東方平々凡々録   作:さんま(北海道産)

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戦闘です

頑張ります


東方平々凡々録 8 「口が裂けてもごっことは言えない...」

完璧で瀟洒なメイド 十六夜 咲夜(いざよい さくや)

は焦っていた

侵入者の博麗の巫女と対峙しているが

 

「くっ....」

 

当たらない

弾幕であるナイフが

全く当たらない

 

自身の能力である「時を止める能力」により

あたかも瞬間的に飛んできた様に見えている筈なのに

人間離れした彼女の逸脱した身体能力により

必要最小限の体捌きで躱される

 

人間離れ

博麗の巫女

 

事前の情報で知っている以上であった

彼女の顔を見る

いかにも涼しそうな顔

余裕が滲み出ている

 

「ねぇあなた、辛くない?」

 

ゆっくりと話しかけてくる巫女

投げたナイフを体捌きで捌きながら言う

 

時を止めて

上から

下から

横から投げる

 

そして時は動き出す

 

その渾身のナイフも無残にも躱される

 

「顔に疲れたって出てるわよ」

 

少しにやけながら言う

くそ...くそ....クソ!

 

 

俺、複井 成太は理解できないでいた

突如現れるナイフ

それを信じられない体捌きで捌く霊夢

 

どういうことだ?

 

 

メイド秘儀「殺人ドール!」

 

メイドさんのスペルカードが宣言された

宣言し終わると大量のナイフが投げられる

どれも真っ直ぐに霊夢へと...

「な?!」

 

瞬間、ナイフはバラバラに進み始めた

霊夢に向かって、横に逸れて、はたまた逆方向に帰っていく

真っ直ぐ向かっていた筈なのに...

どういうことだ?

 

「く!...」

 

少し焦った霊夢の様だが落ち着いて捌く

さて...何かの能力である筈なのだが....なんであろう?

候補は2つ 瞬間移動 時を止める

だが今のスペルカードで確信した

あのメイドさんはさっきからナイフがなくならない

それは時を止めている時に

当たらなかったナイフを回収しているから

成る程ね

しかしナイフで時を止める能力か

悪の化身だな

WRYYYYYYYYって言ってそう

 

「あんたかなり息上がっているじゃない?」

 

霊夢の挑発じみた言い方

だがそれは的を得ていると思う

実際息が切れている

肩で息をするほどである

 

「はぁ...はぁ....」

 

時を止める能力

強力な能力であるのは十分承知である

的に回せば恐ろしいのは間違いない

だが...強力な分

代償がある

代償っと言えば聞こえが悪い

反動と言いかえよう

その反動は多分であるがインターバル

休憩である

 

「そろそろ終わりにしましょう」

 

さらっと言う霊夢

堂々とした態度から出る余裕

 

「これで!奇術!ミスディレクション!」

 

二つ目のスペカが発動される

メイドさんはクナイ状の弾幕をばら撒く

 

難なくかわす霊夢であったが

なんとなくだが疲労の顔がうかがえた

ここまでかなり躱している

まぁそれは疲れるか

 

「!?」

 

突如現れたナイフ

クナイ状の弾幕に混じり飛んでくるナイフ

 

これには不意をつかれた霊夢

ナイフに気を取られクナイの弾幕に被弾する

 

ピチューン

 

どうやらこれが被弾音である

かなり甲高い音である

 

「余裕はどうしたのかしら?これであと2回....。」

 

 

「あら、まだ一回よ?それにこっちからまだ仕掛けていないのを

忘れているの?」

 

実際霊夢は躱してばかりいる

時々弾幕をばら撒くがはたから見ても倒しにかかっている

弾幕ではなかった

 

「さて...そろさろ反撃しますか...」

 

言うないなや一気に差を詰める

これには流石に反応出来なかったメイドさん

的確に弾幕をばら撒き予め回避するであろうコースを潰して

 

「はぁ!」

「ぐ!?」

 

グーパンであった

霊夢の右手がメイドさんの腹に突き刺さる

おい、弾幕ごっこしろよ

俺のツッコミも虚しくもう一発

左手で腹に

 

「がっ!?」

 

綺麗に決まった

なんという荒技

合法ならごっこかよこれ

 

そんな荒技を決めた霊夢は咄嗟に弾幕を打つ

5〜6の弾幕に対応して躱していたメイドさんであったが

 

ピチューン

 

どうやら最後が躱しきれず被弾した様だ

被弾し、地に足をつけお互い向かい合う

メイドさんは腹を抑え苦痛に顔を歪めている

 

「これでおあいこよ?」

 

「くっ...よくも!」

 

逆上し距離を詰めるメイドさん

それに即座に対応し弾幕を打つ霊夢

だがメイドさんには今冷静さが感じられない

さっきまであった氷の様な冷たさはなく逆に

燃える様な熱さが感じられた

互いに譲らぬ勝負

これがごっこなんて口が裂けても言えない

 

霊夢の弾幕を躱し距離を詰めるメイドさん

ある程度詰まった所で

フッと

さながら瞬間移動した様に

霊夢の目の前に現れた

 

そしてそのままナイフを投げる

この場合投げるというより刺しに来たという

表現が正しいと思う

それを右手で受け流す

そして左手でお札を投げつける

 

「ホーミングアミュレット!」

 

不意であったお札の弾幕

無論命中

 

ピチューン

 

「これであと一回」

 

「くっ、落ち着け...自分」

 

やけになって突っ込んだ自分を戒める様に

言い聞かせるメイドさん

 

「一気に決める!」

 

言うないなや突っ込んだ霊夢

これにはあわてず騒がず

落ち着いて弾幕をはりながら距離を取る

メイドさんとしては能力の連続使用は厳しい所

弾幕を難なく躱し距離を詰める霊夢

ある程度距離を詰めると

 

「霊符 「夢想封印 散!」

 

初スペカだ

宣言すると霊夢から大きめの光弾が放たれた

それは目標を取らずばら撒くタイプのものであった

 

至近距離のスペカに驚いていた様だが躱している

最初は難なく

大きさも相まり

 

ピチューン

 

どうやら決着がついた様だ

 

 

 

「大丈夫ですか?」

 

がっくり膝をつくメイドさんに声をかける

とても声をかけずらい雰囲気であったが

このままにしておくのもまずいと思ったので

ひとまず確認

 

「ええ....」

 

ひとまずよかった

立ち上がるのは大変そうなので

手を差し出す

 

「ありがとう...ござい..ます」

 

手を握り立ち上がる

敵であった人にも敬意を持っている

いい人だ

 

霊夢は遠くから焦ったそうに見ている

早くしろよと言わんばかりである

 

「大丈夫ですか?グーパン入っていましたが?」

 

「大丈夫です、歩けます」

 

と言い服を払いながら言う

そこにいつの間にか霊夢が俺の隣まで来ていた

霊夢はぶっきらぼうにこう言った

 

「早くあんたの主の所に案内しなさい、

こっちはとっとと終わらせたいの」

 

威圧である

勝ったからといってかなり大きい態度である

実際勝っていなくてもこの様な態度であったろう

 

メイドさんは目を閉じ俯きながら

 

「わかりました、案内しましょう」

 

と言った

屈辱的であったろう

主の前まで敵を案内することが

彼女にとって裏切りに等しいのであろう

まぁ勝手な推測であるが

 

「じゃあ最短でお願い」

 

そんな心情を全く気遣うことなく言い放つ霊夢

 

 

 

 

全くもう少しは気を使ってもらいたいものだ

 




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