勝平アフター   作:猫林13世

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原作でもこんな感じですしね


春原弄り

 退院祝いの翌日、今日は休日という事もあって僕たちの部屋には泊まっていった杏さん、そして春原君を連れてきた朋也君が朝から集まっている。

 

「僕、昨日の記憶が無いんだけど……」

 

「あれだけ呑めば記憶も飛ぶだろ……てか春原、お前は散らかすだけ散らかしてさっさと寝ただろうが! 片づけた俺の身にもなりやがれ!」

 

「痛っ! なんだよ! 僕は何もしてないだろ」

 

「酔っ払いの後片付けなんて、面倒な事させただろうが! 人の部屋をあれだけ散らかしておいて」

 

 

 帰ってから何があったんだろう……この場所ではさっさと酔い潰れた春原君だけども、朋也君の部屋で起きたのかな? まぁ着替えたりお風呂入ったりとしただろうし、起きたのは間違いないかな。

 

「あたしも……殆ど記憶が無いわ」

 

「お前も、次の日が休みだからってものすごいピッチで呑んでたからな……椋が引いてたぞ」

 

 

 ちなみに椋さんは朝から仕事なのでこの場にはいない。

 

「うっさいわね! だいたいアンタだって呑んだでしょうが! 何で平然としてられるのよ!」

 

「俺はお前らほど呑んでない。それに、勝平の呑む姿を見て呑む気が失せた」

 

「えっ、僕?」

 

 

 確かに朋也君は途中からお茶とかを飲んでたけど、まさかその原因が僕だったとは……

 

「一番呑んでた勝平が平然としてるんだからな……お前、入院中に呑んでたのか?」

 

「ううん、昨日が初めてだよ?」

 

「生粋の笊だな……いや、枠と言うべきか」

 

「ううぅ……勝平って言うな」

 

「まだ言ってるの、アンタ。ホント気持ち悪いわね」

 

 

 杏さんが泣き始めた春原君をゲシゲシと蹴る。朋也君は見慣れた光景だという目で二人を見てるけども、僕からしたら驚きの光景だ。

 

「そういえば陽平、アンタ何時帰るの?」

 

「今日一日のんびりして、明日帰る」

 

「何処に泊まるのよ?」

 

「そりゃ大親友の岡崎君の……」

 

「………え? 誰が誰の大親友だって?」

 

 

 興味なさそうに新聞を読んでいた朋也君が、春原君の発言に質問する。

 

「お前も高校時代から変わってねぇよな……このやり取り何回やったか分からないぞ」

 

「ふーん……」

 

「少しは興味持てよ! お前の話をしてるんだぞ!」

 

「うっさい!」

 

「ゲバっ!?」

 

 

 頭を押さえながら杏さんが部屋に置いてあった英和辞書を春原君に投げつける……何で英和辞書があるのか、とか色々言いたかったけど、朋也君が僕の肩に手を置いて首を左右に振ったので、僕は深入りしないようにした。

 

「ちょうどいいや。勝平、お前椋にまだ言ってないんだろ? 杏に手伝ってもらったらどうだ?」

 

「何を?」

 

「えっと……その……なんていうんだろう……」

 

 

 急に話せと言われても心の準備というものがある。だけど朋也君に僕の気持ちなんて分かるわけが無いし、杏さんも興味津津という顔で僕の事を見つめている……何処となく椋さんと似てるから恥ずかしいんだけど……

 

「勝平と椋の結婚式の事だ。コイツが入院してる時に、籍だけ入れて終わりらしいからな。俺にはよくわからんが、女は結婚式とか、ウエディングドレスだとか着たいんじゃないのかって話を勝平にしたんだ」

 

「そうね~……椋も興味が無いわけじゃないでしょうけども、何分仕事が忙しいからね~……それに、勝平さんも当分はリハビリでしょうし」

 

 

 確かに僕はまだまともに歩くことすらままならない。杖などを使えば一人でも短い距離なら歩けるけども、長距離ともなると補助が必要なのだ。

 

「そ、そういう朋也君や杏さんは如何なのさ!」

 

「「ん?」」

 

「二人にはそういった相手とかいないの?」

 

 

 苦し紛れの反撃。こんな事でこの二人が止まるはずが無いと僕も分かっている。

 

「いねぇよ、そんな相手」

 

「私もいないわね。子供相手って結構大変なのよ。自分の出会いを探してる余裕なんてないくらいにね」

 

「僕もいないな~」

 

「「………」」

 

「あれ? 何で二人は僕をそんな目で見てるの?」

 

 

 いきなり会話に加わってきた春原君を、朋也君と杏さんはゴミを見る目で眺めている。

 

「あの……僕何かしました? ……お願いだから何とか言ってください!」

 

 

 無言の攻撃に、春原君の豆腐メンタルはズタボロになっていく……相変わらずからかい甲斐がある人だな~。

 

「コイツはさておき、俺や杏の職場で出会いを求めるのは間違ってるような気もするがな」

 

「そうね~。アタシの職場には異性の同僚なんていないし」

 

「俺んところも同じだ。男数人の小さな会社だし、外回りでも出会いなんて無い」

 

 

 しみじみとお茶を飲みながら語る二人。ちなみにそのお茶は二人の機嫌を取ろうと春原君が淹れたものだ。

 

「お茶くみもまともに出来ないのね」

 

「それで仕事とか出来てるのか?」

 

 

 息の合った攻撃で、再び春原君弄りを開始する二人。僕から見たらこの二人はお似合いなんだけどな……でもそんな事口にすれば彼のようになるって分かってるので黙っている。だって昨日似たような事を言った春原君がひどい目に遭わされてたからね……




まだまだ続く春原弄り……
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