東方平々凡々録   作:さんま(北海道産)

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リアルが忙しいです
助けてドラ◯もーん

UA1500越え!
皆様のお陰です


東方平々凡々録 21 「ここで会った人全員です」

「成太は今好きな人がいるのか?」

 

俯いていた魔理沙が急に問いかけた

神社にきてから魔理沙の様子がおかしいと思っていた

ずっと俯いて一言も発しない

いつもの魔理沙の面影が感られなかった

そんな時にいきなりの質問

それ以上何も言ってこなかった

俺の答えを待っているのか押し黙ったままだ

好きな人

それは昔にいた

中学の時一人の少女に惚れてしまった

神社の子らしく大人しい知的な子であった

俺ら一般人と違う世界にいるミステリアス感とときおり見せる

彼女の笑顔に俺は惹かれた

なんとか仲良くなろうと話しかけた

そうして少しづつ距離が縮まっていくのが分かった

それにつれ自分も覚悟を決めていった

 

そうして中学の卒業式が終わった後

彼女を体育館裏に呼んだ

大体の定番なのでここにした

なによりここは落ち着くから

早まる鼓動を鎮めようと息を整え彼女を待つ

 

「待った?」

 

いつもの彼女が来た

彼女はおどおどしながらこちらを見ている

こっちの空気をよんでなのか、ただ本当になんなのかわからないのか

今の俺にはわからない

そんな彼女に向き合い自分に言い聞かせた

落ち着け....落ち着け....落ち着け....

それで幾分かマシになった気がした

 

 

「好きです!高校は違いますが付き合ってください!」

 

俺は大きな声で言いながら思いっきり頭を下げる

彼女の顔を見たくない、怖かった

だからどんな顔をしていたのかわからなかった

暫くの静寂は永遠に続くかと思ったほど長く感じられた

 

「ごめんなさい、私は違うから」

 

答えはNO、残酷だ

これが現実か

何も考えられなくなった

ごめんなさい

この言葉が頭にエコーした

ずっとずっとずっと......

気づけば彼女はいなかった

それが俺の初恋の終わり

恋がこんなにも苦しいものだとは......

聖帝があれだけ思い詰めたのも分かった

 

今考えれば彼女の答え

 

私は違うから

 

これが引っかかる

何が違うのだろうか?

性格?一般人ではないから?

いま考えても答えなんて出ない

昔の恋の結末に自虐的に笑った

 

おおっと昔の思い出に浸ってしまい

魔理沙の問いを無視してしまった、答えなければ

 

「昔はいたさ」

 

そう言うと魔理沙の顔はこちらを向いた

その顔はまだ浮かれない顔をしていたが

顔の火照りはマシになっていた

魔理沙は立て続けに問うてきた

 

「昔か、今はいないのか?」

 

「いないよ、初恋は見事に爆死だった」

 

あの後の記憶が朧げだ

いま振り返っても高校入学ちょいまであまり鮮明な記憶がない

初恋は苦い苦いビターチョコだった

ひとつクリアに覚えているのが、告白の夜

悔し涙で枕を濡らしていた事くらいだ

それくらい彼女が好きだったのだろう

最初は友達で、次に意識を始めて、そして....

でもそんな経験がある意味自分を成長させたのであろう

実感できた事なないが......

 

魔理沙は突如縁側から立ち上がりこちらに歩み寄ってくる

その顔は覚悟を決めたような、神妙な面持ちだった

でもその顔の意味はわからなかった

いつもの魔理沙からは想像も出来ない様な顔だったからだ

1メートルくらいを空けて魔理沙は歩くのを止めた

そして口を開いた

 

「今、幻想郷で気になる異性はいるのか?」

 

「え、気になる人?」

 

気になる人?幻想郷?

一体何故こんな事を聞いたのか理解が出来なかった

そもそも何故ここに来てそんな中校の修学旅行の夜みたいな

告白をしなければならないのだ

魔理沙は真っ直ぐ見据えながら俺の回答を待っている

いや、まぁいないと言えば嘘になるが

そんな馴れ馴れしい感じではない、親友というにも程遠い

ただ友達として面白い人とか気の合う人も気になる人になるのだろうと一人合点した

なにより幻想郷の人たちはみんなみんな新しい刺激をくれる

面白い、楽しい、驚き、愉快、

だからこそ言いたい

 

「いるよ、それはここで会った人みんなだ」

 

「....という事は私もか?」

 

「当たり前だよ」

 

その瞬間魔理沙の顔は花が開いた様に笑顔になった

その満開の笑顔は向日葵を思わせる様に輝いていた

なんだ元気じゃん、心配して損だったよ

魔理沙の笑顔を見てそう思った

.

