痴女…………いったいどこの会長なんだ…………
な~んか錦孝太と織斑秋羅を探していたら殺人現場に出会いました。うん、なんでこれは木刀で人の頭かち割ろうとしてるのかねぇ?
「大丈夫かい?錦孝太君やい」
「はい…………ゲホッ…………」
「くっ!!放せ!!」
「いやいや、殺そうとしてる場面を見て凶器放してやろうだなんて馬鹿しかやらねぇよ」
バキィッ!!
「なっ!?」
取り合えず凶器は握り潰させてもらいます。殺人犯に凶器持たして放置するなんて怖くて出来ねぇよ。
「篠ノ之さん!!自分がやろうとしたことを分かってますか!?」
山田さん激おこの模様。そりゃあ目の前で生徒が生徒殺そうとしたら怒るわな~あの塵屑は知らんけど。
「だ、だってこいつが一夏のことを!!」
「だからといって木刀で殴るなんて有り得ません!!貴女には追って処分を通達するので今すぐ寮に戻ってください!!」
「待ってください山田先生!!確かにやり過ぎかもしれないけど箒は俺のことを!!」
「俺のことを?なんだ?自分の為にしてくれたから人を殺しても見逃せって言うのか?厚かましいねぇ、あの塵屑の弟の塵は」
「何!?」
「だってそうだろ?人間ってのは弱くて脆いんだ。それなのに木刀で殴ったらどうなるよ?当然骨折するよな、しかも軌道的には頭を狙ってた。あの速度で振り抜かれてたら頭蓋骨砕けるぞ?そうなりゃそれは殺人犯。殺人未遂で止めてやったことを誉めてほしいぐらいだぜ」
「おい時雨!!言い過ぎだぞ!!」
うわ、寒イボが。なんでこの塵俺のことを呼び捨てなの?
「おい塵、俺のことを名前で呼ぶな…………滅相するぞ?ま、俺は警察じゃないし裁判官でもない。それに処分を下すのはここの職員だ。まともな処分になることを祈るよ」
「待て!!話は終わってないぞ!!」
「はぁ?何を話すことがある?それが錦孝太を殺そうとした動機か?言い訳なら取調室で言ってくれ。興味ない」
「ッ!!てめぇ!!」
俺の態度に怒ったのか塵が殴りかかってくる。だけどまぁ、自力で対処できなくは無いけど避けるまでもない。ここいら辺で二人の実力を見せとかないとな。
「フッ!!」
「よっと!!」
「グエッ!?」
殴ろうとしてきた塵をザフィーラとアルフが腕の関節を一本ずつ極めて組伏せる。両手が使えない塵は無様に顎から床に叩き伏せられる。
「放してくれ!!」
「それは無理な相談だな」
「流石に護衛対象に危害加えようとしているところは見逃せないからね」
「ザフィーラ、アルフ、サンキュー」
「卑怯だぞ!!」
「卑怯?何が?俺に害が来そうなのを護衛の二人が守って何が悪い?山田さんや」
「今他の先生に連絡しました。すぐに駆けつけてくれるそうです。もちろん織斑先生以外で」
「good!!じゃあ後の事は任せるわ。俺は錦孝太を運ぶんで」
「はい、すいません、ありがとうございます」
ギャーギャー騒ぐ殺人未遂犯と塵が先生たちに運ばれていくのをハンカチ片手に見守ってから錦孝太の方を見る。
「おいおい、今朝も困難じゃなかったか?今日は厄日か何かか?」
「あぁ…………何て日だ…………」
「ネタ言えるなら大丈夫だな、寮まで運んでやるよ。織斑秋羅も着いてくるか?」
「ありがとうございます…………」
「すいません、よろしくお願いします」
辛そうにしている錦孝太を肩で担ぐ。
「なんでこの運び方を…………?」
「他のになるとお姫様だっことか?やって良いのか?腐女子が騒ぐぞ」
「すいません何でもないです」
「なら良しだ。そいじゃ行こうか。ドナドナド~ナ~ド~ナ~」
「BGMぇ…………」
「なんでそれチョイスしたんですかねぇ…………」
織斑秋羅と錦孝太の突っ込みを無視しながら、俺たちは寮に向かっていった。
