仔猫をモフリたいなら、一緒にヴァーチャル世界を旅しないかい?(旧:キャラメイキングで猫選んだら、ログアウト出来なくなりました)   作:猫つまみ

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ネズミ退治は猫の仕事

 俺の提案は、俺の中だけにある。教えてやっても良いが……。こいつらの事だ。絶対に「紛れ込んでででも触る!」とか言い出すだろう。

 

 他の動物はともかく猫化の動物は、必死に魔の手から守らないと!

 

 俺の心の中であの二人のあの両手は、既に魔の手扱いだった。

 ワキワキと動かす時は、触りたい時。それは、誰でもなのだろうが……。

 

 そこでそれを許していたら、これからずっと許す事になる。絶対に嫌だ。

 

 

 

「いいか? 俺がネズミ退治には欠かせないであろう方々を召還する。でも絶対に触ろうなんて、思うなよ? その方々は、とてもデリケートなんだ」

 俺は、教会の入り口のすぐ側に四本足で立ちながら言う。

 

 砂紗達三人は教会の隅で見学だ。そして、砂紗とエルサのお触り行為を禁止する為に、見張り役として例のウサギさんを召還していた。

 

 相変わらず仁王立ち&棍棒を持っていて勇ましい。

 鼻をフンフンと動かす姿は、とても可愛いのだが……。

 

「ウサギさーん! そのお馬鹿二人が場をわきまえずに触ろうとしたら、遠慮なくその手を叩いてOKですよぉ~♪」

 ウサギは棍棒を持っていない方の手で、グ! というポーズを取った。

 ワキワキとしていた二人の手は俺のその声を聞いた途端、ピタリと止まる。

 シスターのマナは少々このやり取りに付いて行けないのか、引きつっていた。

 

 

「さてと……始めるか!」

 四本の足にグッと力を入れて、そのまま息を吸う。

『我が友よ。汝の声に答えよ。道を塞ぎし者共に、地獄の裁きを!』

 

『にゃ~』

 

 呪文の後のにゃ~は、ちょっとしたオプションだったりもするのだが、この際それは置いておく事にした。

 

「さあ! 来ると良いよ」

 目をギラッと光らせた俺の前には、何時から居たのか分からない大量のネズミが道を塞いでいた。

 チューチュー鳴いてるけど……。

「もう遅いよ?」

 

 

 

 どうやら砂紗達も気付いたらしく、少し驚いているな。

 教会のこの大きな部屋の至る所から俺と同じで、目をギラギラとさせながら、ネズミを見つめる集団が居るんだからさ。

「ほら。よく耳を済ませてみろよ? 可愛い声が聞こえるだろ?」

 ネズミに言ったてしょうがないのかも知れないけど、まあそれは俺の趣味の為と思ってくれよ?

 

 猫好きな俺だからこそ、猫らしくネズミを追い掛けるんだからさ……。

 

 

 

「行こうか?」

 俺のこの言葉を合図に、一斉にネズミに飛び掛かるのは――

 チャトラやスコティッシュを始め、三毛だったりアメショーまで選り取り緑な猫達だった。

 ちょっとした手違いで、猫科の動物まで呼んでしまったらしく、小さな仔トラまで混ざっちゃってるけど……。まあ、猫科だからよしとしよう。

「ネズミが猫に敵う訳、ねぇだろ!?」

 かなり悪どい顔をしていたらしく、この時の俺の事は、砂紗とエルサの中では永久封印されてしまったりするのは、もう少し後のお話しだったりもする。

 

 猫達が次々とネズミを食い散らかして行く。可愛い顔にはトケがある。まさしくこれなんだろうさ。

 負けたネズミ達はポンッと音を立てて、煙と共に次々と綺麗に消えて行った。

 そんな事を三十分位続けていたかな?

 

 そして……猫達のお陰で、ネズミ退治は無事終了。

 

 退治が終わって砂紗達が駆け付けた時には、俺は疲れてしまって、沢山の猫達に囲まれながら寝てたそうな。

 猫達に埋もれて眠る。猫好きにはたまらない祝福の一時だったよ。

 

 

 

 ★★★

 

「一緒に……ですか?」

「うん。君はシスターなんだろ? だったら、回復術使えるんじゃないのか?」

 ネズミ退治で疲れ果てた体力を回復させてから、マナに訪ねてみた。

「はい……、確かに私は、回復術を使えますが……私なんかで良いんでしょうか?」

 少し考えている様で、手で口元を隠しながら言っていた。

「大歓迎だよ。私達、回復術使えないし」

 エルサは彼女の力が欲しいと思い、俺の提案の手助けをしてくれていた。

「そうね……。これから何が起こるか分からない以上、ここに居てもしょうがない気がするわ。一緒に行って、出口を探しましょう?」

 砂紗もマナの同行の説得に掛かる。

 

 

「分かりました。行きます。宜しくお願いします!」

 慌ててお辞儀をするマナを見て、ちょっとだけ俺達にも笑みがこぼれたのだった。

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