仔猫をモフリたいなら、一緒にヴァーチャル世界を旅しないかい?(旧:キャラメイキングで猫選んだら、ログアウト出来なくなりました)   作:猫つまみ

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人を見かけ(職業)で判断すると、痛い目見るよ?

 チカチカと、何かの光りがちらつく。

「……ス」

 何だろう? 誰かが俺を呼んでいる?

 

「うにゃぁ~……」

 むにゅっとした何かが、俺の眠っていた目をゆっくりと覚ます。柔らかくて暖かい……。

「クリス! しっかりして!」

 パチリと目を覚ますと、金の髪を揺らしながら心配そうに俺を見ている少女――砂紗がいた。

「良かったぁーー!」

 俺をギュッと抱き締める。いや……ってか、当たってます、当たってます! 柔らかい何かが、俺の身体に……。

「って。ここは!?」

 ガバッと起き上がるけど、いきなり起きた反動なのか、貧血になってそのままバタリと倒れちゃったよ。

「クリス!? 大丈夫?」

「ああ……大丈夫。多分」

 どうやらあの落とし穴に落ちてしまった後、俺は気絶しちゃってたらしい。

 砂紗によれば、他の三人は既に目が覚めて己が出来る事を見つける為に行動開始してるとか……。

 

 女の子より長く気絶って……。これはあれだな。

 

 

 "穴があったら、入りたい!"だ。

 

 俺は恥ずかしさの余り、両前足で顔を隠してしまった。

「やっぱりどこか、頭でも打った?」

 心配しながら俺の身体を撫でる砂紗。本当なら、例の【シャー!】をやる所だけど今回だけは、本当に心配してくれてるみたいだから、止めておこう。

「もう大丈夫だよ」

 ゆっくりと起き上がる俺は、ここが何処なのかを聞いてみた。

「ごめん。それは……」

 やっぱり分からないか。そりゃそうだよな? こればかりは仕方ないからさ。

「いや。お前が謝る事じゃないよ。それよりもさ、もう一度ゆっくりと状況を整理してみよう」

 砂紗が頷くと、残りのメンバーもタイミング良くぞろぞろと戻って来た。

 

 ◇◇◇

 

 俺達は、マナが拾って来てくれた木の枝の切れ端をひたすらまとめて、火をおこした。

「それで? 探索に出てたそっちは何か収穫あったのか?」

 エルサとマナ。そして綺羅の三人は、出口を探す為にこの遺跡を探索していたとの事だった。

「少し、気になる事がありました。私達が落ちたのは、恐らくこの辺り……今焚き火をおこしている辺りだと思います」

 マナにあーんされてパンを食べる綺羅は、可愛いと思ってしまう。

「この遺跡はもしかしたらですが、何階もの地下で出来ているのではないでしょうか?」

「何でそう思うの? ちょっと変わった遺跡だけど、それ以外は……」

 エルサは、マナの言う事を完全否定したい訳ではないのだろうな。ちょっと困った顔で言ってるし。

「あのね? マナお姉ちゃんとお散歩してたら、下に続く階段見つけたんだよ」

 楽しそうに話す綺羅。どうやら綺羅は、今の状況を余り理解していないのかも知れない。無理もない。まだ小さな子供だろうしな……。

「階段? 上じゃなくて?」

 砂紗は、上への階段があるとばかり思っていたらしく、「そっかぁ。上じゃないんだ」落ち込んでしまう。

「はい。残念ながら。そしてその階段を下りて行った先に、また下への階段があったんです」

 

 それを聞いて驚いた事は、階段がどうこうではなかった。戦闘タイプではないマナ。回復支援をメインとする彼女が、まさかそんな行動を取るとは……。

「え!? ちょっ……下手すると魔物に殺られてたかもだよ!?」

「そうよ! 武器も持たない貴女が、そんな危ない……」

 エルサも砂紗も、流石に今回のこの行動は目に余るらしく、マナを叱りつけていた。

 

「え? えっ……と。言ってませんでしたっけ? 私の武器」

 ピッピッと、目の前のメニュー画面を操作する音が聞こえて来る。そしてその直後、俺達は驚愕した。

 

 ゴトンという物凄く鈍い音がしたと思ったら、その音と共に、地面も少し上下に揺れた。

 

 マナが出した武器は――大きく丸い球体に、所々トゲの様な何かがくっついていた。鉄の塊……。

「は……ハンマー!?」

 まさかの武器に、俺は飛び起きた。驚きの余り二本足で立ってしまったよ。

 エルサも砂紗も、口に加えていたパンを、ぶっ! と、吐き出す始末。

 

「はい」

 にこやかな笑顔で言うマナ。シスターなのに……。

 俺はエルサと砂紗を見た。二人もこれには驚いているらしく、ワタワタとしてしまっていた。

 

 

 ひょんな事で、マナも前衛でも戦えるという事実を知った俺達。どれ位かは、魔物が出て来たらみてやるよ。

 もう俺は、大人しく後ろで魔法でも撃ってますから。そして、どんどん片身の狭くなって行く俺だった。

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