東方平々凡々録   作:さんま(北海道産)

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視点がコロコロ変わります


東方平々凡々録 26 「仲良くしていこうぜ」

「しかし春が嫌いなのか?今回の異変の首謀者は?」

 

魔理沙は魔女帽子を頭から取り空を見上げた

雪がまたちらほらと降ってきている

今でもかなり積もっているというのにまだ降るのか

都会っ子の俺は東北の方の2メートルは超える雪の壁などが生で見たかった

2メートルの壁は無かったがかなりの雪に少し浮かれていた

子供じゃあるまいのに.....

 

「そうね、きっと寒い方が好きなのでしょうね」

 

霊夢も空を見上げて言った

そんな単純な理由じゃないんだよなぁ

こっちも色々深い事情があるんですよ

計画を聞いたときは驚いた

本当の目的の存在に.....

春を奪いとある桜の木を咲かせるというのはその計画の段階でしかない

その目的は許されることではないかもしれない

でも見てみたいし、何よりあの人たちの役に立ちたかった

準備を共にしていく中でいい人たちだと感じれた

桜の木を数えたりした位だけどとても感謝された

だがらこそ自分の力をあの人たちにふるいたいと思った

霊夢達には悪いが......

 

「今回は四人だし心強いな、霊夢」

 

「ええ、そうね」

 

え....四人?

俺と霊夢と魔理沙と後は誰だ

思いつく節がない

この前の霧の異変の時には来てないだけで

実はもう一人同業者がいたのか?

それは予想外だ

計画にも少々の狂いが生じる

まさかもう一人いたとは

 

「もう一人来るのか?誰なんだ?」

 

焦る気持ちを抑えて問いただす

知らない人ならかなり不味い

 

「え?誰ってもう来たぜ」

 

そう言って魔理沙は神社の入り口を指指した

銀髪にメイド服、整った美人な顔立ち

 

「お待たせしました」

 

「咲夜さんか」

 

良かった、まだ大丈夫だ

知っている人なら計画を事なく運べる

それに時を止める能力

妨害には最適の能力だ

彼女はこちらに歩み寄り三人の輪に合流する

 

「そうですか....宜しくお願いします、咲夜さん」

 

「こちらこそ、フラン様を助けて頂いた分役に立ってみせます」

 

かなり張り切っている様だ

人を騙すのもあまりいいものではないな

悪く思わないでくれよ

心の中で三人に断った

しかし俺の顔は少しほくそ笑んでいるだろ

こうゆう悪役に憧れていた自分もいたからかな

正体を明かす瞬間などは見ていて格好良かった

俺が今回そうゆう立場に立っている

少し小さな、俺の夢が叶ったようだった

 

 

こうして生身で飛ぶのもなんというか変な気分だ

風が冷たく突き刺さる様な痛みが顔を襲う

前を見て飛ぶのが嫌になってくる

前と同じく霊夢の勘に頼り飛んでいる

能力は咲夜さんの能力を複製した

周りに怪しまれずにこの能力を会得できたのは大きい

使いやすい能力とか個人的に気に入っているとか言って説き伏せた

三人も納得してくれたようだしいいか

能力によるある程度の妨害が可能になった

さてと....どうして妨害していくかな

そんな黒い考えに想いを馳せていたら目の前にお馴染みの妖精が現れた

彼女は俺らの進路方向を遮るように割り込んできた

仁王立ちでこちらをみている

 

「また君かい、チルノ」

 

「それはこっちのセリフだ」

 

相川らず元気そうな氷の妖精

無論このままいけば彼女と弾幕ごっこになる

その証拠にチルノはやる気満々だ

目を輝かせ、せわしなく手を動かしている

他の三人を見回す

霊夢は横目で魔理沙を見ている

あんたが相手しなさいよっと目が遠慮なくいっている

咲夜さんは相変わらずチルノの方を

物珍しそうにしげしげと見ている

妖精を見るのは初めてなのかな?

魔理沙は俺の方を見ていた

ばっちりと目が合った

何か言いたげな感じであった

 

「誰が相手するの?この妖精」

 

霊夢が周りをキョロキョロしながら尋ねた

自分は嫌、というのがよくわかる

 

「誰があたいだけって言った?博麗の巫女!」

 

突如チルノがそう言った

一人じゃない?ならもう一人いるのか?

