仔猫をモフリたいなら、一緒にヴァーチャル世界を旅しないかい?(旧:キャラメイキングで猫選んだら、ログアウト出来なくなりました) 作:猫つまみ
まさか俺の不注意でこんな事になっちゃうなんて、申し訳なく感じるよ。
「そう思うのなら、反省して!」
どうやら俺は、声に出して言ってしまってたらしい。砂紗が逃げながら俺を睨み付けてるよ。
「……ごめんにゃさい」
本当に、どうしようもない俺だ。泣けて来ちゃうな。
俺がしょぼけてしまったの見ると、砂紗は言い過ぎたって感じで頭の上に乗ってる俺を撫でた。
「ごめんね? わざとやったわけじゃないんでしょ?」
「……うん」
今の俺がどんな顔してるのか、正直聞くのが怖い。きっと情けない顔してるだろうかさ。
「ブヒッ」
マナに抱っこされながら、日記帳に【超情けない顔してる】って書いて、ニカッて笑いやがった。
「このブタ……空気読めないね?」
エルサが、かなり呆れた顔してブタさんを見てるな。
「……そいつの事は、もうほっとけ。それよりも、あの蜂の群れを……って、何かスゲッェー!?」
逃げ待とう俺だったけど、後ろを振り向くと……沢山の巨大蜂を手で握り潰しては投げ捨てるカンガルーさんと、刺されながらも平然としてる恐竜が大きな口を開けて蜂を飲み込んでいた。
「夫婦初めての共同作業が、蜂退治って……」
まだ結婚式挙げてないから、夫婦じゃないよ。なんて、野暮ったい事は言いっこなしさ。
「逃げなくても良いのでは?」
マナが息を整えて、二匹を見ていた。
「わっ! あの二匹じゃ対象仕切れない蜂が、こっちに来たよ!?」
エルサの慌てふためく声を聞いて、皆戦闘体勢に入った。
白熊さんは、持ってた包丁で蜂を真っ二つに切り裂いて行く。ペンギンさんは、何処から出したのか分からないヌンチャクを両手に持って「アチョー!」って、やってるよ。
「……もう今更驚きはしないけどさ」
驚きよりも、凄いって表現の方が正しいかな?
「でも、時間の問題じゃない?」
エルサの言う通り、蜂の数が無駄に多いせいか、少しずつ白熊さんと、ペンギンさんの動きが鈍り始めていた。
「どうするの?」
それを俺に聞きますか? ……まあ、どうにかしなきゃならないのは事実だけどさ。
「……これ以上召喚しても、犠牲者増えるだけだろうし」
蜂と言えば熊なんだろうけど……白熊さんが、どうにか出来ないかな? 何て、ちょっとした淡い期待をする俺が居たりもする。
「元のあの花をどうにかしなきゃ、駄目なんじゃないかしら?」
砂紗の言う様に、あれから蜂が次々と出て来てるのは事実。でも、あれをどうやって……
「あっ!」
「ん? どうした綺羅」
砂紗の頭の上から飛び降りて、綺羅の側に寄る。
「燃やすってのは、駄目なの?」
確かにその方法なら、既に出て来た蜂は退治出来なくても、あの花の中に居るであろう蜂は退治出来るかも知れないけど。
「残念だけど、無理かもな。俺の持ってる魔法じゃあ、あの花まで距離が足らない。足りたとしても、途中で蜂に消される可能性だって……」
「私の弓は? 弓に草を巻いて、クリスの魔法で燃やせば威力だって……」
俺は、直ぐに却下するかの様に首を振った。
「どうして?」
最良の案だと思ってただけに、エルサはちょっとだけ落ち込んじゃった。
「他の方法を探そう」
「あるよ?」
にこやかな笑顔で言ったのは……綺羅だった。
「へ?」
「私、持ってるよ? あのお花さんの天辺に行ける方法なら、持ってるよ?」
まさかの発言にびっくりした俺は、すってんコロリンしちゃったよ。