「で、部屋番は?」
「1039号室です」
「へぇ近いな、俺は1042号室だ」
「ちなみに俺は1040号室です」
「ありゃ?男性操縦者で固められたか?まぁ近いから何かあったら相談に乗るぞ?」
「お願いします…………」
「お願いします…………切に…………!!」
「おいおい…………なんか苦労が滲み出てるんですけど?」
「ヒント、彼の名字は織斑です」
「あっ(察し)」
織斑秋羅の事情を察した俺は心の中で彼に向かって合掌した…………あれと姉弟とか救われねぇよ…………救いはないのか。
「っと、1039号室に着いたな」
「じゃあ俺は隣か…………わざわざありがとうございました、不知火さん」
「あ~……名字は呼び慣れてないから名前で呼んでくれや」
「じゃあこっちも秋羅で良いですよ。織斑呼びはされたくないんで」
「(何やってんだよあの塵姉弟は…………)そう、じゃあ秋羅って呼ぶわ」
「俺も孝太で大丈夫ですよ」
「んじゃ孝太も名前呼びで頼むわ。鍵あるか?」
「これです」
「ほいほい」
孝太から鍵を受け取って部屋の中に入る。手前にはダンボールの山が、奥には女子の使いそうな小物が置かれている。
「ルームメートさんは帰ってないみたいだな。手前のベットで良いか?」
「むしろ手前のベット以外どこにするつもりですか?」
「床、もしくは奥のベット」
「止めてください社会的に死んでしまいます」
「冗談だよ」
そう言いながら孝太を手前のベットに転がす。蹴られた痛みは和らいだのか、顔はしかめているが顔色は戻っている。
「後で何か喰えるもの持って来てやろうか?無理ならせめてゼリー飲料でも飲んどけ」
「すいません…………よろしくお願いします…………」
「あいよ。じゃあしっかり休んでな」
そう言って孝太の部屋から出て自分の部屋に向かおうとした時、秋羅がなんか面白い顔をして秋羅の部屋の扉を押さえていた。
「どうかしたか?」
「時雨さん!!部屋の…………部屋の中に痴女が!!」
「よし、スタングレネードと催涙弾とバルサ●があるけどどれ使う?」
「なんでそんな物持ち歩いてるんですか!?」
「嫌がらせの為だぁ!!」
「(この人絶対サディストだ!!)バルサ●撒いたら部屋に被害出るんで止めてください!!」
「じゃあスタングレネードだな。一二の三で開けてすぐに閉めてくれ。一二の…………三!!」
三のタイミングで扉が開けられた瞬間に安全ピンを抜いたスタングレネードを放り込み、すぐに閉める。すると扉の隙間から明るい廊下でも分かるほどの光が射し込んできた。
「…………大丈夫ですかね?」
「まだわからん。俺がエクスカリボルグ(殺傷設定)持って突入するからここで待っててくれ」
「エクスカリボルグ!?なんで持ってんの!?」
「護身用だって貰った」
「ネタなのかガチなのか分かりにくい物を…………!!」
秋羅が開けた扉を潜り、部屋の中に入る。右手にエクスカリボルグ(殺傷設定)、左手は拳である。そして入って直ぐのところで…………裸エプロンで大の字で倒れている水色の髪の痴女が転がっていた。
「…………何やってんだよ、こいつ」
「時雨さん、大丈夫ですか?」
「あぁ、大丈夫大丈夫。てかこいつ顔見知りだわ」
「時雨さんが痴女と顔見知り…………?」
「そう言われると縁を切りたくなる不思議」
「ところで…………これは誰ですか?」
「二年生の
「痴女が生徒会長…………この学園大丈夫ですか?」
「確かに痴女にしか思えないが…………これでもこいつロシアの国家代表だぞ?」
「…………ファッ!?」
ここにこいつがいるってことは…………秋羅の護衛か?だとしても裸エプロンは無いだろ。ハニトラと間違えられても文句言えねぇぞ?
