東方王戦録   作:ヤマタケる

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メルト・グランチに圧倒的な強さを見せた帝セコンド。だがメルト・グランチは魔王を蘇らせる。それを倒すべく悠岐と鈴仙が向かう!


魔王と先代

紅魔館に残っているセコンドはレミリア達を見て言った。

 

「すまなかったな、紅魔の友らよ。余は帝ということを今まで隠していた。」

 

「別に、謝ることはないのでは?」

 

咲夜が彼に言う。だがそれでもセコンドは話を続ける。

 

「其の方は優しき心を持っているな、時の友よ。其の方の言葉、感謝する。さて、詫として其の方らの傷を癒そう。」

 

そう言うと彼は傷だらけのレミリア達に近寄った。そして彼女らの傷を完全に癒した。それを見た彼女らは驚きを隠せなかった。そして言う。

 

「ありがとう、帝。」

 

「さて、そこにいる再現の友はどうしようか?」

 

「え?」

 

セコンドが指差す先にはメルト・グランチによって腕をちぎられた麗夜がいた。彼はまだ気を失っていた。そんな彼にセコンドは近づき、傷を癒し始めた。その瞬間、ちぎられた麗夜の右腕が元に戻り、麗夜の傷が完全に癒えた。その瞬間、麗夜は意識を取り戻した。そして辺りを見回しながら言った。

 

「『あ、あれ?僕は確か死んだ筈じゃ・・・』」

 

「ハッハッハッ、目を覚ましたか、再現の友よ!」

 

「『あ、あなたは?』」

 

「余は帝たるセコンドぞ。友よ、其の方に頼みがある。」

 

「『頼み?』」

 

「余らに力を貸してくれないか?」

 

「『ど、どうしてそんなことを・・・』」

 

「今玄武の沢では黒き友と狂気の友が復活した魔王を倒しに行っている。無縁塚では蘇った幻想郷最強の存在、先代巫女がいる。そこでは博麗の友と魔法の友が戦っている。彼女を倒すには其の方の力が必要なのだ。力を貸してもらえるかな?」

 

「『・・・・・』」

 

麗夜は少し首を傾げたが、すぐに答えを出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『いいよ!僕、やってみせるよ。』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、良く言った、再現の友よ。そうと決まれば無縁塚へ向かうぞ!」

 

そう言うと彼は無縁塚へ走っていった。それに続くかのようにレミリア達は飛び上がり、無縁塚へ向かった。隼人と麗夜も走って無縁塚へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「我目覚め戻れい!」

 

玄武の沢では既に大魔王、黒田輝宗が復活を果たしていた。と、そこへ悠岐と鈴仙が駆けつけた。二人を見た大魔王は呆れたように言った。

 

「影の小僧と兎の小娘か・・・」

 

「大魔王、テメェをぶっ倒すのは俺だ。再び幻想郷の支配なんぞさせない!」

 

「ハッ、小僧が言ってくれるわ。この我に挑みしその心、評価しよう。」

 

「鈴仙、下がっててくれ。こいつは俺が倒す。」

 

「・・・分かりました。決して死なないで下さいね。」

 

「・・・・・当たり前だ。」

 

そう言うと彼は鈴仙に笑顔を見せた。そしてゆっくりと大魔王の元へ向かう。その瞬間、突如雷鳴を響かせながら雨が降り始めた。そして悠岐と大魔王は睨み合う。そして大魔王が言う。

 

「今なら降伏を認めよう。」

 

「ハッ、テメェを倒すために降伏なんていらねぇよ。」

 

そう言うと彼は漆黒の刃を手にした。それを見た大魔王も闇の刀と拳銃を構える。そして二人は同時に走り出した。二人の刀がぶつかり合う音が辺りに響き渡る。その様子を鈴仙は黙って見ていた。そして二人の攻撃が再びぶつかった瞬間、二人は同時に吹っ飛んだ。悠岐は空中で一回転して、そのまま着地した。大魔王は勢いが強いのか、木に衝突した。

