女?さて、誰のことでしょうか?」

 

「木下麻里という女を知っているか?小宝剛岐によって魔王軍を抜けた憎たらしい女だ。私はそいつを捕まえる。まずそのためには私の使命を邪魔するお前達を排除する。」

 

「排除されるのはあなたの方です!」

 

「フッ、面白い。そう来なければ面白くないからな。」

 

そう言うとリナは先程よりももっと不気味な笑みを浮かべた。そして自分の右手を口の近くまで寄せて言った。

「私はこう見えても龍人でな、龍の姿になることが出来る。どちらかと言えばドラゴンに近いのだけどな。まぁ、それはどうでもいい。お前達には私の龍の姿を見せてやろう。」

 

そう言うとリナは右手を思いきり噛んだ。噛んだ場所からは鮮血が飛び散った。そして彼女の右手が光だした。そして彼女の体がみるみる大きくなり、遂には四足歩行で黒い体に青い目、長い尻尾に大きな翼を持つ龍になってしまった。大きさは5mほどだった。その姿に四人は驚き呆れてしまった。そして龍と化したリナが口を開いた。

 

「どうだ、驚いたか?だが驚くのはまだ早い。この龍の姿へとなった私の強さをおもい知るがいい!」

 

そう言うとリナは飛び、強風を四人に浴びせた。四人は飛ばされないように粘るが彼女の力が強いのか、四人共吹き飛んでしまった。そのまま四人は木に衝突し、吐血した。先に文が立ち上がり、竜巻を再び起こした。リナはそれを強風で消すと文の目の前まで来て彼女を翼で叩いた。その衝撃で文は再び吹き飛んだ。その瞬間に鈴仙が弾幕を放つ。だが鱗が硬いのか、全く効かなかった。さらに妖夢と椛が翼を切り落とそうとするが硬く、歯がたたなかった。そしてリナは妖夢を掴むとそのまま上空へ行き、妖夢を下へ投げつけた。そのまま彼女は物凄い速さで地上へ落下していく。そんな彼女を文が助けた。

 

「あ、ありがとうございます。」

 

「お礼は後ででいいですよ。今はあの龍を倒すことを先決にやって行きましょう。」

 

そう言うと文は妖夢を下ろした。そして彼女も空を飛ぶ。続いて椛と鈴仙が飛んで来る。そしてリナを見つめる。リナは四人を睨みながら火を吐いた。それを文が竜巻で消した。その衝撃にリナが四人を叩き落とそうと翼を降り下ろす。それを狙って鈴仙がリナの腹部に弾幕を放った。彼女の攻撃はリナに命中した。いくら硬い鱗で覆われいても内側に弱点があると察知したのだ。

 

「何っ!?」

 

リナは腹部を押さえながらゆっくりと着陸しようとするが上から妖夢と椛が刀で彼女を叩きつけた。彼女はそのまま落下し、地面に崩れた。そして激しく咳き込みながら吐血した。と、突然リナの頭の中にある男の声が響いた。大魔王である。

 

「何をしているかリナ!こんな雑魚ごときに手こずっている、とは言わせない。貴様は我らの主戦力だ、手を抜くでないぞ!」

 

「はっ、申し訳ありません。」

 

「必ず全員抹殺しろ。我が言うのはこれだけだ。」

 

そう言った瞬間、大魔王の声は聞こえなくなった。そしてリナは鋭い目をしながら四人を睨んだ。そして言った。

 

「少しお前達をなめていたようだな。これからは手加減は無用だ。覚悟しろ!」

 

そう言うとリナは猛スピードで四人の元へ向かっていく。四人はすぐさま避けようとしたがリナの長い尻尾に叩かれた。そして壁に衝突し、吐血した。椛はそれでも諦めずにリナに立ち向かった。

 

「椛・・・」

 

文は立ち上がろうとしたが先程の攻撃で足を痛めてしまったのか、思うように動かなかった。妖夢と鈴仙は先程の攻撃で辺りどころが悪かったのか、意識を失っていた。そして気がつくと椛はリナの長い尻尾に巻きつかれて身動きがとれなくなっていた。そしてリナは文を見ながら言った。

「こいつは私の餌としてやろう。拒否は一切認めない。」

 