ーーーーーーーーーーーー『裸エプロン?そんなもの時代遅れさ。今のトレンドは手ブラジーンズ!!』
過負荷筆頭はお帰りください。まぁ…………放置しとくのもあれだよな…………しゃーない。虚ちゃん呼んでやるか。
「ほんっとうにうちのバ会長が申し訳ありませんでした!!」
「いえいえ、時雨さんのお陰でこっちには被害はなかった訳ですから」
「ねーねー時雨君、どうしてお姉さん縛られてるのかな?」
「変質者の扱いとしては妥当だろ?」
「変質者扱い!?お姉さんショック!!」
「想像してみろよ…………お前が部屋に帰ってきたら裸エプロン装備の男がいる場面を…………」
「…………ごめんなさい」
「俺に言わずにあっちに言ってやれよ。虚ちゃんめっちゃ頭下げてるじゃねぇか。お前のせいで」
頭を必死に下げている優等生タイプの女生徒と頭を下げられている男生徒、そしてはじっこの方で話している裸エプロン装備の痴女と俺…………ヤベ、痴女のせいでカオス過ぎる。
「時雨さん、すいませんでした…………この馬鹿の押し付けをしてしまって」
「う、虚ちゃん?馬鹿は無いんじゃないかな?」
「そうだな、こいつは馬鹿じゃなくて痴女だ」
「そうですね、すいませんでした痴女会長」
「うわぁぁぁぁぁぁん!!!!!虚ちゃんと時雨君が虐めるよぉぉぉぉぉ!!!助けて!!秋えもん!!」
「誰が便利ロボットですか…………嫌ですよ」
「ここに救いは無い…………」
「夢だ…………これは夢なんだ…………!!」
「ところがどっこい、夢じゃありません…………現実…………!!これが現実…………!!」
「(楽しそうだな…………時雨さんと布仏先輩)」
さっき頭を下げていたのは三年の
「さて、虚ちゃんや、遊ぶのはここまでにしようか」
「そうですね…………フフッ、今夜は寝かせませんよ、痴女会長…………」
「ごめんなさい…………馬鹿でいいから…………痴女は止めて…………!!」
「(サディストが…………増えたな…………)」
楯無がガチ泣きに移行したところで弄るのを止めてあげる。まぁ虚ちゃんはこのあと楯無のことを説教するだろうけど。
「つうか楯無よぉ、いきなり部屋に裸エプロン女子がいたらハニトラと思われても仕方ないと思うんだ」
「ウッ!!」
「その結果がこれですからね。だからバ会長なんですよ」
「グハッ!!」
「ところで時雨さん、他には何がありましたか?」
「ん~?催涙弾とバルサ●」
「一緒に撒けば良かったのに…………」
「秋羅に部屋に被害が出るからやめろって言われた」
「ありがとう…………!!心の底からありがとう…………!!」
「裸エプロンで土下座ってなかなかシュールだな」
確かにそれもそうだ。床に投げ捨てられていた制服を拾って楯無の頭をつかんで洗面所に放り込む。その時にグワァ!!とかゴンッ!!とか音がしたけど気にしない。しばらくすると制服を着た楯無が赤くなった額を擦りながら洗面所から出てきた。
「ごほん…………改めまして、私がIS学園の生徒会長の更識楯無です」
「織斑秋羅です…………で、会長はなんで俺の部屋に?」
「あらあら、堅いわね。たっちゃんって呼んでも良いのよ?」
「…………」(無言のフルスイング)
「…………」(無言のバルサ●)
「会長で構わないわ!!」
「(力関係が分かりやすい…………)」
「私がここにいるのはね、世界で五人しかいない男性操縦者の護衛の為よ」
「…………そう言うことですか」
「あら、やけに物分かりが良いわね?」
「世界で五人しかいないから遅かれ早かれ護衛を付けられるとは思ってましたし、監禁中に気さくな護衛さんから国家代表か代表候補生の護衛が付けられると思うと言われてましたから」