 

「たかが小僧如きがっ!」

 

そう言うと彼は空を飛び始めた。それを見た悠岐は溜め息をはいて、言った。

 

「やれやれ、俺の嫌いな攻撃パターンをやって来るとはな。」

 

その瞬間、大魔王が空から悠岐に一気に突っ込んできた。悠岐も彼の攻撃に対応すべく刀を振る。だが力は大魔王の方が上だったため、悠岐は木々を薙ぎ倒しながら吹っ飛んだ。

 

「ゴフッ・・・」

 

勢いが治まった瞬間、悠岐は吐血した。そんな彼とは別に大魔王はゆっくりと彼に近寄る。悠岐は刀の先に青い光を溜めて技を放った。

 

「波動弾!」

 

彼の攻撃は見事大魔王に命中した。大魔王は攻撃をくらい、よろけながらも拳銃を構えた。その瞬間、彼の下に悠岐が移動していて、そのまま彼は拳銃ごと大魔王の腹部を斬りつけた。そして彼はバック転をしながら後ろへ後退する。そんな彼に不意打ちをかけるかのように大魔王が彼の目の前まで移動してきた。

 

「なっ!?」

 

「フフフハハハ。」

 

笑いながら彼は悠岐を上に殴り付けた。さらに彼は自らも飛び上がり、悠岐を地面に叩きつけた。地面に衝突した勢いでその場に窪みが出来た。

 

「ガハッ・・・」

 

彼はゆっくり起き上がりながら吐血した。そんな彼とは別に大魔王がゆっくりと降りてきて、彼に言った。

 

「貴様など、我に及ぶことなし。ただ、朽ち果てるのみぞ。」

 

悠岐は腹部を押さえながらも大魔王に言った。

 

「まだ諦めるつもりはねぇよ。まだ、果たしてない役目があるんだからな!」

 

「惚け!我が力にて死ねい!!」

 

そう言うと彼は走りながら悠岐に向かっていく。そんな彼の動きを読み、悠岐は彼の胸部を斬りつけた。

 

「何っ!?」

 

「フッ。」

 

そして少し怯んだ大魔王の顔を殴り飛ばした。そのまま彼は壁に埋まった。彼を殴り飛ばした悠岐の目は赤く染まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、突然地面が揺れ始めたかと思うと壁に埋まっていた大魔王が空に飛び、上から悠岐に叫んだ。

 

「小僧がぁ!我の怒りをかったかあ!!」

 

そう言うと彼は上空から一気に彼に突進した。悠岐は避けようとしたが、あまりにもスピードが速すぎるため、避けられなかった。そして大魔王は悠岐を殴り飛ばした。そして彼は地面に倒れ、吐血する。そんな彼とは別に大魔王は倒れる悠岐の首襟を掴み、持ち上げた。

 

「悠岐さん!」

 

思わず鈴仙が声を上げる。そんな彼女とは別に大魔王が悠岐を持ち上げながら彼に言う。

 

「聞こえるか、黒き小僧。貴様はよく一人で我に挑みかかった。だが、今の貴様はまだ我には届かぬ。貴様は愚かな男だ。」

 

「・・・・・」

 

「今ここで貴様を殺すことによって我は再びこの幻想郷を闇に覆い尽くすことが出来る。貴様など、所詮は悪魔と契約をしたただの民よ。終わりだ!!小僧!!」

 

そう言うと彼は刀を振り上げ、そのまま悠岐に降り下ろした。だが突然、大魔王は胸に何か激しい痛みを感じ、思わず悠岐を放してしまう。

 

「ゲホッ、ゲホッ。はぁ、やっと来たか。」

 

「!?」

 

酸素を取り入れる悠岐が大魔王に言った。状況を掴めないまま大魔王は胸を押さえながら彼を見る。そして悠岐が口を開いた。

 