「椛!!」

 

「あ、や・・・さん。」

 

「さぁ、見てるがいい。この女が私に喰われ、死んでいく様をな!」

 

そう言うとリナは自分の口元へ椛を運んだ。そして喰らおうとした。

 

「やめて下さい!」

 

文が言ったがリナは彼女のことを完全に無視していた。そのまま椛が喰われそうになった時だった。突如現れた男がリナの尻尾を切り落とし、椛を救出した。そして紫の攻撃を放った。それは見事リナに命中した。

 

「あ、あなたは・・・」

 

文が目を大きく見開いたまま言った。男は椛を抱え、文を見たまま口を開いた。

 

「何だ?俺が来たことがそんなに驚くことなのか?」

 

その男は長身で闇の刀を持っている、山下啓介だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、紅魔館ではある一人の青年とレミリア率いる紅魔館の一同は対峙していた。青年はレミリアを睨んだまま口を開いた。

 

「あなたがレミリア・スカーレットだな?」

 

「ええ、そうよ。私がレミリア・スカーレットよ。何か文句ある?」

 

「いや、本人かを確かめたかっただけだ。」

 

「変な趣味ね。」

 

「一応自己紹介するが、俺は山中毅、大魔王様の臣下だ。あなた方を倒しに来たんだ。」

 

「私達を倒しにねぇ。いい度胸じゃない、お嬢様や妹様に手を出したらどうなるか分かっているのでしょうね?」

 

レミリアとフランを庇うかのように咲夜が前に出て戦闘体勢に入った。それを見て毅が冷静に言った。

 

「あなたは主に夢中になりすぎているのだ。少しは自分のことを考えてもいいのではないか?」

 

そう言うと彼は指を鳴らした。その瞬間、上から鎖が降ってきて咲夜の両腕を拘束し、彼女の両腕が上に吊られている状態にした。

 

「咲夜!」

 

「咲夜さん!」

 

咲夜を助けようとレミリア、美鈴が鎖を壊そうとするが全く歯がたたなかった。それを黙って見ていた毅が口を開いた。

 

「無駄だ、今のあなた方の力ではその鎖を壊すことなど出来ない、諦めるんだ。」

 

「だったら咲夜なしであなたを倒してみせるわ。」

 

そう言うとレミリアはグングニルを作り上げるとそれを毅目掛けて投げた。彼はそれを意図も簡単にかわした。さらに後ろからパチュリーがスペルカードを使った。

 

「日符ロイヤルフレア!」

 

だが毅はその攻撃を素手で受け止めた。続いてフランが背後から彼の肩を掴んで言った。

 

「ギュッとして、」

 

「?」

 

「ドカーン!」

 

「マズイ!」

 

嫌な予感を察知した毅は急いでフランから放れた。そして彼女の肩を斬りつけた。フランの肩から鮮血が飛び散った。彼女は斬られた肩をおさえながら後退した。続いて美鈴が彼に蹴りや殴りを入れていくが彼はそれを避け続けた。さらに上から小悪魔が弾幕を放った。それに気づいた毅は美鈴の腕を掴むと小悪魔が放った弾幕を防ぐかのように美鈴を盾扱いした。美鈴は吐血し、動かなくなった。そんな彼女を毅はレミリアのところへ投げ捨てる。それに腹がたった四人は一斉に彼に攻撃する。だが彼はそれを避けると見えない速さで四人の背中を斬りつけた。レミリアはその痛みを我慢しながら再びグングニルを作り上げ、スペルカードを使った。

 

「スピア・ザ・グングニル!」

 

だが彼は彼女の攻撃を刀で防ぐとそれをパチュリー、フラン、小悪魔のいる方へ飛ばした。それには対抗出来ずに三人はレミリアの攻撃を受けた。そしてその場に倒れてしまった。

 

「みんな!」

 

「余所者を心配している場合か?」

 

みんなを呼ぶレミリアとは別に毅が彼女の背後まで移動していた。そして彼は彼女を蹴り飛ばした。レミリアはそのまま壁に衝突し、吐血した。そのまま毅は腕を拘束されている咲夜の元へ近寄った。そして口を開いた。

 

