東方王戦録   作:ヤマタケる

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守谷神社にやってきた地王セコンド。だがそこにいたのは紫、幽々子、神奈子、早苗、諏訪子だった。そして五人はセコンドに挑む。


利益と光源

紫と幽々子が来ることを予期していなかったセコンドは少し焦っていた。だがセコンドは笑みを浮かべて言った。

 

「や、やあ。久しぶりだね。八雲紫に西行寺幽々子。貴女方に会うのはあの無縁塚以来かな?」

 

「ええ、そうね。そこであなたにやられてしまったけれど今回は違うわ。今度は五人よ!」

 

「参ったな。この私の行動が予測されてるなんてね。一体どこの妖怪の仕業かな?」

 

「剛岐さんですよ。剛岐さんが教えてくれたんです。」

 

早苗が言葉を発した瞬間、セコンドの表情が急変した。先程までは余裕の笑みを浮かべていたが今度は悔しそうな表情をしていた。そしてこう言った。

 

「剛岐も来ているのか。ということは私とグランチにとってかなり辛い戦いになるだろう。」

 

そう言うとセコンドは刀を取りだし、五人に向かって振り下ろした。すぐさま五人はそれをかわし、弾幕を放った。だがセコンドはそれを意図も簡単にすべてよけた。そしてセコンドは岩石を作り上げ、早苗目掛けてそれを投げた。それを神奈子がすぐさま砕いた。その瞬間、セコンドは加奈子の背後までやってきて、神奈子を斬りつけようとした。その瞬間、諏訪子が白蛇を操り、セコンドの足に巻きつかせた。その瞬間、紫がスペルカードを使った。

 

「スペクトルアナライザー!」

 

紫の攻撃はセコンドに命中した。セコンドはふらつきながら紫を睨んだ。この瞬間、幽々子もスペルカードを使った。

 

「桜吹雪地獄!」

 

セコンドはかわそうとしたが諏訪子の白蛇に足を巻かれているため、動けなかった。

 

「グホアッ!」

 

そのままセコンドは幽々子の攻撃を受け、吐血した。さらに早苗がセコンド目掛けて弾幕を放った。そのままセコンドは吹き飛び、さらに吐血した。壁にあたる前に神奈子がセコンドの腹に拳を入れた。

 

「ぐふっ。」

 

セコンドは壁に衝撃し、吐血した。五人が見てる中でセコンドは相手にならないと思っていた。だがセコンドは身体中傷だらけだというのに笑みを浮かべていた。そしてゆっくり起き上がった。そしてこう言った。

 

「流石土地神様だね、私をここまで追い詰めるとはね。」

 

「まだやるつもり?そんな体で何が出来るというの?」

 

「小さな土地神様、私は現実世界の五大王の一人だ。こんなもので朽ちるものか。この力がある限りね!」

 

そう言うとセコンドは傷口に手をおいた。その瞬間、セコンドの手から白い光が現れて、そのままセコンドの傷口が治っていった。それを見た五人は驚きを隠せなかった。

 

「傷が癒えていく?そんな馬鹿な!」

 

「私の力は自得。自ら利益を得ることが出来るんだ。貴女方の世界で言えば、『自ら利益を得る程度の能力』って言えばいいかな?」

 

「厄介な能力ね。いくら攻撃してもすぐに傷を癒すことが出来るのだからきりがないわね。」

 

「それだけじゃない。自得は自分の攻撃する力も上げることが出来るし素早く動くことも出来る。貴女方はここで終わりだ。」

 

そう言うとセコンドは再び岩石を作り上げ、紫に向かって投げた。それを紫はスキマを用いて展開。だがそうしている間にセコンドが紫の背後までやってきていてそのまま紫の背中を斬りつけた。紫は少しふらついたがそれでも体勢を立て直してセコンドを睨む。その瞬間、セコンドが紫の腹に刀を刺した。

 

「ぐあっ!」

 

紫は吐血し、さらにセコンドは紫を蹴り飛ばした。紫はそのまま壁に衝撃し、地面に崩れた。すぐに早苗がセコンドに弾幕を放つが、セコンドは一瞬で早苗の前まで来ると早苗の右腕を掴み、神奈子目掛けて投げた。神奈子は早苗を受け止めようとしたが、セコンドの力が強すぎるのか、そのまま加奈子も早苗と共に吹き飛んだ。すぐに幽々子と諏訪子がセコンドに向かって行くがセコンドは見えないスピードで幽々子の肩を斬り、諏訪子の腹に刀を刺した。幽々子は亡霊であるため、血を流さない。だが幽々子は何も言わずに倒れた。

