昔々あるところに、心優しい少年がおりました。
その少年は小さいころから好奇心旺盛で、魔獣がうろつく森の中へ武器も持たずに探検に行ったり、近くの洞窟に入って魔獣退治をするなど、家族や周りの人たちをいつも困らせていました。
そして逞しく立派に成長した少年は、自分の知らないことを知るために世界を旅することにしました。
旅に出て数年経った頃、青年が休息を取るために洞窟へ足を運んだとき、人間に姿を滅多に見せない竜がひどいケガをして横たわっていました。心優しい青年はその竜のケガを治そうと一生懸命看病しました。竜も最初は警戒していましたが、青年の必死に看病する姿に安心したのか、最終的には青年に心を開いていました。三日三晩青年が休むことなく看病した結果、竜のケガはすっかり治っていました。
竜の看病を終え、青年が洞窟を立ち去ろうとした時、人の声が洞窟の中から聞こえました。青年が振り向くと、そこには亜麻色の髪を腰のあたりまで伸ばした美しい女性が立っていました。青年はその女性がさっきまで看病していた竜だとすぐに気が付き、青年は竜だった彼女と一緒に旅に出ることにしました。
二人はそこからいろんな場所を旅しました。空に何万年も浮かんでいる島や地底に眠る古代遺跡、七色に輝く湖に溶岩でできた川など至る所を二人で協力したり、たまには喧嘩をしたりと本当に楽しそうに旅をしていました。
ある日、竜を神と崇めて畏敬の対象にする宗教が盛んな街に立ち寄ったとき、その町の呪術者に彼女が竜であることがバレテしまい大騒動になりました。その町の人々は青年がいつか竜に食い殺されてしまうと思い、青年と彼女が泊まっている宿屋に夜襲を行いました。青年と竜は幾度となく死線を潜り抜けていたので、難なく逃げ出すことに成功しますが、街の人々が放った竜に効く毒を塗った弓矢が竜を庇った青年を直撃してしまいました。
竜は青年を近くの洞窟へ運び、竜と青年が初めて会った時のように青年を看病しましたが、竜が死んでしまうほどの毒に人間が耐えられるはずもなく、青年は「彼等を憎まないでくれ」と竜に言葉を残し、竜に見守られながら息を引き取りました。その表情はとても穏やかで、竜は青年の亡骸を抱えながら三日三晩泣いていました。
愛する者を失い、悲しみに暮れていた竜は青年と一生一緒に居られるようにと竜の姿に戻って青年の亡骸を食べてしまいました。そして竜は青年を死に追いやった街の人々を恨み、竜の姿のまま街に姿を現して、青年の言葉を無視してその町を壊滅させてしまいました。
竜は街を壊滅させた後も、深い悲しみと虚しさを胸に抱えて青く澄み切った大空へと羽ばたいていきました。今でもその竜はこの広い世界を青年と過ごした時のように旅しているのです。青年の面影を探しながら……。
おはこんばにちはLEGENDです。
この物語のプロローグを投稿するのを忘れていましたww
プロローグといってもちゃんと物語に関わっているので忘れないようにお願いします。
まあ、忘れたとしても読み返せばいいことですけどね(ニッコリ)
では。