「ふぅん…………良かったわ、君は自分の立場を理解しているようで」
「現段階で死亡フラグしか見えてこないですけどね…………それだと他の男性操縦者はどうなってるんですか?」
「時雨君とリッター君は自分達で護衛を用意したから不必要、錦孝太君には虚ちゃんの妹の本音ちゃんが付いてるから。問題は一夏君なんだけど…………」
「あれは今の立場を欠片も理解してませんよ?」
「そうなのよね…………それに織斑先生も護衛はいらんって言ってるし…………はぁ」
「うちのあれがすいませんでした」
「そう言ってもらえるだけでもありがたいわ…………」チラリ
「…………」(エクスカリボルグにっこり)
「…………」(バルサ●にっこり)
「サディスト二人が…………!!」
「いや、それはあんたの自業自得でしょうに…………それで、会長は俺と同室ってことで良いですか?」
「えぇそうよ。お姉さん賢い子は好きよ♪」
「なお楯無は馬鹿な模様」
「そして初対面の男性に裸エプロンで迫る痴女」
「グハッ!!」
「会長が死んだ!?」
「「この人で無し!!!」」
「…………」
「…………」
「…………」
「「「イェーイ♪」」」
何かが通じあった俺たちはハイタッチを決める…………床に伏せている楯無のすぐ側で。
「そうだ、秋羅この後空いてる?」
「…………?自習するつもりでしたけど?」
「悪い、その時間貰うわ。これはお前たちに必要な事だからな」
「はぁ…………」
「おら楯無、何時までも死んでんじゃねぇ。てめぇにも付き合ってもらう。さっさと起きねぇとケツにエクスカリボルグ叩き込むぞ」
「はい起きました!!だからそれだけは止めてください!!」
「…………ッチ」
「…………ッチ」
「どうしよう秋羅君…………時雨君と虚ちゃんが怖いわ」
「自業自得、以上。で、時雨さんは何をするつもりなんですか?」
「いやね、これからの事について少し話し合おうと思って」
時雨の介入
錦孝太と織斑秋羅を探していたらモップの殺人現場に遭遇。割って入って錦孝太を助けた。なのでそれまでの会話の内容は知らない。
時雨VSワンサマ
見え見えの口論。モップのことを庇おうとしたワンサマだったが現行犯の弁護なんて勝てるわけが無い。その後時雨を殴ろうとしたがザフィーラとアルフに制圧されました。
ドナドナ
錦孝太は時雨にドナドナされました。売られてはいません。
IS学園生徒会長更識楯無
通称たっちゃん。この学園では生徒会長=学園最強なのだが護衛対象の部屋に裸エプロンで待機すると言う痴女っぷりを見せてくれる我らがお姉さん。ハニトラと思っていた秋羅からの時雨のスタングレネードで無力化されました。
副生徒会長布仏本音
きっと楯無の一番の被害者。楯無が色々としてくれることの後始末をさせられる苦労人。楯無に貯められたストレスは楯無で解消するようにしている。
護衛
時雨はザフィーラとアルフ
ミカドはヴィータ
秋羅は楯無
孝太は本音
ワンサマは無し
原作のワンサマには一学期の間は護衛の姿も影も見られなかったが世界で五人しかいない希少人物を放置するなんて有り得ない話である。多分影からこそこそやってたと思われる。この小説では一学期から登場。しかしワンサマは千冬がいらないと言って断っている。
これからの事について
ワンサマを梯子外して行われる男性操縦者たちのこれからについての話し合い。内容は次回になります。
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