ISin時雨&ザフィーラ&アルフ   作:鎌鼬

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クラス代表決定戦後と凰鈴音

 

 

さて、あの下らないクラス代表決定戦の顛末を話そうか。結果だけを言ってしまえば…………クラス代表は織斑一夏がなった。どうして?と思うかもしれないが決定戦の成績はこのようになった。

 

勝ち:不知火時雨、ミカド・リッター

 

引き分け:織斑秋羅、錦孝太

 

負け:織斑一夏、セシリア・オルコット

 

一位不知火時雨、ミカド・リッター

 

三位織斑秋羅、錦孝太

 

五位織斑一夏、セシリア・オルコット

 

 

そして上位四名が揃ってクラス代表を辞退した。まぁこれは当然とも言える。俺とミカドは元からやれないことを伝えてあったし、秋羅と孝太はクラス代表になって戦う機会が増えればそれがそのまま死亡フラグのなりかねない。

 

 

というわけでクラス代表の権利を与えられたのは織斑一夏とセシリア・オルコットなのだが…………ここで予想外、なんとセシリア・オルコットが織斑一夏にクラス代表の座を譲ったのだ。その時のセシリア・オルコットの対応を見て気づいたのだがどうやら織斑一夏に惚れたらしい。何があった。てかやる気がないならあの時に騒ぐな、そのせいで俺たちまで巻き込まれたんだから。

 

 

そして秋羅と孝太は甘粕工業からの貸し出し期間は終わり、打鉄二機は回収されたが決定戦の様子を見て幾つかの企業からの誘いがあったそうだ。操縦者としてのレベルはしたから数えた方が早いことは周知の事実であるが…………あの殴り合いを見て感動した馬鹿(誉め言葉)がいたようだ。実は甘粕も二人に誘いをかけていたりする、が決めるのは二人なので俺からは特には何も言うつもりはない。ちなみに山田さんから聞いた話だと誘いがあったのは秋羅と孝太だけで織斑一夏は無かったらしい。まぁミカド相手とは言え開始一分で沈められてるからな。

 

 

二人との契約は無事に履行されたがそれから後も俺は何かと二人にちょっかいをかけている。例えばトレーニングしてる場面に行ったりとか、勉強のことで相談に乗ったりとか、愚痴を聞いたりだとか。流石にあそこまで手を貸しといてはい終わりは味気なさ過ぎるからな。

 

 

そんなことがあったりして決定戦から一週間程、俺は放課後にいつもの中庭で皇と組手をしている。

 

 

…………どうしてそうなったと言われるかもしれないが事実なので受け止めてほしい。なんでも、

 

 

『時雨さん強いっすね!!』

『ISは拘束具だ』

『マジっすか!?だったらこんど私と組手をしてください!!』

 

 

だったっけか?うろ覚えだったがそんな感じだったはずだ。皇はいつもの制服とは違い赤のジャージをきて俺に挑んできた。そして組手と言いつつも皇のスタイルは空手とか柔道ではなく…………かなり実戦的な総合格闘技だった。これには驚いたね、いきなりタックルで足を取りに来たと思ったら回し蹴りとか右ストレートとかサブミッションとか…………実力はそこそこある。だけど、俺の基準からしたら下の下なんだけとな。

 

 

ちなみにザフィーラとアルフはミカドの機体の調整の方に着いている。他に適任者が居ないんだよなぁ…………相手になれる的な意味合いで。

 

 

「はい、終わり」

「グギュ!?」

 

 

服の袖を取りに来た皇の腕をつかんで背中から落ちるように調節して投げる。計画通り背中から落ちた皇は奇妙な声をあげていた。

 

 

「ぜぇ…………ぜぇ…………つ、強いっす…………ね…………」

「そりゃあガキの頃からうざったいのから身を守るために色々とやってたからな、経験は腐るほどある。それなのに負けてられるかよ」

「ぜぇ…………ぜぇ…………」

「水、いるか?」

「お…………お願い…………するっす…………」

 

 

息切れを起こして動けない皇の(((^_^;)にタオルを被せ、横にそっとスポーツドリンクを置いてやる…………花でもあったらかなり不謹慎な光景になるな。

 

 

「はぁ…………はぁ…………時雨さん、私も、強くなれるっすかね?」

「程度にもよるぞ?一般人レベルならもう十分だろうし、達人レベルならまだまだだろうし、ガッツリイっちゃってる連中レベルなら単細胞扱いされるかされるかどうかも怪しくなるな」

「アハハ…………頂上は遠いっすね…………まぁ、だからこそやりがいはあるっすけどね」

 

