スキマから出るとそこはいつもの街が広がっていた。
「戻れたんだな、俺達。」
「ああ、戻れたさ。」
「五大王のみなさんは先に帰ったしね。」
そして悠岐率いる影舷隊は自分達のところへ戻っていった。
その頃、幻想郷では。スキマが閉じた瞬間、多くの人達が声を上げながら泣き始めたのだ。それを紫は黙って見ていた。
悠岐達が現実世界に帰ってもう一年が経った時だった。幻想郷では霊夢と魔理沙がいつものように神社でお茶を飲みながら空を眺めていた。と、魔理沙が霊夢に言った。
「な、なぁ霊夢。私からの提案なんだが・・・」
「提案?何か異変解決が楽に終わることでも思いついたの?」
「い、いやそうじゃなくてさ・・・。今度は私達が現実世界に行ってみないか、」
「はぁ!?私達から!?無理無理、私達が現実世界に来た瞬間に迷って飢え死するだけよ!」
「そ、そんなに強く言わなくても・・・・でも、これはあくまで『提案』だぜ?」
「でも、いいかもしれないわね。」
「?」
「また悠岐達に会って異変を解決する・・・悪くないじゃない。」
「・・・そうだな!今度は私達が現実世界を案内してもらわないとな!』借りはしっかり返す』、それが礼儀だぜ!」
「あんたは『死ぬまで』とかぬかしてるけどね。」
二人が話している内に突如目の前にスキマが現れた。そこから八雲紫が現れ、無言のまま霊夢に一通の手紙を差し出した。
「ね、ねぇ紫。これは?」
「見れば分かるわよ。それじゃあね。」
そう言うと彼女はスキマの中へ戻っていき、スキマを閉じた。そんな彼女とは別に霊夢は手紙を開く。
「誰からなんだぜ?」
「・・・・・帝王からよ。なんだろう?」
そう言うと彼女は手紙の内容を読み始めた。
拝啓 早秋の候、いかがお過ごしでしょうか、お伺い申し上げます
さて、今回この手紙を送ったのは他でもなく、卿にある女性を見せようと思ったからなのです。その女性とは私の愛する妻、上山優理花です。昨年、幻想郷へ来た時には彼女を誘えなくて残念に思っています。そんなこともあろうかと写真を送ったので見てください。そして我々夫婦はあなたの未来に平和があることを祈っています。それと、あの時言い忘れていましたが、あなたの母親の名前は博麗来夢と言います。
敬具
この手紙を読み終えた瞬間、霊夢は魔理沙に言った。
「これ・・・本当に帝王が書いたのかしら?」
「現実世界ではこんなことを書かないといけないっていうルールがあるのかもな。それよりも、早く見ようぜ!」
そう言うと魔理沙は封筒の中に入っていた一枚の写真を取り出した。そして見る。そこには満面の笑みを浮かべるメルト・グランチとその隣には腰まで伸びる黒髪に黒い瞳の女性が写っていた。それを見た魔理沙は思わず声を上げた。
「う、美しいぜ・・・」
「帝王ってこんな綺麗な方と交際していたのね。」
そのまま二人は口をあけたまま写真を眺め続けた。
現実世界。そこでは悠岐達がいつものように警備を行っていた。と、突然ミクがある方向を指差しながら口を開いた。
「ねぇ、私達が幻想郷に来たのって確かここだったわよね?」
彼女が指差しす方向にみな目を向ける。そこは啓介が見つけた不思議な場所だった。だがそこにはただの路地裏しかなかった。
「不思議ね。一体あの時何が起こったのか。」
「そうだな、麻里の言う通りなのかもしれないな。」
そう言うと悠岐達は再び警備を再開した。
幻想郷を八雲紫が、現実世界をセコンドが支えていき、そして全てはガイルゴールが支えていく。敵が誰一人としていなくなった現実世界と幻想郷は今日も平和です。
「ねぇねぇ!完全にみんなアタイのこと忘れてるよね!今度からは『チルノ最強伝説』が始まるからみんな、絶対に読んでね!」
※始まりません
どうしてこんな風に終わるかって?それは仕方ありません。幻想郷の影響が現実世界にまできてしまったからですよ。
これで東方王戦録は終了です。
今まで見てくれたみなさん、ありがとうございました!
これからも他の小説も投稿していくのでどうぞ、そちらのほうもよろしくお願いします!