 

「幽々子!」

 

よろめきながら紫は幽々子の元へ近づく。その時にセコンドは諏訪子の腹から刀を抜き、刀についた血を嬉しそうに舐めた。

 

「土地神様の血は旨いな。普通の血とは質が違う。」

 

そう言うとセコンドは吐血している諏訪子の首襟を掴み、持ち上げた。そして諏訪子の腹に膝蹴りをした。

 

「ガハッ!」

 

諏訪子は先程よりも吐血した。セコンドはそのまま諏訪子を加奈子と早苗がいる方へ投げた。そのまま諏訪子は気を失った。そしてセコンドは紫の元へゆっくり近づいた。そして笑みを浮かべて言った。

 

「貴女方は強かったよ。まさか私に自得を使わせるなんてね。だが貴女方はもうここで終わりだ。大切な仲間に何も言わずに終わるんだ。それじゃあ、さようなら。」

 

そのままセコンドは紫に向かって刀を振り下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どこからか光の玉がセコンド目掛けて飛んできた。セコンドはそれを弾くと紫との距離を離し、飛んできた方向を見た。そこには金色のハット帽を被っていて顔を包帯で覆っていている男、ゴールド・マーグルだった。

 

「セコンド!これ以上お前さんの好きにはさせねぇ!」

 

「参ったな、マーグルが来るなんて思ってもなかったよ。ここは一度避難した方が良さそうだね。」

 

「!!待て!」

 

マーグルはセコンドに光玉を放ったがその時にはもうセコンドの姿はなかった。マーグルは刀をしまうと紫の元へ近づいて、言った。

 

「よくあそこまで追い詰めたな。お前さんらすごいよ。」

 

「でももう私達は今は戦えそうにないわ。悠岐君達に任せるわ。」

 

「お前さんらをまず永遠亭まで送ってやるよ。後に俺もあの二人を倒すことに協力する。」

 

「ええ、頼んだわ。」

 

話が終わるとマーグルは光の玉を発生させた。そして光は五人を包み込み、あっという間に永遠亭に着いた。そしてマーグルは五人を一人ずつ部屋に入れていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、悠岐達は。メルト・グランチに操られている隼人とパチュリーを正気に戻そうとしていた。と、啓介がある提案を出した。

 

「俺、昔操られている奴を正気に戻すためには項を狙えってお父さんに言われたんだ。」

 

「でかした啓介。隼人は俺に任せろ。パチェは誰か頼むぞ!」

 

「私がやる!」

 

隼人とパチュリーを正気に戻すために立ち上がったのは悠岐と慧音だった。まず隼人とパチュリーが二人に向かって行った。悠岐と慧音は二人の動きを読み、そのまま背後まで移動し、それぞれ首の項を少し強く叩いた。その瞬間、隼人とパチュリーの目が帝王軍から元の目に戻った。そして隼人とパチュリーは悠岐と慧音を見て言った。

 

「俺は何をしてたんだ?」

 

「やっと正気に戻ったか、隼人。」

 

「私は確かあの男に操られて・・・そこから記憶が思い出せないわ。」

 

パチュリーが話している時に七人の後ろから誰かが走ってくる音が聞こえた。振り返るとそこには緑色の髪で青い瞳の少女、ミクだった。

 

「みんな!大丈夫?」

 

「ミク、お前もケガは大丈夫なのか?」

 

「ええ、剛岐さんがもう治してくれたからね。まだ美鈴と小悪魔は治療が必要って言ってたわ。」

 

「とりあえず、これからは手分けして捜索しよう。俺は人里に向かうからな。」

 

「ああ、頼んだぞ。啓介。」

 

そう言うと啓介は人里の方へ走っていった。

 

「私達は竹林を見てくる。死ぬなよ、みんな。」

 

「もちろん、そっちも死ぬんじゃねぇぞ。」

 

そう言うと慧音と妹紅とパチュリーは竹林へ走っていった。

 

「俺とミクで無縁塚を見てくる。」

 

「ああ、他の妖怪もいるから、気をつけろよ。」

 

隼人は深く頷くとミクと共に無縁塚へ走っていった。

 

「さて霊夢。俺達は妖怪の森にでも行くか。」

 

「ええ、そうね。」

 

