仔猫をモフリたいなら、一緒にヴァーチャル世界を旅しないかい?(旧:キャラメイキングで猫選んだら、ログアウト出来なくなりました)   作:猫つまみ

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オマケ

『雪やこんこんアラレやこんこん。降っては降っては……』

 俺の頭の中には、この歌がひたすら連呼されていた。

 

 だって……雪山寒いんだもん!

 

「俺、死にそう……ってか、死んでいい!?」

 ガタガタと震えながら、一緒に丸くなる為に召喚した猫さん達に囲まれながらの俺は、ちょっとだけ幸せな顔をしてしまったよ。

「雪山で寝ると、死ぬよ?」

 銀髪が焚き火の色と混ざりあって、赤いルビーの様な輝きだよ。エルサ……君は、本当に最高だよ! だって、こんな世界で宝石が見れるなんてさ。

 

 なんて、くだらない事考える俺だけど、こうでもしなきゃこの寒さには耐えれない訳ですよ。

 

 猫は、こたつで丸くなる! これだもんな。

 

「クリス。その中の一匹で良いから、猫ちゃん貸してくれないかしら?」

「やだ!」

 間を置かず、キッパリと答えた俺。そんな俺の素早い返事を聞いた砂紗は、頬を膨らませる。

「何で?」

「猫は、この世の宝だからだよ」

「大げさな気がするわよ?」

 猫ちゃん達に囲まれてる俺は、人間みたいにふって笑う。

「この艶やかな毛並み。洗礼された細さ。どれを取っても、宝としか言いようがないだろ!?」

 俺は自他共に認めるかなりの猫びいき人間だ。誰に何を言われようとも、絶対に曲げるもんか!

 

「一人だけ、ズルい」

 グスンと泣いてしまった砂紗を見て、ちょっと冷たくし過ぎたかな? って、反省したりする。

 

 前足で顎をかきながら、ちょっとだけ考えた。

 

 猫は、誰にも譲らない! それだけは、曲げる事をしない。でも、動物の独り占めはよくないよな?

 

「うーん……猫以外なら、呼び出してやるよ? それで良いか?」

 ここで砂紗がむくれてしまうと、恐らく他の女の子達からはぶけにされる事間違いないね。こうゆう時の女の子の結束力って、結構凄まじいからさ。

 

「上手く出て来てくれるかどうかは、運次第。それでもいいか?」

 何時の間にか、砂紗だけでなくエルサとマナと綺羅の三人が参加してしまっていた。

「……分かった。じゃあ、ちょっと待ってろ」

 目を閉じて魔法陣を形成するのに集中すると、小さな『ボン』という音がした。

 

 恐る恐る目を開けてみると……黄色くてピヨピヨと鳴く小さな生き物--ヒヨコだった。

 

「何で……ヒヨコ?」

 俺が首を傾げると、ヒヨコもつられて首を傾げる。

「まあ、良いか。ほい。これで我慢しろよ?」

 俺は猫の手とは思えない程器用な掴み方でヒヨコを掴み、砂紗達の方へ軽く放り投げた。

 

 可愛いんだから、これで文句言われないだろう。そう思って猫ちゃん達に身体を預けようとした時……「げっ!」という、ヒヨコを前にして言える言葉じゃない何かを聞いた。

「あ? 誰だ、今のは?」

 砂紗達四人は、ふるふると首を降ってたよ。

 じゃあ白熊さん? そう思ったから、白熊さんの方へ視線を向けるけど、白熊さんも違うといった合図を送るかの様に、手をブンブンとさせていた。

「ん? じゃあ誰が……」

「汚い手で触んないでくれるかしら?」

 俺の台詞を遮ったのは、他でもない……ヒヨコだった。

 

「「「喋れるのかい!」」」

 毎度のメンバーがツッコミを入れる。これが日課になりつつある俺達の事を考えると、少しだけ涙が出て来るね。

 

「ヒヨコなのに、喋れるって……」

 砂紗の手のひらの上で、嫌そうな顔をしながら砂紗を見るヒヨコは、口を尖らせたよ。

 生意気に見えるな。追いかけ回してやろうか!?

 

「そっちのおかっぱの子、その子が良い。小さな子供最高ーー!!」

 まさかのロリコン発言だったよ。鼻息荒くしながら綺羅を見つめるもんだから、マナの後ろに隠れちゃったじゃないか!

 

「こいつ……戻ってもらうか」

 俺は問答無用で、送り返しを始める。

 砂紗達も異論はないらしく、うん。と一言言っただけだったよ。

「ちょっと……待ちなさいよ! まだこれからおかっぱの子と、グリコグリコする予定なんだか! 聞いて……」

 喋ってる最中だったけど、姿を消した。いや。消させて貰ったって言った方が正しいかな?

「……ロリコンは、お呼びではございません」

 今思えば、あのヒヨコは一体何しに出て来たんだろうか? そんなどうでも良い事とか考えちゃう程に、強烈なキャラだったんだよ!

 

「寒いな」

「雪山だもの」

 まさかの残念キャラに、ちょっとだけ哀れみの気持ちを送った。

 

 

 これは、雪山の洞窟で起きたちょっとした出来事。喋れる事にも驚いたが、ロリコン発言の方が驚愕対象だったせいもあり、俺達の中では密かに『犯罪者予備軍』と、呼ばれてしまったそうな。

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