超下位存在君の無駄な努力   作:龍崎悠司

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連日投稿失礼します。


活動報告にアンケートを実施しております。
コメント、もとい投票をお待ちしてます。


お茶目に腕相撲!

 

 

 

 ―――――……

 

 世界には、黒という属性がある。

 

 闇でもなく、悪でもない。

 

 それらを含むことは多いが、そうでなくても存在する。

 

 陰ともまた少し違うこの属性は。

 

 大体が存在自体間違っていることが多い。

 

 ―――――……

 

 

 

 

 アジトの船着き場にて。

 どこから持って来たのかドラム缶が置いてあり、そこに腕相撲の準備万端で刀太と黒斗が対峙していた。

 その周囲、旅館側にたくさんの見物人が集まっていた。

 九郎丸たちに加えて組織の構成員たちである。

「よぅし、準備はいいかよ?」

「あぁ、いつでも来い」

 刀太の問いに頷く黒斗。

 緊張感が周囲を包み。

 審判役の構成員がコインを弾き。

 

 チャリィン。

 

 コインが、落ちる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ドッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 勝負は一瞬でついた。

 刀太の肩から右手までをドラム缶に残し、他の身体は海まで飛ばされて。

「「え、えぇぇええええええええええええええ!!!!!!!!!????」」

 刀太だけでなく、周囲の全員があまりの結果に驚いていた。

 そのまま刀太は飛ばされて。

 遠く、ドボン!と刀太が海に落ちる音がした。

 

 

 

 数十分後。

 何とか海から上がってきた刀太が黒斗を問い詰める。

「なぁ!あれ、なんだよ!どうやったんだよ!?ってか海まで腕が千切れるくらいの勢いで飛ばすな!」

「くく、あーっはっはっはっは!!いやぁ、悪い悪い。お前の気の使い方が素直でな、ちょっと遊びたくなっちまった」

 笑いながら軽く謝る。

「大丈夫!?刀太君!」

 そこに九郎丸たちが走って近付く。

 その間に、刀太は自分の腕をくっ付けていた。

「本当にどうやったのよ?黒斗」

 心配して刀太に寄り添う九郎丸に代わってキリヱが質問する。

「あぁ、ありゃ合気道の応用だ」

「合気道?」

 聞き返す三太に頷く。

「合気道ってのは極端に言えば最小の力で流れを制する方法だ。それをちょちょいっとコントロールしてやれば……」

 と言ってチラ、と刀太を見やる。

「でもよ、あそこまで極端なことになんのかよ?」

 文句ありげなジト目で睨む刀太。

「普通はなんねぇよ?俺だってあそこまで行くとは思ってなかったっての」

 本当か?と睨むのをやめない刀太に、慌てたように解説する。

「えっとな、原理としては気をぶつけ合う時に、刀太の力を利用して刀太自身にぶつけたんだよ。だから、身体全部が少し空中に浮くかもな、とは思ってたけど、あんな遠くまで、まして腕が千切れるとか考えもしなかったんだって!」

「でも、ならどうして刀太兄ちゃんはあそこまで吹っ飛んだんだ?」

「そりゃまぁ刀太の力が凄かったから、だな」

「そうなのか?」

 確認の言葉に大きく頷く黒斗。

「そうだよ。刀太君の力を利用してるんだから、刀太君の力が強い分効果が上がるんだからね」

 九郎丸の補足に照れたように鼻を掻く刀太。

 自分が認められることは刀太にとってかなり嬉しいことらしい。

「でも、それでもよくあそこまで飛ばせたわね?」

「まぁ、俺は存在がエネルギーそのものでもあるからな。気を扱うってことに関しちゃお手の物だよ」

 瘴気、つまり気の集まりで出来た黒斗。それ故、気の扱いに長けているのも当然といえば当然である。

 へぇ、なるほどねぇ。と納得するキリヱ。

「まぁ、何はともあれ、悪かったな刀太。今度何か奢ってやるからそれで許してくれ」

「それより!今の合気道だっけ?教えてくれよ!」

「全力で断る」

「そう言わずにさ!な!な!?」

 目を輝かせて頼む刀太に助けを求めるように周囲を見るが、九郎丸たちは全員、諦めてくれと表情で語っていた。

「まぁ、細かく特訓を見る気はないが、基礎だけならな」

「サンキュー!」

 やりぃ!とガッツポーズする刀太。

「まずは、力のベクトルがどう向いてるのかを意識しろ。日常生活の中でもな」

「ベクトル?」

 あぁ、そうだ。と頷いてから説明を続ける。

 力を込める時はもちろんだが、何気ない動作でも動く時には必ず力が発生する。その流れを即座に理解出来るようになるのが第一歩だと言う。

「瞬動術にしてもだが、ただ身体を動かすのと合わせて連動させるだけじゃあまだまだだ。そうやってまともにコツを掴んだだけで何となく扱ってるだけじゃあレベルとしちゃあ低い。腕相撲はコツを掴むのには最適ではあるがな。けど、まだ上がある」

「え!あれよりもかよ?」

 かなり瞬動術をマスターしたという自負のある刀太がその言葉に驚く。

「当たり前だ。むしろ、たかがあの程度でマスターした気になってたら、上のレベルにはついていけないぞ?」

 上?という疑問に頷いて、一人の名前を告げる。

「フェイト・アーウェルンクス」

 その名前に三太以外の三人に緊張が走る。

 その人物は、アマノミハシラ学園の任務に就く前に戦った相手であり、キリヱの能力をフルに使って、ここにはいないロボットの不死人である飴屋一空と夏凛の力を合わせた全員が全力を振り絞って、どうにかこうにか実力の拮抗している雪姫と戦わせることが出来た、強敵以上の難敵である。

 同時に、刀太の両親の仇でもあり、刀太がより強くなろうと決心するきっかけとなった人物でもある。

 黒斗もUQホルダーのメンバーであり、調査は得意。

 ならば当然、フェイトと敵対したことも知っている。

「あれと対峙するのには、正直魔法が欲しいところだが、まぁ仕方ない。闇の魔法(マギア・エレベア)も、別に切り札になるくらい強力ってわけでもない。で、基本瞬動術オンリーで奴と戯れるんでなく、戦いたいのなら、今のレベルじゃあ遊ばれることすら難しいぞ」

 突き付けられた現実に俯く。

 それだけ、彼我の差は開いている。

「だからって一日二日で力なんざ手に入れられるわきゃねぇ。だからまずは、力の流れの把握を指一本どころか毛先一本一本に至るまで感覚で身に付けろ。いいな?」

「おぅ!!」

 元気な返事に気をよくしてその場を去る。

「んじゃ、二、三日調査に行ってくるから、それまでにその辺レベルアップしとけよ?」

 それだけ伝えて船に乗って行ってしまった。

「あいつ、何か急いでなかった?」

「確かにそう見えたね。もしかして、この間の報告で進展があったのかな?」

 黒斗の様子に疑問を抱きつつ、次に会ったら必ず報告を聞こうと決めたのだった。




読んでくださってありがとうございます。

次回は……どうしようか迷ってます。
調査中の黒斗にトラブル(決してToLOVEるではございません)を起こすか、サクッと一、ニ行で調査を終わらせて次の展開に行くか。

前書きでも書きましたが、活動報告でアンケートを実施しました。
なのでなにとぞ、コメントの方どうかよろしくお願いいたします。
m(_ _)m
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