俺はコナミ君   作:クエン酸ドラゴン

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やったよ、今度はゆきのんにフラグが建ったよぉ!
※前回とデュエルの状況が食い違っていたため前話を修正しました。


雪乃の誓い

彼を一目見た時私の身体に電流が流れた。今までの男たちとは違ちただ戦いを、デュエルを求め続けてるその鋭くギラギラとした眼差しに私は心を射抜かれてしまった。

 

事の発端は近くのショップで開かれた大会から始まった。この大会はショップといっても公式戦でありここで優勝すると一ヶ月後の大会「舞網チャンプ」への出場権を獲得する事ができる。

舞網チャンプで優勝又は優秀な成績を収めたものはユースクラス昇格、更にスポンサー付きのプロ昇格の可能性を得る事ができるのだ。しかもそのスポンサーはこの街でも随一の企業LC(レオ・コーポレーション)が務めることとなる。大企業が自身の後ろ盾になってくれるというのはプロになる際大きなアドバンテージとなるのだ。そのため今回の大会は皆必死になって勝利を掴もうと切磋琢磨しデュエルの腕を磨き続けている。

そんな中で私は別の目的でこの大会に出ていた。この大会を通して私の目的であるモノを探す、それが一番の目的だった。参加当初はここの出場者のレベルを見て失望しつつあった。装備カードをつけモンスターを並べるだけで勝利を確信し自身の手札にそれを超えられるモンスターがいないだけで諦めサレンダーをするような程度のデュエリストばかりだった。

私に色目を使い言い寄ってきた男もいたが1ターンすら持たずにやられ顔を見せることなく去って行った。

本戦に行くまでは退屈なデュエルになるだろう。そう諦めながら他のデュエルの光景を見続け、そこで彼と出会った。

最初は平凡そうで帽子がトレードマークのような何処にでもいる男だと思っていた、だが一旦デュエルが始まるとその表情は鋭く相手を睨みつけるように見つめている。遠巻きですらその威圧感を感じたのだ。その場で彼とデュエルをしている者はどれほどの重圧を受けているのか・・・・・興味がわいた。

更にデュエルが続き彼のエースであろうモンスターが登場する。

そこで今日一番の歓声が沸き起こった。彼が出したモンスターはデュエルモンスターズの歴史の中でも最も古い部類のカードであるがそれと同等に高額で幻のレアカードと呼ばれるほどのものだったからだ。

真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)」である。

伝説の龍の内その片方を召喚したのだ、初めて見た者達はその禍々しくも美しく力強いフォルムに魅了され感嘆の声を漏らす程だ。

だがそれほどのカードだろうと所詮は2400のバニラモンスター。今の時代では活躍はできないだろう、私はレッドアイズの登場に驚きはしたがそう結論づけた。しかしその考えは良い意味で覆される。そこから流れるように大型モンスターたちを並べだし一切のダメージを受けることなく相手に勝利したのだ。

そして帽子の坊やは次々と対戦者を打ち倒しあっと言う間に決勝まで進出したのだ。途中黒炎弾というバーンカードは卑怯だ!という声もあったがレッドアイズ限定でフィールドにレッドアイズが存在しなければ仕様すらできないという縛りがあるためそれほど大したカードではないという説明と本当のバーンカードの代表例としてロックバーンを見せるとその声も収まりなんの問題もなく上がることができた。しかし卑怯と呼ばれたことが気に食わなかったのかその言った相手と当たった際最大攻撃力で一方的に殴り倒していた。

 

「ウフフフ」

久々にいいデュエルが出来る、そう思うと胸の高鳴りが収まらなかった。勿論こんな場所で負けることなど考えてはいないがもし私の眼鏡に叶う実力の持ち主ならば候補に上げてもいいだろう。

「私に貴方の全力を見せてね、坊や」

挑発するように決勝の相手の帽子の坊やに語りかける。

その言葉に反応することはなくディスクにデッキを装填して静かに構えている。

私も余計な言葉を発することなくデュエルディスクを構え互いに掛け声をかけた。

『デュエル!』

雪乃VS遊羅

雪乃:LP4000

遊羅:LP4000

先行は私だ、ここは様子見で行くことにしよう。

「私のターン、手札からマンジュ・ゴッドを召喚し効果発動。デッキから高等儀式術を手札に加える」

私の手札には既にデミスとデビル・ドーザーがいる。次のターンでこのモンスター達を召喚すれば私の勝利は確実だ。・・・・・その前にどれだけ動けるのか見極めるしよう。

「カードを2枚伏せてターンエンド」

 