「さっきテメェの拳銃ごと腹を斬りつけた瞬間、俺はテメェにある特殊な成分を持つ猛毒を入れておいた。」

 

「何だと!?」

 

「その毒が体全体に回った瞬間、全身に激しい激痛が走る。そして、俺の技を放った瞬間、テメェの体は大破する。」

 

「何っ!?」

 

「もう遅いな。これでテメェとの戦いは終いだ。」

 

そう言うと彼は左手を大魔王の腹部に向けた。そして技を放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「砕け、破滅の鎖。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なっ、き、貴様!!」

 

「俺はテメェを絶対に許さない。あの人を殺したテメェは地獄に行っても許しはしない。俺はあの人に会いたいよ。」

 

そんな彼の顔には涙が零れていた。そんな彼とは別に大魔王が口を開いた。

 

「ハッ、冥界へ行った者など、今に目覚めることなし。小僧、貴様もいずれ朽ち果てる身ぞ。」

 

「そうかい。」

 

そのまま大魔王は彼に笑みを見せた。その瞬間、大魔王の体が粉砕した。と、悠岐が突然倒れ始めた。

 

「あっ、悠岐さん!」

 

彼が倒れた瞬間、鈴仙は彼の元へ駆け寄る。そして頭を起こした。そんな彼女に悠岐が言う。

 

「治療は、少しでいい・・・あとは、先代巫女だけだ。」

 

「分かってます、私もそのつもりです。」

 

そう言うと彼女は彼の傷を少しではあるが癒し始めた。そんな彼女の頭を悠岐は優しく撫でながら言った。

 

「悪いな、お前にはいろいろと世話になったな。」

 

「いえいえ、これくらいはどうってことありません。」

 

そして少しの治療が終わった瞬間、悠岐はゆっくりと起き上がった。そして彼女に言った。

 

「行こう、全てが終わるまでもう少しだ。」

 

「はい!」

 

そう言うと二人は無縁塚へ走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無縁塚では突如として雨が止んだため、霊夢達は首を傾げていた。そんな彼女らとは別に先代巫女が言った。

 

「グランチが怒り、魔王が蘇る。成程。」

 

そう言うと彼女は霊夢と魔理沙と慧音の目の前まで移動した。それを狙った慧音は頭突きを入れた。先代巫女はそれをくらい、よろけながらもスペルカードを使った。

 

「破棄、渾身の破壊。」

 

そう言うと彼女は右足を上げて、そのまま足を降り下ろした。その瞬間、地面からとてつもない衝撃が霊夢達を襲った。そして先代巫女が霊夢の目の前まで来た時だった。突如何処からか紫の光線が彼女に命中した。その方向を見た彼女は目を細める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『僕も戦う。あなたを倒すためにね。』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこにいたのは麗夜だった。彼の後ろにはセコンドにメルト・グランチ、レミリア率いる紅魔勢と隼人がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーい、みんなー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突如声が聞こえたため、一同はその方向を見る。そこには龍に乗ってやって来た仙人、茨木華扇と獣の姿になったウロボロスに乗った麻里が来た。その後に傷だらけの啓介に妹紅、悠岐に鈴仙、幽香も駆け付け、さらに紫に五大王である剛岐、マーグル、モルトもやって来た。それを見た彼女はクスクスと笑いながら言った。

 

「これだけの人数が揃ったなら、あれを見せてもいいかもな。」

 

そう言うと彼女はスペルカードを取りだし、発動した。

 

「変化、懐郷魔神。」

 

その瞬間、彼女の体がみるみる大きくなり、遂には80mほどの大きさの魔神となった。それを見た一同は驚きを隠せなかった。そんな一同に先代巫女は言った。

 

「これで最後だ。さぁ、掛かってこい!」




次作は覚醒です。魔神と化した先代巫女。果たして霊夢達の運命は!?
次作4,5章簡潔。彼らに待ち構えるのはハッピーエンドかそれともバッドエンドか?
次作もお楽しみに!
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