東方王戦録   作:ヤマタケる

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ガイルゴールによって魔王軍が滅び、そして大魔王との決戦を向かえる。


決着

大魔王は刀と拳銃を手にすると魔力を最大限まで上げた。そして霊夢達に言った。

 

「貴様らを少しずつ滅するまでだ。来るがいい!」

 

そう言った瞬間、彼の背後に魔神のようなものが現れた。と、紫が口を開いた。

 

「霊夢、行きなさい。幻想郷を壊す者を退治するのが博麗の巫女の仕事でしょう?」

 

「えぇ、分かってるわ。私は最初から退治するつもりよ。」

 

「私もやりますよ。」

 

そう言ったのは衣玖だった。既に彼女は両手に雷を生み出していた。彼女からはかなりやる気が湧いていた。それを見ていた霊夢が麻里に言った。

 

「麻里、行くわよ。あんただって、思い出したくない奴を消したいでしょ?」

 

体が震えながらも麻里は覚悟を決めて言った。

 

「やるわ!なんとしてでも倒す!」

 

「麻里さんがやるなら私もやります!」

 

そう言ったのは妖夢だった。そして四人は武器を手に大魔王のところへ歩いて行った。それを見ていた啓介が言った。

 

「勝てよ、でなきゃ幻想郷に明日はねぇ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霊夢、麻里、衣玖、妖夢の四人が大魔王のところへ来た時だった。大魔王が突如指を鳴らした。その瞬間、結界が五人を包み込んだ。これで魔理沙達は結界の中に入ることが出来なくなった。そして四人に言った。

 

「まずは貴様らを殺るとしよう。存分に楽しませてもらうぞ。」

 

そう言うと彼は刀を地面に刺した。その瞬間、地面から巨大な棘が四人の足元から突き出てきた。四人はそれをかわすと始めに霊夢がスペルカードを使った。

 

「夢想封印!」

 

大魔王はそれを刀で受け止めた。そしてそれを妖夢に放った。

 

「妖夢危ない!」

 

そう言って彼女を助けるべく、麻里が妖夢の目の前に来て波動の鉄壁を使った。なんとか夢想封印を防ぐことが出来たが麻里の腕からピキッという何かにヒビが入る音が聞こえた。

 

「くっ。」

 

麻里は苦しい表情を浮かべると刀を持ったまま左腕を掴んだ。妖夢は彼女を庇うかのように前に出て麻里に言った。

 

「麻里さんは少しさがっててください。」

 

「ええ、分かったわ。」

 

そう言うと麻里は後ろに下がった。そして妖夢と衣玖が同時に弾幕を放った。だが大魔王はそれを拳銃で全て撃ち壊した。そして彼は魔神と共に刀を降り下ろした。その瞬間、激しい衝撃が辺りを襲った。四人はそれをなんとか避けようとするが、爆風に巻き込まれた。そして結界の壁に衝突する。それでも四人は諦めずに彼に挑む。そして霊夢と妖夢は同時にスペルカードを使った。

 

「夢想封印!」

 

「未来永劫斬!」

 

二人の攻撃は大魔王の持つ刀に受け止められたがそれでも二人は攻撃的を止めなかった。

 

「フン、たかが貴様らごときが我に傷をつけられるか!」

 

彼がそう言った瞬間、背後から衣玖が弾幕を放った。

 

「ぐあっ!」

 

「お背中が空いてますよ?」

 

そう言うと衣玖は落雷を発声させ、大魔王に放った。激しい雷鳴と共に大魔王目掛けて雷が落ちる。彼はそれを防ぎながら拳銃で雲を払った。そして霊夢達に闇のオーラに満ちた光線を放った。

 

「ダークネフティス!」

 

その大きさは魔神が放ったものと合わせると10mは越えていた。四人はそれをかわそうとするが光線のスピードが速すぎたのか、当たってしまった。

 

「ぐあっ!」

 

「きゃあ!」

 

その爆風は外側にいる魔理沙達にも響いた。大魔王との戦いを見ていて、体が震える魔理沙の肩を啓介が叩いた。そして言った。

 

「気持ちは分かる。だが、奴の結界は壊せない。邪魔されたくないんだろうな。」

 

「・・・」

 

魔理沙は歯を食い縛りながら中の様子を見つめる。誰も手を出そうとはしなかった。煙が消えた場所にはよろよろになりながらもなんとか立っている霊夢、麻里、衣玖、妖夢の姿があった。大魔王はまだ余裕の表情をして四人を見ていた。そして再び拳銃を構えた。そして四人に言った。

