東方王戦録   作:ヤマタケる

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魔神と化した先代巫女。それを見た一同は驚くしか出来なかった。


覚醒

まず攻撃を仕掛けたのは悠岐と華扇だった。華扇は龍に龍の波動を放つように命じた。それに続いて悠岐も龍の波動を放った。それを見た先代巫女は笑みを浮かべながら言った。

 

「フン、たかがその攻撃で私を倒せると思ったか!」

 

そう言うと彼女は左手を振り上げ、龍の波動ごと悠岐と華扇を殴り飛ばした。

 

「マスタースパーク。」

 

「フジヤマボルケイノ!」

 

「スピア・ザ・グングニル!」

 

「波符『赤眼催眠』!」

 

幽香、妹紅、レミリア、鈴仙が一斉にスペルカードを使った。攻撃は彼女に命中するも全く効いていなかった。

 

「その程度、私には効かんな。」

 

そう言うと彼女は地面を殴り付けた。その瞬間、地面が激しく揺れ始めた。そして先代巫女はレミリア達を殴り飛ばした。続いて幽香、妹紅、慧音、鈴仙を掴むとそのまま地面に叩きつけた。

 

「日符ロイヤルフレア!」

 

「彩符、彩雨!」

 

「闇のレクテリア!」

 

「波動弾!」

 

「疾風斬!」

 

「ビーストアース!」

 

パチュリー、美鈴、啓介、麻里、隼人、ウロボロスが一斉に攻撃を放つ。それに続いて小悪魔も弾幕を放つ。だが先代巫女には全く効かず、そのまま啓介達は殴り飛ばされた。その様子を五大王と紫は黙って見ていた。

 

「危殆、危殆。恐ろしいものだな。」

 

「私達もやったほうがいいかしら?」

 

「いや、境界の友よ。今は彼らの様子を黙って見ていることにしよう。」

 

というセコンドだが、完全に力は先代巫女の方が上だった。魔理沙がすかさずスペルカードを使った。

 

「魔符ミルキーウェイ!」

 

だが先代巫女の体には傷一つもついていなかった。そのまま先代巫女は魔理沙を叩き潰そうとした。その瞬間、霊夢と麗夜が魔理沙の前に出て二人同時にスペルカードを使った。

 

「夢想封印・散!」

 

彼女は攻撃をくらったため、少し左手を引いた。だが彼女の手に傷はなかった。そして霊夢と魔理沙が再びスペルカードを発動しようとした時だった。先代巫女の左手が霊夢、魔理沙、麗夜を捕まえたのだ。そのまま三人は身動きが取れないまま彼女の顔の近くまで寄せられた。苦しむ三人に先代巫女が笑みを浮かべながら言った。

 

「霊夢に魔理沙、そして再現の少年。お前達では私には勝てない。無論、現実世界から来た、半人半悪魔でも私に勝てやしない。諦めろ。そして、私に体を壊されていくがいい。」

 

そう言うと彼女は三人を握り潰そうと少しずつ力を入れ始めた。

 

「ぐぁぁぁぁ!」

 

「ガハッ・・・」

 

思わず霊夢は悲鳴を上げ、吐血した。そして霊夢と魔理沙の意識が遠くなりかけた時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『仕方ない、僕がやらないと。』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

麗夜が言った瞬間、突如として彼の体が光だしたのだ。そして彼の力が彼女の左手から抜け出させた。落ちていく霊夢をメルト・グランチが、魔理沙をセコンドが受け止めた。そして麗夜の方を見る。

 

「な、なんだその姿は!?」

 

先代巫女はあまりの驚きに声を上げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには彼女に似た姿になっている麗夜がいた。そして彼は驚く先代巫女に言った。

 

「『これであなたを倒す。それ以外に方法はない。』」

 

「ハッ、たかがお前如きが言うか。いいだろう、やってみろ!」

 

そう言うと彼女は麗夜に拳を入れた。麗夜はそれに対応すべく自分も彼女の拳に拳を入れた。その瞬間、先代巫女の左手が一瞬にして粉砕した。

 

「なっ!?」

 

「『フフフ、驚いたかい?』」

 

それを見た悠岐達は驚きを隠せなかった。そんな彼らの元へ霊夢を抱えたままメルト・グランチが言った。

 

「成程、一撃粉砕か。」

 

「は?一撃粉砕?」

 

「そう、彼の内に秘められた力だよ。恐らくだが、彼女を倒せるのは彼しかいないのだな。」

 

話している内に霊夢と魔理沙が目を覚ました。それに気づいたメルト・グランチとセコンドは二人を下ろした。そんな二人とは別に先代巫女が麗夜に言う。

 

「お前の攻撃などくらっても、私は自分の能力で再生することが・・・!?」

 

「『再生出来ないでしょ?だってそうじゃん。僕があなたの『核』を攻撃したんだから。』」

 

「何だと!?」

 

「『この『一撃粉砕』の能力であなたの体と核を壊していけば、あなたに勝てなくもないんじゃないかなぁ。』」

 

「ほざけるな!ならば力ずくで私のほうが強いと認めさせてやる!」

 

「『いいよ、やってみなよ。こっちだってやってみせるからね。』」

 

そう言うと彼は彼女の右足を蹴った。その瞬間、先代巫女の右足が一瞬にして粉砕した。それに構わず先代巫女はスペルカードを発動した。

 

「夢想天生!」

 

彼女の攻撃は辺りを響かせる程の強さだった。だがそんな彼女の攻撃を見た麗夜は左手を出し、あの言葉を言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『大嘘憑き、あなたの今の攻撃を無かったことに。』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼がそう言った瞬間、先代巫女の右手に溜められていた筈の光が一瞬にして消えた。そして麗夜は右足を上げて、笑みを浮かべながら先代巫女に言った。