「俺のターン、ドロー。・・・俺は手札から魔法発動、ワン・フォー・ワン!これにより手札からカーボネドンを墓地に送りデッキからレベル1モンスターを特殊召喚する、俺はデッキから伝説の黒石を特殊召喚。そしてこのカードをリリースしデッキからレベル7以下のレッドアイズモンスターを特殊召喚する。俺はデッキから真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)を特殊召喚!」

黒い石のような卵に罅が入っていくとそこから紅き眼を持つ黒竜が飛翔した。

「真紅眼!」

「俺は手札から魔法、巨竜の羽ばたきを発動。これにより真紅眼を手札に戻し相手の魔法、罠を全て破壊する!」

真紅眼が咆哮を上げるのと同時に羽ばたき出す。その突風によりセットしていた罠が2枚とも割られてしまった。

「(ミラーフォースとリビングデッドが)・・・・でももう貴方の場にはモンスターがいないわよ?」

「問題ない、俺は手札から紅玉の宝札を発動、手札のレベル7のレッドアイズモンスターを墓地に送りデッキから2枚ドローする。ドロー・・・・・・そしてその後デッキからレベル7のレッドアイズモンスターを1体墓地に送る」

 

手札補充と共にデッキ圧縮を行っている。しかもそのカードは彼のエースである真紅眼ばかり。周りからは何故そのようなことを?というような声も上がってくるが通常モンスターは通常召喚よりも特殊召喚の方が展開が早い、恐らく既に彼の手札には真紅眼を蘇生させるカードが握られてあるのだろう。

 

「手札から死者蘇生を発動!これにより墓地から真紅眼を蘇生させる。再び飛翔せよ真紅眼!」

ソリッドヴィジョンの光と共に黒竜が彼のフィールドに現れた。

「バトルだ、真紅眼で攻撃。ダークメガフレア!」

「くぅぅぅ!」

雪乃LP4000→3000

レッドアイズが放った火弾がマンジュ・ゴッドを吹き飛ばし、その超過ダメージが私を襲った。

「そして俺はカードを2枚伏せてターンエンド」

 

「私のターンドロー!・・・・・・私は手札から高等儀式術を発動デッキから甲虫装甲騎士を2体墓地に送り現れよ、終焉の王デミス!」

これで一掃すれば私の勝ち・・・でもそこまで簡単には負けてくれないのでしょう?

「ライフを2000払って効果発動、フィールドのこのカード以外のカードを全て破壊する!」

「やらせん、手札からエフェクトヴェーラーを墓地に送りデミスの効果を無効にする!」

「くっ!やってくれたわね坊や」

LP3000→1000

これでデミスの効果は発動出来なくなった。でも関係ない、最後の2枚で終わらせる!

「墓地の昆虫族を2枚除外し手札からデビル・ドーザーを特殊召喚!そして装備魔法巨大化を発動!これによりデビル・ドーザーの攻撃力は二倍となるわ!!」

デビル・ドーザー

ATK2800→5600

これでデミスで攻撃し真紅眼と相打ちになればそのまま私の勝ちよ!

「バトルフェイズ、デミスで真紅眼を攻撃!」

「迎撃しろ真紅眼!」

 

振り上げられた斧と真紅眼の火弾は同時に互いを貫きそして吹き飛ばした。

この時点で攻撃反応型罠ではないと判断した私は止めとしてデビル・ドーザーで攻撃しようとする。

「これでお終い。ダイレクトアタック!」

 

「やらせない、罠発動!レッドアイズスピリッツ、これにより墓地から真紅眼を蘇生させる!真紅眼を守備表示で特殊召喚!」

このターンでの決着は着かなくなかったか・・・でもそのレッドアイズだけは処理させてもらうわ!