 

「我の前にひれ伏せよ、貴様らは相手にならぬ。」

 

「相手にならない?そうですか、ですがまだ私達は本気を出しておりませんよ公。これからが本番です。」

 

「ええ、衣玖の言う通りよ。戦いはこれからよ!」

 

「面白い、我にその力を見せるがいい。」

 

そう言った瞬間、彼の背後にいた魔神が消えていった。その瞬間、大魔王が雄叫びを上げながら霊夢達に襲いかかってきた。それに対抗するために霊夢がスペルカードを使った。

 

「夢想封印・瞬!」

 

だが彼は霊夢の攻撃が当たる直前に姿を消した。四人は辺りを見回しながら彼の姿を探る。と、突然上から大魔王が姿を現し、四人の背中を斬りつけた。四人は思わず後ろを振り返る。四人の血が付着した刀を持っている大魔王が四人に拳銃を向けていた。そして発砲した。それを麻里と妖夢が刀で全て弾いた。だがその瞬間、麻里の左腕からゴキッという鈍い音が辺りに響いた。麻里はそのまま左腕を押さえる。そして大魔王を睨む。彼の拳銃の先からは煙が出ている。発砲した時に麻里の左腕に柔らかいものが命中し、そのまま骨が折れたのだろう。麻里は後退りしながら様子を見る。そんな彼女とは別に衣玖、霊夢が同時に弾幕を放った。だが大魔王はそれを拳銃で撃ち壊した。そして見えない速さで四人の腹部を斬りつけた。

 

「うぐっ!?」

 

「ぐっ!?」

 

そのまま四人は腹を押さえたまま地面に座り込んでしまった。そんな四人の元へ大魔王がゆっくりと歩み寄る。彼が真っ先に向かったのは霊夢のところだった。そして言った。

 

「まずは貴様を殺るとしよう。幻想郷の守護神である貴様を後に倒すのは面倒だからな、今ここで朽ちてもらおう。」

 

そう言うと彼は躊躇うことなく彼女に発砲した。その衝撃で鮮血が舞い散る。その光景を見て一同は目を大きく見開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼の攻撃を受けたのは霊夢ではなく麻里だった。麻里が霊夢を庇って自らの身を犠牲にしたのである。そのまま麻里は吐血し、地面に倒れていった。

 

「麻里!」

 

すぐに霊夢が彼女を抱える。彼女の腹部からはドクドクと血が流れる。そんな麻里の手を霊夢はしっかりと握った。そんな彼女を見ながら麻里が小さな声で言った。

 

「あと、は・・・任せ、た・・・わよ。これを・・・無駄にしない、でね・・・」

 

「麻里!死んじゃ駄目よ、麻里!」

 

「霊、夢。私は・・・あなたのこと・・・信じてる、からね・・・絶対に、倒して、ね?」

 

「麻里!」

 

「これで、私も・・・悠岐の元へ、い、け・・・」

 

彼女の目からは涙が零れていた。そのまま麻里は目を閉じ、動かなくなった。それを見た大魔王が拍手しながら霊夢に言った。

 

「まさか己の身を犠牲にするとはな。彼女に感謝するといい。さて、次こそ貴様の番だ。覚悟するがいい!」

 

そう言うと彼は再び発砲した。その瞬間、一瞬にして霊夢の姿が消えた。そして彼女は大魔王の背後まで移動するとそのまま彼にスペルカードを使った。

 

「夢想封印・瞬!」

 

「ぬおっ!!」

 

目の前で放たれては元も子もなく、そのまま大魔王は端まで吹き飛び、吐血した。その技を見て慧音が疑問に思ったことを言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何故?どうして霊夢が神斬を使えるんだ!」

 

「し、神斬!?」

 

ここにいる一同が驚きを隠せなかった。なんせ神斬は剛岐しか使えない筈の技だからである。霊夢も自分が神斬を使えたことが信じられなく、呆然としていた。

 

「これってもしかして・・・」

 

ある仮説を抱いた霊夢はある方向を見る。彼女が向いた方向を一同も同じく見る。霊夢が見ている方向、そこには先程魔王軍を全滅させた神ガイルゴールがいた。ガイルゴールの目は金色に光っていた。そして深く頷いた。その瞬間、ウロボロスはある一つのことを理解した。ガイルゴールが霊夢に力を貸した。彼はそれを理解したのである。

 

「何が、何が起こったというのだ!!」

 