 

「『最後くらい、誰もが笑えるハッピーエンドで終わりにしようよ。』」

 

そう言うと彼はそのまま右足を彼女の顔にぶつけた。その瞬間、先代巫女の顔が一瞬にして粉砕し、そのまま魔神は地面に倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

麗夜が見つめる先には顔を粉砕された魔神と化した先代巫女が倒れていた。と、そこへ白蓮、星、ナズーリン、一輪、村沙、妖夢、幽々子、ミク、文がやって来た。そして先代巫女を見て、ミクが口を開いた。

 

「終わったのね。」

 

「『うん、終わったよ。』」

 

後に悠岐、華扇、幽香、妹紅、慧音、レミリア、鈴仙、咲夜、フラン、パチュリー、美鈴、小悪魔、啓介、麻里、隼人、ウロボロスも来た。そして一同が集まった時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これで勝ったと思うなよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突如背後から声が聞こえたため、一同はそこに目を向ける。そこには魔神化が溶け、戦えそうにない体をしている先代巫女がいた。そして彼女は霊夢達を見ながら言った。

 

「私の体がもう持たなくなったなら、私自身が時空を歪ませる存在となり、お前達を滅ぼすまでだ!」

 

そう言った瞬間、突如彼女の体が粉砕し、彼女の体内から紫色の言葉では表現出来ないものが無縁塚を囲んだ。それは徐々に霊夢達へ近づいてきた。それを見たモルトが口を開いた。

 

「マズイ、時空が歪んでいる。早くここから脱出しないとここにいるやつら全員消えちまう!」

 

「な、なんだって!?」

 

それを聞いた瞬間、一同は目を大きく見開いた。そんな中、ウロボロスが口を開いた。

 

「紫さんのスキマで出ればいいんじゃないのか?」

 

「駄目。どうやら時空の歪みが強すぎてスキマが開けないのよ。」

 

「『それはマズイね。早くなんとかしないと!』」

 

そう言うと麗夜は紫色のモノに近寄り、蹴りを入れた。だが、歪みが強すぎるのか、麗夜は悠岐達の元まで弾かれた。

 

「麗夜!」

 

レミリア達は思わず彼の名前を叫ぶ。そんな中、咲夜がスペルカードを発動した。

 

「幻世ザ・ワールド!」

 

しかし時間が止まることはなかった。それを見た彼女は驚きを隠せなかった。そんな彼女とは別に五大王は紫色のモノに攻撃をし続ける。それに協力するかのように悠岐達も紫色のモノに攻撃を放つ。だが歪みは彼らの力を圧倒的に上回っていた。と、何か閃いたのか、メルト・グランチが麗夜を見ながら言った。

 

「諸君、よく聞きたまえ。我々の持つ力を全て彼に授けようではないか。そうすれば『一撃粉砕』の能力でここから脱出出来るのかもしれないからね。」

 

「本当なの?」

 

「八雲紫よ、それはやらなければ分からないものだ。麗夜よ、引き受けてくれないかね?」

 

「『やるよ。』」

 

即答だった。それを聞いた一同は麗夜に思いを込めて力を授けた。そして無縁塚にいる全ての人の力を授かった麗夜は力を最大限まで溜めて、紫色のモノに技を放った。

 

「『全符ミラクルストリーム!』」

 

彼の放った攻撃が紫色のモノにぶつかった瞬間、激しい爆発が辺りを襲った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして一同は煙が治まった場所を見て驚きを隠せなかった。何故なら紫色のモノは形が変わることも、消えることもなく平然と霊夢達に接近し続けているのである。それを見た霊夢達は言葉を失った。麗夜は既に力を最大限まで出したので、力尽きていた。そんな中、セコンドが口を開いた。

 

「友よ、余らはここで終わりのようだ。残念ながら、悔いが残る生涯だった。」

 

彼の言葉を聞いた瞬間、涙を流しながら泣く人達が後を絶えなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして無縁塚にいる人達が諦めた時だった。突如紫色のモノが金色に色が変わったのだ。そしてそのまま紫色のモノは跡形もなく消えていった。

 

「な、何?何が起きたの?」

 

「分からない。でも、急にどうして・・・」

 

霊夢達は疑心暗鬼となっていた。そんな中、セコンドがある方向を見ながら霊夢達に言った。

 

「ハッハッハッ、其の方らは運がついているな。あれを見るがいい。」

 

そう言うとセコンドは笏の先をある方向に向けた。それにつられて霊夢達もその方向を見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一同が見る方向。そこは博麗神社の真上で上空300mのところに黄色い獣の胴体に赤い龍の体、魔神のような青い翼と長い腕を持ち、頭には大きな角が生えている魔獣が無縁塚をじっと見ていた。その魔獣を見た瞬間、一同は驚きを隠せなかった。

 

「あれが、俺達を・・・」

 

「すごい、すごーい!」

 

驚く隼人と思わず拍手をしながら興奮するフラン。そんな二人とは別に華扇が両手を合わせ、魔獣を見ながら言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとう、ガイルゴール。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女がそう言った瞬間、霊夢達を助けた魔獣、神ガイルゴールは何も言わずにどこかへ飛んで行った。と、悠岐が口を開いた。

 

「ガイルゴールは、早苗が呼んだのか?」

 

「いや、どうやら自分から来たらしいな。」

 

そう言ったのは剛岐だった。そして平和が戻った幻想郷に霊夢は笑顔を浮かべながら言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「終わった。」

 

 




これで4,5章は終了となります。
次作からは短編の5章に移ります。
次作もお楽しみに!
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