「少しあなたで遊ぶのも悪くはなさそうだな。少し遊ばせてもらおう。」

 

「フン、あなたなんて人は一生地獄に居ればいいのよ、この魔王軍のたかが雑魚兵が!」

 

咲夜の言葉に腹がたった彼は咲夜の腹に拳を入れた。そのまま咲夜は吐血した。毅は激しく咳き込む彼女の顎を摘まみ、顔を上げさせた。そしてあることに気づき、言葉を発した。

 

「涙が出ているが?」

 

「そんなわけないでしょ!」

 

「だろうな。」

 

そう言うと彼は咲夜の頬を流れる涙を舐めた。その行為に咲夜の全身に鳥肌がたった。そして毅は再び口を開いた。

 

「あなたは拷問を知るといい。木下麻里のように地獄を味わえ。」

 

そう言うと彼は咲夜の顔を掴んだ。そして再び腹部に拳を入れた。その痛みで咲夜の目からは涙が零れる。その涙を毅は舐める。彼はそれを繰り返した。

 

「やめて!咲夜が可愛そうでしょ!」

 

突如レミリアが怒鳴った。だが毅は彼女を見つめたまま真顔で言った。

 

「可愛そう?それは誤解だ。私は彼女に拷問を与えているだけだ。何も可愛そうなことはしていない。」

 

「あなたって人は!」

 

レミリアがそう言った時だった。突如毅の目の前に足が現れ、そのまま毅を蹴り飛ばした。そして咲夜の腕を拘束している鎖を切った。そのまま咲夜はレミリアの元へ駆け寄る。咲夜を助けたのは隼人だった。そして口を開いた。

 

「悪いなレミリア、遅れちまった。」

 

「来てくれれば十分よ、隼人。」

 

そして隼人は起き上がる毅を睨む。そして言った。

 

「よぉ、見ない内に随分と変態になったじゃねぇか、毅よぉ!」

 

「隼人・・・お前も来ていたのか。まさかここでまた会えるとはな。だが久しき挨拶に『変態』という言葉はいらなかった筈だが。」

 

「そんなことはどうでもいい。とっとと決着をつけようぜ。」

 

「面白い。」

 

そう言うと隼人は竜巻を起こした。毅はそれを消し、隼人に刀を降り下ろす。彼もそれに反応し、防ぐ。と、毅があることに気づき、後退する。だが後退した先に、彼の回りには何千本という数え切れない程のナイフが彼目掛けて飛んで来た。彼はそれを意図も簡単に全て弾いた。そしてレミリアが再びスペルカードを使った。それに続いて咲夜もスペルカードを使う。

 

「スピア・ザ・グングニル!」

 

「殺人ドール!」

 

二人の攻撃は毅の刀によって防がれてしまった。その後に隼人が自身の技を放った。

 

「我龍転生!」

 

彼の攻撃は命中したが彼は痛そうな表情をしていなかった。だが彼の右腕には傷がついていた。そして隼人は毅に刀を降り下ろした。だがその瞬間、ドスッという音が辺りに響いた。見るとそこには毅の刀によって腹部を貫かれている隼人がいた。彼はそのまま吐血した。そして毅は隼人から刀を抜くと彼を蹴り飛ばした。再び咲夜はスペルカードを使おうとしたが毅がそれを斬り、さらに咲夜の腹部を斬りつけた。そして蹴りを入れた。咲夜はその場で吐血し、地面に崩れた。

 

「後はあなただけだ。」

 

そう言うと彼はレミリアの目の前まで来ると彼女を蹴り飛ばした。そして壁に衝突し、吐血した彼女の肩に刀を刺した。毅は彼女の肩に刀を無理矢理押し込みながら言った。

 

「あなたは人間をなめすぎた。その罪は重い。地獄に行って感じるがいい。」

 

「く、クソッ。」

 

レミリアは必死に刀を抜こうとするが全く歯がたたなかった。そして刀を掴んでいた右手がだらんとなった。その瞬間、レミリアは毅を殴り飛ばしていた。




次作は暴走です。毅とリナに苦しむレミリア達と妖夢達。そこへ啓介や隼人の影舷隊が駆けつけるが・・・。果たして勝つことが出来るのか!?
次作もお楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。