 

「行きなさい!真紅眼を攻撃!」

デビル・ドーザーが突撃していき真紅眼をなぎ払う。だがこれ以上の動きは取れないためこれでエンドする以外の手段がない。

「私はこれでターンエンド」

 

「俺のターン、ドロー!・・・モンスターをセット、ターンエンド」

 

一体何を引いたのかは分からないがそれでもこのターンでも決めきれないだろう。

「私のターン、ドロー!・・・(引いたのは高等儀式術、これじゃない)バトルよ!デビル・ドーザーで攻撃!」

再びデビル・ドーザーの突進によりモンスターが轢き殺される。だがその轢き殺されたのはメタモルポットだった。

「破壊されたのはメタモルポットだ、リバース効果で互いに手札を全て捨てて5枚ドローする!」

「手札補充というわけね、有り難く頂くわ」

 

5枚ドローし手札を確認する、その中には死者蘇生のカードとブラックホールが握られていた。

(次のターンに私がブラックホールを打ちその後に蘇生でデミスと手札の甲虫装甲騎士を召喚すればこの勝負は勝てる、でもあのセットカードがカウンター系のモノだとしたら厄介ね。残念なことに迎撃できる罠は今の手札にはないしそうなると・・・・・)

「私はこれでターンエンド・・・さぁ坊やのターンよ」

 

「俺のターンドロー。・・・・・・墓地に存在するカーボネドンの効果発動、このカードを除外してレベル7以下の通常ドラゴン族モンスターをデッキ又は手札から守備表示で特殊召喚する。俺はデッキから真紅眼を守備表示で特殊召喚!」

「墓地からの効果ッ!?」

あまり見かけないカード効果に私は面食らった、だがそれだけでは私のデビル・ドーザーを攻略できないわ。

 

「そしてこの真紅眼をリリース、現われろ真紅眼の闇竜(レッドアイズ・ダークネスドラゴン)!」

 

真紅眼の肉体が黒いモヤによって包まれたと思うと次の瞬間その中から変化した真紅眼が姿を表した。腕と翼が交わり体中に文様のような赤い跡が刻まれている。

 

「このモンスターは墓地に存在するドラゴン族モンスターの数×300ポイント攻撃力がアップする、墓地に存在するドラゴン族は合計4体!よって1200ポイントアップする!」

 

「それでも坊やのモンスターの攻撃力は3600!私のデビル・ドーザーには敵わないわ!!」

 

「更に俺は手札から禁じられた聖槍を発動、これにより相手の攻撃力を800下げこのカード以外の魔法、罠の効果を受けなくさせる。これで巨大化の効果は受けず攻撃力倍加は無くなり攻撃力2000となる!」

しまった!これでダメージを受ければ、私のライフはッ!?

 

「終わりだ、バトル!真紅眼の闇竜よ全てを焼き尽くせ!ダークネス・ギガフレアッ!!」

レッドアイズの口内に先程よりも大きい火弾が生まれそれが勢い良く私に放たれた。それを防ぐ札はなく・・・・・・・

 

「キャァァァァァァァアッ!!」

雪乃LP1000→0

結局1ポイントもダメージを与えることがなく終わってしまった。

 

 

「・・・・・・・ウフフ」

負けてしまったけれども、とても良いデュエルだった。それに今回のデュエルで私が求めていたモノの姿が少し見えた気がする。最低ラインは彼、コナミのレベルくらいはないとダメね。私を簡単に負かしてくれないと付き合えないわ。

「今回は負けてしまったけれど次は絶対に勝ってみせる・・・・まさか私がこんな思いを抱くなんてこれ程夢中になってるのは久々、いや生まれて初めてよ。待ってなさ・・・」

そう宣言しようと顔を上げると、既にそこにはコナミの姿はなく店主の方に向かって商品を受け取り何事もなく去っていく姿だった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フフフ、そう。私なんて眼中にないという訳。

いいわよそれでも。でも今度あったときは必ず私のデュエルで魅了して二度と離れられなくしてあげる。

覚悟しておきなさいコナミ。

 




だがデュエル以外では無反応なコナミ君(因みにデュエル終了後はちゃんと相手にお辞儀してから退場しておりました。ゆきのんが俯いていた為それを確認できずにいただけです。)

その後ゆきのんはコナミ君を必ず倒すと心に誓い、少し離れたショップを荒らして優勝し大会への参加資格を得ることになる。
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