俺はコナミ君   作:クエン酸ドラゴン

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何だかんだいってTFでは真っ先に攻略しにいったレインちゃんメインです。
TFSPでも何度もお世話になりました(サンドバック的な意味で)。
尚、ここまで登場してきたTFキャラは思いっきり作者の好みで登場させてます。


レイン恵の感情

私はレイン恵。

カード販売を主にしている企業イリアステルの社長、「ゾーン・イリアステル」の孫娘。

祖父の娘であり私の母であったシェリー・イリアステルと父が交通事故で亡くなり私は祖父によって育てられた。そのため私自身祖父には感謝しているし出来ることなら孝行したいと思っている。

そんなとき祖父が仕事が仕事から帰ってきて自室に篭もり誰かと電話で連絡を取り合っているのを偶然聞いてしまった。その内容は今度の大会で優勝者若しくはその優秀な成績を残した者に今度販売する予定の「新しい召喚法のカード」を試してもらいたいという内容だった。

祖父の会社「イリアステル」はカード販売業界では上から数えた方が早い程の大企業なのだがそれでも業界トップのLC(レオ・コーポレーション)から見れば劣っている。

 

現状を脱却するために近々発表される新規カードと「新たな召喚法」を用いて業界トップになろうと企画しているようだ。

今回取り上げるのは融合、シンクロ、エクシーズの内「シンクロ召喚」を重点的に展開していくという。祖父は何故か乗り気では無かったがこれからの発展のために重要かと渋々納得しそれを売り出す手筈までは整っていた。

しかし、肝心のカードを操るデュエリストが見つからないのだ。

 

そもそも今を時めくプロデュエリストは既に己のデッキというものがありソレ以外を使用することはない。2~3枚程度の変更はあるかもしれないがデッキそのものを交換して戦おうとは決してしないのだ。そのため新たな召喚法のテスターもプロ達は断ることが多く未だ開発段階で止まっているらしい。

 

ならば私がそのテスターにとも思ったが何の実績のない私ではそのテスターとしても販売促進としても価値がなく精々データ取りくらいしか役に立たないだろう。

だからこそ、この大会に出場し祖父の仕事の役にたとうと考えたのだ。

この大会で優勝しその実力を世間に知らしめれば「大会優勝者が使用する新しいカード」という印象を持たれ販売に貢献することが出来る。

 

それからの私の行動は早かった。早々に近場のトーナメントに出場し優勝、これで出場条件免除となり大会に参加できる。

ここまでは理想通りにことが運んでいた。

大会開催し1回戦2回戦共に勝ち上がり本線への出場を決めることが出来たのだから。

・・・・・・・・・・・・しかし、そこからの相手はかなりの強敵だった。

 

小波遊羅、彼は様々なデッキを使用しその全てをダメージ無しで勝ち上がっている。

更に取り上げるならば彼のプレイング。その全てに無駄がなく引くカードは全てその場で適切なカードばかりだ。通常ならばどのようなデッキでも理想的な手札、フィールドになる可能性は限りなく低い。しかし彼はまるでカードに愛されているかのようにカードを引き当てるのだ。

ここだけ話せばまるで理想のデュエリストだろう。だがその彼にも問題点がある、それは彼の行動そのものだ。

 

自らプレイヤーに攻撃を当てに行ってはいなかったがその返しで確実に相手の急所を当て行動を封じて自身のターンを回していくのだ。

 

対暗黒寺戦では相手の拳を躱し足払いから腹部を蹴り上げ行動を遅らせた間に勝負を決める。

対勝鬨戦では男性の急所を殴りまともな思考ができない状態にモンスターを展開し勝利した。

この2戦は共にアクションデュエルだったのだがそれでも彼の行動は目に余った。

しかしルール上相手のプレイヤーに対する妨害は有りであり両戦とも相手側から物理的な妨害をしてきたのでそれを防いだだけなのだ。一切の違反はしていない。

 

だがその容赦無い行動に「狂王」や「玉砕王」と呼ばれている。

 