そう考え始めた刹那、弾幕が飛んできた

後ろからなのでほぼ不意打ちだった

霊夢や魔理沙立達は見事に躱したのだが俺は綺麗に被弾した

 

ピチューン

 

聞いていい音ではないな

甲高いこの音には未だに慣れない

そんな弾幕を放った人物を見る為後ろを振り返る

同じく妖精だろうか?だがチルノと比べ大人びている

子供の様な外見が妖精の姿だと思っていたがそうでもないらしい

 

「私はレティ・ホワイトロック、冬の妖怪」

 

「チルノの敵なら私も相手をする」

 

そう言ってチルノの横に滑り込む様に移動した

そしてそのまま構えに入った

2on2か、なんてバスケみたいに例えた

どうやら妖怪らしい、妖精みたいに見えたのだが

 

「はぁ、わかったわよ....私と魔理沙がやる」

 

観念した様にため息交じりに霊夢が言った

魔理沙は元々やる気の様らしい

帽子を深く被り直し箒から立ち上がった

ちょうど綱渡りする様に不安定な箒の柄の部分に

落ちたら即死ものだぞ?と言いたいがこの手の運転に慣れているのだろう

フラフラと危なっかしげになる様子もない

霊夢もお札を手に取り戦闘態勢に入った

 

 

 

 

私はお札を妖精に投げつけた

お札はそのまま真っ直ぐとチルノ達へと向かっていった

当たってくれればいいのだが避けられるだろう

そう思いながら避けるであろうコースに弾幕をばら撒く

チルノは案の定横に避け、弾幕で応戦してきた

お互い放った弾幕が接触し相殺された

当たった瞬間線香花火の様に弾けた

早々に蹴りをつけなければ異変の主の時に体力がない

霧の異変の時に体力管理の大切さを思い知らされた

あの二度舞は御免だ

更にお札を両手に持ち、右手のお札を放った

5,6枚のお札は綺麗な弧を描きながら曲がった

チルノを側面から攻撃する様に

チルノも曲がったお札を目で追いかけた

今だ!目をこちらからお札に背けた瞬間

左手のお札をチルノ目掛けて放った

真っ直ぐ矢の様にぶれることなくチルノを狙う

決まった、これで......

小さくガッツポーズした

しかしそのお札はチルノに届くことはなかった

チルノの手前でお札は無残にも凍結した

瞬間的に凍ったお札はそのまま落下していった

チルノは霊夢が右手で放ったお札をバックステップで躱した

ち、上手くいったのに....私は毒づいた

するとレティがチルノの前に立ちふさがった

 

「大丈夫?チルノ」

 

「うん、大丈夫」

 

互いに確認する様な簡単な受け答えだ

邪魔してくれて.....とっとと終わらせたいのに

全く魔理沙は一体何をしているのか

あの冬の妖怪をしっかり相手していて欲しい

 

「へへ、悪い霊夢....抑え損ねた」

 

「しっかりしてもらいたいわ」

 

へへ、と小さく笑う魔理沙

最近彼女がイキイキとしているのは気のせいだろうか?

いや、今は目の前の敵に集中するか

お札をまた取り出し狙いを定めた

 

 

 

 

 

しかし弾幕ごっこは何回見ても置いていかれそうになる

俺も一応経験者なのだが

霊夢も魔理沙も流石というところか

動きに無駄がない

素人から見た感想だが

さてと、そろそろ動き出すか

チルノがスペカを宣言したその時

俺はすかさず能力を発動させた

 

 

 

「パーフェクトフリーズ」

 

氷の妖精がスペカを宣言した

このスペカは経験済みだ

初弾に備え構えた

魔理沙も見ていたし分かるか

目で妖怪の方を宜しくと合図を送る

分かってくれたのか小さく頷く

チルノは大量の弾幕を放つ

色とりどりの弾幕は狙いを付けず好き放題飛んで行った

刹那弾幕は止まる

静止した弾幕は邪魔だ、そこにチルノは弾幕を放つ

避けようとした時に何故か

気づけば弾幕が目の前にあった

先ほどまでの場所と違いかなりチルノに近い

 

「!?」

 

そのまま被弾した

ピチューン

高い音が辺りに響き渡る

チルノは勝ち誇ったように

 

「まいったか!あたいのパーフェクトフリーズに!」

 

腰に手を当て高笑いをしている

 

「調子にのらないことね」

 

私は嫌味ったらしく、皮肉を込めて言った

しかしどうゆうことだ?妖精の能力とでもいうのか?

いや、こいつは寒気を操る能力

今の現象を引き起こしたとは考えずらい

兎も角手探りに探るしかない

チルノの方に向き考えを巡らせていた

 

 

 

霊夢が被弾した

すまんな霊夢、悪く思うなよ

俺は時を止める能力で霊夢の位置をずらした

止まっている彼女をチルノに近づけたのだ

いくら人間離れしていてもあれは避けられまい

さて霊夢、まだまだ先は長いんだ

仲良くしていこうぜ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




黒い成太
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