雪ノ下隊のポジションは以下の通りです。
雪ノ下 陽乃 シューター
葉山 隼人 アタッカー
一色 いろは スナイパー
城廻 めぐり オールラウンダー
雪ノ下さんとの戦闘……雪ノ下さんだけじゃない。葉山もいる。
葉山のメインアームトリガーは『弧月(槍)』のアタッカー。
そして雪ノ下さんはガンナーとして銃で撃つことも、シューターとして直接撃つこともできる。メインは『メテオラ』と『アステロイド』。『バイパー』や『ハウンド』もつかうことがある。
そしてここにはいないが、何処かで一色がスナイパー用トリガーの『ライトニング』を構えているハズだ。
ドンッ!
一色のトリオン弾が当たった。俺の黒トリガーで造った分身に……
黒トリガー『陰影』の能力その一。
『影分身』。
トリオン体のダミーを自分の影から造りだす事ができる。
正し、トリオンをコントロールし続けなければならないので少数体が限界。
俺は走ってその場を移動する。迅さんや嵐山隊の邪魔……もとい巻き添えくらいたくないし……
雪ノ下さんと葉山は追ってくる。そして一色が撃ってくる。
俺はかわすかダミーで防ぐかしつつ、電灯の多い所に来た。すると……
「『アステロイド』!」
雪ノ下さんが『アステロイド』で電灯を壊した。
「陽乃さん、どうして電灯を?」
「比企谷君の黒トリガー『陰影』はね、名前の通り『影』が鍵なのよ、だから光は消しておかないと……」
バレていたか……
黒トリガー『陰影』の能力その二。
『影縫い』。
黒トリガーのクナイのような短剣をトリオン兵や人の影に刺せば、刺された相手は動けなくなるという、よくありそうな能力だ。逆に言えば影がはっきりと見えなければ使えない。今のような夜だと影ができる場所が限られるから不利なのだ。
雪ノ下さんはそれを知っていた。
そして葉山の槍が影分身を切り裂く。
「……また分身か……」
「隼人~、分身はいろはちゃんに任せていいわよ。比企谷君の目的は時間稼ぎだから」
「? どう言うことですか?」
「比企谷君が真っ先にめぐりをベイルアウトさせたのは長期戦でめぐりのサイドエフェクトが邪魔だから。だからわざわざ自分のサイドエフェクトを使えなくしてまでめぐりをベイルアウトさせた。もし迅君とあたし達が戦うことになっても問題ないように……そっち側の目的は……トリオン切れで撤退させること!」
ち、気づかれた。
「でも、ま、風間君も気づいただろうし、あたしは比企谷君を救援に向かわせないようにその時間稼ぎに乗るけどね。そもそも『陰影』の能力は夜だとフルには使えない、昼間ならそこら中、影だらけだから使い用はいくらでもあるけど夜だと影が見えにくいからね……君の黒トリガーは欠陥品なのよ……」
欠陥品……俺がこの黒トリガーを手にいれたときも思った。しかし――
「君の絶対有利なサイドエフェクトが使えない以上、あたし達には勝てないよ?」
「しゃーねぇ、迅さんの言う通り、出し惜しみ無しでやるか……」
俺は『陰影』のクナイを―――――自分の影に刺した。
「「……?……」」
雪ノ下さんと葉山は首を傾げている。
これでは『影縫い』で俺が動けなくなる……そう思っているハズだ。が……
ダッ!
俺は『影分身』を3体造りだし、1体を一色の捜索へ向かわせ、残り2体を雪ノ下さんと葉山の所へ。
葉山はなんの躊躇いもなく槍で斬ろうとする。が……
ピクッ!
葉山はなぜか動けない。影分身は葉山のトリオン体の心臓部を刺した。
『トリオン体、活動限界。ベイルアウト!』
葉山は基地へ飛んでいった。
「な!? ……どうして!?」
「……雪ノ下さんの言う通り、俺の黒トリガーは欠陥品ですよ。だけど一つ間違いがある。『陰影』は影が鍵になる。だけど夜だと影が見えにくい。つまりはあたり一帯が影になるようなものだから影と影の分かれ目が見えにくく、そこら一帯の全ての影が『同じ影』のように扱われてしまうんすよ」
「!?」
雪ノ下さんも気が付いたようだ。自分も動けない事に……
「幸い、ここの電灯を破壊してくれたお陰でと月が雲で隠れているお陰でここらへんの影が同じ影扱いになっている。つまりは全員が『影縫い』の影響を受けることになるんすよ。あと影分身はその影響を受けません」
雪ノ下さんは額に汗を見せる……
俺は言ってやった。
「雪ノ下さん。本当は夜は俺の独壇場なんすよ」
造っていた影分身で雪ノ下さんの心臓部を刺す。
『トリオン体、活動限界。ベイルアウト!』
雪ノ下さんは基地へ飛んでいった。
さて、あとは……
「うぎゃあ!? キモいです!? 来ないで下さい!?」
……一色か……
影分身が一色を見つけてベイルアウトさせた。
そのあと、迅さんと連絡をとり、妨害作戦はひとまず成功したのだった。
なんとか投稿できました。
次はいつになるのか……
お楽しみに!