その彼が次の私の相手なのだ、この大会で最も山場と考えてもいいだろう。

しかしこのスタンディングデュエルに負けるわけにはいかない。私にはやらなければならないことがある。そのために負けられないのだ。

 

「・・・勝利を」

その言葉を胸に留め私はフィールドに上がっていく。そこには既に小波が待ち構えており無言ながら強烈な強者のオーラを放っていた。視線は私に固定して決してずらそうとはしない。

普段から表情が変わらないと言われてきた私だが目の前の彼を見るだけで緊張し口内が乾いていく。無意識に拳を強く握りしめていた。

そしてMCの支持に従い私達はデュエルを開始する。

 

『デュエル!!』

 

小波遊羅VSレイン恵

 

コナミLP4000

レインLP4000

先攻は相手、コナミからだ。今までの彼のデッキから考えるに彼は後攻重視のデッキコンセプトが多い。ならばまず彼が手札補充する機会を出来るだけ少なくすることが重要だ。

このとき私はそう判断して手札を見比べていた。

既に手札には魔導師の力に馬頭鬼、手札断殺、一族の結束、そして真紅眼の不死竜が握られている。これで上手くいけば次のターンで倒せる。そう思える手札だった。

 

だが・・・・その認識は余りにも甘く愚かなことだったと後に悟る。

「俺のターン・・・・・・俺は手札から豊穣のアルテミスを召喚。そして手札を全て伏せてターンエンド」

コナミは速攻でモンスターを召喚し終えると持っていた札を全てセットししてしまったのだ。

この時点で手札から断札を発動することができない。

苦い思いでカードをドローする。

 

「行く・・・・・私・・・ドロー」

引いたカードを確認して思わずホッとししまう。これでこのターン壁を伏せて終わることはないだろう。

「カード、1枚伏せる。魔法発動」

ここで一族の結束を発動、これで準備は整った。

 

「・・・・・・発動する、手札から魔法発動」

発動させるのは手札抹殺、この効果が処理されれば・・・・・

 

「カウンター罠発動、魔宮の賄賂!そしてドロー時に強烈なはたき落とし!!」

「ッ!?」

これで高レベルモンスターを召喚が1ターン遅れてしまった。それだけじゃない、デメリットも手札に加えさせることなく処理している。

「そしてアルテミスの効果発動、カウンター罠が発動するたびにカードを1枚ドローする。さぁ、賄賂の効果でドローし墓地に送るんだ」

これで相手の手札は2枚ドローとなる。ここで!

「魔法発動!「カウンター罠、2枚目の魔宮の賄賂だ」・・・ッ!?」

手札断殺もダメか、でも今度はカードが増えた。カードは死者蘇生・・・これは今は使えない。

 

「そしてアルテミスで効果発動・・・・・・・・フッ」

手札を確認して笑みを浮かべた?ということは一体何が・・・・考えるのは後だ今は攻撃してドロー要因を潰さないと!

 

「・・・・・・・モンスター、召喚・・・・バトル!」

馬頭鬼ならばアルテミスの攻撃力を上回っている。これなら勝てるはず!

「カウンター罠発動、攻撃の無力化。攻撃を無効にする」

これではどうしようもない・・・・・・・伏せも最初の手から考えてブラフと取られない可能性が高い。

・・・・・・次のターンで何とか形成を。

「・・・エンド」

 

「俺のターン・・・・ドロー!」

来るかと構え強張る。相手の手札は既に5枚、手札アドでは圧倒的に不利だ。

「・・・・・・ではもう1体アルテミスを召喚する。そしてフィールド魔法天空の聖域を発動しカードを3枚伏せてターンエンド」

パーミッションだからかアチラから攻めてくる動きはない。ならここで逆転出来るカードを・・・!

 

「・・・ドロー!」

引いたカードは・・・・・・でもあのセットに封じるカードがあれば・・・でもやるしかない!