 

…………甘粕が居なくて良かった。ここにあいつがいたら絶対に面倒なことになってただろう。あの馬鹿はこういう現実を知りながらも折れない人間が大好きだからな。

 

 

「早く食堂行かないと飯が無くなるが…………動けるか?」

「ま…………待って…………ほしいっす…………」

「死にかけじゃねぇか…………寮までで良いなら運んでやろうか?」

「お願い…………するっす…………」

「男の事軽く見すぎでお兄さん心配だよ…………まぁ、何もしないけど」

 

 

動けない皇を背負って中庭から外に出る。やっぱり女の子だというべきか筋肉はそこそこあるのに体重は軽かった…………背中に当たるもののサイズはデカイけどな!!え?皇ってこんなにあったの?着痩せするタイプなの?

 

 

「…………あ」

「どうかしたっすか?」

「織斑一夏御一行」

 

 

寮を目指しているとアリーナの入り口付近を通らないといけないのだがISの訓練を終えたのか織斑一夏、篠ノ之箒、セシリア・オルコットが入り口にいた。出くわすと面倒ごとになるのは確実なので隠れる。

 

 

「どうして隠れるっすか?」

「今の俺たちみたら間違いなくあいつらいらん想像働かせて騒ぎを大きくしそうだから…………多分俺が皇を襲おうとした~とかなんとか言ってな」

「私をって…………ザフィーラさんやアルフさんみたいに綺麗じゃないのに私なんかでそんなことにはならないっすよ」

「ふう…………皇、一つアドバイスだ。お前はもう少し自分の容姿の客観から見た評価を知っとけ」

 

 

今の皇の言い方だと自分なんか大したことは無いと言っている風なのだがそれは間違いだ。IS学園は狙っているのか知らないが容姿だけならば整っている奴がほとんどだ。皇も例には漏れず、整っている側に入る。ザフィーラとアルフと比較していたが二人が綺麗や格好いいというタイプなら皇は可愛い系なのだ。ジャンル違いではあるが俺の眼では皇も二人には負けていない容姿である。ちなみにハミルトンはセクシー系だな。

 

 

つまりは可愛い系の皇がフードを被った俺に背負われている…………何も知らない奴から見れば事案発生間違い無しだ。

 

 

「?…………わかったっす」

「絶対分かってないな?…………っと、やっと行ったみたいだな」

 

 

織斑一夏御一行が何処かに行ったのを見届けて、俺は寮に向けて歩き出した。すると、

 

 

「ねぇ、ちょっと良いかしら?」

 

 

後ろから声をかけられた。振り返って見るが…………誰もいない?

 

 

「幻聴か?」

「でも私も聞こえたっすよ?」

「下っ!!しぃた!!下にいるから!!」

「「下?」」

 

 

声に導かれるように皇と一緒に下を見る。するとそこには茶髪ツインテールの少女がいた。

 

 

「…………妖精さん?」

「何がどうしてそうなったの!?妖精じゃなくて人間よ!!に・ん・げ・ん!!」

「分かってるよ、妖精なんているわけ無いじゃん」

「~~~~~~~っ!!」

 

 

俺の煽りに少女は悔しそうに地団駄を踏んでいる。良い反応するな、こいつ。

 

 

「え…………妖精さんいないんすか?」

「「…………ゑ?」」

 

 

少女とハモってしまったがこれは仕方の無いことだと思いたい。だって皇が純粋な声で妖精の真偽を尋ねてくるのだもの。

 

 

「(純粋…………っ!!あまりにも純粋無垢…………っ!!)」

「(ど、どうするのよ!?こうなったのはあんたの責任だからね!!)」

「(そらは分かっている!!)」

 

 

思わず少女とアイコンタクトを取ってしまう程に、この事態が深刻であることを知ってほしい…………腹ぁ括るか。

 

 

「皇…………妖精さんはいるんだよ」

「本当っすか!?何処にいるっすか!?」

「それはね…………みんなの心の中にだよ…………(苦しい!!あまりにも苦しい言い訳…………っ!!)」

「(これは絶対に泣く…………っ!!)」

「心の中にっすか…………」

「「(信じたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?)」」

 

 

純粋過ぎるだろ皇ちゃん…………今の世の中でこれほどまでに純粋であれるというのは…………この子の親御さんに感謝しよう。

 

 