大魔王はよろよろになりながらも起き上がり、霊夢達を睨む。と、彼があることに気づき、目を大きく見開いた。そこには結界を越えて麻里が宙に浮いていた。そのまま麻里はウロボロスの元まで下ろされた。ウロボロスは彼女を優しく抱えると安否を確認した。そして胸を撫で下ろしながら言った。

 

「生きてるよ。」

 

その一言で霊夢達もほっとなった。そして再び霊夢、衣玖、妖夢は大魔王を睨む。そして言った。

 

「あんたとの戦い、終わらせてもらうわ。」

 

「貴様ァ!たかが我に傷をあたえた程度で、調子に乗るな!」

 

そう言うと再び彼の背後に魔神のようなものが現れた。そして霊夢達に襲いかかった。三人はそれぞれ弾幕を彼に向かって放った。だが大魔王はそれを意図も簡単にかわすと霊夢の目の前まで来て彼女を斬りつけようとした。その瞬間、霊夢は見えない速さで彼を蹴り飛ばした。大魔王はそのま地面に叩きつけられた。続いて衣玖が落雷を発生させた。

 

「ぐあっ!?」

 

彼女の攻撃は見事命中した。さらに妖夢が刀をもう一本取りだし、大魔王の背中を斬りつけた。彼の背中からは鮮血が飛び散る。そして三人はそれぞれ片手を前に出した。そのまま瞬間、虹色の光が三人の前に出てきた。その瞬間、どこからか、黄色の光が飛んできた。それは三人の溜めている虹色の光の中へ入っていった。その光の源を見るとそこにはミクがいて、三人に言った。

 

「私の力、使ってちょうだい。」

 

彼女だけではない。途中で啓介や妹紅、レミリアやウロボロスなど、様々な人達から力の光が集まってきた。さらに遠く離れた場所からも光が二つ三人の前に集まった。紫はその場所を見る。一つは香霖堂から出ていてもう一つは博麗神社から出ていた。紫はそれが誰なのかをすぐに理解した。森近霖之助、小宝剛岐、ゴールド・マーグル、アイアルト・モルトである。さらに光の中からは、

 

「私の力を使って下さい!」

 

「頑張ってください、霊夢さん、衣玖さん、妖夢さん!」

 

など、メッセージが入っている光も飛んできたのである。それを見た大魔王が口を開いた。

 

「無意味なことを。例え誰が何をしようとも我に敵うことはない。」

 

だが霊夢、衣玖、妖夢は彼の言葉を無視していた。別のことに夢中にやっていたからである。次々と光が三人の前にある虹色の光の中へ入っていく。妖夢はそれを誰が企画したのかすぐに理解した。ガイルゴールが三人を見ていた。そして三人は思いを心の中で叫びながら力を溜めた。

 

(届け、届け届け届け届け!)

 

(届いてください!)

 

(幻想郷の明日のために!)

 

と、突然霊夢の頭の中に声が聞こえてきたのである。それは全て聞き覚えのある声だった。

 

(己を信じるのよ、それならきっとうまくいくわ。)

 

「お母さん・・・」

 

(やれ、それがお前の使命だ。)

 

「小宝さん・・・」

 

(余はお前に期待している。必ずや悪を滅せよ!)

 

「ガイルゴール・・・」

 

他にも人里の人達や、フランやミクなどの人達の声が聞こえてきた。そして霊夢は力を溜める妖夢と衣玖に言った。

 

「いい、チャンスは一回だけよ。この一回に全てを捧げるつもりで行くわよ!」

 

「私も覚悟は出来ています!必ず生きて、幽々子様と平和に暮らします!」

 

「私も出来てますよ。これが終わったら総領娘様と共に宴会に行くのですから。」

 

「覚悟は出来たわね?行くわよ!」

 

「はい!」

 

「はぁぁっ!」

 

攻撃を放とうとする三人を見て大魔王が口を開いた。

 

「無駄だと知れ!貴様らは我よりも下だ、我に敵う筈がない!」

 

そう言うと彼は三人に襲いかかってきた。それを狙って霊夢、衣玖、妖夢は最後の賭けを放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「神幻現砲!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三人の力が合わさって出来た技、これこそが現実世界と幻想郷が力を合わせて作った技である。大魔王は逃げ切れることが出来ずにそのまま攻撃をくらった。この瞬間、大魔王との苦しい激戦が幕を閉じた。

 

 




次作は終戦です。遂に終わった魔王軍との戦い。次作、第3章、大魔王編は完結です。
それでは次作もお楽しみに!
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