...ん?ちょっと待て

異性?幻想郷の異性?

え?これってあれ?好きな人とか?

いや異性ってそういう事か?

気になる人って好きな人って事か?

その瞬間顔が熱くなってきた

沸騰しそうだ、熱い

夏の暑さも窮まってまさしくサウナの様な熱さだ

何も考えられなくなった

そんな時

 

「お待たせ......」

 

言った瞬間固まる霊夢

それもそうだろうな、さっきとは違う状況なのだから

元気な魔理沙と赤面の俺

無理もない、そうなるだろう

 

あぁ!なんて勘違いをしたのだ!俺は!

ここで会った人全員だよとか言ってしまったではないか!

どんな女誑しなんだよって誤解されるだろこの発言

帰ろう、ここから逃げよう.....そもそも用事なんてなかったし

この二人の顔を見に来ただけだし

もたれていた賽銭箱から立ち俯いたまま

 

「今日はもう帰るよ」

 

と言った

しかし動揺していたのか1オクターブ高い裏声になった

落ち着けぇ!素数だぁ!1..3..5....

ってそんな場合じゃあねぇ!

そんな暴走状態だった

兎に角内心ご乱心だった自分

逃げる様に神社を去った

 

 

 

 

紅魔館に到着し兎も角一呼吸置く

疲れた.....自分でもわからないが走ってきた

次会った時は訂正しよう

魔理沙が変な風に受け取っていなければいいが

相変わらず赤い紅魔館

その門をくぐろうとしたとき門の柱にもたれかかり

器用に立って寝ている女性

異変の時にも寝ていた為あまり印象になかったが

門番として仕事してるなら起こしてあげよう

近くに寄り呼びかける様に言った

 

「紅美鈴(ほん めいりん)さん、起きて下さい」

 

暫く反応がなかった

もう一度呼びかけると眠そうな目を擦りながら

 

「成太さんですか、おはようございます」

 

おはようございますってもう昼ですよ

なんて心のツッコミも虚しく彼女はペコっと首を下げる

根はいい人なので仕事をサボってやろうと考えているわけではないのだろう

眠いから寝た

たぶんこれだけだろう

彼女はゆっくりと立ち上がり服を叩く

服はチャイナドレスと言われる服だ

実際本当に来ている人を初めて見た

確かに着れば接近戦は強そうに見えるなと

普段感じていた事が自分の中で確信に変わった

しかしこの人は本当に接近戦が得意なのである

幻想郷でも彼女と接近戦でまともに戦えるのも数えるくらい

らしい、本人談

残念ながらと言うべきか実際見た事ないからなんとも言えない

嘘はついてないのだろう、多分

 

「最近暑くて眠れないんですよ」

 

「いや結構寝てましたしなにより寝ちゃいけないし」

 

相変わらずの天然というかなんというか

でも紅魔館を攻め落とすなんて考える輩はいないだろうな

そう考えるとする事もないから暇を持て余す事になる

でも寝るのはいけないと思う

 

「じゃあ私はもう一眠りしますね」

 

そう言って腕を伸ばした

あのですね......誠に言いにくいのだが

 

「後ろです」

 

「後ろがどうしたのですか?」

 

そう言いながら館の方へ振り向く

その瞬間美鈴さんの動きが固まった

まるで木偶の坊になった様に後ろをただ見つめていた

そこにはニコニコして仁王立ちしている咲夜さんがいた

殺気を放ちながらだが

 

「あなたの門番としての評価を今一度考えましょうか?」

 

普段の声より低い、それが何を意味しているのか一目瞭然だ

 

「あ.....は...はい」

 

ご愁傷様です

これから起こるであろう自体を予測し

足早に館に入る

 

 

ピチューン

 

悲鳴とともに聞こえる被弾音に恐怖した

メイドさん怖い、ある意味ここの主より

あの人は安易に怒らせないでおこうと心に決めた

そう言えば神社の件を天使に聞かれたのだろうか?

今更その事を思い出した、背中にヒヤリと冷気が走った

恐る恐る天使が後ろにいるか確認の為呼んだ

しかし返事はなかった

 

「天使はいないのか?」

 

そんな時どこからか声が聞こえた

男と女が一人ずつだろうか、かなり激しい物音も聞こえる

何か言い合っている様だが中々聞こえない

こちらに声が近づくにつれ声がクリアになっていき

そうしてはっきりと聞こえた

 

「楽しいよ!貴方との弾幕ごっこは!」

 

「全く末恐ろしい妹だよ」

 

あいつは何故フランと弾幕ごっこを?

そんな疑問が飛び出した

天使がどうやらフランと弾幕ごっこをしている様だ

 

 

 

 

 

 




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