「相手メインフェイズ時に発動、人造天使。カウンター罠が発動するたびにフィールドに人造天使トークンを生み出す」

私が行動する前にコナミは永続罠、人造天使・・・・・・リリース要員だろうか?

しかし封じる手はないがどうすることも出来ない状況だ。

「魔法発動・・・ブラックホール「カウンター罠発動、神罰。ブラックホールは無効だ」・・・・・これもだめ」

これ以上の攻め札はない。そして相手はアルテミスの効果×2で2枚ドローする。更に相手フィールドにはトークンが1体生成されてしまった。

ならば無理やりでも攻撃力を上げて突破する他ない。未だに馬頭鬼は1700、次のターンで高レベルモンスターを召喚されてはもう勝ち目がない。

「魔法発動・・・これに装備「悪いそれも無効だ、カウンター罠発動!マジック・ジャマー!!」・・・・」

だめだ本当に術が封じられてしまっている。

その事実に落胆していると相手のフィールドに変化が起きていた。

「?・・・・・・何が」

「俺がカウンター罠を発動したときこのモンスターの特殊召喚効果が発動する。こい冥王竜ヴァンダルギオン!!」

暗い闇から現れるのは冥王の竜。そのプレッシャーにより馬頭鬼も怯えているように見える。

「更にヴァンダルギオンの効果発動!このカードの召喚時に無効化したカードの種類によって効果が発動する、魔法カードを無効化したことにより1500ポイントのダメージを相手に与える」

LP4000→2500

「・・・・・・・・・・・・・・・・・ターンエンド」

打つ手が無い。・・・・・・・・・次のターンを凌ぎきれる札は無くなってしまった。

「俺のターン・・・・2体のトークンをリリースし手札から裁きを下す者―ボルテニスを召喚」

長い杖を持ち機械で出来た天使が降臨する。その姿は正に正義を司る審判であった。

制裁者と冥府の王。その2体を手駒として扱うその姿に観客も私も言葉に表す事ができなかった。

ただ1つだけ分かること・・・・・・それは今目の前にいる者は私なんかより遥か高みにいる存在、いるべき人物なのだと。

 

「バトル・・・いけ!」

ボルテニスの杖が勢い良く迫ってくる。そしてその一撃をくらい私は悲鳴をあげて倒れた。

LP2500→0

 

攻撃が決まると先ほどまでの静寂が嘘のように観客が沸く。

未だに彼は1ポイントもダメージを受けていない、その圧倒的タクティクスは徐々に観客の心を掴んでしまったようだ。

 

「私の・・・・・負け」

その事実に私は何も語ることが出来ずフィールドから去っていった。それを見届けた彼も同じように入場口に戻っている。

 

こうして私の大会は終わりを告げてしまった。

 

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

「・・・・・・・・」

控室で私は落胆のため息をついた。しかしあの時の私ではどうすることも出来ないほどのデュエリストの差が激しかったのだ。

・・・・悔しい。それだけが胸の中に残り気が付くと頬に一筋の涙が流れていた。

「ぁ・・・・・」

そこで漸く私が泣いていることに気がついたのだ。

何時も人形のようだと言われてきて私自身も機械人間みたいだと感じていたこの身体が、心が悔しいという思いを抱きそして涙を流していた。あぁ私も人間なんだとバカバカしい感傷に浸りながらそこで暫く泣き続けていた。

 

今回は負けたけれど次には必ず勝ってみせる。祖父に頼み込んででも新しい召喚法をマスターして、そしてソレを自在に扱えていると感じたとき私はもう一度彼の前に立とう。

 

「だから・・・・・・負けないでねコナミ」




ゾーン・イリアステル・・・・一体何Z-ONEなんだ。
そしてレインちゃん強化フラグが立ち次の登場でシンクロアンデを使えるようになります。
正直こっちの方が強いんだよね。

そしてこちらで出てきたゾーンさん、シェリーさん(故人)他出てないが働いているであろう方々は遊戯王5D'sとは全くの無関係でちゃんとした人間です(笑)
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