そのまま二人は妖怪の森へ走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、無縁塚の裏側に帝王城、つまりメルト・グランチのいる城では自分の部屋の大きな椅子に座って寛いでいるメルト・グランチがいた。と、突然、彼の部屋の扉がノックされ、中から忍者の服を着た帝王軍の部下がメルト・グランチの元へ駆け寄った。 そしてこう言った。

 

「メルト・グランチ様、どうやらあの二人は正気に戻ってしまったようです。」

 

「流石は影舷隊。この程度は普通に出来るか。もっと強き者を支配するべきだったな。さて、引き続き調査を進めたまえ。」

 

「はっ!」

 

そう言うと男はメルト・グランチの部屋を出ていった。そのあと、メルト・グランチはある方向を見て言った。

 

「さて、こういうことだが、卿はどう思うかね?咲夜。」

 

メルト・グランチが見る方向。そこには縄で両腕を縛られている咲夜がいた。咲夜は笑みを浮かべて言った。

 

「無様ね。あなたじゃ、悠岐には勝てないのよ。」

 

「良くそこまで言えるのだな。私は現実世界の五大王。彼のような存在には負けないよ。」

 

「いいえ、あなたは必ず負けるわ。」

 

「そうか。まあ、卿と話すのは後にしよう。さて、もう少し様子を見るとしようか・・・」

 

メルト・グランチは窓から人里を見て笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、隼人とミクは。無縁塚を捜索していた。そこへ、妖怪が次々と襲ってきたが二人は駆逐していった。しばらく捜索していると二人の前に仮面を被った長身の男がいた。

男は隼人とミクの存在に気がつくと急に蹴りを入れてきた。二人はギリギリで避けるとすぐさま刀を取りだし、戦闘体勢に入った。

 

「あれは何なんだ?帝王軍?それとも地王軍?」

 

「どっちでもいいわ。私達を襲うなら敵よ。」

 

「ああ、そうだな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、妖怪の森では。悠岐と霊夢が厳重に辺りを見回していた。そこへ、二人の元に黒髪でカラスのような翼を生やしている天狗、射命丸文が来た。文は二人の前まで来るとニヤニヤしながら二人を見た。呆れた悠岐が文に尋ねた。

 

「おい、こっちは急いでいるんだ。用がないならさっさとどいてくれないか、文。」

 

「悠岐さん、折角私が会いに来たって言うのに、それは酷いですよ。」

 

「今ヤバイ奴を倒さないといけないの。あんたの・・・」

 

霊夢が続きを言おうとした瞬間、何処からか爆発音が聞こえた。悠岐はそこが無縁塚だとすぐに理解し、無縁塚へ走っていった。

 

「ちょっと悠岐、どうしたの!?」

 

「無縁塚だ。急ごう。」

 

霊夢は飛んで無縁塚まで行き、悠岐は走って無縁塚まで行った。文もそのあとに続いて飛んで行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先に着いたのは霊夢と文だった。二人は目の前の光景に目を大きく見開いた。

 

「ぐ・・・は・・・・」

 

「あ・・・・あぁ・・・・」

 

そこにあったのは仮面の男に首を絞められ、持ち上げられる隼人とミクだった。

 

「隼人!ミク!」

 

霊夢は二人の名前を叫んだ。だが霊夢が叫ぶ前にある人物が既に仮面の男に立ち向かっていた。悠岐である。悠岐にとって隼人とミクは大切な親友である。その親友を死なせないために悠岐は仮面の男に立ち向かった。両腕がふさがっている男の顔を悠岐は蹴り飛ばした。男は反応できず、隼人とミクを放してしまい、さらには悠岐の蹴りが強いせいか、男の仮面まで壊れた。そのまま男は20mほど吹き飛んだ。

 

「ゲホッ、ゲホッ。」

 

地面に落ち、激しく咳き込む二人の背中を悠岐と文で優しくさすった。

 

「大丈夫か?隼人、ミク。」

 

「あぁ、大丈夫だ。」

 

「ありがとう、悠岐。お陰で助かったわ。」

 

「礼はいい。今はあの男を倒すぞ。」

 

五人は男の方を見た。男はゆっくりと起き上がり、悠岐達を睨む。男の顔を見て五人は驚きを隠せなかった。

 

「そんな・・・どうして・・・」

 

無理もない。その男は黒髪で綺麗な緑色の瞳をした、悠岐達の仲間で死んだ筈のウロボロスだったからである。




次作は憑依と集結です。霊夢達の前に現れた仮面の男の正体はあの死んだ筈のウロボロスだったことに一同唖然とする。そしてウロボロスの正体が明かされる。
次作もお楽しみに!
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