「えっと…………そ、そうだ!!本校舎一階事務受付の場所知らないかしら!?(とにかく話をそらす!!)」

「(ナイスだ!!)あぁ、それならこっちだ、案内してやろう」

「それなら頼もうかしら?私は凰鈴音(ファンリンイン)よ」

「不知火時雨、今をときめく不幸な男性操縦者の一人だ」

「私は皇夜空っす」

 

 

凰鈴音ね…………響きからして中国か。この時期に来たってことは男性操縦者関連だと思って間違いないな。

 

 

「凰さんはどうして今に来たんすか?新入生だとしても遅いっすよね?」

「国からのお達しよ。始めは興味無かったけどね…………そうだ、織斑秋羅って知らない?」

「織斑秋羅っていったら…………一組っすよね?」

「そうだな、確かに織斑秋羅は…………というか男性操縦者は全員一組に集められてるぞ」

「そうなの…………ねぇ、彼の部屋を教えてくれないかしら?」

「あ~私は知らないっすね。時雨さんは?」

「知ってる、けど教えない。今男性操縦者の立場は微妙なんだ。言い方が悪いかもしれないがいきなり現れた奴に教えて大事になったら面倒だからな。すまんが明日本人から聞いてくれ」

「…………それもそうね。私も悪かったわ、ごめんなさい。女性権利団体の介入とかハニートラップのことを考えたら警戒して当然よね」

 

 

へぇ、ちゃんと相手の立場のことを考えれるのか…………一組の奴らがあれだから凰みたいな奴を見ると凄く安心できる。

 

 

「にしても五人いる中の秋羅を真っ先に指名するとは…………狙ってたのか?それともこれだったり?」

 

 

小指だけを立てた手を凰に見せるとその意図を理解したようで凰はトマトみたいに顔を赤くしてくれた。

 

 

「そ、そそそそんなんじゃないわよ!!ただ…………そう!!友達なだけよ!!」

「…………あ(察し)」

 

 

これは間違いなく恋する乙女の反応!!なんとも分かりやす過ぎてこっちが反応に困ってしまうではないか!!これだけ分かりやすかったら誰でも分かるだろ…………

 

 

「へぇ、そうなんすか。良かったっすね、友達に会えて」

 

 

…………皇ちゅわ~ん。というか…………この子といると俺がどれだけ汚れてるのか分かってしまうのが怖い…………

 

 

「っと、そこが事務受付だな」

「あそこね…………皇、不知火、ありがとうね」

 

 

ここまで案内した礼なのか頭を一度下げた凰は小走りで事務受付に向かっていった。これは…………また何かしら起こりそうな気がするな。

 

 

だけど…………それよりも問題があるんだ。

 

 

「すぅ…………すぅ…………」

「寝おったぞ…………こいつ…………!!」

 

 

疲れすぎなのか?男にこんだけ引っ付いておいて寝れるだなんて無警戒過ぎる。これが外国だったら薄い本展開されても文句言えないぞ。

 

 

「…………こんなこと考えてるから汚れるんだろうなぁ…………悲しくなってきた」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちゃーす、不知火宅配便でーす。皇夜空をお持ちしましたー」

「…………何してるのかしら?」

「動けないって言うんで背負ったら寝られた。ベットに転がすから入れてくれない?」

「はぁ、夜空ったら…………良いわよ、どうぞ」

 

 

そして数日後、誰かにこの光景を見られていたらしく、『不知火時雨が女生徒の部屋に押し入った』という噂が流れ出した……………………

 

 

 





決定戦その後
だらだらとなりそうだったので丸々カット、ワンサマがクラス代表になった理由は原作通りセシリアが譲ったから。

秋羅と孝太
ISでの殴り合いの光景を見ていた幾つかの企業から誘われている。甘粕工業も密かに誘っているが結局決めるのは二人なので時雨は何も口を出していない…………蛇足だが、企業の中には『有澤』という企業もあったそうな…………

ワンサマ
クラス代表決定、誘われている企業無し。何気にどんどん立場が危なくなってきている。決定戦にて時雨に蹂躙されたセシリアを保健室で慰めて落とした模様。

皇夜空
実戦的な総合格闘技を学んでいたのでどこかのグラップラーのように時雨と戦ってみたいと思って負けた。時雨との実力差を理解して、それを乗り越えようと奮起する。

凰鈴音
酢豚の愛称にてセカン党から愛されているまな板娘。この小説ではアンチの対象から外れます。原作とは違い、ワンサマに特別な感情を持っていない。

妖精さん
(・ワ・)

不知火宅配便
一度限りの宅配業者。仕事の感想を聞くと、『見た目以上だった。何あれヤバイ』と何かしらに戦慄していた。


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