緋弾のアリア~風のデュエット~ 作:狂った朱
『それじゃあ試験開始や‼』
そのアナウンスを試験会場のビルの廊下で聞いた俺はアイアンサイトに変えたドラグノフを構え耳をすます。
俺がいる方に近付いてくる足音は二つ、一つは玲奈、もう1つは受験者か...。それなら、まず近くの部屋に入ってやり過ごしてから後ろから始末するか...。ちょうど近くの部屋のドアの近くで玲奈とぶつかるだろうから、玲奈に集中した瞬間にドラグノフの銃床で殴って気絶させるか...。
そう考え終わるのと同時にすぐ近くにあった部屋に入り部屋の中をクリアリングした。
「クリア...。はぁ、もう癖だな...最近一人で戦闘する事が無かったからついつい情報を口に出してしまう...っとそんなことよりドアに張り付いておかねえと...」
独り言をこぼしながら俺はドアに張り付き廊下の様子を伺うとちょうどドアの前を受験者が歩いて行っている所だった。そしてその受験者はドアを通りすぎるのと同時に銃を抜き自身の目の前に構えるのを確認するとと同時に俺が飛び出しそいつの頭に銃床をくらわせる。殴られた奴は一撃では気絶せず此方に銃を構えようとしたが頭が痛むのか動きが鈍い。俺がそいつの銃が俺を狙う前にアゴをドラグノフの銃床で殴るとようやくそいつは気絶し床に倒れた。
「おい、玲奈‼周辺警護してくれ」
「了解~」
俺は、廊下の曲がり角に隠れていた玲奈に周辺の警護を任せ殴り倒した受験者をワイヤーで後ろ手に縛る。
「行くぞ、敵は後何人だ?」
「30人近くは居るだろうから少なくとも10人ぐらいは相手にしないとね..」
「そうか銃を出せ、サーチ&デストロイだ。敵を見たらすぐに撃て」
そう俺が言うと玲奈は、スコーピオンを足に着けているホルスターから取り出した。
「お前が前、俺が後ろだ進む方向はあっちだ行け」
俺が殴り倒した受験者が歩いてきた方向を指差すと玲奈は頷き歩き出す。俺はその後ろを玲奈が歩いて行く方向の逆を警戒しながら後ろを着いて行った。
そんな風に時折誰かが放っている銃声を聞きながら廊下を移動していると急に玲奈が止まった。振り向くと玲奈がハンドサインでこの先敵五人がいると伝えてきた。俺が撃てって言っただろ?とサインを返すと覗いてみてよと言わんばかりに俺に曲がり角を譲る。そこに立ち覗いてみるとそこには...。
「おらおら立てよ‼」
「待ってくれ‼止めてください‼」
「ひゃはは、嫌だね‼」
「まだまだ終わらねえぞ。おら‼」
手を後ろで拘束されている男の受験者とその受験者をなぶっている三人の男達だった。よく見てみると壁際で一人の女子生徒が恐怖で震えている。
『なにこれ?』
『さぁ、女の子を犯す前に恐怖を与えようとかそんな感じじゃ無い?』
『ここで性犯罪するバカはいないと思うが?』
『私だっていないと思うよ、でも学校の先輩が学校で女の子を襲うぐらいだからあり得そうだよ?』
そう言われるとあり得ない事もないと思えてきた。
『なら、助けるが罠の可能性も考え動くぞ。やり方はいつもと同じ突っ込め』
『了解』
お互いに小声で喋り作戦を決め玲奈にまた曲がり角を変わる。玲奈が曲がり角からさっきの三人を見ながら指で三を作り俺に見せる恐らくこの指は、タイミングを示さしているんだろう。そしてその指は一本ずつ曲げられていき指が全部折り畳まれるのと同時に玲奈が飛び出し三人に銃をフルオートでばらまきながら突っ込む。撃たれた三人は周囲を警戒をせず銃も抜いていなかった為銃を抜こうとしても銃弾が体に当たる痛みが邪魔をし銃を抜くことが出来ず良い的になっていた。ちょうど玲奈が1マガジンを使い終わる頃には近づききり、右の男の顔面を殴り床に倒す。その男がなんか床に倒れたときにニヤついていてキモかったので更に俺が脇腹にドラグノフの銃弾を見舞う。俺がそんなことをしている間に玲奈は、二人目のアゴを蹴りあげこちらも一撃で沈めた。三人目の男は戦うことをせず壁際の女の子の首筋にナイフを突きつける。
「来るな‼」
「おいおい、人質取っても意味無いだろ?離しなよ...試験中だぜ?」
「いやいや、雷斗そんなことを言うより助けてあげなよ」
玲奈が呆れた顔で見てくるが無視をする。
「なら、お前が行ってきなよ」
俺の言葉に玲奈は笑みを浮かべながら男に近づいていく笑みを浮かべている理由は、恐らく男にプレッシャーをかけるためだろう。
「来んな‼来んな‼来んな~‼」
笑みを浮かべながら近づかれた男は、半狂乱になり女の子の首を刺すためにナイフを振り上げるが...。
バン‼ ギャン‼
俺がドラグノフでそのナイフを弾く。そしてナイフが弾かれた瞬間に玲奈が素早く男の後ろに回り込みナイフを持っていた右手の肩の関節を外す。
よほど痛いのだろう。男が呻いているが無視して玲奈はスコーピオンをホルスターに戻り女の子に近づき手を差し出す。
「あっ、ありがとう...」
女の子が手を取り立ち上がろうとしたタイミングで玲奈がこちらも足に着けてあったナイフを鞘から出し女の子の首に添える。
「えっ!なんのマネですか?」
「自分の行動を見直したら?1つアドバイスをするなら立ち上がりながら後ろに手を伸ばしてナイフを取り出すのはやめた方が良いよ?」
「くっ‼」
女の子が顔を歪めながらナイフを床に落とすとのと同時に
「帰り~瑞希。こいつらの品定めはうちがやるわ」
俺達の後ろから声が響き、振り向くとそこには蘭豹がいた。